JPS597414Y2 - 吸込みノズル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は吸込みノズルに係り、特に、吸引ポンプ等の吸
込み口に使用するのに好適な吸込みノズルに関する。

従来、吸引ポンプ等により水底のごみ、ヘドロ、土砂等
を吸引するためには、ポンプに接続した吸込みノズルを
水底に充分接近させなければならなかった。

このため、凹凸の激しい水底の場合、ノズルを水底に充
分接近させることができず、充分な吸引排出機能を発揮
し得ないという欠点があった。

本考案は、前述した従来のものにおける欠点を除去し、
吸込み高さを高くしても充分吸引し得るようにした吸引
ノズルを提供することを目的としてなされたもので、吸
込み内筒および外筒間の間隙内に偏向板を配設し、これ
らの内筒および外簡により形威されるカーテンジェット
ノズルから流体をカーテン状でしかも旋回するように噴
射し吸引および旋回の負圧により被吸込み物をノズルの
直下まで誘引した上で、攪拌して浮き上らせ吸引するよ
うにしたものである。

以下、本考案を図面に示す実施例により説明する。

吸込みノズル１は吸込み内筒２を有しており、この内筒
２の吸込み側端部近傍は拡開している。

そして、この内筒２は図示しない吸引ポンプ等に接続さ
れており、その吸込み側の開口端３から被吸込み物４を
吸込めるようになっている。

前記内筒２の吸込み側端部近傍の外周には、外筒５が内
筒２と一定の間隙６をもって配設されている。

そして、この間隙６はパイプ１１を介し図示しない加圧
ポンプと接続されており、この間隙６には空気、水等の
流体が供給され、この流体は内筒２および外筒５の吸込
み側開口端の間から噴射されるようになっている。

ここで、間隙、すなわち通路６は吸込側開口端において
絞られ、カーテンジェットノズル７が形或されている。

したがって、前記通路６を通ってきた流体は、このカー
テンジェットノズル７からカーテン状に前記内筒２の吸
込み側開口端３を覆うように噴射されるようになってい
る。

なお、第１図中符号８はこのジェットカーテンを示して
いる。

前記通路６内には内筒２の軸線方向に延在する複数の整
流板９，９・・・・・・が配設されており、この通路６
を通過する流体を整流するようになっている。

また、各整流板９の下部には、前記カーテンジェットノ
ズル７の開口端に達する偏向板１０，１０・・・・・・
が突設されている。

この偏向板１０は内筒２の軸線方向に対し傾斜しており
、ノズル７から噴射されるジェットカーテン８に旋回速
度を与えるようになっている。

なお、前記偏向板１０は通路６の半径方向において一部
の範囲のみに位置しており、ジェットカーテン８を破ら
ないようになっている。

また偏向板１０を設けることなく、整流板９を傾斜配置
してもよい。

つぎに、前述した実施例の作用を説明する。

図示しない吸引ポンプ等を始動すると、内筒２の開口端
３から水とともに水底の土砂といった被吸込み物４が吸
込まれる。

一方、図示しない加圧ポンプも吸引ポンプとともに始動
されているので、ジェットカーテン８がカーテンジェッ
トノズノレ７から噴射される。

このとき、内筒２の吸込み側端部近傍は拡開しているの
で、ジェットカーテン８も徐々に拡開され、スカート状
になる。

そして、内筒２内の吸込み通路には吸引負圧が働くので
、ジェットカーテン８は、該カーテン８の内外の圧力差
により、第１図に示すように、内側に曲げられる。

よって、ジェットカーテン８の外部の水はこの力−テン
８の下部より周囲の被吸込み物４とともにカーテン８内
に流入するので、被吸込み物４は容易に吸込まれる。

ところで、前記ジェットカーテン８には旋回速度が与え
られているので旋回渦が形或され、この旋回渦の中心部
たる内筒２の直下位置は前記吸引負圧にこの旋回の負圧
が加わった状態になり、周囲の被吸込み物４は急速に中
心部に誘引される。

そして、この旋回渦により攪拌されて浮き上がり、さら
に容易に吸込まれる。

一方、前記ジェットカーテン８には、その旋回により遠
心力が働き、このカーテン８は、該カーテン８の内外の
圧力差に抗して外側に拡がろうとするので、吸込み高さ
Ｈは必然的に高くされる。

なお、前述した実施例においては、水底の土砂等の吸引
について説明したが、本考案は、大気中において、ごみ
の収集、穀物倉庫の穀粒の収集にも適用し得るものであ
る。

本考案に係る吸込みノズルは、前述したように、ノズル
の外周にジェット力・−テンを形威して、力−テン内外
の圧力差を利用して被吸込み物を吸引するは゛かりで゛
なく、このジェットカーテンを旋回して、この旋回渦に
よりノズル直下に誘引した被吸込み物を攪拌し、浮き上
らせてより確実に吸引するようにしたので、吸込み高さ
を高くしても充分吸込むことができ、特に、凹凸の激し
い水底での吸引作業に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る吸込みノズルの実施例を示す一部
縦断側面図、第２図は第１図の■Ｉ−ＩＩ線による矢視
図である。 １・・・・・・吸込みノズル、２・・・・・・吸込み内
筒、４・・・・・・被吸込み物、５・・・・・・外筒、
６・・・・・・間隙（通路）、７・・・・・・力一テン
ジェットノズル、８・・・・・・ジェットカーテン、１
０・・・・・・偏向板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸込み内筒と、この内簡の少なくとも吸込み側端部近傍
   に配設された外筒と、この内筒と外筒とで形或され下方
   が開放した間隙と、この間隙内に配設された偏向板と、
   を有し、前記間隙から流体をカーテン状でしかも旋回す
   るように噴射するカーテンジェットノズルを形或するよ
   うにしたことを特徴とする吸込みノズル。