JPS5980715A - 高疲労強度球状黒鉛鋳鉄の製造法 - Google Patents
高疲労強度球状黒鉛鋳鉄の製造法Info
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- JPS5980715A JPS5980715A JP19161782A JP19161782A JPS5980715A JP S5980715 A JPS5980715 A JP S5980715A JP 19161782 A JP19161782 A JP 19161782A JP 19161782 A JP19161782 A JP 19161782A JP S5980715 A JPS5980715 A JP S5980715A
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- JP
- Japan
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- treatment
- hours
- cast iron
- graphite cast
- spheroidal graphite
- Prior art date
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- Granted
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D5/00—Heat treatments of cast-iron
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は疲労強度の高い球状黒鉛鋳鉄の製造法に関する
ものである。
ものである。
従来より、このような高疲労強度球状黒鉛鋳鉄の製造法
として下記のようなものがある。その一つとして、US
P4222798号公報に開示されているように、球状
黒鉛鋳鉄よりなる素材に焼鈍処理を施して加工性を高め
た後、製品形状に機械加工し、次に、恒温変態処理(オ
ーステンパー処理)を施して硬度、耐摩耗性、疲労強度
を上げ、最後にショットピーニング処理を施して所定の
疲労強度に高めるようにしたものが知られている。
として下記のようなものがある。その一つとして、US
P4222798号公報に開示されているように、球状
黒鉛鋳鉄よりなる素材に焼鈍処理を施して加工性を高め
た後、製品形状に機械加工し、次に、恒温変態処理(オ
ーステンパー処理)を施して硬度、耐摩耗性、疲労強度
を上げ、最後にショットピーニング処理を施して所定の
疲労強度に高めるようにしたものが知られている。
しかし、この第1の方法では、最終的にショットピーニ
ング処理することによりある程度の疲労強度が得られる
が、未だ製造された球状黒鉛鋳鉄の疲労強度は充分でな
く鍛造鋼に比べて低いため、自動車の足回り部品やエン
ジン部品等のように高い疲労強度を要求される部品の素
材としては今一つ不満があった。
ング処理することによりある程度の疲労強度が得られる
が、未だ製造された球状黒鉛鋳鉄の疲労強度は充分でな
く鍛造鋼に比べて低いため、自動車の足回り部品やエン
ジン部品等のように高い疲労強度を要求される部品の素
材としては今一つ不満があった。
また、第2の方法として、特開昭57−1.9320号
公報に開示されているように、上記第1の方法の焼鈍処
理に代えて焼準処理を施し、チル分解および恒温変態処
理時のオーステナイト化に要する時間の短縮を図ったも
のが提案されている。
公報に開示されているように、上記第1の方法の焼鈍処
理に代えて焼準処理を施し、チル分解および恒温変態処
理時のオーステナイト化に要する時間の短縮を図ったも
のが提案されている。
しかるに、この第2の方法では、規準後の硬度が高いた
め、クランクシャフトの如き丸棒形状のも↓ のに対しては適用可能であるが、歯切加工を要する歯車
等の製造には加工技術的に不向きであり、適用対象が限
定されるという欠点があった。
め、クランクシャフトの如き丸棒形状のも↓ のに対しては適用可能であるが、歯切加工を要する歯車
等の製造には加工技術的に不向きであり、適用対象が限
定されるという欠点があった。
そこで、本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり
、機械加工を行う前に焼鈍処理を施して加工性を高める
一方、恒温変態処理前の基地組織をパーライト地にすれ
ば恒温変態処理後の疲労強度が大1コに向上することに
着目して上記機械加工後恒温変態処理前に焼準処理を施
し、よって加工性と疲労強度という相反する特性を両立
させるようにすることを目的とするものである。
、機械加工を行う前に焼鈍処理を施して加工性を高める
一方、恒温変態処理前の基地組織をパーライト地にすれ
ば恒温変態処理後の疲労強度が大1コに向上することに
着目して上記機械加工後恒温変態処理前に焼準処理を施
し、よって加工性と疲労強度という相反する特性を両立
させるようにすることを目的とするものである。
この目的を達成するため、本発明の製造法は、球状黒鉛
鋳鉄を素材とし、該素材を850〜1000°Cで0.
5〜8.0時間加熱保持した後大気放冷ないし炉冷し、
つぎに再度700〜760’Cで0゜5〜8.0時間加
熱保持した後大気放冷ないし炉冷する焼鈍処理を施し、
その後、上記焼鈍された素材を製品形状に機械加工し、
次に、850〜1゜00°Cで3秒〜8.0時間保持し
た後700’Cまで冷却する焼準処理を施し、さらにつ
づいて、850〜1000°Cに3秒〜8.0時間保持
した後220〜390°Cまで急冷し、コノ温度テ0.
5〜g、 6時間保持する恒温変態処理を施すことによ
り、歯切り加工等の機械加工時には基地をフェライト化
して加工性を得、その後の焼準処理と恒温変態処理との
組合せによって疲労強度を大巾に向上させるようにした
ものである。
鋳鉄を素材とし、該素材を850〜1000°Cで0.
5〜8.0時間加熱保持した後大気放冷ないし炉冷し、
つぎに再度700〜760’Cで0゜5〜8.0時間加
熱保持した後大気放冷ないし炉冷する焼鈍処理を施し、
その後、上記焼鈍された素材を製品形状に機械加工し、
次に、850〜1゜00°Cで3秒〜8.0時間保持し
た後700’Cまで冷却する焼準処理を施し、さらにつ
づいて、850〜1000°Cに3秒〜8.0時間保持
した後220〜390°Cまで急冷し、コノ温度テ0.
5〜g、 6時間保持する恒温変態処理を施すことによ
り、歯切り加工等の機械加工時には基地をフェライト化
して加工性を得、その後の焼準処理と恒温変態処理との
組合せによって疲労強度を大巾に向上させるようにした
ものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において素材として用いるのは球状黒鉛鋳鉄であ
り、組成は特に限定されない。
り、組成は特に限定されない。
この球状黒鉛鋳鉄素材を、先ず850〜io。
OoCで0,5〜8.0時間加熱保持した後大気放冷な
いし炉冷し、つぎに再度700〜760’Cで0.5〜
8.0時間加熱保持した後大気放冷ないし炉冷する焼鈍
処理を施す。そのことにより、素材のチル等を分解する
とともに基地組織をフェライト化し、双方の作用により
硬度が低下して加工性が高められる。
いし炉冷し、つぎに再度700〜760’Cで0.5〜
8.0時間加熱保持した後大気放冷ないし炉冷する焼鈍
処理を施す。そのことにより、素材のチル等を分解する
とともに基地組織をフェライト化し、双方の作用により
硬度が低下して加工性が高められる。
ここにおいて、最初の加熱温度を850〜1000°C
の範囲に限定する理由は、850’C以下ではチルの分
解が困難となり、一方、1000°C以上ではチルの分
解は行えるが結晶粒の粗大化を招き強度低下を起すこと
による。また、その際の加熱保持する時間を0.5〜8
.0時間に限定するのは、0.5時間以下ではチル等の
分解が不充分となり加工性を阻害し、一方、8時間以上
では均一なオーステナイト化は図れるが結晶粒が成長し
て粗大化してしまうためである。さらに、その際の冷却
方法は大気放冷ないし炉冷によって行オ)れるが、好ま
しくは大気放冷である。これはオーステナイト領域から
炉冷(徐冷)すると結晶粒界に不純物質が析出して粒界
を脆くし、その結果後述する恒温変態処理後の疲労強度
に多少悪影響を及ぼすためである。しかも、大気放冷の
場合、結晶粒が微細化されるので、上記同様恒温゛変態
処理後の疲労強度を確保する上で有利となる。
の範囲に限定する理由は、850’C以下ではチルの分
解が困難となり、一方、1000°C以上ではチルの分
解は行えるが結晶粒の粗大化を招き強度低下を起すこと
による。また、その際の加熱保持する時間を0.5〜8
.0時間に限定するのは、0.5時間以下ではチル等の
分解が不充分となり加工性を阻害し、一方、8時間以上
では均一なオーステナイト化は図れるが結晶粒が成長し
て粗大化してしまうためである。さらに、その際の冷却
方法は大気放冷ないし炉冷によって行オ)れるが、好ま
しくは大気放冷である。これはオーステナイト領域から
炉冷(徐冷)すると結晶粒界に不純物質が析出して粒界
を脆くし、その結果後述する恒温変態処理後の疲労強度
に多少悪影響を及ぼすためである。しかも、大気放冷の
場合、結晶粒が微細化されるので、上記同様恒温゛変態
処理後の疲労強度を確保する上で有利となる。
また、再度加熱する温度を700〜760°Cの範囲に
限定する理由は、700°C以下ではセメンタイトを黒
鉛化するとともに基地を切削性に優れたフエライI・地
にするのに長時間を要し、一方、760°C以上では処
理時間に関係なく基地組織がパーライト地になり加工性
が悪化することによる。
限定する理由は、700°C以下ではセメンタイトを黒
鉛化するとともに基地を切削性に優れたフエライI・地
にするのに長時間を要し、一方、760°C以上では処
理時間に関係なく基地組織がパーライト地になり加工性
が悪化することによる。
尚、その冷却方法は大気放冷または炉冷のいずれでも良
いが生産効率の面で大気放冷が好ましい。
いが生産効率の面で大気放冷が好ましい。
次いで、このような焼鈍処理後、素材を製品形状に機械
加工する。その際、素材のチル等の分解および基地のフ
ェライト化によって硬度が低下しているので歯切り加工
等の機械加工をも容易に行うことができる。
加工する。その際、素材のチル等の分解および基地のフ
ェライト化によって硬度が低下しているので歯切り加工
等の機械加工をも容易に行うことができる。
以上の処理を施した後、本発明の特徴として、上記機械
加工した素材を、850〜1000°Cで3秒〜8.0
時間保持した後大気中または無酸化雰囲気中で放冷また
は強制冷却により700°Cまで冷却する焼準処理を施
す。そのことにより、基地組織がフェライト地からパー
ライト地に変わる。
加工した素材を、850〜1000°Cで3秒〜8.0
時間保持した後大気中または無酸化雰囲気中で放冷また
は強制冷却により700°Cまで冷却する焼準処理を施
す。そのことにより、基地組織がフェライト地からパー
ライト地に変わる。
この焼準処理を施す理由は、後述の恒温変態処理によっ
て得られるべ、イナイト地の疲労強度の点で恒温変態処
理前における基地組織がフェライト地、 であるよりパ
ーライト地である方が極めて効果的であるからである。
て得られるべ、イナイト地の疲労強度の点で恒温変態処
理前における基地組織がフェライト地、 であるよりパ
ーライト地である方が極めて効果的であるからである。
そのひとつの根拠は、パーライト地の基地組織を恒温変
態処理によりオーステナイト化すると、パーライト中の
セメンタイトが炭素の供給源となってオーステナイト中
へ炭素が均一に拡散され、以後の恒温変態処理により得
られるベイナイト地を均一なものとなし、このベイナイ
ト地の均一分布が疲労強度を著しく向上させることであ
る。もうひとつの根拠は、パーライト処理はフェライト
処理に比べて結晶粒界に不純物が析出し難く結晶粒界が
脆くなるのを防止できるということである。
態処理によりオーステナイト化すると、パーライト中の
セメンタイトが炭素の供給源となってオーステナイト中
へ炭素が均一に拡散され、以後の恒温変態処理により得
られるベイナイト地を均一なものとなし、このベイナイ
ト地の均一分布が疲労強度を著しく向上させることであ
る。もうひとつの根拠は、パーライト処理はフェライト
処理に比べて結晶粒界に不純物が析出し難く結晶粒界が
脆くなるのを防止できるということである。
この場合、加熱温度を850〜1000°Cの範囲に限
定するのは、850°C以下から冷却するとブルースア
イ(球状あるいは塊状の黒鉛のまわりをフェライトが囲
み、基地がパーライトとなった組織)を生じ、一方、1
000°C以上では結晶粒の粗大化を招くという理由に
よる。゛また、その際の加熱時間を3秒〜8.0時間の
範囲に限定する理由は、3秒以下ではオーステナイト中
への炭素の拡散が不充分となり、一方、8.0時間以上
では結晶粒の粗大化を招くためである。さらに、その冷
(方法を放冷または強制冷却としたのは、フェライトの
生成を抑制するためである。
定するのは、850°C以下から冷却するとブルースア
イ(球状あるいは塊状の黒鉛のまわりをフェライトが囲
み、基地がパーライトとなった組織)を生じ、一方、1
000°C以上では結晶粒の粗大化を招くという理由に
よる。゛また、その際の加熱時間を3秒〜8.0時間の
範囲に限定する理由は、3秒以下ではオーステナイト中
への炭素の拡散が不充分となり、一方、8.0時間以上
では結晶粒の粗大化を招くためである。さらに、その冷
(方法を放冷または強制冷却としたのは、フェライトの
生成を抑制するためである。
しかる後、上記規準処理後の素材を850〜1000°
Cに3秒〜8.0時間保持した後220〜390°Cま
で急冷し、この温度で0.5〜8.0時間保持する恒温
変態処理(オーステンパー処理)を施す。そのことによ
り、基地組織が均一なベイナイト地となり、疲労強度、
耐面圧強度、耐摩耗性が著しく高められる。
Cに3秒〜8.0時間保持した後220〜390°Cま
で急冷し、この温度で0.5〜8.0時間保持する恒温
変態処理(オーステンパー処理)を施す。そのことによ
り、基地組織が均一なベイナイト地となり、疲労強度、
耐面圧強度、耐摩耗性が著しく高められる。
この場合、加熱温度を850〜1000°Cの範囲に限
定するのは、850°C以下では基地組織のオーステナ
イト化が均一かつ奉公に行われずパーライトとベイナイ
トとの2相組織となり機械的性質が低下し、一方、10
00°C以上では結晶粒が粗大化し強度低下を招くとい
う理由による。また、その際の加熱時間は均一かつ充分
なオーステナイト化を図るに充分な時間として3秒以上
で8.0時間以内である。さらに、急冷する温度を22
0〜390°Cの範囲に限定する理由は、220°C以
下まで急冷するとマルテンサイトが生成されて疲労強度
の大巾低下、熱処理変形の増大、焼割れを起し、一方、
390°C以上ではベイナイト地とパーライト地との混
在組織となり靭性を阻害するためである。また、その急
冷温度での保持時間を0.5〜8.0時間に限定するの
は、0.5時間以下ではベイナイト化が充分行われず、
引上げ後未変態オーステナイトがマルテン化を起し疲労
強度等の低下を招き、一方、8.0時間以上では目的と
する性質を得るに充分な時間ではあるが生産性の低下を
招くという理由による。
定するのは、850°C以下では基地組織のオーステナ
イト化が均一かつ奉公に行われずパーライトとベイナイ
トとの2相組織となり機械的性質が低下し、一方、10
00°C以上では結晶粒が粗大化し強度低下を招くとい
う理由による。また、その際の加熱時間は均一かつ充分
なオーステナイト化を図るに充分な時間として3秒以上
で8.0時間以内である。さらに、急冷する温度を22
0〜390°Cの範囲に限定する理由は、220°C以
下まで急冷するとマルテンサイトが生成されて疲労強度
の大巾低下、熱処理変形の増大、焼割れを起し、一方、
390°C以上ではベイナイト地とパーライト地との混
在組織となり靭性を阻害するためである。また、その急
冷温度での保持時間を0.5〜8.0時間に限定するの
は、0.5時間以下ではベイナイト化が充分行われず、
引上げ後未変態オーステナイトがマルテン化を起し疲労
強度等の低下を招き、一方、8.0時間以上では目的と
する性質を得るに充分な時間ではあるが生産性の低下を
招くという理由による。
したがって、このように焼鈍処理により素材の硬度を下
げた後機械加工するので加工性が高まり歯車の歯切り加
工等加工精度の要求される加工をも容易に行うことがで
きる。しかも、このようにして最終的に得られた球状黒
鉛鋳鉄は、規準処理により基地組織をフェライト地から
パーライト地に変えた後恒温変態処理を施すので、フェ
ライト地から恒温変態処理を施したものに比べると疲労
強度は5〜10倍へ飛躍的に向上し、その結果、フェラ
イト地から恒温変態処理を経てショットピーニング処理
を施したものとほぼ同等以上の疲労強度を示す。
げた後機械加工するので加工性が高まり歯車の歯切り加
工等加工精度の要求される加工をも容易に行うことがで
きる。しかも、このようにして最終的に得られた球状黒
鉛鋳鉄は、規準処理により基地組織をフェライト地から
パーライト地に変えた後恒温変態処理を施すので、フェ
ライト地から恒温変態処理を施したものに比べると疲労
強度は5〜10倍へ飛躍的に向上し、その結果、フェラ
イト地から恒温変態処理を経てショットピーニング処理
を施したものとほぼ同等以上の疲労強度を示す。
加えて、上記恒温変態処理後ロール加工および/または
ショットピーニング処理を施せば、疲労強度は一層高く
なり、鍛造鋼以上の疲労強度が得られる。よって従来、
鍛造加工により製造していた足回り部品や歯車、クラン
クシャフト、コンロッド、高速回転軸等エンジン部品で
あって繰り返し応力を受ける部品に対しても適用可能と
なり、成形性の向上および主に設備面でのコストダウン
化を図ることができる。
ショットピーニング処理を施せば、疲労強度は一層高く
なり、鍛造鋼以上の疲労強度が得られる。よって従来、
鍛造加工により製造していた足回り部品や歯車、クラン
クシャフト、コンロッド、高速回転軸等エンジン部品で
あって繰り返し応力を受ける部品に対しても適用可能と
なり、成形性の向上および主に設備面でのコストダウン
化を図ることができる。
次に、具体的実施例について説明するに、まず従来の製
造法による試験材は、下記第1表に示し/た化学組成の
素材A−Dを920°Cで8.0時間加熱保持した後大
気放冷し、その後720℃で5.0時間加熱保持した後
大気放冷する焼鈍加工を施し、この素材を機械加工して
第1図に示す小野式回転曲げ疲労試験片に成形し、次・
に890°Cで70分間脱炭酸化防止のため侵炭性雰囲
気(002=0.15〜0.2%)でオーステナイト化
後260°Cに保温されたソルト浴中に浸漬しこの温度
で2.0時間保持する恒温変態処理を施した。さらに、
下記第2表に示す条件でショットピーニング処理を施し
た後、回転曲げ疲労試験に供した。
造法による試験材は、下記第1表に示し/た化学組成の
素材A−Dを920°Cで8.0時間加熱保持した後大
気放冷し、その後720℃で5.0時間加熱保持した後
大気放冷する焼鈍加工を施し、この素材を機械加工して
第1図に示す小野式回転曲げ疲労試験片に成形し、次・
に890°Cで70分間脱炭酸化防止のため侵炭性雰囲
気(002=0.15〜0.2%)でオーステナイト化
後260°Cに保温されたソルト浴中に浸漬しこの温度
で2.0時間保持する恒温変態処理を施した。さらに、
下記第2表に示す条件でショットピーニング処理を施し
た後、回転曲げ疲労試験に供した。
一方、本発明の製造法による試験材は、上記と同一の素
材A−Dに上記従来の製造法による場合と同一条件で焼
鈍処理および機械加工を施して試験片に成形し、その後
900°Cで2.0時間保持した後大気放冷する規準処
理を施し、つづいて上記従来の製造法による場合と同一
条件で恒温変態処理オよびショットピーニング処理を施
し、回転曲げ疲労試験に供した。
材A−Dに上記従来の製造法による場合と同一条件で焼
鈍処理および機械加工を施して試験片に成形し、その後
900°Cで2.0時間保持した後大気放冷する規準処
理を施し、つづいて上記従来の製造法による場合と同一
条件で恒温変態処理オよびショットピーニング処理を施
し、回転曲げ疲労試験に供した。
これらの試験片を回転曲げ疲労試験し、その試験結果を
第2図に示す。尚、第2図は、応力40kLj /闘2
の時の破断までの繰り返し回数を表わしたものである。
第2図に示す。尚、第2図は、応力40kLj /闘2
の時の破断までの繰り返し回数を表わしたものである。
同図より、A−D缶素材とも本発明の製造法によるもの
は、従来の製造法によるものに較べて破断までの繰り返
し回数が数倍の値を示しており、疲労強度が著しく向上
していることが判る。
は、従来の製造法によるものに較べて破断までの繰り返
し回数が数倍の値を示しており、疲労強度が著しく向上
していることが判る。
以上説明したように、本発明の高疲労強度球状黒鉛鋳鉄
の製造法によれば、素材に焼鈍処理を施して基地組織を
フェライト地にした後機械加工し、その後、規準処理を
施して基地組織をパーライト地にした後恒温変態処理す
るようにしたので、機械加工の際には加工性を高めるこ
とができるとともに最終的に得られる球状黒鉛鋳鉄の疲
労強度を大巾に向上させることができ、よって加工性と
疲労゛強度という相反する特性を両立させた球状黒鉛鋳
鉄材を製造することができ、実用1優れた効果を奏する
ものである。
の製造法によれば、素材に焼鈍処理を施して基地組織を
フェライト地にした後機械加工し、その後、規準処理を
施して基地組織をパーライト地にした後恒温変態処理す
るようにしたので、機械加工の際には加工性を高めるこ
とができるとともに最終的に得られる球状黒鉛鋳鉄の疲
労強度を大巾に向上させることができ、よって加工性と
疲労゛強度という相反する特性を両立させた球状黒鉛鋳
鉄材を製造することができ、実用1優れた効果を奏する
ものである。
第1図は回転曲げ疲労試験片の側面図、第2図は回転曲
げ疲労試験の試験結果を示すグラフである。
げ疲労試験の試験結果を示すグラフである。
Claims (1)
- (1)球状黒鉛鋳鉄を素材とし、該素材を850〜10
00’C″′Q0.5〜8.0時間加熱保持した後大気
放冷ないし炉冷し、つぎに再度700〜760°Cで0
.5〜8.0時間加熱保持した後大気放冷ないし炉冷す
る焼鈍処理を施し、その後、上記焼鈍された素材を製品
形状に機械加工し、次に、850〜1000°Cで8秒
〜8.0時間保持した後700°Cまで冷却する焼準処
理を施し、さらにつづいて、850〜1000°Cに3
秒〜8.0時間保持した後220〜390’Cまで急冷
し、この温度で0.5〜8.0時間保持する恒温変態処
理を施すことを特徴とする高疲労強度球状黒鉛鋳鉄の製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19161782A JPS5980715A (ja) | 1982-10-30 | 1982-10-30 | 高疲労強度球状黒鉛鋳鉄の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19161782A JPS5980715A (ja) | 1982-10-30 | 1982-10-30 | 高疲労強度球状黒鉛鋳鉄の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5980715A true JPS5980715A (ja) | 1984-05-10 |
JPS626612B2 JPS626612B2 (ja) | 1987-02-12 |
Family
ID=16277610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19161782A Granted JPS5980715A (ja) | 1982-10-30 | 1982-10-30 | 高疲労強度球状黒鉛鋳鉄の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5980715A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07259966A (ja) * | 1994-03-24 | 1995-10-13 | Zexel Corp | 動力伝達装置のハウジング及びその製造方法 |
CN101921947A (zh) * | 2010-08-12 | 2010-12-22 | 荆州环宇汽车零部件有限公司 | 球墨铸铁曲轴余热风冷正火的方法 |
CN101921904A (zh) * | 2010-08-12 | 2010-12-22 | 荆州环宇汽车零部件有限公司 | 不发生正火耗费的球墨铸铁曲轴正火方法 |
CN114561523A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-05-31 | 锦州捷通铁路机械股份有限公司 | 一种控制球墨铸铁显微缩松方法 |
-
1982
- 1982-10-30 JP JP19161782A patent/JPS5980715A/ja active Granted
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