JPS594938B2 - ワニス洩れのない絶縁処理方法 - Google Patents

ワニス洩れのない絶縁処理方法

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JPS594938B2
JPS594938B2 JP49063707A JP6370774A JPS594938B2 JP S594938 B2 JPS594938 B2 JP S594938B2 JP 49063707 A JP49063707 A JP 49063707A JP 6370774 A JP6370774 A JP 6370774A JP S594938 B2 JPS594938 B2 JP S594938B2
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solvent
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curing
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康弘 鈴木
誠 角田
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はワニス洩れのない絶縁処理方法に関する。
さらに詳しくは、主として中型および大型の電気回転機
器などの電気絶縁処理において、無溶剤型ワニスに光硬
化塗料を配合してなる新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワ
ニス組成物を用いて該機器などを含浸処理せしめたのち
、紫外線を照射せしめることにより該機器表面の該硬化
塗料含有無溶剤型ワニス層を短時間で液体状態から固体
状態5 に変換せしめてワニス洩れや流出を完全に阻止
し、阻止した状態でさらに加熱処理を施して該ワニス層
を完全に硬化せしめる新規なワニス洩れのない絶縁処理
方法に関する。従来より中型および大型の電気回転機器
などの10絶縁処理方法としては、ドブ漬処理あるいは
真空含浸処理により該機器に無溶剤型ワニスを含浸せし
めたのち、温度130〜180℃に保たれた加熱炉中で
加熱硬化せしめる方法が一般に行なわれている。
しかしながらこのような方法によるとき5 は、該機器
が中型および大型であるために熱容量が犬きく、それゆ
えワニスの硬化反応に必要な温度まで加熱するにはかな
D長時間を要すること、および該無溶剤型ワニスは可使
時間の長いものが要求されておわ、多くのばあい該無溶
剤型ワニス’0 中に高温で触媒作用を発揮するような
潜在性の硬化剤が含まれていることなどが原因して、加
熱炉中で加熱硬化せしめる際に、硬化反応が起る以前の
段階で含浸せしめた該無溶剤型ワニスの粘度がいちじる
し<低下し、そのため該機器から該無溶・5 剤型ワニ
スが洩れたりあるいは流出したわすることがしはしは起
るのであろ。それゆえ、えられる該機器の硬化絶縁組織
は空隙やボードなど電気絶縁性能上好ましくない欠陥を
有し、再度ワニス処理を行なわなければならない。50
したがつて、叙上のごとき欠点を排除して絶縁処理工程
の無駄をな<すとともに絶縁性能にすぐれた絶縁組織を
提供しうろすぐれた絶縁処理方法およびすぐれた絶縁処
理用ワニス組成物の関発が強く要望されている。
55そこで本発明者らは、これらの要望に対処すべく鋭
意研究を重ねた結果、無溶剤型ワニスに光硬化塗料を配
合してなる新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワース組成物
を用いて前記電気回転機器などに含浸せしめたのち、紫
外線を短時間照射せしめて該機器表面の該光硬化塗料含
有無溶剤型ワニス層を液体状態から固体状態に変換せし
め、しかるのち加熱炉中で加熱硬化せしめる方法によや
該機器を絶縁処理せしめるときは、前記欠点をすべて排
除しうることはもちろん、該機器にはきわめてすぐれた
絶縁性能を有する絶縁組織を形成しうる事実をも見出し
、本発明を完成するにいたつた。
すなわち、本発明は無溶剤型ワニスに光硬化塗1料を配
合してなる新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワニス組成物
を用いて含浸処理せしめた電気回転機器などの被処理物
体を紫外線照射せしめることにより、該被処理物体表面
における該光硬化塗料含有無溶剤型ワニス層中の該光硬
化塗料を光重合1架橋反応せしめて三次元網目構造体を
形成せしめ、該網目構造体中に未硬化の該無溶剤型ワニ
スが閉じ込められている状態、すなわち一見固体状態の
ものとなし、ワニス洩れや流出を阻止しなからさらに加
熱炉中で未硬化の該無溶剤型ワニスを完全〉に硬化せし
めるワニス洩れのない絶縁処理方法に関する。本発明の
方法に用いられる新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワニス
組成物は、主成分の無溶剤型ワニスに比較的少量の光硬
化塗料を配合せしめて製〉したものである。
主剤の無溶剤型ワニスとしては、従来より絶縁処理用ワ
ニスとして利用されている多官能プレポリマ一訃よびこ
れと組合せて用いられる硬化剤}よひ(または)モノマ
ーなどが特別の制限なしに用いられる。これらの代表例
として−はエポキシ樹脂があげられるが、このエポキシ
樹脂にはビスフエノールA型ジグリシジルエーテル、脂
環式エポキシ樹脂、ノボラツク型エポキシ樹脂などがあ
り、いずれもアミン系硬化剤や酸無水物硬化剤および(
または)反応性希釈剤卦よび硬化3促進剤と組合せて前
記無溶剤型ワニスとして好適に用いられる。エポキシ樹
脂と組合せて用いられる前記アミン系硬化剤としては、
多種類のものが使用可能であることはいうまでもないが
、前記光硬化塗料含有無溶剤型ワニス組成物の可使時間
が・長いことから、とくに四フツ化ホウ素のアミン錯体
、ジシアンジアミドなどの潜在性硬化剤が好適に用いら
れる。同じく前記酸無水物硬化剤としては、たとえば無
水フタル酸、無水へキサヒドロフタル酸、無水テトラヒ
ドロフタル酸、無水メチルナジツク酸、無水メチルテト
ラヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水ドデシルコハ
ク酸、無水ピロメリツト酸などの多塩基性酸無水物の1
種または2種以上の混合物などがいずれも好適に用いら
れ、これらの酸無水物硬化剤を使用することによ楓えら
れる絶縁組織は良好な物註を有するのである。同じく前
記反応性希釈剤としては、たとえばグリシジルメタクリ
レート、アリルグリシジルエーテル、クレジルグリシジ
ルエーテル、プタンジオールジグリシジルエーテルなど
があげられるが、これらの反応性希釈剤は、含浸処理を
容易ならしめるために少量添加されるのである。
同じく前記硬化促進剤としては、たとえばベンジルジメ
チルアミン、トリ一(ジメチルアミノメチル)フエノー
ルあ゛よびその塩、α−メチルベンジルジメチルアミン
などの第3級アミン類あるいはオクチル酸亜鉛、オクチ
ル酸コバルトなどの遷移金属の塩もしくは錯体などがあ
けられるが、これらの硬化促進剤は通常エポキシ樹脂1
00部(重量部、以下同様)に対して0.1〜3部の配
合割合で使用するのが好ましい。一方、前記光硬化塗料
としては、分子中に不飽和基を2個以上有するプレポリ
マ一を単独で、もしくは必要に応じてビニルモノマーと
混合して用いられるが、とくに分子末端に光重合性架橋
基を有するものが好ましく、たとえばエチレングリコー
ルのジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールの
ジ(メタ)アクリレート、ビスフエノールAのジ(メタ
)アクリレート、水添ビスフエノルAのジ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリ
レートなどの多価アルコールのメタクリル酸および(ま
たは)アクリル酸のエステル類あるいはビス(β−ヒド
ロキシルエチル)ヘキサヒドロフタレートのジ(メタ)
アクリレート、ビス(β−ヒドロキシエチル)テトラヒ
ドロフタレートのジ(メタ)アクリレート、ビス(β−
ヒドロキシエチル)フタレートのジ(メタ)アクリレー
ト、ビス(β−ヒドロキシエチル)イソフタレートのジ
(メタ)アクリレートなどの分子末端水酸基型ポリエス
テルオリゴマ一のアクリル酸あ・よび(または)メタク
リル酸のエステル類があげられる。
これらの光硬化塗料は、少量の増感剤を添加するのが好
ましく、たとえばアントラキノン、ナフトキノンなどの
キノン系化合物、ベンゾインなどのカルボキシル化合物
、ジフエニルジスルフイドなどのジスルフイド化合物な
どの特定波長の光に対して鋭敏に応答する増感剤が用い
られ、前記光硬化塗料100部に対して0.001〜0
.5部の配合割合で添加するだけで光硬化塗料の光重合
架橋反応を充分に行なわせることができる。しかして前
記増感剤が前記配合割合で添加された前記光硬化塗料は
、本発明の方法における短時間の紫外線照射により容易
に光重合架橋反応せしめられ、前記主成分の無溶剤型ワ
ニスを閉じ込めた状態で三次元網目構造体が形成せられ
る。本発明に用いられる新規な光硬化塗料含有無溶剤型
ワニス組成物は前記のごとき無溶剤型ワニスを主成分と
して、これに前記のごとき光硬化塗料を配合してえられ
ることは前述したが、この無溶剤型ワニスと光硬化塗料
との配合割合は、主成分の無溶剤型ワニス100部に対
して光硬化塗料を10〜40部の範囲で配合するのが好
ましい。
もし、光硬化塗料を10部よジ少なく配合せしめるとき
は、紫外線を照射せしめることにより配合せられた光硬
化塗料を光重合架橋反応せしめて未硬化の無溶斉塑ワニ
スを閉じ込めた状態の三次元網目構造体を形成せしめる
ことは可能であるが、本発明の目的を充分に達成しうる
強固な三次元網目構造体をえることが困難であり、また
40部より多く配合せしめるときは強固な三次元網目構
造体が形成ぜられてワニス洩れを阻止する効果は向上す
るが、反面主成分の無溶剤型ワニスの物性を大巾に改変
するきらいがあり、特別に主成分の無溶剤型ワニスの物
性改変を意図しない限り40部より多く配合せしめる必
要はない。通常は10〜30部程度の光硬化塗料を配合
せしめることによりワニス洩れを充分に阻止しうる三次
元網目構造体が形成せられるのである。このように本発
明の方法に用いられる新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワ
ース組成物に含有せられる光硬化塗料は三次元網目構造
を形成してワニス洩れを阻止するという顕著な効果を奏
するが、これ以外につぎに述べるごとき2つの効果をも
併せ奏する。
その1つの効果とは、新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワ
ニス組成物を含浸処理に最適な粘度になるように調節で
きるということである。
すなわちたとえば、主成分の無溶剤型ワニスの粘度が高
く、室温下での含浸処理がやや困難なばあいには、低粘
度の光硬化塗料を配合せしめることにより、この光硬化
塗料が希釈剤的効果を奏して粘度を低下せしめ、含浸処
理に最適な粘度の新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワニス
組成物がえられるのである。しかして、このことは加工
作業性を改善する自由度をもつことを意味する。もう1
つの効果とは硬化組織系に卦ける部分的な物性改善をは
かりうることである。
すなわち、たとえば主成分の無溶剤型ワニスの硬化物の
機械的特性が劣るような汀あいには、機械的特性にすぐ
れた化学組成の無躊剤型ワニスを探索する必要はなく、
ゴム弾性率が高く、かつガラス転移点の低い硬化物特囲
を有する光硬化塗料を配合せしめることにより、機械的
特性を向上せしめえて、容易に物性改善を行なうことが
できる。本発明の方法を実施するにあたつては、まず前
述の新規な光硬化塗料含有無溶剤型ワニス組成物を用い
て電気回転機器などの被処理物体に含浸せしめるのであ
るが、この含浸処理の方法としては従来の真空ワース含
浸タンクなどを用いる真空含浸の方法によればよい。
つぎに含浸処理せしめられた被処理物体を該真空ワニス
含浸タンク中よりとD出し、ただちに紫外線照射せしめ
て被処理物体表面の含浸ぜられた該光硬化塗料含有無溶
斉壓ワニス層中にあ・ける光硬化塗料を光重合架橋反応
せしめることにより、未硬化の主成分の無溶剤型ワニス
を閉じ込めた状態の三次元網目構造体を形成せしめるの
である。この紫外線照射に際しては、被処理物体を回転
させて均一に紫外線を照射することが好ましい。また照
射時間はとくに制限されないが、通常数分程度でよい。
このようにして紫外線を照射せしめることにより前述の
ごとき三次元網目構造が形成せられ、被処理物体表面の
光硬化塗料含有無溶剤型ワニス層は液体状態からやや粘
着性を有するゼリー状の固体状態に変化する。この固体
状態に変化した光硬化塗料含有無溶剤型ワニス層は苛酷
な機械的外部刺激を与えない限ジきわめて安定して卦り
、未硬化の主成分の無溶剤型ワニスの洩れや流出を完全
に阻止しうるものである。このような紫外線照射処理を
した被処理物体をさらに加熱処理せしめて該網目構造体
中の未硬化の該無溶剤型ワニスを完全に硬化せしめて、
絶縁処理を完了するのであるが、加熱硬化せしめる方法
としては、たとえば加熱炉中で温度約130〜180℃
で10〜15時間加熱硬化せしめるごとき従来の方法に
よればよい。以上述べたごとく本発明の方法は、絶縁処
理工程中にワニス洩れや流出が起ることなく、それゆえ
被処理物体は空隙やボードなどのない電気絶縁性能のき
わめてすぐれた硬化絶縁組織を形成せしめうるという顕
著な効果を奏するのはもちろんのこと、従来の方法にみ
られるような加熱硬化時における硬化剤、触媒類卦よび
モノマーなどの揮散による安全衛生上および公害上の問
題に対する解決策ともなつて}り、大きな工業的意義を
有する。
つぎに実施例および比較秒1をあけて本発明の方法を説
明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。実施例 1 エポキシ当量約190のビスフエノールA型ジ ニグリ
シジルエーテル(シエル化学社製、商品名:エピコート
828)100g中に、無水ヘキサヒドロフタル酸75
gおよびオクチル酸亜鉛2gを加えて均一質のエポキシ
樹脂ワニスを調整した。
つぎにトリエチレングリコールジアクリレート100部
中にこれに対して0.05部のアントラキノンを増感剤
として溶解せしめて光硬化塗料を調製した。該エポキシ
樹脂ワニス70g中に該光硬化塗料30gを均一に混合
せしめて光硬化塗料含有エポキシ樹脂ワニス組成物を調
製した。電車のモーター用界磁コイル(ガラステープ絶
縁)を入れた真空ワニス含浸タンク中に、前記光硬化塗
料含有エポキシ樹脂ワニス組成物を充填し、室温下で電
車のモーター用界磁コイルに光硬化塗料含有エポキシ樹
脂ワニス組成物を含浸せしめたのち、この電車のモータ
ー用界磁コイルを真空ワニス含浸タンク中よりとわだし
、ただちに高圧水銀灯下に設置した回転治具にとりつけ
、回転(10〜20回転/分)させながら紫外線を5分
間照射せしめた。
紫外線照射後の電車のモーター用界磁コイル表面はやや
粘着性を呈した約37rt71程度のゼリー状の固化被
覆層が形成されており、静止中に光硬化塗料含有エポキ
シ樹脂ワニス組成物が洩れてくる様子はまつたくなかつ
た。このような状態の電車のモーター用界磁コイルを温
度150℃の加熱炉中に入れて12時間加熱硬化せしめ
た。加熱硬化の際にも光硬化塗料含有エポキシ樹脂ワニ
ス組成物の洩れや流出はまつたく認められなかつた。加
熱硬化処理終了後の電車のモーター用界磁コイルはすぐ
れた絶縁組織を有していた。実施例 2 ビス(β−ヒドロキシエチル)イソフタレート(縮合度
1)のジアクリレート100部中に、これに対して0.
05部のアントラキノンを増感剤として均一に溶解せし
めて光硬化塗料を調製した。
つぎに実施例1で用いたエポキシ樹脂ワニス75g中に
この光硬化塗料25gを均一に混合せしめて光硬化塗料
含有エポキシ樹脂ワニス組成物を調製した。このように
してえられた光硬化塗料含有エポキシ樹脂ワニス組成物
を用いて、実施例1と同様にして電車のモーター用界磁
コイルに含浸ナしめたのち5分間紫外線を照射した。
紫外線照射後の電車のモーター用界磁コイル表面はやや
粘着性を有する約3mm程度のゼリー状の固化被覆層が
形成されてあ一り、静止中に光硬化塗料含有エポキシワ
ニス組成物の洩れはまつたく認められなかつた。この状
態の電車のモーター用界磁コイルをさらに実施例1と同
様にして加熱硬化せしめC1すぐれた絶縁組織を有する
電車のモーター用界磁コイルをえた。また加熱硬化処理
の際にも光硬化塗料含有エボキシ樹脂ワニス組成物の洩
れや流出はまつたく認められなかつた。実施例 3 実施例1で用いたエピコート一828の100g中に、
ヘキサヘドロ無水フタル酸とテトラヒドロ無水フタル酸
の等量混合物74g訃よびオクチル酸亜鉛2gを加えて
均丁質のエポキシ樹脂ワニスを調製した。
つぎにノナエチレングリコールジアクリレート100g
とビス(β−ヒドロキシエチル)フタレート(縮合度1
)のジメタクリレート100gとの混合物100部中に
、これに対し005部のアントラキノンを増感剤として
均一ボ溶解せしめて光硬化塗料を調製した。前記エポキ
シ樹脂ワニス72.5gと前記光硬化塗料22,5gと
を均一に混合せしめて光硬化塗料含有エポキシ樹脂ワニ
ス組成物を調製した。
この光硬化塗料含有エポキシ樹脂ワニス組成物を用いて
実施例1と同様にして電車のモーター用界磁コイルに含
浸せしめたのち5分間紫外線を照射した。紫外線照射後
の電車のモーター用界磁コイル表面はほとんど粘着性が
ない約2・〜4nTr1程度のゼリー状の固化被覆層が
形成されており、静止中に光硬化塗料含有エポキシ樹脂
ワニス組成物の洩れや流出はまつたく認められなかつた
。この状態の電車のモーター用界磁コイルをさらに実施
例1と同様にして加熱硬化せしめて、すぐれた絶縁組織
を有する電車のモーター用界磁コイルをえた。また加熱
処理の際にも光硬化塗料含有エポキシ樹脂ワニス組成物
の洩れや流出はまつたく認められなかつた。比較例 1 実施例1で用いたエピコート一828の100g中に反
応性希釈剤としてブタンジオールジグリシジルエーテル
30g訃よび四7ツ化硼素モノエタノールアミン5gを
加えて均一なエポキシ樹脂ワニスを調製した。
このエポキシ樹脂ワニスを用いて、実施例1で使用した
電車のモー》一用界磁コイルを入れた真空含浸タンク中
に充填し、温度60℃で含浸せしめたのち、ただちに該
コイルを温度150℃に保つた加熱炉中に入れて12時
間加熱硬化せしめた。
加熱硬化処理後の該コイル表面には、エポキシ樹 二脂
ワニスの洩れや流出が明らかに生じて}わ、白色のガラ
ステープが部分的に露出していた。以上の実施例1〜3
訃よび比較例1でえられた絶縁組織の性能を誘電正接〔
Tanδ(ニ)〕の高電圧特性から調べた結果を第1表
に示す。なお第1表における△Tanδ(ニ)は次式で
定義されるものである。△Tanδ(ニ)−Tanδ(
株)(高電圧)−Tanδ(1)(低電圧)すなわち、
△Tanδ(1)の値が小さいほど、えられた絶縁組織
が空隙やボードあるいは組織内の・・ガレなどのないす
ぐれた電気絶縁性能を有している。
第1表から明らかなように、本発明の方法によジえられ
る絶縁組織(Ctきわめてすぐれた電気絶縁性能を有し
ていることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 無溶剤型ワニスに光硬化塗料を配合してなる光硬化
    塗料含有無溶剤型ワニス組成物を用いて含浸処理せしめ
    た被処理物体を紫外線照射せしめることにより該被処理
    物体表面層における該光硬化塗料を光重合架橋反応せし
    めて該無溶剤型ワニスを閉じ込めた状態の三次元網目構
    造体を形成せしめ、しかるのち熱硬化せしめることを特
    徴とするワニス洩れのない絶縁処理方法。
JP49063707A 1974-06-04 1974-06-04 ワニス洩れのない絶縁処理方法 Expired JPS594938B2 (ja)

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