JPS5952497B2 - デジタルスイツチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は各種数値制御などの操作用スイッチとして使
用されるデジタルスイッチの改良に関する。

この種のデジタルスイッチとして例えば第１図に示すよ
うなものがあるが、これは同図に示すようにケース１内
に設けられた文字盤２には接点機構の摺動子３が一体的
に取付けられているとともに、その外周面には等ピッチ
で数字あるいは文字。

が印字されていて、外部操作すなわわち押釦４を押圧操
作することによって上記文字盤２が飛車５を介して１ピ
ツチづつ分割回転し、これに伴なってケース１の表示窓
部６に上記文字盤２の数字あるいは文字が１ピツチ分表
示され、この表示された数字あるいは文字に対応した出
力信号を上記接点機構から得るものである。

しかしながら従来のテ゛ジタルスイッチは同図から明ら
かなように、各部を構成する部品がそれぞれ単体である
ために部品点数が極めて多く、機構そのものが複雑であ
るとともに、その組立作業も煩雑であり、特に近年のよ
うにユニット総体としての小型化の傾向に必ずしも適し
ていなという問題があった。

そこでこの発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、スイッチの各部を構成する部品点数を極力少なく
して機構そのものの簡略化を図り、より操作性のすぐれ
たデジタルスイッチを提供することを目的とする。

以下、この発明の一実施例を第２図以下に基づいて詳細
に説明する。

第２図および第３図において１０は合成樹脂からなる箱
形のケース本体、１１は上記ケース本体１０内に突設さ
れた支持軸１２に分割回転可能に枢支された円板上の文
字盤で、この文字盤１１の外周面には所望の分割数に対
応した連続番号が等ピッチで印字されていて、この番号
は上記文字盤１１の分割回転に伴なって１ピツチづつケ
ース本体１０の上面に穿設された表示窓部１３に表示さ
れる。

また上記文字盤１１の背面にはその支持軸１２を同じく
して飛車１４が一体的に形成されているとともに、その
前面には接点機構の摺動子１５が熱かしめによって一体
的に取付けられ、この摺動子１５に対応してカバー１６
の内側面には上記文字盤１１の分割数に対応した複数の
接点を有する固定基板（図示略）か１着されている。

そして上記摺動子１５が文字盤１１とともに固定基板上
を接しながら分割回転してその接点機構の切換えを行な
うようになっている。

１７．１７は上記ケース本体１０内の両側部にあって、
かつ文字盤１１の背面とケース本体１０の背面部間に摺
動自在に配設された合成樹脂からなる操作部材で、この
操作部材１７，１７はケース本体１０の上面に形成され
た支持孔１０ａ、１０ａからケース外部に突出する角筒
状の押釦１７ａとこの押釦１７ａの下部に一体的に形成
された板状の操作部１７ｂとからなり、この操作部１７
ｂはケース本体１０に突設された突起１８．１８および
支持ブロック１９にその両側を係止され、これによって
上記操作部材１７．１７の摺動動作が上下方向の直線往
復動のみに規制されている。

上記操作部１７ｂ、１７ｂの中央には、互いにその内側
部寄りすなわち飛車１４寄りの位置に、長手方向に向か
う長穴状の開口窓２０が穿設され、さらにこの開口窓２
０の中央から操作部１７ｂ、１７ｂの外側に向かってそ
の幅方向に横断するスリット２］が形成されていて、こ
れにより操作部材１７．１７がその薄肉部２２から弾性
変形可能に構成されている。

また上記操作部１７ｂ。１７ｂの薄肉部２２には第３図
に示すようにその一部を内側に向けて「＜」の字状に屈
曲してなる送り爪２３をその前面に突出形成し、上記操
作部材１７，１７の押圧操作によって送り爪２３を飛車
１４に係合させて飛車１４を１ピツチづつ分割回転させ
るようにしである。

２４は上記飛車１４の下方に位置し、上記支持ブロック
１９に圧入固定されたストッパで、このストッパ２４は
板ばねを略Ｕ字状に折曲してなるもので、上記操作部材
１７，１７の押圧操作に伴なう飛車１４の分割回転を１
ピツチ毎に許容し得ると同時に、飛車１４の隣接する爪
１４ａ、１４ａ間の溝１４ｂに係合して飛車１４の自由
回転を防止し、飛車１４すなわち文字盤１１を所定の分
割停止位置に位置決めするようにしである。

２５は上記ケース本体１０の底部中央に突設された突起
２６を支点として揺動可能に支持された操作部材復帰用
の復帰ばねであって、この復帰ばね２５の両自由端はそ
れぞれ上記操作部材１７゜１７の下端部に形成された係
止部１７Ｃに係合して操作部材１７．１７を常時上方に
付勢している。

したがって上記のように構成されたデジタルスイッチの
１ピツチ動作においては、一方の操作部材１７の押釦１
７ａを押圧操作すると操作部材１７は復帰ばね２５の付
勢力を抑制して摺動し、同時に送り爪２３も下降する。

すると送り爪２３の先端部は飛車１４の爪１４ａの一部
に当接・係合して飛車１４を１ピツチだけ回転させると
ともに、ストッパ２４は飛車１４の回転に伴なって一旦
は抑制されて飛車１４の回転を１ピツチだけ許容し、飛
車１４の次の溝１４ｂに係合して文字盤１１を所定の分
割停止位置に位置決めする。

この時、ケース本体１０の表示窓部１３には文字盤１１
の数字が１ピツチ分表示され、これに対応して接点機構
が切換えられて上記の表示された数字に対応した出力信
号が得られる。

そして操作部材１７の押圧操作を解除すると操作部材１
７は復帰ばね２５の復帰力によって初期状態に復帰し、
その位置決めされた分割停止状態は継続維持される。

尚、他方の操作部材１７を押圧操作した場合にも文字盤
１１が逆転するのみで前記と全く同様な動作を行ない、
また一方の操作部材の操作時に他の操作部材がその動作
に何ら支障を来たすものではない。

以上の説明から明らかなようにこの発明に係るテ゛ジタ
ルスイッチは、文字盤を分割回転させる送り機構として
、ケース本体に摺動自在に装着された操作部材にその表
裏両面に貫通する開口窓を穿設し、この開口窓の一側部
にはその幅方向に横断するスリットを形成して操作部材
を弾性変形可能に構成し、さらに上記開口窓の他側部に
はその一部を屈曲してなる送り爪を一体に突出形成した
ものであり、操作部材と送り爪は一体成形であって、し
かも操作部材が弾性機能を具備しているので特別な弾性
部材を介在させることなしに円滑な動作を行なうことが
できるとともに、また操作部材は単にケース本体に装着
するのみでその製作および組立てを容易に行なうことが
できる。

さらに本願テ゛ジタルスイッチは、１ピッチ動作すなわ
ち押圧操作のみで直ちにストッパによって位置決めされ
て数字または文字の表示が行なわれるので、いわゆる中
間停止の状態が生じることは全くなく、その数字または
文字表示の確認および操作を簡単に行なえるとともに、
従来のものに比べて部品点数が極めて少なく、特に可動
部の構造が簡単でスイッチ全体としての小型化を図るこ
とができるなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来のデジタルスイッチの一例としてその内部
構成を示す説明図、第２図はこの発明に係るテ゛ジタル
スイッチの内部構成を示す説明図、第３図は同じくその
分解斜視図である。 １０・・・・・・ケース本体、１１・・・・・・文字盤
、１４・・・・・・飛車、１５・・・・・・摺動子、１
７・・・・・・操作部材、１７ａ・・・・・・押釦部、
１７ｂ・・・・・・操作部、２０・・・・・・開口窓、
２１・・・・・・スリット、２３・・・・・・送り爪、
２５・・・・・・復帰ばね。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ケース本体内に分割回転可能に支持されるとともに
   接点機構の摺動子を有し、外周面には所定の分割数に対
   応した数字または文字を等ピッチで印字してなる円板状
   の文字盤と、上記文字盤の一側部に軸心を同じくして一
   体的に形成されるとともに上記文字盤に分割回転を付与
   するための飛車と、上記ケース本体に摺動自在に装着さ
   れるとともに外部からの押圧操作により上記飛車を１ピ
   ツチづつ分割回転させるための押釦および板状の操作部
   とにより構成される操作部材と、上記ケース本体の下部
   に取付けられ、かつ上記操作部の下端に連接して上記操
   作部材を復帰させる復帰ばねと、上記操作部に設けられ
   た中空状の開口窓と、この開口窓の一側部にこれと連通
   する幅方向に横断するよう形成され、上記操作部材を弾
   性変形可能にするスリットと、上記開口窓の他側部にこ
   れの一部を屈曲して上記飛車に係合するように形成した
   送り爪とを備えたデジタルスイッチ。