JPS596715A - 差動保護継電装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電力系統に於ける保護対象線路、又は機器を、
保護区間の各端に設けた変流器からの導出電流の差動を
とることにより保護する差動保護継電装置に関するもの
である。

説明に際し、変流器飽和の影響を最も受けやすい母線保
護について内外部の多重事故時でも応動できる差動保護
継電装置を例にとって行うものとする。従来の母線保護
構成を第１図に示す。

図中、（１）は保護対象母線、（１１）・・・（１ｎ）
は母線に接続される線路、（１１１）・・・（ｌｌｎ）
は各線路に設置された変流器で、保護区間への流入電流
を正方向として２次電流を導出する。（ロ）・・・（２
ｎ）は、母線保護装置内の入カドランス、０◇・・・（
８ｎ）は、変流器（１１１）・・・（ｆｉｎ）の導出電
流波形のうち正の半波形を電流合成する為のダイオード
、（ロ）・・・（４ｎ）は負の半波形を電流合成する為
のダイオード、Ｉυは正の半波形を電圧Ｖ、に変換する
為の抵抗器、軽旧よ負の半波形を電圧ｖ２に変換する為
の抵抗器、−は正、負の合成波、すなわち、差動電圧Ｖ
Ｏを得る為の抵抗器、（６）は前記電圧、ＩＶ＋ｌ　＋
　ＩＶ２１即ち、保護区間に流入する電流の合成値と流
出する電流の合成値との和に対応する電圧を抑制力、■
即ち、保護区間に流入する電流の合成値と流出する電流
の合成値との差に対応する電圧を動作力として、内・外
事故判定を最終的に行う判定部である。

次に動作原理を説明する。常時、又は外部故障時で変流
器に飽和現象の無い時は母線（１）に入ってくる電流の
合成値と母線（１）から出て行く電流の合成値はキルヒ
ホッフの法則から等しくなり、図のＶｉ）＝Ｏ１ｌ　Ｖ
＋　ｌ　＋　ｌ　Ｖ２１＼０　１Ｖ１１＝ｌＶ２１が成
立し、動作力が働かないため判定部（６）は不動作判定
をする。

一方、外部故障を含む内部故障時は母線（１）に入って
くる電流の合成値と母線（１）から出て行く電流の合成
値は、アンバランスとなりｖｏ＼０、ＩＶ１１＋１Ｖ２
１＼０　（ＩＶＩＩ＼ＩＶ２１　）が成立し、判定部（
６）ハ動作カド抑制力とが一定の比率を越えると動作判
定を行う。

ここでの一定の比率については第２図に根拠を示してい
る。図の実線の大きい波（イ）は母線内部事故時、母線
に向って入って来る電流、小さい波（ロ）は母線から出
て行く電流を示す。一般に母線保護では、内−外部の多
重事故時も応動できる事を期待し、流入電流（イ）に対
し流出電流（ロ）が１／２程度以下ならば応動し得る比
率を持たせており、第２図ではｌ／２程度の場合を示し
ており、破線の波形（ハ）は差動電流を示す事になる。

すなわち、第２図の各波形が入った場合、第１図の判定
部（６）にはＶｏ　：ＩＶｉｌ＋ＩＶｚｌ＝　１　：　
８　（７）割合テ入力カ入す、コノ入力状態が動作限界
となる比率特性を有している。

第８図は外部故障で、故障電流中に直流分が重畳されて
るケースであり、外部故障発生当該端子の変流器の飽和
現象で斜線部の時間帯しか変流器２次電流を出せない事
を示している。すなわち、斜線部の時間帯は完全に差動
入力は零となるが、それ以外の部分ではＶ。：ＩＶ１１
刊ｖ２Ｉ＝１：１となる区間が生じ、当然の事ながら動
作力に対して抑制力が小さくなり動作側に判定してしま
う。

従って、故障電流中に直流分が重畳される外部事故では
、第８図に示す故障発生から変流器飽和に至る数ｍｓの
斜線の時間帯で内外部事故を判定し、外部事故と判定後
は判定機能をロックするという方法を採る必要があった
。

従来の差動保護継電装置は以上のように高速で判定させ
る必要があるので、系統からのノイズ侵入等に対する過
渡応動が避けられないという欠点があった。

この発明は上記のような従来のものの欠点を除去するこ
とを目的になされたもので、保護区間に流入する電流の
合成値と流出する電流の合成値との大きさを比較して内
外部事故を区別することにより、変流器飽和の影響に強
く過渡応動の心配がいらない差動保護継電装置を提供す
るものである。

以下、この発明の一実施例を図について説明する。

第４図にその全体構成、図中（７）は判定部を示し第６
図に第４図判定部（７）の内部構成を示す。第６図の内
部構成で（７υ、ｆｆ２・・・（至）は抵抗器、四は定
電圧ダイオード、翰は整流器、−・・・例は演算器、■
は剖からの出力が一定時間出ると−の抑制パルス発生器
のゲートを開く信号を発するタイマー、−は（財）の演
算器の出力が出て、−の抑制パルス発生器のパルス出力
が一定時間来ない時に出力を出す最終判定タイマ一部を
示す。また、（８）は差動電圧検出器を構成する。

次に実施例の動作について説明する。

抑の演算器はｌ　Ｖ１１＝ｌ　ｖ２１が成立した時に出
力を出し、時にそれぞれ出力を出す演算器であり、この
（財）、又は■の演算器からの出力は抑制パルス発生器
−からの抑制パルスを阻止する。また、タイマー−の出
力は演算器■、（財）の出力よりも信号的に優先するも
のである。（阻止しない条件時は抑制パルスが常時用る
。） つまり、常時、又は外部故障で変流器が飽和しない時は
母線（１）に入って来る電流の合成値と母線（１）から
出て行く電流の合成値は等しくなるから、ｌ　Ｖｉｌ　
＝　ｌ　Ｖ２＋が成立するので一定時間後にタイマー−
から出力が出て、抑制パルス発生器−から最終判定タイ
マ一部（資）へ常時抑制をかける形となる為、装置は動
作しない。

第２図の外部故障を含む内部故障のケースでは１ ２１　”ｉｔ　＝ｌ　Ｖ２１　　又は２１　ｖ２１　＝
ｌ　”ｔｌ　　が成立し、演算器１關の出力限界、すな
わち、装置の動作限界となる。

算器−又は−から抑制パルス発生器−に対して抑制パル
ス阻止の信号が出力される。この状態で、差動電圧検出
器（８）が出力すると、最終判定タイマ一部−は、抑制
パルス発生器−からの出力が一定時間ないことを確認し
て、動作判定を行ない、内部事故が検出される。

ここで、タイマー−の一定時間は、内部事故時に流入電
流と流出電流の位相ズレで、演算器釣りが誤動作するの
を防止するためのものであり、最終判定タイマー倒の一
定時間は、内部事故時に流入電流と流出電流の位相ズレ
で、演算器−又は咽が誤不動作するのを防止するための
ものである。

一方、第８図の故障電流中に直流分が重畳される外部故
障では斜線部の区間でＩ　Ｖｉ　ｌ　＝　ｌ　Ｖ＋１が
成立し、タイマー−より出力が出て抑制ノｆルス発生器
■力）ら抑制パルスが出る。又このとき、演算器□□□
、−からは出力が出ない。そこで、抑制／くルス発生器
弼の機能としてタイマー−から出力を出した場合、第８
図ｔの′時間だけ出力を引き伸ばすようにしておけば、
斜線部以外の区間でも最終判定タイマ一部（ロ）へ抑制
パルスが出て差動電圧検出器（８）から誤差、差動出力
がいくら出ても動作を阻止し得る。

すなわち、本発明による方式では過渡応動の心配が無く
、高速で判定できる。

以上の“ように、この発明によれば、保護区間に流入す
る電流の合成値と流出する電流の合成値との大きさを比
較して内外部事故を区別し、且つ両方の合成値が等しい
期間が終了してから一定の期間が経過するまでは合成値
の大小に関係なく動作しないように構成したので、変流
器飽和の影響に強く過渡応動の心配がいらない差動保護
継電装置を得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の母線保護構成図、第２図は多重故障時の
電流波形図、第８図は外部直流分重畳故障時の電流波形
図、第４図はこの発明に係る差動保護継電装置の一実施
例を示す母線保護構成図、第５図は仁の発明に係る差動
保護継電装置の一実施例を示す判定部の内部構成図、図
において（１）は母線、ａυ・・・（１ｎ）は線路、（
１１１）・・・（ｌｌｎ）は変流器、（ハ）・・・（２
ｎ）は入カドランス、ｅツ・・・（８ｎ）は正半波用ダ
イオード、（ロ）・・・（４ｎ）は負半波用ダイオード
、１５］）、佑乃、−は抵抗器、（７）は判定部、（８
）は差動電圧検出器、（７１１・・・（７ｇＩは抵抗器
、四は定電圧ダイオード、−は整流器、刈・・・−は演
算器、−はタイマー、弼は抑制パルス発生器、−は最終
判定タイマ一部である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。 代理人　葛野信− 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 保護区間の各端に設置された変流器の導出電流から上記
   保護区間に流入する電流の合成値と流出する電流の合成
   値との差を導出する差動電圧検出器と、上記各変流器の
   電流から上記保護区間に流入する電流の合成値と流出す
   る電流の合成値とを導出し、一方の合成値が他方の合成
   値に比し所定の比率以上であることを条件に抑制パルス
   を発生せず、両方の合成値が等しい期間が終了してから
   一定の期間が経過するまでは上記条件に関係なく抑制パ
   ルスを発生する抑制パルス発生器とを備え、上記抑制パ
   ルス発生器が抑制パルスを発生せず上記差動電圧検出器
   が出力しているとき動作する差動保護継電装置。