JPS5953886B2 - エチレンをオリゴメリゼ−シヨンさせる方法 - Google Patents

エチレンをオリゴメリゼ−シヨンさせる方法

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JPS5953886B2
JPS5953886B2 JP51148833A JP14883376A JPS5953886B2 JP S5953886 B2 JPS5953886 B2 JP S5953886B2 JP 51148833 A JP51148833 A JP 51148833A JP 14883376 A JP14883376 A JP 14883376A JP S5953886 B2 JPS5953886 B2 JP S5953886B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、極性有機溶媒の存在下でニッケル含有触媒の
助けでエチレンをオリゴメリゼーシヨンさせる方法に関
する。
得られるオリゴマ−は、各種用途に確立された用途を有
する化合物である直鎖モノオレフィンである。特に1分
子当り14ないし20個の炭素原子を有する末端直鎖モ
ノオレフィンは各種種類の洗浄剤の製造における有用な
中間体として公知である。
ある種の極性溶媒に溶解させたニツケル含有触媒を使用
するさまざまなエチレンのオリゴメリゼーシヨン法が公
知である。
この点に関し参考例として米国特許第3644564号
、同第3647914号、同第3647915号、同第
3676523号、同第3686351号、同第373
7475号および同第3825615号が挙げられる。
これらの方法およびこれらに類似する方法では、ニツケ
ル触媒が極性溶媒中に優先的に可溶であるにもかかわら
ず、少量だが有意量のニツケル触媒が、炭化水素生成物
層に残留することが観察されている。このことは、高め
られた反応圧力での炭化水素相中へのいくらかのニツケ
ル錯体および溶媒の溶解性に主に起因し、さらに触媒含
有溶媒の可能な連行に副次的に起因する。オリゴメリゼ
ーシヨン反応生成物の炭化水素相は、また、かなりの割
合の溶存エチレンを含有し、この溶存エチレンは、炭化
水素相が脱エテンされるまで保持される。ニツケル錯体
オリゴメリゼーシヨン触媒は、オリゴマ一の直鎖アルフ
アーオレフインを生じ得るばかりでなく、ある条件下で
は、数千から数百万にまで及ぶ分子量の有意量のエチレ
ンポリマーをも生じ得る。
このようなポリマー生成物は、本明細書では、1分子当
り炭素原子数約100までの低級生成物である「オリゴ
マ一」に対比させて、ポリエチレンとして言及されてい
る。ポリエチレンの製造は、エチレンとニツケル錯体触
媒とが、錯体が溶解しない炭化水素媒体中に存在すると
き、または触媒溶液の液滴が存在する蒸気相中または壁
が触媒溶液で飛沫を受けている蒸気相中にエチレンが存
在し、特に触媒溶液が比較的濃厚である状態のとき、特
に好ましい。炭化水素の一部がブラッシングないし蒸留
により除去される条件下で、触媒、溶媒およびエチレン
が炭化水素生成物層に存在する場合、いくらかのエチレ
ンが高分子量のポリエチレンに変換されることが観察さ
れている。オリゴメリゼーシヨンプロセスで生ずるこの
ようなポリエチレンは、利用価値のある商業的生成物で
はないのでエチレンの供給量に対し所望の生成物の収量
を滅することになる。このようなポリエチレンは、反応
器から下流の装置を.e、速に詰まらせやすくするとい
う好ましくない影響すら有する。エチレンが、適当な有
機極性溶媒中のニツケルj錯体と高圧で接触させられて
直鎖アルフアーモノオレフインオリゴマ一に変換される
プロセスの効果的操作に対し、プロセスの炭化水素生成
物から活性な触媒残留物を可能な限り早く除去すること
が重要であることが確認された。
このことは、前記した付随する難点を避ける粗生成物流
中のポリエチレンの生成を防ぐばかりでなく、次に示す
ような付加的な利点を有する。このことは、プロセスへ
の新たなエチレン供給量を基礎として向上した収率を得
ることを可能とする。すなわち、生成物から除去される
触媒錯体が、反応帯域へ通常は戻され得るので単位当り
の触媒に対しオリゴマ一生成物の増加した収量をもたら
し、また、粗生成物中の触媒の存在は、アルフアーオレ
フインの内部オレフイン(InternalOlefi
ns)への異性化、枝分れ、およびヘビーエンド(He
avyends)の生成をもたらすので、向上した生成
物品質、すなわち高いアルフアーモノオレフイン含有量
をもたらす。もちろん、下流の装置でのポリエチレンの
生成の防止は、プロセスの向上した操業性、および高い
オンーストリームフアクタ一(0n−Stream−F
actOr)、および減少された保守と操作費用をもた
らし、その理由は、装置からポリマー付着物を除去する
プロセスの停止時間の必要を減するかあるいは避けるか
らである。本発明は、エチレンのオリゴメリゼーシヨン
の方法において、エチレンが極性溶媒の存在下で二ツケ
ル含有触媒と高められた圧力で液相で接触させられ、オ
リゴマ一炭化水素と、溶存エチレンとを含有する生成物
相、および触媒のほとんどを含有する溶媒相が、得られ
る反応混合物から回収され、残存量の触媒が、十分に高
められた圧力で該生成物相から除去されてエチレンが生
成物相中に溶解して保持されそして次にオリゴマ一炭化
水素がこの生成物相から回収される前記エチレンのオリ
ゴメリゼーシヨンの方法に関すると定義されよう。
本発明は、特に、2ないし約20個のモノマーユニツト
を含有する直鎖で、末端が不飽和のエチレンのオリゴマ
一の製造に適する。
本発明のプロセスで使用される好ましいオリゴメリゼー
シヨン反応では、オリゴマ一生成物は、ブテンから、分
析操作により幾何学的分布パターンで測定され得るまで
の、全ての偶数の炭素数のオレフインを含み、この幾何
学的分布パターンは、与えられる生成物に対し、次の数
式:に従う係数「K」すなわち「生成物分布」定数とし
て示される単一の定数により定義され得る。
生成物分布定数は、多くの因子により左右され、この因
子には、触媒錯体の種類、反応溶媒または希釈剤、温度
および圧力からなる反応条件、溶媒中1の触媒濃度、お
よび反応溶液のエチレンの飽和度がある。Cl2〜Cl
8の範囲にある中間アルフアーオレフインが、特に好ま
しい商業的生成物である。
オリゴメリゼーシヨンの触媒と条件とが、生成物分布1
定数約0.9以下の条件の反応段階的高い収量のC,2
〜C,,のオリゴマ一を得るように選択されるとき、生
成物分布は、たとえば1分子当り100またはそれ以上
のモノマーユニツトを有する無視し得る量のポリマ一が
得られるという分布である 二ことが認認されよう。こ
のような全オリゴメリゼーシヨン反応生成物は、後述す
る圧力と温度からなる反応条件下で液体である炭化水素
混合物である。反応中に生成するであろうこのような最
少限度量のポリマ一は、反応生成物中に残り、プロセス
には問題を与えない。本発明の方法に使用される触媒は
、好ましくは、二座キレート配位子でキレートされたニ
ツケル原子を含んでなるニツケルの錯体である。
これらの触媒は、適当な二座配位子を、オレフインのニ
ツケル化合物たとえばビス(シクロオクタジエン)ニツ
オル(0と、あるいは、好ましくは、簡単な二価ニツケ
ル塩および水素化硼素還元剤と、適当な極性溶媒中のエ
チレンの存在下で反応させることによつて得られよう。
ニツケル錯体触媒は、水素化硼素還元剤によつて還元さ
れない適当な有機希釈剤または溶媒中の、好ましくはオ
リゴメリゼーシヨンで使用される極性有機希釈剤中また
は溶媒中のエチレンの存在下で触媒先駆物質を接触させ
ることにより適当に予めつくられる。
好ましい触媒錯体を製造する好ましい変形例では、溶媒
とニツケル塩と配位子とが、水素化硼素還元剤0添加前
にエチレンの存在下で接触させられる。このような触媒
組成物は、エチレンの存在下で製造されることが重要で
ある。触媒は、約0下ないし50℃の温度で、好ましく
は実質的な室温たとえば10C〜30℃で、都合よぐ製
造される。エチレンの圧力および触媒条件は、触媒溶液
を実質的に飽和させるのに十分であるぺきである。たと
えば、エチレンの圧力は、0.7ないし105気圧ゲー
ジの範囲であろう。実質的に高められたエチレンの圧力
、たとえば28ないし105気圧ゲージの範囲が好まし
い。これら触媒の製造と利用については、前記の米国特
許に開示されている。
このような触媒の成分、製造および使用についての前記
特許の全ての開示事項は、本明細書では参考の意味で記
載した。好ましい二座配位子は、第三有機燐成分を有し
この第三有機燐成分がこの有機燐成分の燐原子に直接結
合した炭素原子に、または該燐原子から2,つ以下の炭
素原子により隔てられた炭素原子に、置換された適当な
官能基を有する二座配位子である。この種の代表的配位
子は、次の一般式の化合物である:ここでRは、独立的
に、一価有機基、R1は一価ヒドロカルビル基;Xはカ
ルポキシメチルまたはカルボキシエチル;Yは、炭素原
子数10までのヒピロカルボイル、ヒドロキシメチル、
メルカプトメチルまたは炭素原子数10までのヒピロカ
ルピルオキシカルボニル;Aは、水素または炭素原子数
10までの芳香族基、Mは、水素またはアルカリ金属、
好ましくはナトリウムまたはカリウム;xおよびy零、
1または2で、かつxとyとの合計が2で、この際の条
件は、xが2のときR基が燐原子と一緒に、各壊に5な
いし7個の炭素原子を有する単壊式または二環式の複素
壊ホスフインを形成し得ることである。
特に好ましい錯体は、米国特許第3676523号に示
される錯体中の配位子が、o−ジヒピロカルビルホスフ
イノ安息香酸またはそのアルカリ金属塩で最も好ましく
は0−ジフエニルホスフイノ安息香酸である錯体であり
Mもう1つの好ましい錯体は、米国特許第382561
5号に記載されている配位子がジシクロヘキシルホスフ
イノプロピオン酸またはそのアルカリ金属塩である錯体
である。特定の理論によつて束縛されることは望ましく
ないが、触媒分子がオリゴメリゼーシヨンの過程で、エ
チレンのニツケル成分への配位および/または結合があ
るであろう化学変化を受けると考えられる。
しかしながら、二座キレート配位子は、オリゴメリゼー
シヨン反応の過程でニツケル成分と錯体をつくつた状態
となるかおよび/または化学的に結合した状態となつて
いるということ、およびニツクルとキレート配位子との
この錯体は、オリゴメリゼーシヨンプロセスの効果的な
触媒種であるということ、がいえよう。いずれにせよ、
燐含有キレート配位子のような二座配位子は、触媒の重
要な成分であり、ニツケル触媒が、所望の二座配位子を
含有するなら、ニツケル触媒は各種の付加的な有機の複
雑な配位子と錯体をつくり得る。ニツケル錯体触媒の製
造でのニツケルの二座配位子に対するモル比は、好まし
くは、1:1で、すなわち、ニツケルは、等モル量また
は過剰モル量で存在する。
ニツケル塩、配位子および水素化硼素還元剤からの触媒
錯体の製造において、ニツケル塩の配位子に対するモル
比は、適切には、1:1〜5:1の範囲、好ましくはモ
ル比1.5:1〜3:1、特に適切には2:1の比であ
る。これらを製造する際、水素化硼素は、都合よくは、
ニツケル塩に関し等モル量または過剰モル量で存在する
。水素化硼素/ニツケルの比に定まつた上限はないよう
であるが、経済上の理由から、この比は、15:1を越
えないことが好ましく、好ましい比は、通常、1:1〜
10:1で、特に好ましくは2:1の比で、1:1より
いくらか低い比も適する。前記したニツケル錯体触媒は
、各種の溶媒中で有効なオリゴメリゼーシヨン触媒であ
るが、全ての溶媒が、オリゴマ一製造システムに使用し
て同等な好ましい結果を与えるということではない。
重要な必要条件は、触媒錯体が反応溶媒に可溶であるこ
とである。錯体が脂肪族炭化水素希釈剤中で沈澱する傾
向を示すように錯体が沈澱するとき、得られる不均質シ
ステムはポリマーの製造に良好に作用する傾向となる。
本発明のプロセスに有用であるためには、溶媒は、反応
器中に存在し、エチレンを溶存させた全オリゴマ一生成
物からなる炭化水素生成物中に実質的に不溶性であらね
ばならない。
1wt#)より小さな、好ましくは約0.5wtq6よ
り小さな溶解度が、よいといえる。
本発明で使用するための溶媒のもう1つの必要な特性は
、溶媒が、ニツケル錯体触媒を優先的に溶解し得ねばな
らないということである。
当然、溶媒は、温度と圧力とからなる反応条件において
液体であらねばならない。
大気圧で少なくとも75℃好ましくは150℃以上の沸
点を有する溶媒が推奨される。本発明で使用される溶媒
が、水溶性であつて溶存溶媒および連行された溶媒が、
水洗により反応生成物からスクラツピングにより洗浄さ
れ得ることがさらに好ましい。
本発明のプロセスに使用する好ましい溶媒は、前記の基
準に合致する酸素含有極性有機化合物である。
この群に属する好ましい化合物は、1分子当り2ないし
7個の炭素原子を有する脂肪族ジオールであり、ビシナ
ルアルカンジオールおよびアルフアーオメガーアルカン
ジオール(これはより好ましい)が挙げられる。14−
ブタンジオ一● ルは、特に好ましい。
本明細書で使用される用語「ブタンジオール」は、1,
4−ブタンジオールを指示す。アルキレンカーボネート
も、この反応に対する適当な溶媒が選択され得るもう1
つの群であり、たとえば1.2−プロピレンカーボネー
トがある。各溶媒は、混合物として使用してもよい本発
明に従う方法は、通常、次の各工程を含む:触媒製造工
程、オリゴメリゼーシヨン工程、反応器流出物が、後続
する処理のための液体生成物相と、好ましくは一部が再
循環され一部が分別によ 5り精製される溶媒相と、に
分離される分離工程、生成物相から残留触媒を除去する
処理工程、このように処理された生成物相の脱エテン化
工程、および脱エテン化された生成物を所望の各生成物
部分に分離する脱エテン化された生成物の後続する I
C処理工程。
任意的ではあるが好ましい工程は、液体相の分離に先立
つて反応器流出物からの連行されたガス状エチレンの分
離除去である。オリゴメリゼーシヨン反応は、バツチ法
または連続法で実施され得るが、本発明は、特に、連続
1!法に関係し、触媒とエチレンとは、反応帯域へ連続
的に装填され、炭化水素生成物の一部が反応混合物から
連続的に分離され後続する処理のために除去される。
好ましいシステムにおいては、反応混合物は、反応帯域
と分離帯域とを含んでなる反2・応ループを通じて連続
的に循環される。要約すると、オリゴメリゼーシヨン反
応は、25℃〜150℃の範囲、好ましくは70℃〜1
00℃の範囲、の温度で実施され得る。
圧力は、過剰エチレンが蒸気相中に存在しているであろ
う 2が、反応混合物を実質的に液体相としておくのに
少なくとも十分であらねばならない。21ないし350
atmg.の範囲の圧力が使用され得る。
システムの液相状態を保持する以外、全圧は、エチレン
の分圧より重要でなく、このエチレンの分圧3は、オリ
ゴメリゼーシヨン反応が起る溶媒相中の所望のエチレン
濃度を保持するのに重要な因子である。好ましいシステ
ムでは、エチレンの分圧は、都合よくは、28ないし1
76atmg.であり、好ましくは、70ないし176
atmg.である。二 3ツケル金属として計算される
溶媒相中の触媒の濃度は、少なくとも0.001モル濃
度で、好ましくは0.001ないし0.005モル濃度
である。反応器からとりだされる際の反応混合物は、3
つの相を含んでいる:(1)触媒が溶存している液体・
溶媒相:(2)全オリゴマ一からなり、さらに溶存工チ
レン、溶媒および残留ニツケル錯体触媒を含んでいる液
体炭化水素相、および(3)気体状エチレン。このよう
な反応流出物を脱ガス化(すなわち物理的に連行された
エチレンの気体を混合物の2つの液体成分から分離する
こと)するようにすることが好ましい。このエチレンは
、反応器へ再循環されることが好ましい。次に活性触媒
錯体を含有する溶媒相および生成物相が、脱ガス化され
た液体から回収される。好ましくは、溶媒相のほとんど
の部分が反応器へ再循環され、一部は、精製された溶媒
が得られる溶媒回収帯域へ流される。
分離された生成物相からの、残留量の触媒の除去は、好
ましくは、生成物スクラバー中で実施され、スクラバー
中では、溶媒流が生成物流と向流関係で接触する。
好ましくは、溶媒回収帯域から得られる実質的に純粋な
極性溶媒が使用される。生成物スクラバーからの溶媒抽
出物は、触媒製造および/または反応帯域へ戻され得る
。スクラピングに使用される溶媒、好ましくはプタンジ
オール、の量は、スクラバーの底部からのスクラバー抽
出物の流量制御により都合よく調節される。次に抽出物
は、沈降容器に移され得て、連行オリゴマ一が分離され
てから触媒分離ユニツトヘポンプ送りされる。スクラピ
ングに使用される溶媒の量は、定められた割合、たとえ
ば補充触媒の90v01q1)となるように調節され得
る。
オリゴマ一生成物をスクラピングするのに使用される溶
の量は、都合よくは、生成物流の約10ないし15v
01(11)である。スクラバーは、50ないし120
℃、好ましくは90ないし100℃で操作されよう。ス
クラバーは、好ましくは、反応システムで保持される圧
力でほぼ操作され、反応器とスクラバーとの間の下流装
置を通じ圧力降下がより小さければ、圧力は、溶存エチ
レンを溶液中に保持するのに少なくとも十分であるべき
である。このようなシステムの典型的な操作においては
、このスクラバーに装入される粗生成物流は、室温風化
オリゴマ一(ROOmtemperatureweat
heredOllgOmer)を基礎として7〜9pp
mの燐および3〜5ppmのニツケルを含有している。
スクラバー中では、約35%の燐と75〜80#)のニ
ツケルとが抽出される。元素燐と三価の燐の分析の比較
に基づけば、抽出燐は、活性配位子であり、非抽出性の
燐は配位子の分解生成物であるとみなされた。プタンジ
オール抽出物中の燐およびニツゲルは、触媒分離ユニツ
トに装入される補充燐およびニツケルのそれぞれ約30
#)および40q11をなした。異なる条件で行なわれ
たいくつもの実験において、オリゴマ一生成物中のニツ
ケルおよび燐の絶対水準が、効果的な生成物掃除(Cl
eanup)に臨界的であるのではなく、ニツケルと燐
との両者を含有する活性触媒錯体の除去が臨界的である
ことが確認された。
したがつて、たとえば、粗生成物中のニツケルの濃度は
、3ないし12ppmの範囲では、スタラピングにより
1ないし6ppmの範囲まで滅ぜられ、粗生成物中の約
6ないし13ppmの燐濃度は、スクラピングにより約
5.5ないし12.4ppmまで減ぜられ得る。スクラ
ピングされた生成物中に残留するニツケルおよび燐の有
意濃度にもかかわらず、ジオールによるオリゴマ一生成
物のスクラピングは、下流装置での生成物スクラバーか
らのポリマーの析出を完全に防止することが確認された
。活性触媒錯体から分離された後の生成物は、通常、ま
ず脱エテン装置へ送られてエチレンが除去されこのエチ
レンが反応器へ都合よく戻され得る。
脱エテン化された生成物は、生成物スクラバーから運ば
れた、溶存および連行溶媒の除去のため都合よくは水に
よりスクラピングされ、次に所望のオリゴマ一留分の回
収のため一連の適当な分別を受ける。本発明の方法を実
施する好ましい例を、以下第1図を参照して詳述する。
触媒成分は、管1aおよび1bとを通じて触媒製造帯域
へ加えられる。
触媒成分濃厚物の製造においては、溶媒回収帯域vから
管9を経て戻される純溶媒を使用し、帯域から管10を
経て得られるスクラパ一抽出物で希釈することが好まし
い。新たなエチレンは、管2を通じて反応システムに入
る。触媒の製造がエチレンの存在下で行なわれるなら、
このエチレンが管2aを通じて供給されてもよい。反応
ループは、反応帯域、および分離帯域A.Bからなる。
反応帯域は、反応器として、二パイプライン反応器また
は一連の攪拌圧力容器を含んでいてもよい。反応混合物
は、反応ループを連続的に01j壌させられる。適当な
反応条件は、700ないし100℃の温度で、実質的に
高められた圧力、たとえば約84ないし105の大気圧
ゲージエチレン分圧である。連続プロセスにおける定常
状態条件では、反応混合物は、溶存触媒錯体とエチレン
とを含有する液体溶媒相、オリゴマτ −の主要量(重
量)と溶存エチレンの少量とから実質的になる液体生成
物相、およびエチレン気体相からなる。反応器に入る液
体は、定常状態において、液体生成物相1部当り溶媒相
約4重量部を含んでなる管6からの再循環流、さらに帯
域1かOら管3を通じて加えられる補充触媒、および圧
縮機14xにより反応圧力まで圧縮され管14を通じて
加えられる再循壊エチレンと新たなエチレンとを含んで
なるエチレン、を含んでなる。反応帯域内に液体炭化水
素相をかならずしも存在させる5必要はない。開始時に
は、反応液体は、もつばら溶媒相からなつていよう。全
反応混合物は、管4を通じ反応帯域から気体分離装置A
へ進む。
この気体分離装置Aは、ほぼ反応圧力、および反応帯域
内の温度に比較し)て有意的には高くない温度で操作さ
れる。反応流出物中で蒸気相に存在するエチレンの部分
は、気体分離装置A中で分離されて、管14aを経てエ
チレンを再循環するように管14へ戻される。全液体反
応器流出物からなる気体分離装置残油(BOttOms
)は、管4aを通じて相分離帯域Bへ送られる。帯域B
から除去される溶媒相すな\わち溶媒一炭化水素混合物
は、管6を通じて反応帯域へ戻るようにポンプ送りされ
る。オレフイン系反応生成物、溶存エチレン、および溶
存および連行溶媒および触媒成分を含んでいる炭化水素
相は、管4bを通じて液一液相分離帯域Cへ送られ、分
離帯域C内では残存触媒のほとんどの部分を含む残留量
の極性溶媒が回収され管7を経て溶媒回収帯域Vへ除去
される。この帯域では、帯域Cから回収された溶媒相は
、分別操作を受ける。一部が、精製された溶媒と共に、
管9を通じて触媒製造帯域1へ送られ得る溶媒回収帯域
を去る流れは、使用済触媒廃棄流およびライトエンビ留
分(1ightendsfracti0n)であるOま
だ少量の溶媒および触媒錯体を含有している回収生成物
は、生成物分離帯域Cから管5を経て生成物スクラバー
1Vへ進み、スクラバー1内で、残留量の触媒が、管8
および8aを通じ溶媒回収帯域から得られる溶媒の一部
により生成物からスクラビングされる。スクラパー抽出
物は、.管10を経て回収され、触媒分離帯域1または
反応帯域■あるいはこれらのそれぞれへ部分的に戻され
得る。スクラビングされた生成物は、管13を通り脱エ
テン化装置VI(この内部でのまたはこの装置に先立つ
、圧力は、実質的に下げられている)へ送られ、残存量
のエチレンは除去されて管14を経て反応帯域へ戻され
る。脱エテン化された生成物は、管15aを経て水スク
ラバー■ヘ進み、水スクラバー■内で、最終的な痕跡量
の溶媒が、管18を通じて塔に入る水によりスクラビン
グされる。清浄な、脱エテン化された粗オリゴマー生成
物は、管15bを経て水スクラバーを去り、そして適当
な装置に送られて所望の留分に分別される。水スクラバ
ー抽出物は、管16を経て溶媒脱水装置■へ進み、溶媒
脱水装置■内で、溶媒は、分別により適当に水から分離
され、水は、管18を通じ水スクラバーへ戻され、溶媒
は管17を通じて溶媒回収帯域Vへ戻される。
前記の刊行物および化学工学者が熟知の通常の判断から
、適当な反応体、装置および条件に関して前記のプロセ
スをいかに行なうかが判る。
概略的なフローダイヤグラムの説明で、本分野に精通し
た者には明白であろう弁の設置、配管、ポンプ、装置の
操作などの詳細は、省略した。また、ブロセスの各段階
での各種の変更が、本発明の範囲を逸脱することなくな
され得るのが明白であろう。本発明のプロセスを実施す
る条件を、第1図と関連して次の例で示す。プロセスの
連続操作での各種流れの量は、重量部で与えられ、1時
間当りの量τある。例 触媒は、激しく撹拌したオートクレーブ(触媒製造帯域
1)中で、1,4−ブタンジオール中に塩化ニツケル六
水塩およびジフエニルホスフイノ安息香酸を含む溶液で
あつて触媒製造圧力でエチレンで飽和された溶液(管1
aを通じて加えられる)を、管1bを通じて加えられる
水素化硼素ナトリウムと水酸化カリウムとを含む水溶液
と混合して製造した。
適当な条件は、温度約40℃、圧力91気圧ゲージおよ
び滞留時間3ないし5分間がある。オリゴメリゼーシヨ
ンプロセスの連続操作では、ニツケル塩と配位子との濃
厚物は、純ブタンジオール中で製造され、たとえばその
一部は、溶媒回収帯域vから管8および9を通じて除去
され、管10を経る帯域1Vからのスクラバー抽出物と
して得られる付加的なブタンジオール溶媒と一緒にされ
る。反応帯域は、極度に冷却されたパイプライン反応器
を含むようにされた。
補充エチレン(54850重量部)および再循環エチレ
ン(123000重量部、エチレン含量80wt#))
を、一緒にして圧力98気圧ゲージにした反応器に装填
した。
エチレンは、蝕媒再循環流(2653000重量部、8
5wtq6のプタンジオール、14wtql)のエチレ
ン)が反応器に入る近傍の管6で該触媒再循環流に注入
されるようにした。触媒溶液(22650重量部、94
wt01)のブタンジオール、4.7wtql)のエチ
レン)も、エチレン注入位置に後続する位置で再循壊流
中に注入されるようにした。連続操作中、反応帯域の反
応混合物は、液体溶媒相、液体炭化水素生成物相および
気体状エチレンから構成されていた。
溶媒相は、ニツケル錯体触媒を含んでおり、かつ溶存エ
チレンで飽和されている。反応溶液内では、ブタンジオ
ール中の触媒溶液は、連続相であり、炭化水素液体は分
散相である。炭化水素相は、約25(f)の溶存エチレ
ンで飽和された約75wtql)のオリゴマー生成物か
らなる。反応混合物は、パイプライン反応器、サイクロ
ン型気一液分離装置■A、湿式サイクロン型液一液分離
装置■Bおよび循環ポンプからなり全てが相互に管によ
り連結された反応ループを通じ連続的VC.循環される
ようにした。
反応流体の転換時間(゜turnovertime)は
、約1分であつたo反応帯域は、所望されたので外部冷
却により約90℃に保持されおよび約98気圧ゲージの
圧力に保持され、かつ循環ポンプにより触媒再循環器に
保持され、分離装置[11Aからの過剰エチレンをガス
抜きして圧力調節を制御した。気体分離装置■Aから、
78wtql)のエチレン106700重量部を、管1
4aを経て上方からとり出した。
全液体混合物が相分離装置■Bヘ送られてここで前記の
触媒再0lJ壌流(管6を経て反応帯域へ再循壇される
)と、上方でとり出されて第2の分離容器■Cへ送られ
る炭化水素生成物相と、に分離された。この分離装置か
らさらに溶媒相(207000重量部、99wt#)の
ブタンジオール)が除去されて、溶媒回収帯域vへ送ら
れる。この帯域から、すなわち精製されたプタンジオー
ルが、側流としてとり出される真空蒸留塔から、使用済
触媒が塔底物流として除去される。
塔頂留出油は、水、および蒸留中生成する少量のラィト
エンピからなる。20ミリメータの水銀頂部圧力で、塔
の頂部温度は、約80℃で、底部温度は、約140℃で
ある。
帯域■Cから得られる炭化水素生成物相73200重量
部が、生成物スクラバー■でスクラビングされ、純プタ
ンジオール(99.9wt係)22570重量部が溶媒
回収塔から回収された。
スクラバーはたとえばlインチのサドルのような、磁器
充填物で充填された塔である。上部と下部とは、充填さ
れておらず、スクラビングされたオリゴマーとプタノ一
ル抽出物とのための解放部分の役目を果している。スラ
バーは90〜95℃および77〜81気圧ゲージで操作
される。精製プタンジオ−ルは、充填物の頂部で水準制
御の下に(onlevelcontrol)供給されて
プタンジオールー炭化水素境界が充填物の上に保持され
た。炭化水素生成物が充填部の下で導入され、充填物に
よりプタンジオール中に分散され、そして充填帯域の上
で合体された。炭化水素が、圧力制御の下にスクラパー
の制御の下に頂部から排出されて生成物サ−ジ容器01
図には示されていない)へ移された。この生成物サージ
容器から炭化水素は、脱エテン化装置、次いで水スクラ
バーへ装入され、さらに生成物の処理を受けた。スクラ
ピング塔■力!らのスクラピングされたオリゴマーは、
77から11気圧ゲージに圧力が減じられ、第1図に示
される脱エテン化装置VIと同等のフラツシユ容器中に
蓄積され、91vvt#)エチレンの16300重量部
が、フラツシユされ反応帯域へ再循環された。
液体オリゴマーは、スクラバー■で水スクラビングされ
、溶存および連行ブタンジオールおよび痕跡量の触媒成
分残留物が除去された。水スクラピングされたC,{↓
。のオリゴマ−56300重量部が、一連の精留塔から
好ましくはなる生成物処理システムヘ送られた。反応シ
ステムが、生成物スクラバ−1Vなしで、すなわち生成
物を生成物分離装置から脱エテン化装置へ直接送ること
により操作されたとき、エチレンの除去は、触媒が反応
触媒溶液の水準の3倍に濃縮されている少量のジプタノ
―ル相を溶液からだすことが確認された。
このことは、オリゴマ−生成物が、圧力を減じつつ脱エ
テン化されるエチレンフラツシユアキユムレータ中に有
意量のボリマーが析出することをもたらした。ブタンジ
ォ−ルスクラバーは、オリゴマーから活性触媒を除去す
ることによつて、エチレンフラツシユアキユムレータ中
のポリマーの生成を完全に防止した。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明のエチレンをオリゴメリゼーシヨンさせ
るプロセスをフローダイヤグラムにより概略的に示して
いる。 1・・・・・・触媒製造帯域、■・・・・・・反応帯域
、■A・・・・・・気体分離帯域、■B・・・・・・相
分離帯域、■C・・・・・・液一液分離帯域、IV・・
・・・・生成物スクラバー、V・・・・・・溶媒回収帯
域、VI・・・・・・脱エテン化装置、■・・・・・・
水スクラバー、■・・・・・・溶媒脱水装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレンを極性溶媒の存在下でニッケル含有触媒と
    高められた圧力で液相で接触させ、オリゴマー炭化水素
    と溶存エチレンとを含有する生成物相、および触媒のほ
    とんどを含有する溶媒相を、得られる反応混合物から回
    収し、そしてオリゴマーを生成物相から回収する工程を
    含むエチレンをオリゴメリゼーシヨンさせる方法におい
    て、生成物相中に存在する残留量の触媒を、該生成物相
    中にエチレンを溶存させて保持するのに充分に高められ
    た圧力で該生成物相から除去することを特徴とする前記
    エチレンをオリゴメリゼーシヨンさせる方法。 2 触媒として、ニッケル原子を二座キレート配位子に
    キレートさせて含むニッケル錯体を使用することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載のエチレンをオリゴ
    メリゼーシヨンさせる方法。 3 二座キレート配位子が、o−ジヒドロカルピルホス
    フイノ安息香酸またはそのアルカリ金属塩であることを
    特徴とする特許請求の範囲第2項に記載のエチレンをオ
    リゴメリゼーションさせる方法。 4 極性溶媒として1,4−ブタンジオールを使用する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1〜3項のいずれか
    に記載のエチレンをオリゴメリゼーシヨンさせる方法。 5 反応を、エチレンの分圧を28ないし176気圧ゲ
    ージの範囲として行なうことを特徴とする特許請求の範
    囲第1〜4項のいずれかに記載のエチレンをオリゴメリ
    ゼーシヨンさせる方法。 6 反応混合物からの生成物相および溶媒相の回収を、
    該反応混合物からの気体状エチレンの分離を先行させて
    行なうことを特徴とする特許請求の範囲第1〜5項のい
    ずれかに記載のエチレンをオリゴメリゼーシヨンさせる
    方法。 7 該残存量の触媒を、溶媒流のスクラビングにより該
    生成物相から除去することを特徴とする特許請求の範囲
    第1〜6項のいずれかに記載のエチレンをオリゴメリゼ
    ーシヨンさせる方法。 8 該極性有機溶媒の回収のための帯域で得られる実質
    的に純粋な溶媒をスクラビング溶媒として使用すること
    を特徴とする特許請求の範囲第7項に記載のエチレンを
    オリゴメリゼーシヨンさせる方法。
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