JPS595591Y2 - ノッ式シャ−プペンシル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はノック式シャープペンシル特に芯ケースの位置
決め構造に関するものである。

従来のノック式シャープペンシルにおける芯把持用チャ
ックと芯ケースの接続には、ネジ或はロールカシメ等の
手段か′採られていた。

しかしながらかかる接続手段では加工や組立が面倒であ
る。

この部品加工や組立の容易化を図るため、近時芯ケース
を合成樹脂により成形し、この芯ケースと金属製の芯把
持用チャックを軸内で圧入して接続する方法が提案され
ている。

この方法で両者を接続する場合、両者の軸心が一致して
いないと圧入の際バリ、接続の際の曲りにより接続不良
を生じる。

特に軸筒の先端に口金螺着用のネジ部を一体に設けてい
る場合には芯把持用チャックと芯ケースの接続状態を確
認することが不可能であるので、両者の軸心を一致させ
ることが重要である。

両方の軸心を軸筒の軸心に一致させなければ組立の自動
化が難しい。

本考案の目的は、組立の自動化、品質の安定化及びコス
トの低下を図るべく、芯ケースの軸心を軸筒の軸心と容
易に、且つ確実に一致させて位置決めすることができる
ようにしたノック式シャープペンシルを提供するにある
。

本考案はかかる目的を遠戚するため、締め具を芯把持用
チャックに嵌合状態にしてこの芯把持用チャックと芯ケ
ースを圧入して接続するようにしたノック式シャープペ
ンシルにおいて、軸筒若しくは軸筒に設けた軸継手に、
芯把持用チャックと芯ケースを圧入して接続する際に芯
ケースの軸心が軸筒の軸心に一致するように芯ケースの
位置決め用の面を設けたことを特徴とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基いて具体的に説明する
。

先ず第１実施例について説明すると、第１図及び第２図
において１は先端にネジ２を備えた合成樹脂製の軸筒、
３は基部に形成されたネジ４が軸筒１のネジ２に螺着さ
れる口金、５は軸筒１内に挿入される合成樹脂製の芯ケ
ース、７は基部外周に接続用の突起８を有する芯把持用
のチャック、１０は芯把持用チャック７の先端チャック
部に嵌合されると共に軸筒１の先端の孔１ａ内に収納さ
れる締め具である。

芯把持用チャック７は締め具１０を嵌合した状態（この
嵌合状態は正確でなくてもよい）で軸筒１の先端側より
挿入され、一方、芯ケース５は軸筒１の後方より挿入さ
れて互に圧入され接続される。

１２は軸筒１と芯ケース５との間に介在され、芯ケース
５及び芯把持用チャック７を後方に附勢する圧縮ばね、
１１は口金３の内側に収納された芯保持具である。

かかるノック式シャープペンシルにおいて、軸筒１の先
端部内側に形成された環状壁１３の後側には芯ケース５
の軸心を軸筒１の軸心と一致させ、芯ケース５の先端面
を案内して位置決めするテーパー状の位置決め用の面１
５が形成され、この位置決め用の面１５の先方に続いて
当接面１４が形成されている。

従って芯ケース５を軸筒１の後方より挿入した際、その
先端面を位置決め用の面１５により案内して当接面１４
に当接させ、芯ケース５の軸心を軸筒１の軸心に一致さ
せて位置決めすると共に芯ケース５の長平方向の位置決
めをすることができる。

而して第１図に示すように芯ケース５を位置決めした状
態で前記の如く軸筒１の先端側より芯把持用チャック７
の基部を芯ケース５の先端に圧入することにより両者を
軸筒１の軸心上で接続することができる。

このとき例えば、軸筒１の環状壁１３の内周に軸筒１の
軸心と一致させて位置決め用の面１６を設け、芯把持用
チャック７の基部を挿入するに際し、前記位置決め用の
面１６により芯把持用チャック７の軸心が軸筒１の軸心
と一致するように案内させることにより更に容易に両者
の軸心を軸筒１の軸心に一致させて接続させることがで
きる。

また前記の如く芯ケース５の先端を軸筒１の当接面１４
に当接するので、芯ケース５の長さにバラツキがあって
も軸筒１の先端を基準として軸筒１に対する長手方向の
位置決めを正確に行うことができ、芯把持用チャック７
の芯ケース５に対する圧入深さを正確に決めることがで
きる。

即ち、芯ケース５の芯ガイド部５ａの先端と芯把持用チ
ャック７の後端との間隔を正確に保つことができる。

従って前記間隔内に折れ芯が詰まるのを防止することが
できることは勿論のこと、大径部５ｂから芯ガイド部５
ａに一本宛に分離された芯の芯把持用チャック７内小径
孔への移動を確実に行うことができ、また芯把持用チャ
ック７の押し込み過ぎにより芯ガイド部５ａを変形させ
て芯の供給を妨げるのを防止することができる。

第３図は本考案の第２実施例を示すものである。

本実施例にあっては、軸筒１の先端部内側に軸心が軸筒
１の軸心と一致する中空の筒体１７を一体に設け、この
筒体１７の内面に芯ケース５の位置決め用の面１８を設
けて、芯ケース５の先端部を位置決め用の面１８に嵌合
して位置決めするようにし、この位置決め状態に保持さ
れている芯ケース５に芯把持用チャック７を圧入して接
続するようにしたものである。

また芯把持用チャック７の案内の手段として例えば先端
外周に大径部２０を設け、基部内周に同心に小径の位置
決め用の面２１を設けた締め具１０を軸筒１の先端内側
に嵌合すると共にその大径部２０を軸筒１の先端面に当
接させて締め具１０の軸心を軸筒１の軸心に一致させる
。

而して芯把持用チャック７における芯把持部の後方の筒
状部を締め具１０の位置決め用の面２１により位置決め
することにより芯ケース５と芯把持用チャック７の軸心
を更に容易に一致させることかで゛きるようにしたもの
であり、その他の構成は前記第１実施例と同様である。

第４図は本考案の第３実施例を示すもので゛ある。

本実施例にあっては、軸筒１の先端部内面に位置決め用
の面２２を設け、この位置決め用の面２２に芯ケース５
の先端を嵌合して芯ケース５の軸心を軸筒１の軸心に一
致させて位置決めするようにし、この位置決め状態に保
持されている芯ケース５に芯把持用チャック７を圧入し
て接続するようにしたものである。

また圧縮ばね１２を軸筒１における位置決め用の面２２
の前方の段部と芯ケース５の先端面との間に介在させる
ようにしたものであり、その他の構成は前記第１．第２
実施例と同様である。

第５図は本考案の第４実施例を示すものである。

本実施例にあっては、芯ケース５の位置決め手段を前記
第３実施例と同様に構成し、圧縮ばわ１２を軸筒１にお
ける位置決め用の面２２の後方の段部と芯ケース５の先
端部の段部との間に介在させるようにしよものであり、
その他の構成は前記第１．第２実施例と同様である。

第６図は本考案の第５実施例を示すものである。

本実施例にあっては、軸筒１の先端に口金３を螺着する
ための軸継手２３を設け、この軸継手２３の後方に軸心
が軸筒１の軸心と一致する筒体２４を一体に設け、この
筒体２４の内面に位置決め用の面２５を設け、この位置
決め用の面２５に芯ケース５の先端部を嵌合して芯ケー
ス５の軸心を軸筒１の軸心に一致させ、この位置決め状
態に保持されている芯ケース５に芯把持用チャック７を
圧入して接続するようにしたものである。

また前記第２実施例と同様に芯把持用チャック７を締め
具１０の位置決め用の面２１により案内させて挿入する
ことにより芯把持用チャック７の軸心を芯ケース５の軸
心に更に容易に一致させて圧入接続することができるよ
うにしたものであり、その他の構成は前記第１実施例と
同様である。

以上より明らかなように本考案によれば、軸筒若しくは
軸筒の先端に設けた軸継手に位置決め用の面を設け、芯
把持用チャックと芯ケースを圧入して接続する際にこの
位置決め用の面により芯ケースをその軸心が軸筒の軸心
に一致するようにしているので、芯ケースと芯把持用チ
ャックの軸心を容易に、且つ確実に一致させることがで
き、組立の自動化、品質の安定化及びコストの低下を図
ることができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案のノック式シャープペンシル
の第１実施例を示し、第１図は芯ケースと芯把持用チャ
ックの接続時の要部の断面図、第２図は接続後の状態の
要部の断面図、第３図は本考案の第２実施例を示し、芯
ケースと芯把持用チャックの接続後の状態の要部の断面
図、第４図は本考案の第３実施例を示す要部の断面図、
第５図は本考案の第４実施例を示す要部の断面図、第６
図は本考案の第５実施例を示し、芯ケースと芯把持用チ
ャックの接続後の状態の要部の断面図である。 １・・・軸筒、３・・・口金、５・・・芯ケース、７・
・・芯把持用チャック、１０・・・締め具、１５．１Ｂ
、 ２２．２５・・・位置決め用の面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 締め具を芯把持用チャックに嵌合状態にしてこの芯把持
   用チャックと芯ケースを軸筒の内側にて圧入して接続す
   るようにしたノック式シャープペンシルにおいて、軸筒
   若しくは軸筒に設けた軸継手に、芯把持用チャックと芯
   ケースを圧入して接続する際に芯ケースの軸心が軸筒の
   軸心に一致するように芯ケースの位置決め用の面を設け
   たことを特徴とするノック式シャープペンシル。