JPS598482Y2 - 耕耘ロ−タリ−における傾斜耕耘転筒の撓みシ−ル保護装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、耕耘ロータリーにおける傾斜耕耘筒の撓み
シール保護装置に関するものである。

従来、外周に耕耘爪を有する傾斜耕耘筒と伝動ケースか
ら水平に突出する水平耕耘軸とをギア等の伝達手段を用
いて連結し、その傾斜耕耘筒の内周に水平耕耘軸との間
をシールするシール部材を挿着して内部の油漏れと外部
からの泥土の侵入の防止とを行っている。

このシール部材は、回転時に傾斜耕耘筒と水平耕耘筒と
の間の隙間が変化するため撓みシールを用いているもの
である。

そして、この撓みシールを保護するものとして、従来撓
みシールの側面外周にドーナツ状のカバーを直接固定し
たものが存する。

このカバーは、傾斜耕耘筒と水平耕耘筒とが偏心した状
態で回転するため水平耕耘筒との干渉を避ける上から中
心に大きな開口を形威しなければならない。

したがって、主として傾斜耕耘筒の外方端からの泥土の
侵入に対しては無防備に近く、撓みシールが泥土により
膨潤し、やがては破れる欠点を有している。

また、傾斜耕耘筒の外周にアングル状の突起を溶接し、
作業中にわら屑や土中に埋られた針金等をその突起にか
らませてそれらのわら屑や針金等から撓みシールを保護
するようにした型式のものが存する。

このような型式のものは、作業後に突起にからみ付いた
わら屑等を鎌等により除去する必要があるが、撓みシー
ルがカバーリングされていないため、鎌等で撓みシール
に傷を付ける恐れがある。

この考案は上述のような点に鑑みなされたもので、わら
屑や針金等の異物から撓みシールを保護し、また、それ
らの異物を除去する際に刃物により撓みシールに傷を付
けるミスを防止しうる耕耘ロータリーにおける傾斜耕耘
筒の撓みシール保護装置をることを目的とするものであ
る。

この考案は、水平耕耘軸と傾斜耕耘筒とを連動連結する
とともにその水平耕耘軸の外周と傾斜耕耘筒の内周とに
両者間のシールをする撓みシールを挿着し、前記水平耕
耘軸にその外側端から嵌合しつつ水平耕耘筒を連結し、
前記撓みシールの側面を覆う覆面とこの覆面の外周から
前記傾斜耕耘筒の外周側に突出する複数の爪片と前記水
平耕耘筒の外周側に突出する複数の爪片とよりなる力７
＜ーを設けたものである。

したがって、わら屑等の異物はカバーの爪片に効果的に
からみ付き、かつ撓みシールの一側はカバーの覆面で覆
われているため、わら屑等の異物から撓みシールを保護
するとともに、異物．除去に際して誤って刃物等により
撓みシールに傷を付けることがないように構威したもの
である。

この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

１は一部しか図示しないがトラクイの機体後部で、この
機体後部１には耕耘ロータリー２が連結されいる。

この耕耘ロータリー２は中心に前記トラクタの駆動部に
連結された伝達装置（図示せず）を収納する伝動ケース
３を有し、この伝動ケース３の下部には前記伝動装置に
連結されて回転する水平耕耘軸４が回転自在に軸承され
、この水平耕耘軸４の外側端からは、外周に耕耘爪５を
保持するホルダ６が固定された水平耕耘筒７が図示しな
いキーにより固定されつつ嵌合されている。

また、この水平耕耘筒７は図示しないボルトにより外方
への移動を阻止されている。

さらに、前記伝動ケース３の両側には、軸支筒８が前記
水平耕耘軸４の軸線に対して外側に向うにつれ下方に傾
斜するように設けられている。

この軸支筒８には外周に耕耘爪９を保持するホルダ１０
が固定された傾斜耕耘筒１１がベアリング１２ ａを介
して回転自在に軸承されている。

この傾斜耕耘筒１１の内周には複数の突起１２が形或さ
れている。

そして、前記水平耕耘軸４には前記突起１２と係合する
保合部１４を有する伝動継手１３が嵌合されている。

そして、前記傾斜耕耘筒１１の内周と前記水平耕耘軸４
の外周とには両者間のシールをする撓みシール１５が挿
着されている。

しかして、前記撓みシール１５の一側を覆いつつ前記水
平耕耘筒７に嵌合された覆面１６と、この覆面１６の外
周から前記傾斜耕耘筒１１を囲撓する方向に屈曲された
複数の爪片１７と、これらの爪片１７とは逆方向に屈曲
された複数の爪片１８とを有するカバー１９が設けられ
ている。

このような構戒において、伝動ケース３の伝達装置を駆
動すると水平耕耘軸４及び水平耕耘筒７が回転するが、
その回転は突起１２と伝動継手１３の係合部１４との噛
合により傾斜耕耘筒１１にも伝達される。

これにより、耕耘作業が行われる。このとき、わら屑や
土中に埋まる針金等の異物は爪片１７，１８にからみ付
き、かつ撓みシール１５の側面は覆面１６によりカバー
リングされているため、撓みシール１５をわら屑等の異
物から保護し、また、作業後に異物を鎌等の刃物で除去
する場合でも誤って撓みシール１５に傷を付けることが
ない。

さらに、ホルダ６，１０は爪片１７，１８の間に位置し
ているか゛、ホルダ６，１０の周囲にカバー１９との隙
間を形或しておくことにより泥土のつまりも防止しつる
。

この考案は上述のように構威したので、わら屑等の異物
をカバーの爪片に効果的にがらませ、とくに、爪片は傾
斜耕耘筒と水平耕耘筒とのそれぞ−れ逆方向に屈曲され
ているため異物をがらませる範囲が大きく、かつ撓みシ
ールはカバーの覆面で覆われるため、撓みシールを異物
がら保護して撓みシールに悪影響をおよぼすことがなく
、また、作業後わら屑等の異物を刃物で除去する場合で
も誤って撓みシールに傷を付けることがない等の効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は縮小
した側面図、第２図は一部を切欠した正面図、第３図は
一部を切欠した斜視図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平耕耘軸と傾斜耕耘筒とを連動連結するとともにその
   水平耕耘軸の外周と傾斜耕耘筒の内周とに両者間のシー
   ルをする撓みシールを挿着し、前記水平耕耘軸にその外
   側端から嵌合しつつ水平耕耘筒を連結し、前記撓みシー
   ルの側面を覆う覆面とこの覆面の外周から前記傾斜耕耘
   筒の外周側に突出する複数の爪片と前記水平耕耘筒の外
   周側に突出する複数の爪片とよりなるカバーを設けたこ
   とを特徴とする耕耘ロータリーにおける傾斜耕耘筒の撓
   みシール保護装置。