JPS59740B2 - デイスクブレ−キ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はディスクブレーキ、特にフローティングキャリ
パ型と称される形式のディスクブレーキ、特に、車輌の
非回転部分に固定される静止部材として構成されるブラ
ケットにディスクの軸方向に摺動可能に装架されたキャ
リパがブラケットの軸方向孔を貫通してキャリパに設け
られたピンによって軸方向運動を行うように案内される
形式のディスクブレーキに関する。

種々のこの形式のディスクブレーキが知られており、例
えば米国特許３６５６５９０号、英国特許１０７９９１
１号明細書等においてキャリパは２つのハウジング部材
から構成され、両ハウジング部材を一体的に結合するデ
ィスクの円周方向に間隔をおかれた２本の軸方向ボルト
が設けられ、各ボルトがブラケットの軸方向孔に摺動的
に収容される。

上述各明細書に示されるディスクブレーキにおいては両
ハウジング間の締結部の接触面積が小であり、ボルト締
付時の力によって両ハウジングがたわみこれによってボ
ルトが僅かながら曲り、これがキャリパの摺動運動不良
の原因となっていた。

ボルトおよびキャＩ） ハの変形を最小とするためには
キャリパの剛性を増大させる必要があり、これはキャリ
パ重量を犬とし、不経済となっていた。

本発明は上述欠点を除去するため一対のボルトの両端を
支持するキャリパを夫々そのボルトの長手方向に伸びる
一対の側壁にて結合し、これによりキャリパの剛性を増
大させることと共にボルト締付時のキャリパ及びボルト
のたわみを防止することを目的としている。

本発明の実施例を添附図面に示す。

第１，２図に示すディスクブレーキにおいて１は図示し
ないディスクの周縁を跨ぐキャリパ、６は取付孔１６．
１６によってディスクの片側にて車両に取付けられてい
るブラケット、９，１０は摩擦パッド、２はキャリパ１
のシリンダ孔１１内で作動するコツプ形油圧ピストンで
ある。

給油孔１８に連結される導管からシリンダ孔１１内に供
給される圧油によってピストン２が第１図下方に動いて
パッド９をディスクの一方側の面に作用せしめ、シリン
ダ孔１７の底面に作用する反力によってキャリパ１はブ
ラケット６に対して第１図上方に摺動案内され、これに
よってパッド１０がディスクの反対側の面に押しつげら
れる。

図において３はシール、４は防塵用ブーツである。

キャリパ１をブラケット６に摺動可能に案内するためキ
ャリパ１にはディスクの円周方向に間隔をおかれて該デ
ィスクの面に直交する方向即ち該ディスクの軸線方向に
伸びる２本のテンションボルト８，８０両端が固着され
ている。

ブラケット６にはディスクの半径方向外方であって該デ
ィスクの円周方向に間隔をおいてディスクの軸線方向に
平行に伸長する一対の長い孔１９．１９を有するスリー
ブ状部分２０．２０が一体的に設けられ、孔１９内でボ
ルト８の中間部分が滑動する。

直接に作動せしめられるパッド９はブラケット６０半径
方向外方すなわち第２図上方に向って開いた凹所２２に
収容されブレーキ作動時の抗力を直接にブラケット６に
伝達する。

パッド１０はキャリパ１の凹所１３に収容されている。

キャリパ１にはパッド９，１０を上方に抜き取るための
矩形の開口２３が設けてあり、パッド９，１０の裏板に
設けた孔を貫通するピン１１．Ｎがパッドを所定位置に
保持している。

ボルト８とブラケット６との間の摺動部の円周方向両側
を被って塵埃、飛石等から摺動部を保護すると共にキャ
リパに剛性と強度とを与えるためキャリパ１には、前記
ボルト８，８が挿通するブラケット６０貫通孔１９．１
９周囲において、夫夫ボルト８，８０半径方向外方に該
ブラケット６のスリーブ状部分２０．２０から間隔をお
いて各ボルト８，８の軸線方向に延びる一対の側壁１４
゜１５．１４．１５が一体的に設けてあり、キャリパの
変形を伴うことなくボルト８に予めテンションを与える
ことを可能とする。

尚該一対の側壁１４．１５，１４，１５のうち、両ボル
ト８，８の軸線間に位置する側壁１５，１５の両対向面
間はパッド９，１００出し入れが出来る程度の間隔を有
しパッド９，１０交換のための開口２３が形成されてい
る。

また前記各ボルト８，８は夫々その両側方に伸長する前
記キャリパ１に設げた側壁１４．１５，１４．１５間を
通っている。

このようにすることによりキャリパ１の該両側壁１４，
１５，１４，１５がボルト８，８の締付力に抗し油圧制
動時のキャリパの曲りを防止し、ボルトの曲りを防止す
ることができ、キャリパの重量を最小とすることができ
、ボルトの曲りによるキャリパの摺動不良を防止し、従
ってパッドの異常摩耗、騒音の発生を防止することがで
きる。

なお図において２４は壁１４．１５によって作られる上
方開口を覆うと共に開口２３を覆うカバーであり、７は
孔１９に設けられたシール、１２はピン１１の抜げ止め
のための割ピンである。

第３，４図に示す実施例はキャリパが２つ割のハウジン
グ２５．２６から構成され、側壁１４゜１５がディスク
の半径方向外方端部分を上壁２７により一体的に連結さ
れて下方すなわち半径方向内方に開いた、前記ブラケッ
トを収容するコ字形凹所がキャリパに形成されて、更に
この部分の強度を高めている。

これ以外の点において第１，２図に示すものと同様であ
り、対応する部位を同一参照数字で示しである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例として示すディスクブレ
ーキの部分断面上面図で第２図の線■−■に沿う断面を
示す。 第２図は第１図の線■−■に沿う断面正面図。 第３図は第２の実施列を示す第１図と同様の部分断面上
面図。 第４図は第３図の線ＩＶ−ＩＶに沿う断面図。 図において、１はキャリパ、２はピストン、６はブラケ
ット、８はボルト、１９はブラケットの軸方向孔、１４
．１５は側壁、９，１０はパッド、２７は土壁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ａディスクの片側において車両に固定されており
   、ディスクの半径方向外方であって、該ディスクの円周
   方向に間隔をおいてディスクの軸線方向に平行に伸長す
   る一対の貫通孔を有するブラケットと、 ｂ−ｙ’イスクの両側に配置されたパッドを夫々ピスト
   ン及びその反力によりディスクに押圧するキャリパと、 Ｃ両端をキャリパに連結し、中央部をブラケットの貫通
   孔に嵌合しておりキャリパをディスクの軸線方向に案内
   する一対のボルトと、 を有して成るディスクブレーキにおいて、前記キャリパ
   は、前記ボルトが挿通するブラケットの貫通孔周辺にお
   いて夫々各ボルトの半径方向外方に該ブラケットから間
   隔をおいて各ボルトの軸線方向に延びる一対の側壁部を
   一体的に有し、該一対の側壁部のうち両ボルトの軸線間
   に位置する側壁部の両対向面間にパッド交換のための開
   口を形成すると共に、前記各ボルトが夫々その両側方に
   伸長する前記キャリパに設けた側壁部間を通り、これに
   より該ボルトがキャリパに対しディスクの軸線方向両側
   から締付力を付与したことを特徴とするディスクブレー
   キ。 ２ 各ボルトの両側を軸線方向に延びる前記一対の側壁
   部の、ディスクの半径方向外方部を土壁により夫々一体
   的に連結することにより、前記ブラケットを収容して半
   径方向内方に開いたコ字形凹所なキャリパに形成したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のディスクブ
   レーキ。