JPS595638Y2 - パツシブベルトの連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はパッシブベルトの連結装置に関するものであ
る。

この考案はパッシブベルトシステムを構或する乗員拘束
用のベルト系と、このベルトを案内する案内系と、この
案内系を移動させる駆動系と、また乗員の下脚部を保護
する二一パット系とその機能別に大別して組立ラインに
おける取付および運搬を１人で容易に行えるような重さ
や長さを有するように適宜分割し、．ラインにおける取
付後の連結をすみやかにし、かつ車運転中の振動をも弾
力的に吸収して緩みのない不可逆的連結とするとともに
経年変化に基づく取替時にあっては保合端と解離容易で
あって、その部藷の取替作業を迅速に行なうことができ
、しかも構或が著しく簡単であって製品が安価なパッシ
ブベルトの連結装置を提供することを目的とするもので
ある。

この考案を図面に示す実施例を参照しながら説明する。

まずパッシブベルトシステムについて説明する。

このパッシブベルトシステムは第１図に示すようにベル
ト系Ａ、案内系Ｂおよび駆動系Ｃよりなり、ベルト系Ａ
は車体１のフロア上のシ一ト３のインナー側に備えられ
た緊急ロック式巻取機４よりベルト６が引き出され、そ
のベルト６の先端はガイド５を経て斜め上方に延びて後
述する移動子１２に取付けたバックル８に非常時解離可
能なトング７を備えている。

そしてベルト６は着座乗貝を拘束または解放するように
なっているる前記案内系Ｂは車体１のルーフサイドレー
ル９に取着されたガイドレール１０内の前方解放位置と
後方拘束位置との間を後述するワイヤ部材１１に押し引
きされてバックル８を懸吊して一体移動する移動子１２
を備えており、この移動子１２のバックル８には前記ベ
ルト系Ａのトング７が着脱するようになっている。

この案内系Ｂは例えば第２図に示すような本出願人が先
に提案した特願昭５３−６８７５８号明細書を挙げるこ
とができる。

すなわち、断面方形状をなすガイドレール１０内にはバ
ックル８を懸架し、上辺にロツクパウル２７をロックさ
せる凹部２８が形或されている第１の移動部材３２が備
えられている。

この第１の移動部材３２は中間部に一対の摺動孔３１，
３１を備えていて、この摺動孔３１， ３１内には後
述する第２の移動部材２９に立設されたピン３０． ３
０が摺動可能に嵌合されている。

第２の移動部材２９の上辺には前述の第１の移動部材３
２の凹部２Ｂより緩やかな勾配をもって凹部２９ ｂが
形或されている。

そして第２の移動部材２９の摺動前進によりロックパウ
ル２１を押上げ解除位置に導く斜面を有する移動子１２
を構威している。

またガイドレール１８の後方には案内系Ｂと駆動系Ｃと
の連結又は解離作業を容易に行なうための円形の窓３３
が穿孔されている。

さらに断面円筒形状をなす後端部３４にはワイヤ部材１
１を挿入したアウタチューブ１４の一端部が取付けられ
ている。

前記駆動系Ｃはドア２の開閉や乗員の乗降動作を感知し
て正逆転するモータ１３または図示しない機械式の駆動
源によってアウタチューブ１４内を進退するワイヤ部材
１１（ギャードワイヤ部材）を備え、このワイヤ部材１
１の先端部は前記移動子１２に連結されて、前記移動子
１２を断面方形状をなすガイドレール１０に沿って往復
動させて乗員の拘束位置と解放位置との間を移動させる
ようになっている。

なお２点式斜ベルトには必須である乗員の下脚部を保護
する二一パツ｝Ｄがシー１・３の前方の計器板の下方に
設けられている。

次に第２〜５図を参照してこの考案の連結装置について
説明する。

この連結装置は第２の移動部材２９、連結部材１５およ
び支持部材１９より構威されている。

連結部材１５の一端部には駆動源よりの正逆転を伝える
ワイヤ部材１１の上端部が折曲部を加絞りにして接続さ
れている。

（この接続はこれに限らず他の方法によってもよい）。

このワイヤ部材１１はアウタチューブ１４内を正逆転す
る前記モータ１３によって先後進可能に構威されている
。

また他端部の中央には切欠部１７が穿設されている。

この切矢部１７は第５図に示すように貫通孔１７ Ｈに
してもよいことは言うまでもない。

またこの連結部材１５の先端部の両側部にはこの平面と
直交する上向き方向に折曲部ＩＩＩ，１８が相対向して
形或されていて、この折曲部１８． １８の後端部には
保合部２６． ２８がそれぞれ形或されている。

前記支持部材１９は弾性を有する板部材よりなり、その
中央部に嵌合孔たる貫通孔２１が設けられているととも
に両側部には下方に垂下し先端が内方に折曲されたコ字
状の嵌合部２４， ２４が相対向して形威されていて、
このコ字状の嵌合部２４， ２４は前記連結部材１５の
両側部に設けた折曲部１８． １８を囲み、かつスライ
ド可能になっている。

この嵌合部２４， ２４の後方には連結部材１５の両側
部に設けた折曲部１Ｂ， １８の保合部２６． ２６に
それぞれ可逆的に係止する係止部２５， ２５が下方に
向けて後述する片２２， ２３とは逆の方向に折曲げて
それぞれ形威されている。

前記貫通孔２１の直径の大きさは後述する第２の移動部
材２９の端部に設けた孔２９ ａに取付けたねじ１６の
直径より小さく形或され、かつ四方に切込みが形或され
ていて相対向する片２２． ２２と２３， ２３同志が
上方に傾斜して形或されており、連結時に各片２２，
２２および２３， ２３の先端が前記ねじの谷部２０に
不可逆的に噛込むように構或されている。

第２の移動部材２９の端部には貫通孔２９ ａに谷部２
０を有するねじ１６が取付けられている。

なおねじ１６に代えて、これと同様の機能をもつもの、
例えば突起を表面に有する係止杆としてもよいことは言
うまでもない。

次に上記のものの作用について説明する。

アウタチューブ１４より僅かに進出している正逆転する
モータ１３によって往復動可能なワイヤ部材１１の先端
部を加絞りにて連結部材１５の一端に固着し、このワイ
ヤ部材１１が固着された連結部材１５の相対向する位置
に設けた折曲部１８． １８に支持部材１９のコ字状の
嵌合部２４， ２４をそれぞれ嵌合して折曲部１８．
１８に沿ってスライドさせ、支持部材１９の係止部２５
， ２５の先端を連結部材１５の折曲部１８． １８の
保合部２Ｂ， ２６に当接させる。

これにともなって支持部材１９の移動が規制されること
となる。

前記支持部材１ｇの係止部２５， ． ２５と連結部材
１５の折曲部１８． １８の保合部２６． ２６とが当
接すると、連結部材１５の切矢部１７と支持部材１９の
貫通孔２１とがほぼ同じ位置に位置することとなる。

このように取付けられた両部材１５， ．１Ｂを案内系
Ｃのガイドレール１０の後方より挿入して円形の窓３３
内に待機している移動子１２の第２の移動部材２９に立
設されているねじ１６に支持部材１９の貫通孔２１と連
結部材１５の切矢部１７とを当てた状態で押圧する。

両部材１５． １９をねじ１６に向かって押圧するとね
じ１６の谷部２０に支持部材１９の片２２， ２２およ
び２３， ２３が弾力的にして、かつ不可逆的に噛込み
、解離不可能な連結となる。

なおアウタチューブ１４はガイドレール１０の後方の後
端部３４部分に通常の適宜の手段でもって固定されるこ
ととなる。

次に経年変化による故障等によって駆動系Ｃと案内系Ｂ
とを分離して修理取替の必要があるときは、保合部２６
， ２６に係止している支持部材１９の係止部２５，
２５を両股状（図示せず）の工具を使って手前に引出し
て連結部材１５の係止部２５， ２５との係止を解離し
て、孔挿通用の切欠部１７を分離方向に摺動して支持部
材１９より分離し、修理後再び逆方向にスライドさせて
、連結部材１５の折曲部１８．１８の保合部２６． ２
６と支持部材１９の係止部２５，２５を不可逆的に連結
することとなる。

また第６図は別の実施例を示す斜視図であって、これは
ドア２′の前方部分より後方部分に向かって下向きにガ
イドレール３１を斜設し、このガイドレール３７内には
ドア２′の開閉に感応応動して移動可能なガイドリング
３５が挿入され、またこのガイドリング３５はドア２′
の開閉動作に応動して拘束位置と解放位置との両位置間
を図示しない適宜の駆動部材によって往復動するワイヤ
部材の先端部に取付けられている。

そしてドア２′の開放側下方の緊急ロック式リトラクタ
ー４′より引出されたベルト３６がこのガイドリング３
５内に挿通され、さらにその先端部は図示しない車体側
のアン力に張設される。

このようなガイドレール３７に沿って移動するガイドリ
ング３５の案内系Ｂとワイヤ部材の駆動系Ｃとの間の連
結装置としても適用することができるものである。

そしてその連結装置の構或および連結方法は前記実施例
のものとほぼ同様であるので、その詳細な説明は省略す
ることとする。

なお上記実施例は単なる一例にすぎず、各部材につき同
一の機能をもつ他の部材に置換えることができることは
言うまでもない。

この考案は上記のように構或したので、パッシブベルト
システムを構或する乗員拘束用のベルト系と、このベル
トを案内する案内系と、この案内系を移動させる駆動系
と、また乗員の下脚部を保護する二一パット系とその機
能別に大別して組立ラインにおける取付および運搬を１
人で容易に行なえる重さや長さを有するように適宜分割
することができ、かつ組立ラインにおける連結も板状の
支持部材を連結部材に取付けた状態で押圧するだけで連
結する単純作業であるために組付が容易であり、また生
産性が著しく高く、さらに連結後においては車運転中の
振動を弾力的に吸収して緩みがない不可逆的連結とする
ことができる。

また経年変化に基づく取替時にあっては保合端と解離容
易であって、その部品の取替作業を迅速に行なうことが
でき、しかも構或が著しく簡単であって製品を安価に提
供することができるなどの優れた効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はパッシブベルトシステムを分割配置した説明図
、第２図は案内系と駆動系との連結状態を示す説明図、
第３図は連結部材と支持部材の分解斜視図、第４図は連
結部分の縦断正面図、第５図は連結部材の他の実施例を
示す斜視図、第６図は他のパッシブベルトシステムを示
す説明図である。 Ａ・・・・・・ベルト系、Ｂ・・・・・・案内系、Ｃ・
・・・・・駆動系、Ｄ・・・・・・ニーパット、３・・
・・・・シート、７・・・・・・トング、８・・・・・
・バックル、１２・・・・・・移動子、１５・・・・・
・連結部材、１６・・・・・・ねじ、１８・・・・・・
折曲部、１９・・・・・・支持部材、２０・・・・・・
ネジ部、２６・・・・・・係合部、２９・・・・・・第
２の移動部材、３２・・・・・・第１の移動部材、３５
・・・・・・ガイドリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアの開閉または乗降動作に応動して拘束位置と解放位
   置との両位置間を駆動部材によって往復動するワイヤ部
   材の端部に取付けた移動子に、ベルトを着脱自在に取付
   けてベルトを転移させるパッシブベルトの連結装置にお
   いて、前記移動子に立設され、かつ外壁に突部を有する
   係止杆と、前記係止杆に嵌合保持される嵌合孔を有し、
   かつ両側部にコ字状の嵌合部を設けるとともにその嵌合
   部の近接した位置に係止部を設けてなる弾性体よりなる
   支持部材と、前記ワイヤ部材の端部を固着し、かつ両側
   部に前記嵌合部に嵌合する折曲部を設けるとともにその
   折曲部間に係止杆を挿通する挿通部を設けてなる連結部
   材とを具備し、連結部材の折曲部を支持部材のコ字状の
   嵌合部に嵌合させてスライドさせ、係止部を折曲部の端
   部に当接させたのち、両部材を移動子に立設された係止
   杆に押圧して嵌合保持するようにしたことを特徴とする
   パッシブベルトの連結装置。