JP5222248B2 - ポンプ及び該ポンプを備えた微細気泡発生装置 - Google Patents

ポンプ及び該ポンプを備えた微細気泡発生装置 Download PDF

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Description

本発明は、ポンプ及び該ポンプを備えた微細気泡発生装置に関し、殊に気液混合流体を吸排する遠心ポンプの羽根車に関するものである。
従来から、φ1mm以下(特に数μm〜数十μm程度)の微細な気泡を発生させて外部に放出する微細気泡発生装置等の気液混合流体の吸排手段としてポンプが用いられている。上記微細気泡発生装置とは、例えば、浴槽の湯水に放出して入浴者に保温効果を付与するものや、カランからの液体の見掛けの量より吐出量を削減すると共に水撥ねを防止したものや、微細気泡の破裂による超音波等で汚れを洗浄するものや、上記超音波でマッサージ効果を付与するもの等がある。特に、浴槽76用の微細気泡発生装置7は、図8に示すように、浴槽76の側壁に設けたノズル71から浴槽76内の湯水78を吸排手段74であるポンプで吸引する際に、エジェクター72を介することで吸気口73から空気を吸い込んで湯水78中に空気を混入させた後、溶解タンク75に流入している。そして、溶解タンク75内で湯水78中に混入している空気を溶解させた後、空気を溶解させた湯水78をノズル71から浴槽76内に放出することで、溶解した空気を湯水78から分離析出させて微細気泡77を発生させている。
また、上記気液混合流体を吸排するポンプは、図9に示すように、制御基板22及びステータ21を備え流体の室内への流入を防止したモータ室2と、回転軸12に軸支されたロータ11及びロータ11と一体で回転する羽根車3を備えたポンプ室1と、からなるものである。そして、上記羽根車3は、回転軸12と同心の平面視円形状の回転盤31と、回転盤31に対向する環状のシュラウド32と、回転盤31とシュラウド32の間に円周方向に沿って等間隔で配置された羽根部33(主羽根4)と、を備えている。つまり、各主羽根4の円周方向の間の空間が流体の流れる流路6となっており、上記流路6は側面を回転盤31とシュラウド32により覆われており羽根部33の内周端側の流入口61と外周端側の流出口62以外で流体が出入しないものである。そして、羽根車3の回転によって流路6内の流体が流入口61から流出口62へ流動されることで、符号34の吸入孔で外部から流体をポンプ室1内に吸入すると共に、符号35の排出孔でポンプ室1内の流体を外部に排出するものである。
また、上記流路6上で生じる流体摩擦損失を低減するため、外周端間の回転盤31の円周に沿った幅寸法を内周端側の回転盤31の円周に沿った幅寸法より大きくして、外周側の流速を内周側の流速より遅くしている。そのため、気液混合流体の吸排時には、気体を外周側に流動させるのに充分な流速が得られず、気液混合流体が気体と液体に分離してしまい、液体は回転盤31の外周側に流動し、気体は内周側に集まり気泡となって滞留する。つまり、流路6の途中で気体を外周側に流動できなくなり、気体を残して液体だけが外周側に流動されており、流路6内に残った気体は集まって気泡となり内周側に滞留する。
このとき、羽根車に設けた羽根は内周側に滞留した気泡の一部を巻き込んで気液混合流体を吸入するため、気泡と気液混合流体を掻き混ぜながら液体を外周側に流動させている。そのため、巻き込んだ気泡により気液混合流体の流動が妨げられてポンプ性能及びポンプ効率が低下すると共に、気泡と液体を掻き混ぜる音等の騒音が発生する。更に、内周側に滞留した気泡は羽根車を軸支した軸受及び回転軸の互いの隙間に侵入して、軸受と回転軸の摩擦力を増加させて磨耗を促進して、ポンプの耐久性を低下させていた。更に、気泡が多量に発生すると、気泡が流路を塞ぎ液体を外周側に流動できなくなり、エアロックを生じてしまい、モータの過熱等のポンプに不具合を生じるものである。
そこで、特許文献1のように、羽根車の回転盤またはシュラウドの内周側の一部に貫通孔を設けて、内周側に滞留した気泡を流路から貫通孔を介して流路外に逃がすものがある。詳しくは、羽根車がシュラウドにより流路の側面を覆われた密閉型であり、羽根車の羽根が羽根車の回転中心に頂点の一つを向けた三角形状をしており、流路内の上記頂点の近傍に貫通孔が形成されている。そのため、気液分離して内周側に気泡が生じると、羽根車の密閉された流路に吸入された流体により気泡が上記貫通孔からポンプ室の内面と羽根車の間に押し出されることで、気泡を流路外に逃がすものである。
特開2008−57484号公報
しかしながら、特許文献1等のポンプでは、貫通孔を介して高圧側から低圧側に流体に一部が逃げてしまいポンプ効率が低下すると共に、流路内の貫通孔を流れる気体によりポンプ性能が低下するという問題がある。特に、流量の小さい高揚程側では貫通孔からの流出量が増加してポンプ効率が低下するため、高揚程側のポンプ効率が著しく低い。更に、ポンプ室の内面と羽根車の間に気泡を逃がすため、軸受と回転軸の間に入り込むことがあり、且つ羽根車の回転盤の裏面側に回り込んで外部に排出できなくなりロータの破損を招くこともある。
つまり、従来のポンプでは気体を多量に溶解したボイド率の高い気液混合流体を吸入するとエアロックを容易に生じたり、ポンプ効率が低下したりとボイド率の高い気液混合流体に対するポンプ性能が低いものである。
また、従来のポンプとしてポンプ室内の気泡を検知して、気泡検知時に羽根車の回転速度を上げることで、流路全体の流速を増して気泡を排出するものもあるが、モータ等の大型化による設置条件の厳格化や、気泡排出時の騒音増大等の問題がある。
また、微細気泡発生装置は微細気泡を発生させるためにポンプに吸入される気液混合流体のボイド率が高いものである。そのため、ポンプ内に気泡が発生し易く安定したポンプ効率を得られず、ポンプの不具合によって装置動作の停止が多く使い勝手が悪いものである。
そこで、本発明は上記事情に鑑みて発明したものであり、ボイド率の高い気液混合流体を気液に分離させずに吸排することで、ポンプ効率の低下を防止して、ポンプ性能及びポンプ寿命を向上させたポンプを提供することを課題とした。
また、ポンプの気泡発生による不具合を抑制して、装置動作の使い勝手を向上した微細気泡発生装置を提供することも課題とした。
上記課題を解決するために、本発明のポンプは、モータにより回転駆動して流体を流動させる羽根車3を備えている。そして、前記羽根車3は、回転する回転盤31及びシュラウド32と、円周方向に沿って同形で且つ等間隔に前記回転盤31とシュラウド32の間に配置した複数の主羽根4と、前記主羽根4により円周方向に沿って同形状で且つ等間隔に内周側から外周側に向けて放射状に区画された流路6と、前記流路6の円周方向に沿った幅寸法を狭める補助羽根5と、を有したものである。更に、前記補助羽根5は、少なくとも内周端51を主羽根4の回転方向Tにおける後方側の後面44に接続して前記主羽根4の後面44から延設しており、且つ外周端52を前記主羽根4の外周端42と同じ円周上の後方に位置したものであり、前記補助羽根5は回転方向Tの後方に向かって軸方向に沿った高さ寸法を小さくする傾斜を有しており、前記主羽根4の外周端42の高さ寸法b2が前記補助羽根5の外周端52の後端の高さ寸法より大きい寸法であることを特徴としている。
このような構成としたことで、各主羽根4の間に補助羽根5が位置して、流路6は上記補助羽根5の後面54によって幅寸法の外周側に向かっての広がりを抑えることができる。そして、流路6の幅寸法の広がりを抑えたことで、流路6内を流れる流体の流速が外周側に向かうほど低下することを抑制できて、気体を外周側に流動させることができる。更に、補助羽根5の内周端51を主羽根4の後面44の内周側に接続したことで、主羽根4と補助羽根5が一体となり、補助羽根5の内周端51によって流路6の流入口61が狭まるあるいは分割されることを防止できる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明の特徴に加えて、前記流路6は、前記主羽根4の内周端41に位置する流入口61の軸方向に沿った高さ寸法b1に前記内周端の径を乗算した値が、前記主羽根4の外周端42に位置する流出口62の軸方向に沿った高さ寸法b2に前記外周端の径を乗算した値に比べて、大きいまたは同じ値としたものであることを特徴としている。
また、本発明の微細気泡発生装置7は請求項1または2に記載のポンプを微細気泡を発生させるための気液混合流体の吸排手段74に用いたものであることを特徴としている。
このような構成としたことで、気液混合流体の吸排手段74であるポンプが気液混合流体の気液を分離させないため、ポンプ内に気泡が滞留することを抑制できて、気泡の滞留に伴うポンプの不具合の発生及びボイド率の低下を防止することができる。
上記のように、本発明のポンプは、主羽根の後面に内周端を接続した補助羽根によって、流路の外周側での流速の低下を抑制して、気液の分離に伴う気泡の滞留を防止することができる。そして、主羽根と補助ばねが一体であるため、流路の流入口が分割されるあるいは狭まることで、各流路の流入口に導入される流体の流入量が低下することを防止できる。そのため、各流路への流体の流入量を低下させることなく気泡の滞留を確実に防止できて、吸排による気液混合流体のボイド率の低下を防止すると共に、回転軸と軸受の間への気泡の入り込みを防止して、回転軸及び軸受の磨耗を抑制することができる。つまり、ボイド率の高い気液混合流体の吸排におけるポンプ性能及びポンプ効率の低下を防止し、且つポンプ寿命が延びたことで、ポンプの使い勝手を向上することができる。
そして、流入口の高さ寸法と内周端の径の乗算値を流出口の高さ寸法と外周端の径の乗算値より大きいまたは略同じ値としたことで、流出口側での流速の低下をより抑制できて、流出口側の流速を流入口側の流速と同じまたは流入口側の流速より速い速度にすることができる。そのため、外周側での流速不足による気液の分離を更に防止できて、ボイド率を低下させずに気液混合流体を外周側に流動することができて、ポンプ性能及びポンプ効率をより向上すると共に、エアロックの発生をより抑制することができる。
更に、補助羽根を外周側後方に向けて傾斜させたことで、羽根部の気体排出性能を向上することができて、ボイド率の高い気液混合流体をより容易に吸排することができる。
また、本発明の微細気泡発生装置は上記ポンプを気液混合流体の吸排手段として備えたことで、吸排手段がボイド率の高い気液混合流体を気液に分離させずに吸排できるものとなる。特に、流路内に気泡が滞留することを防止したため、気泡の滞留に伴う吸排手段の不具合を防止すると共に、微細気泡発生前に気液混合流体のボイド率が低下することを防止できる。そのため、吸排手段の不具合による装置動作の停止を確実に防止できると共に、ボイド率の高い気液混合流体を用いて微細気泡を発生できて、装置による微細気泡の発生量及び放出時間が増して、使い勝手を向上することができる。
実施形態1のポンプにおける羽根車の回転盤側からシュラウドを視た平面図である。 同上の斜視図である。 実施形態2であり、羽根車及びロータの断面図である。 同上の羽根車の回転盤側からシュラウドを視た平面図である。 同上の斜視図である。 本発明のポンプにおける揚程差とエアロック値の流速依存の説明図である。 本発明のポンプにおける流体内の気体の有無でのポンプ効率とエアロック値の流速依存の説明図である。 微細気泡発生装置を浴槽に取り付けた例の説明図である。 従来のポンプの断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の各実施形態について説明する。なお、図9に示した従来例で説明した構成と同様の構成に対して同一の符号を付与して説明は省略する。
本発明のポンプは羽根車3に備えた各羽根部33が主羽根4と補助羽根5とからなり、主羽根4の軸方向に沿った一端が回転盤31に固定されており、他端がシュラウド32に固定されている。そして、補助羽根5は少なくとも内周端51を主羽根4の回転方向Tと逆向きの面である後面44に接続しており、主羽根4と補助羽根5とが一体となっており、補助羽根5の軸方向に沿った端部のうち、少なくともシュラウド32側の端部がシュラウド32に取り付けられている。
実施形態1の羽根部33は、図1及び図2に示すように、主羽根4の円弧の中間により内周側で且つ主羽根4の内周端41より外周側に補助羽根5の内周端51が接続されており、主羽根4の後面44に補助羽根5を延設したものとなっている。そして、主羽根4の内周端41はシュラウド32の内周と軸方向に沿って略同じ位置にあり、外周端42が回転盤31及びシュラウド32の外周に一致しており、外周端42を内周端41より回転方向Tの後方に有した回転方向Tに凸となる平面視略円弧形状のものである。更に、補助羽根5も回転方向Tに凸となる平面視略円弧形状であり、補助羽根5の後面54から後方に位置する他の主羽根4の前面43までの円周方向における幅寸法が略等しいものとなっている。
つまり、羽根部33は曲率半径の略等しい円弧形状の主羽根4と補助羽根5からなり、羽根部33の流路6の一方の周面が主羽根4の前面43で形成されている。そして、他方の周面の主羽根4の内周端から補助羽根5の内周端51に至るまでが前方に位置する主羽根4の後面44で形成されており、残りの補助羽根5の内周端51から外周に至るまでが前方の主羽根4に一体で形成された補助羽根5の後面54で形成されている。つまり、上記他方側の周面は補助羽根5の内周端51を基点に内周側と外周側とで形成する羽根部33の後面の種類が異なるものとなっている。このとき、主羽根4の前面43と上記前方の補助羽根5の後面54で形成された流路6の幅寸法は一定となっており、従来技術の主羽根4のみで流路6を形成したものより流路6の外周側の幅寸法の広がりを抑制して、外周側での流速の低下を抑制したものとなっている。
また、主羽根4と補助羽根5は略円弧形状であるため、主羽根4の後面44と該主羽根4に一体である補助羽根5の前面53の間は上記内周端51の接続部位を除き離れており、流路6とは別の空間45が形成されている。そして、上記空間45に流路6内の流体が流れ込んで流速が低下することを防止するため、補助羽根5の軸方向に沿った高さ寸法が主羽根4と略等しいものとなっている。補助羽根5の高さ寸法は外周側の流速低下を抑制可能であれば内周端51を主羽根4と略同じ寸法とし外周側に向かって寸法を小さくする傾斜を有したものとして、主羽根4より補助羽根5の高さ寸法を小さく抑えて、気体排出性能を向上してもよい。
即ち、羽根車3は回転盤31とシュラウド32の間に主羽根4により回転方向Tに沿って等間隔で区画された内周側から外周側に向かう放射状の流路6を有しており、該流路6は前後の羽根部33により夫々略同形状となっている。そして、羽根部3の補助羽根5によって、流路6の回転方向Tに沿った幅寸法が外周側に向かって広がることを抑制されており、流入口61と流出口62の幅寸法が略同じものとなっている。
このように、流路6を平面視略円弧形状に保ったまま、従来技術の羽根車3より外周側の流速が増しており、気体を容易に外周側に流動できて、羽根車3の内周側への気泡の滞留を防止して、ボイド率を低下させずに気液混合流体を吸排することができる。そして、気泡が滞留しないため、エアロックの発生を抑制して、且つ回転軸12と軸受13の間への気泡の混入を防止すると共に、気体と液体を掻き混ぜる音等の騒音の発生を防止している。また、補助羽根5の内周端51を主羽根4に接続したため、補助羽根5の内周端51によって流路6の流入口61が狭まるまたは分割されることがなく、流路6内に導入される流体の流量が低下することを防止している。そして、補助羽根5の高さ寸法を主羽根4の高さ寸法と略同じまたは流体が補助羽根5を乗り越えない程度に傾斜したものとしたことで、主羽根4の後面44と補助羽根5の前面53の間に流路6内の流体が流れ込み流速が低下することを防止している。
即ち、流路6内を流動する流体の流量を低下させることなく羽根車3の気体に対する排出性能を向上させたため、流体中の気体混入によるポンプ性能及びポンプ効率の低下を防止している。そして、気泡の滞留に伴う回転軸12及び軸受13の磨耗の進行を防止すると共に、エアロックの発生に伴うモータの過熱等のポンプの不具合を抑制したため、ポンプ寿命を向上したものとなっている。そのため、ボイド率の高い気液混合流体をポンプに不具合を発生させずに吸排可能であり、且つポンプ内での気液の分離による流体のボイド率の低下を防止できて、使い勝手の向上したポンプとなっている。
また、主羽根4の後面44と補助羽根5の前面53の間に空間45を形成したことで、羽根車3を生成する際に該空間45分の材料の使用量を削減できて、生産コストを低減すると共に、補助羽根5による羽根車3の重量増加を抑えて、モータ等の大型化を防止している。更に、羽根車3を樹脂成型で生成するものでは、該空間45により主羽根4と補助羽根5の肉厚を薄くできて、成型時のヒケの発生を抑えられて、ヒケによる流体摩擦力の増加を防止することができる。
なお、流路6の幅寸法を一定とせずに外周側に向かって狭くなる補助羽根5の後面54が外周側ほど次の主羽根4の前面43に近づくものであってよい。そして、主羽根4と補助羽根5の接続部位は前後の主羽根4間で気体を流動可能な範囲の外周側の端部に補助羽根5の前面53を位置させて接続することで、流路6の幅寸法を流体摩擦力の増大を抑えて気体を確実に外周側に流動できる寸法となり好ましい。
また、実施形態2のポンプは、図3〜図5に示すように、シュラウド32が外周側ほど回転盤31に近づく傾斜を有すると共に、補助羽根5が前面53全体を主羽根4の後面44に接続して延設されたものである。なお、前述の各例で説明した構成と同じ構成には同一の符号を付与して説明を省略する。
シュラウド32の傾斜に沿って、主羽根4の軸方向に沿った高さ寸法が外周端42に向かって小さくなる傾斜を有しており、流路6の流出口62の高さ寸法が流入口61の高さ寸法より小さいものとなっている。そして、流入口61の高さ寸法に流入口61に至る径を乗算した値が流出口62の高さ寸法と流出口62に至る径を乗算した値より大きい値または略同じ値となっている。つまり、主羽根4の内周端41おける高さ寸法b1に内周端41の径d1を乗算した値が、外周端42の高さ寸法b2に外周端42の径d2を乗算した値より大きい値または略同じ値となっている。そのため、流出口62から流出直前の流体の流速が流入口61に流入直後の流体の流速より速いまたは略同じとなっており、外周側での流速の低下をより抑制すると共に、確実に気体を流出口62から流出できるものとなっている。
また、補助羽根5は該補助羽根5の前面53全体を主羽根4の後面44に接続された状態で延設されており、補助羽根5の後面54が後方の主羽根4の前面43に沿った平面視略円弧形状となっている。そのため、補助羽根5の軸方向に沿った回転盤31側の端部が外周側ほど幅寸法の広い面55となっている。上記面55は前面53側の高さ寸法を主羽根4の高さ寸法b1と略同じ寸法とし且つ前面53から後面54に向かって傾斜した傾斜面となっており、上記面55の外周端側の後端が最も高さ寸法の小さいものとなっている。つまり、補助羽根5の後面54により流路6の外周側での幅寸法の広がりを抑制すると共に、主羽根4の外周端の高さ寸法b2より補助羽根5の後端である後面54の高さ寸法を小さくしたため、補助羽根5は外周側での流速低下を抑制すると共に、気体排出性能を向上している。
このように、流路6が流出口62側に向かって高さ寸法を小さくすると共に、流路6の幅寸法が外周側で広がることを抑制したことで、流入口61の開口面積と径の乗算値が流出口62の開口面積と径の乗算値より大きいまたは略同じものとなっている。そのため、流路6内の流速が略一定で変化しないまたは外周側に向かうほど速くなるものとなっており、気体をより容易に且つ確実に流出口62から流出して流路6外へ流動できるため、気体排出性能をより向上している。そして、気体排出性能がより向上したため、ボイド率の高い気液混合流体に対するポンプ性能及びポンプ効率が更に向上している。
なお、本発明におけるロータ11やステータ21等の羽根車3以外の構成は従来技術を用いて適宜設計変更する程度のものであり、ステータ21をモータ室2に配置して回転軸12や磁気カップリング等で回転駆動を羽根車3に伝達してもよく、実施例の構成のみに限定するものではない。
また、上記実施形態1及び2に記載のポンプは図6及び図7に示すような特性を有している。詳しくは、図6が、ポンプの吸入した流体が気体を有する場合と有しない場合との全揚程の差(図中L1)と、流体が気体を有する場合にエアロックを生じる際の流量であるエアロック値(図中L2)と、を流速毎に示したものである。そして、全揚程の差が小さいほど、気液混合流体に対するポンプ性能が高いことを示しており、エアロック値が高いほど気体排出性能が高いことを示している。また、図7は、流体が気体を有する場合のポンプ効率(図中L3)と、気体を有しない場合のポンプ効率(図中L4)と、を流速毎に示したものであり、流速が速すぎると流体摩擦力が増大している。
つまり、流入口61側の流速が1.5m/S以上で流出口62側の流速が2.0〜2.5m/Sであれば、全揚程の差を小さい状態に保ち、且つ流体摩擦力の増大を抑えられて、気体に対するポンプ性能及びポンプ効率を充分な能力で備えた使い勝手のよいものにできる。そのため、流入口61側及び流出口62側の流速が上記範囲内に収まるように、補助羽根5の後面54を後方の主羽根4の前面43に近づけて流路6の幅寸法を調節したり、主羽根4の外周端の高さ寸法b2を調節したりすることが好ましい。
また、図8に示した微細気泡発生装置7に、前述の実施形態1または実施形態2のポンプを流体の吸排手段74として備えることが好ましい。このとき、吸排手段74が微細気泡77を含んだ湯水78等のボイド率の高い流体を吸入しても、ポンプに不具合を生じないため、気液混合流体の吸入によるポンプ性能及びポンプ効率の低下を防止することができる。そのため、微細気泡発生装置7がポンプの不具合によって微細気泡77を発生できなくなることを防止すると共に、装置の使用時間を延ばすことができて、使い勝手を向上している。
なお、微細気泡発生装置7は浴槽76用に限らず、微細気泡77により汚れを剥離して洗浄するシャワー洗浄機や食器洗浄機等のボイド率の高い液体を外部に放出するものであってもよい。ましてや、ポンプが貯蔵タンクから流体を吸入するものであってもよい。もちろん、微細気泡発生装置7に限らず、本発明のポンプはキャビテーションを生じてもポンプ効率を高効率に保つことができるため、暖房機器等に設けた高温の流体を大流量で流す遠心ポンプ等の流体の流動時にキャビテーションを生じ易い装置の吸排手段74としても採用可能なものである。
1 ポンプ室
2 モータ室
3 羽根車
31 回転盤
32 シュラウド
33 羽根部
4 主羽根
41 内周端
42 外周端
5 補助羽根
51 内周端
52 外周端
6 流路
61 流入口
62 流出口
7 微細気泡発生装置
74 吸排手段

Claims (3)

  1. モータにより回転駆動して流体を流動させる羽根車を備えており、
    前記羽根車は、回転する回転盤及びシュラウドと、円周方向に沿って同形で且つ等間隔に前記回転盤とシュラウドの間に配置した複数の主羽根と、前記主羽根により円周方向に沿って同形状で且つ等間隔に内周側から外周側に向けて放射状に区画された流路と、前記流路の円周方向に沿った幅寸法を狭める補助羽根と、を有したものであり、
    前記補助羽根は、少なくとも内周端を主羽根の回転方向における後方側の後面に接続して前記主羽根の後面から延設しており、且つ外周端を前記主羽根の外周端と同じ円周上の後方に位置したものであり、
    前記補助羽根は回転方向の後方に向かって軸方向に沿った高さ寸法を小さくする傾斜を有しており、前記主羽根の外周端の高さ寸法が前記補助羽根の外周端の後端の高さ寸法より大きい寸法であることを特徴とするポンプ。
  2. 前記流路は、前記主羽根の内周端に位置する流入口の軸方向に沿った高さ寸法に前記内周端の径を乗算した値が、前記主羽根の外周端に位置する流出口の軸方向に沿った高さ寸法に前記外周端の径を乗算した値に比べて、大きいまたは同じ値としたものであることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 請求項1または2に記載のポンプを微細気泡発生用の気液混合流体の吸排手段に用いたものであることを特徴とする微細気泡発生装置。
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