JPS596871Y2 - パチンコ機の打球入賞装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、永久磁石と電磁石を有機的に設けるこそにより
、打球の入賞の有無にかかわらず、打球を受け入り難い
第一状態と受け入り易い第二状態とに変換することがで
きるパチンコ機の打球入賞装置に関するものである。

従来、打球の入賞の有無にかかわらず打球を受け入り難
い状態と受け入り易い状態に変換することができる打球
入賞装置には電磁ソレノイドを設け、該電磁ソレノイド
を励磁したり消磁して打球入賞装置の状態を変換する。

しかし、この様な電磁ソレノイドを設けた打球入賞装置
は、全体が大型化するので遊技盤の裏側において他の機
構、例えば各種誘導樋と干渉したり、或いは組立工程が
増加する等の欠点がある。

本案は上記に鑑み提案されたもので、打球入賞装置の状
態が変換する度に揺動ずる揺動底板の後部に横方向に突
出する突出片を設け、該突出片に永久磁石を固定すると
共に該永久磁石に作用する電磁石を誘導枠の側面部に固
定状に設け、両磁石によって発生する吸引力或いは反発
力を利用して打球入賞装置の状態を変換する小型で実用
的価値の高い打球入賞装置を提供しようとするものであ
る。

以下、本考案を実施例の図面にもとづいて説明する。

打球入賞装置１は、パチンコ機の遊技盤面に取付ける基
板２に第一流出口３と第二流出口４を上下に設け、基板
２の表面には第二流出口４を囲むように上面開放のポケ
ット５を設け、該ポケット５内にはポケット上に突出す
る二枚の可動翼片６を軸ピン７で枢着し、基板２の裏面
には両可動翼片６，６間に臨ませた揺動底板８を軸着し
た誘導枠９を取付け、該誘導枠９の後方の一側面には第
一流出口３から揺動底板８上を移動する打球が通過する
排出口１０を設けると共に、他の側面には下方から切り
込んだ切欠部１１を設け、該切欠部１１の上部には電磁
石１２を固定する。

また、揺動底板８の後方側縁部には誘導枠９の排出口１
０とは反対方向に突出し切欠部１１に臨む突出片１３を
延設し、該突出片１３の上面には一方の磁極（Ｎ極又は
Ｓ極）が電磁石１２の鉄芯１２′に対向する永久磁石１
４を固着する。

電磁石１２の鉄芯１２′の下端面と永久磁石１４の上端
面の距離は、揺動底板８がほぼ水平に位置して電磁石１
２と永久磁石１４が最も接近したときでも若干の空隙を
有する程度にすると初其動作がスムースであり且つ効率
が良い。

また、揺重底板８の軸１５の前方下面にはバランスウェ
イト１６を設けると揺動底板８のバランスを維持するこ
とができる。

したがって、この様な打球人賞装置１は両可靭翼片６，
６の上端間隔が球の入る程度に閉じ、揺靭底板８がほぼ
水平に位置し永久磁石１４が最も昂磁石１２に接近する
第一状態において、第４図で寸すように、電磁石１２を
励磁して永久磁石１４に丸向する鉄芯１２′の下端面に
永久磁石１４と同じ磁栂（例えばＮ極とＮ極）を発生さ
せると磁極相互力゛作用して向い合う永久磁石１４と電
磁石１２の間に強力な反発力が生じる。

該反発力ｒよ永久磁石１４を下降して揺動底板８を揺動
し、このとき揺動底栖８の先端部１７は可動翼片６の段
差部１８に係合して両可動翼片６，６を押し拡げて打球
を受け入り易い第二状態に変換する。

また、両可動翼片６，６が開いて揺動底板８が傾斜して
停止する第二状態において、電流の方向を変えて電磁石
１２の磁極を変換すると、向い合う永久磁石１４と電磁
石１２の磁極が異極になり、磁極相互が作用して永久磁
石１４と電磁石１２の間に吸引力が発生する。

この吸引力は永久磁石１４を引き上げて揺動底板８を水
平に位置する第一状態に揺動する。

このとき揺動底板８の先端部１７は両可動翼片６，６の
下部６′を押圧して、両可動翼片６，６を閉した第一状
態に変換する。

尚、電磁石１２が消磁して可動翼片６が閉じた第一状態
において打球が入賞すると、打球は第一流出口３から揺
動底板８上を移動し、揺動底板８の後方に位置したとき
揺動底板８を打球の自重で揺動して両可動翼片６，６を
開放して第二状態に変換し、誘導枠９の側面に設けた排
出口１０から排出する。

また、電磁石１２が消磁して可動翼片６が開放した第二
状態のとき打球が入賞すると、打球はポケット５の前面
板５′と揺動底板８の先端部１７の間隙を通過して、両
可動翼片６，６の下部６′を押し拡げて第一状態に変換
し、ポケット５の底部から第二流出口４を通過して遊技
盤の裏側へ排出する。

そして、揺動底板８は、可動翼片６が打球によって第一
状態に変換するとき自重によりほぼ水平な第一状態に復
帰する。

したがって、打球入賞装置１に永久磁石１４と電磁石１
２とが有ったとしても、電磁石１２が励磁しなければ、
通常の打球入賞装置として作動する。

尚、永久磁石１４の固着は接着剤で接着しても或いは合
或樹脂製ホルダーに嵌大して接着又はビス止めしてもよ
い。

以上説明したように本考案によれば、永久磁石と電磁石
によって発生する吸引力、反発力を利用して打球入賞装
置の状態を打球の入賞の有無にかかわらず変換すること
ができ、電磁ソレノイドを利用するものに比較して著し
く小型化することができる。

また、本案は、永久磁石及び電磁石が揺動底板を内包す
る誘導粋の側部に位置するので前後、又は上下方向の寸
法を小さくすることができる。

したがって、遊技盤に取付けても他の諸機構と干渉する
ことが少なく、遊技盤の裏側を有効に活用することがで
きる。

更に、本考案は構造が簡単なので組立が容易であると共
に、どのような形式のパチンコ機にも取付けることがで
きるので実用的価値が高く、特に特定人賞口に打球が入
ったとき遊技者の外部操作により特別遊技を行うことが
でき、特別遊技の結果で多数の入賞装置を変換させるパ
チンコ機に利用すると効果的である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は左半を第
一状態に、右半を第二状態にした正面図、第２図は左半
を第一状態に、右半を第二状態にした上面図、第３図は
背面図、第４図は永久磁石及び電磁石の磁極を示す部分
背面図、第５図は第一状態の側面図、第６図は第二状態
の側面図である。 １・・・・・・打球入賞装置、２・・・・・・基板、３
・・・・・・第一流出口、４・・・・・・第二流出口、
５・・・・・・ポケット、６・・・・・・可動翼片、８
・・・・・・揺動底板、９・・・・・・誘導枠、１０・
・・・・・排出口、１２・・・・・・電磁石、１３・・
・・・・突出片、１４・・・・・・永久磁石。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付基板に第一流出口と第二流出口を設け、該基板の表
   面に第二流出口を囲むように下面開放のポケットを設け
   、該ポケット内にはポケット上に突出する二板の可動翼
   片を枢着し、基板の裏面には両可動翼片間に臨ませた揺
   動底板を軸着した誘導枠を取付け、両可動翼片は上端間
   隔が球の入る程度に閉じた第一状態と開いて打球を入賞
   しやすくした第二状態とに変換するパチンコ機の打球入
   賞装置において、誘導枠の一側面に打球の通過する排出
   口を設けると共に他の側面には電磁石を固定し、揺動底
   板の側縁部には排出口とは反対方向に突出する突出片を
   延設し、該突出片には上記電磁石に対向して磁極相互が
   作用しあう永久磁石を固着したパチンコ機の打球入賞装
   置。