JPS5983875A - 水中チエツク弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、ウォータハンマー現象の発生を防止するため
水中ポンプに内蔵される水中チェック弁、特に弁体とし
て弾性体のボールを用いた水中チェック弁に関する。

〔従来技術〕

高揚程の水中ポンプなど、吐出側管路の垂直長さが大、
で吐出圧の大きな液体ポンプにおいては、ポンプの運転
を停止したときに吐出側管路内からポンプに液体が逆流
するとウォータハンマー現象を誘起し、騒音や振動を発
生したり、管路やポンフッ破壊の原因にもなる場合があ
る。

そのため、このような水中ポンプには、その吐出側に逆
流防止用のチェック弁を内蔵するのが通例であシ、この
チェック弁としては従来から種々の形式のものが用いら
れているが、そのうち、比較的小容量のポンプに用いら
れるチェック弁の一種に、堅質ゴム、プラスチックなど
の弾性体で作られたボールを弁体としたチェック弁が知
られている。

この従来から知られているボール弁体によるチェック弁
は、内面がほぼ球面となったケーシング内にボールを収
容し、液体の流入口をボール弁体に合わせた弁座とし、
流出口はボール弁体によって塞がれないようにケーシン
グ内に設けであるリフニヨッてボール弁体の位置を規制
するようになっているもので、構成が簡単で動作が確実
なため広く採用されていた。

しかしながら、この従来のボール弁体によるチェック弁
においては、ポンプが動作して液体を送出中、流体中で
ボール弁体に振動が発生し、ポンプや管路の振動、騒音
を生じたり、或いは吐出圧に変動を与えたりし易いとい
う欠点があった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を除き、簡単
な構成で液体流通時におけるボール弁体の振動を充分に
抑圧し、ポンプなどに振動、騒音や圧力変動を発生する
ことのない水中チェック弁を提供するにある。

〔発明の概要〕

この目的を達成するため、本発明は、液体流通時に弁座
から離れたボール弁体の位置が、ケーシング内面とボー
ル弁体の間に形成される液体流通路の断面積がボール弁
体の液体流通方向の前方では大きく、後方では小さくな
るように、ケーシング内のりブで規制した点を特徴とす
る。

〔発明の実施例〕

以下１、本発明による水中チェック弁の実施例を図面に
ついて説明する。

第１図は本発明による水中チェック弁を水中深井戸ポン
プに適用した一実施例で、第２図は水中チェック弁だけ
を詳細に示しだものであυ、これらの図において、１は
水中チェック弁、２．３はポンプ、４は水中モードル、
５は吸込ケーシング、６は軸継手、７はストレーナ、８
はポンプ軸、９は揚水管（吐出管）、１０は弁ケーシン
グ、１１はボール弁体、１２は弁ブラケット、１３は弁
座、１４はリプである。

ポンプ２，３はポンプ軸８に結合した羽根車を有し、水
中モードル４により駆動されると吸込ケーシング５のス
トレーナ７から水を吸込み、チェック弁１ｆｔ図の矢印
のように通ってボール弁体１１を押上げ、揚水管９の中
に水を送り込む。

このとき、ポンプ２．３からチェック弁１の中に流れる
水によるボール弁体１１の押し上げ位置は、リプ１４に
、よって規制され、ボール弁体１１が揚水管９０入口を
塞いでしまうことがないようにしている９ 水中モードル４０回転を停め、ポンプ２．３の運転を停
止すると、チェック弁１の中の水の流れが止るため、ボ
ール弁体１１は自重で落下して弁座１３の上に位置し、
水の通路を塞いで揚水管９の中の水がポンプ２．３の中
に逆流するのを防止し、ウォータハンマー現象が起きな
いよう圧する。

ポンプ２，３が動作して図の矢印のように水が圧送され
ているときのボール弁体１１の位置は、上述のようにリ
プ１４によって規制されるが、このとき、第２図に示す
ように、ボール弁体１１の下側、即ちボール弁体１１に
対する水の流通方向の前方で、弁ケーシング１０の内面
とボール弁体１１との間での水の流通路の断面積をφｄ
、％ボール弁体１１の中央付近での断面積金φｄ１、そ
してボール弁体１１の後方での断面積をφｄ３とすれば
、これらの間にφａＳ＞φｄａ＞φｄ、の関係が成立す
るように、ボール弁体１１の直径φＤとリプ１１の寸法
とを定めておく。

この結果、上記実施例では、ポンプ動作中にもボール弁
体１１はリプ１４による上記した規制位置、つまり上方
に押し上げられてリプ１４に充分に押し付けられた状態
に保たれ、ボール弁体１１には全く撮動が発生しないよ
うにすることができるのであるが、以下、その理由忙つ
いて説明する。

一般に一様流体中に非流線形の物体を冒くと、渦を発生
する。球の場合も第３図に示す様に球前面の減点よｐ流
線は上下に分かれて壁面に沿って流れるが、壁面ではす
べりがないので球の上面では時計まわυ、下面では反時
計まわりの渦層を生じる。このため壁面に沿って境界層
が発達するが、球の後面では表面の急な曲率変化による
圧力上昇に追従しきれずに、球の表面から剥離する。境
界層は濁度の大きい層であり、この面を介して流速は不
連続的に変化している。この様な速度の不連続面は流体
力学的に不安定であシ分裂して渦の群となり複雑な後流
が形成される。このためこの渦領域では激しい流体混合
運動により、大きなエネルギー損失を生じ、その結果圧
力が低下する。

また渦層による不連続面は不安定で＠４図の様に上下交
互に渦を形成し、カルマン渦を発生する。

そして、渦が離脱し流体の中に放出されるたびに球のま
わりの循環の方向が変化するので、クツタージューコツ
スキの定理により物体には流れと垂直の方向九交互に揚
力が働く。このため弁体が振動し、騒音を発生し、また
圧力変動等を起こすのである。

しかして、上記本発明の実施例によれば、上述した第２
図に関する説明から明らかなように、リプ１４によるボ
ール弁体１１の開放時における規制位置においては、ボ
ール弁体１１の周９の水の流通路の断面積が、水流の前
方から後方に向って縮小しており、これにより、第２図
の各断面部分φｄいφｄ７、φｄ８における流速をそれ
ぞれＶｌ、Ｖ２、’Ｖ３としたとき、Ｖｌ＜Ｖｌ＜Ｖ３
　の関係が成立するようになり、ボール弁体１１の前後
で縮流となるので渦が発生し雉く、かつ境界層の発達、
剥離も起き難くなるので、振動や騒音の発生が防止され
、圧力変動も発生しないようにできるのである。

さらに１上記したように、ｖｌ　＜ｖｔ　＜ｖｓ　　と
なるようにしであるため、各部分での動圧成分は、Ｈｌ
、＜茗く茗 とな夛、全圧ｐｔはこの区間での損失分ｐｖだけ減少し
てｐｔ　、　ｐｖとなったとすると、ボール弁体１１の
前後の各静圧ｐｆ１ｐｒは、それぞれ ■！ ｆ’１＝ｐｔ−宇　、　　ｐｒ＝＝ｐｔ−ｐｖ−肩？ となり、ｐｆ＞ｐｒとなる。

従って、この実施例においては、ポンプ運転中、ボール
弁体１１は弁ケーシング１０の上方に押され、リプ１４
による規制位置に押し付けられた状態になって充分安定
な状態に保たれるようにされるため、振動や騒音、さら
には圧力変動などの発生を充分に抑圧することができる
のである。

なお、リプ１４は最少限３個必要であるが、それ以外に
は任意に設けることができるのはいうまでもない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、ポンプ運転中の
流体流通時におけるボール弁体の位置規制用リプの寸法
を所定値にするという簡単な構成で、ボール弁体を用い
たチェック弁によるポンプ運転時での振動、騒音、圧力
変動の発生を充分に抑圧することができるから、従来技
術の欠点を除き、ポンプの性能を低下させることなく充
分にウォータハンマー現象の防止が可能な水中チェック
弁をローコストで提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による水中チェック弁を備えた水中ポン
プの一実施例を示す一部断面による正面図、第２図はそ
の一部を拡大して示した断面図、第３図は球状体の囲９
における流体の流れを示す説明図、第４図は同じく渦の
発生を示す説明図である。 １・・・・・・水中チェック弁、２，３・・・・・・ポ
ンプ、４・・・・・・水中モータ、１０・・・・・・弁
ケーシング、１１・・・・・・ボール弁体、１２・・・
・・・プラテン）−２１３・・・・・・弁座、１４・・
・・・・リプ。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 流体流通時におけるボール弁体の位置を弁ケーシング内
   面のリプで規制するようにした水中チェック弁において
   、上記規制位置にボール弁体があるとき、ボール弁体の
   流体流通方向の前方でのボール弁体とケーシング内面と
   の間の流体流通路の断面積が、ボール弁体の後方での断
   面積に比して大となるように上記リプを構成したことを
   特徴とする水中チェック弁。