JPS5946635B2 - 洗濯機のエアトラップ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えば全自動洗濯機の様に洗濯、排水、脱水、
ススギ等の一連のサイクルを自動的に行なう洗濯機に関
するもので、給水量を水受槽に設けたエアトラップ部を
介してホースで連通した圧力スイッチにより感知せしめ
るエアトラップ装置に特徴を有するものである。

第１図は全自動洗濯機を示すもので、１は本体、２は底
部に回転翼３、上部にバランサー４を配した脱水兼洗濯
槽である。

５は水受槽で、上縁に蓋体６を配し底部は基板７に囲域
されている。

一方水受槽５の底部にはコック８が連結されコック８に
は機外排水ホース９が連結されている。

基板中央に固定された機構部１０より突出する脱水軸１
１は脱水兼洗濯槽２の底部に連結され、同軸的に内設さ
れた洗濯軸（図示せず）上端は前記回転翼３に固定され
ている。

機構部１０の上部に配したシール体１２は、水受槽５内
の氷室と下部機構室とを水密的に仕切る。

機構部１０はベルト１３を介して基板７に取付けられた
モータ１４から動力伝達される。

基板７は緩衝体１５を介してロッド１６により本体１上
縁に垂下支持される。

１７は本体底部に設けた脚体である。

１８は本体上縁を覆う蓋体、１９はスイッチ台、２０は
圧力スイッチ、２１は操作ツマミである。

２２は水受槽底部に形成したエアトラップ部、２３はパ
イプ部２４を形成したエアトラップ部の蓋体、２５は前
記圧力スイッチ２０とエアトラップ部を連通せしめるホ
ース、２６は水受槽内と連通するエアトラップ部の開口
部である。

さて、エアトラップ部はコック８が閉じてて水受槽５内
に給水されると、水受槽内の水位増加に応じて圧力が増
加しホース２５に連通された圧力スイッチ２０に伝達さ
れ圧力スイッチにセットされた圧力即ち水受槽５内の所
定水位に達すると、圧力スイッチ内の接点が切り替わり
、洗濯回路が形成されモータ１４を駆動して回転翼３を
回わして洗濯を行なう。

洗濯が終了するとコック８が開放され水受槽５内の洗濯
液は排出される。

このときエアトラップ内は圧力が減じて接点は復帰して
次の給水量を感知する状態に戻る。

排水後には、洗剤液を多量に含んだ洗濯物を脱水する工
程が組まれ、脱水後に給水してススギを行なう。

ここで、脱水すると、水受槽には脱水初期に多量の洗剤
液を含んだ水が水受槽に溜り、機外排水量より多いので
一時期水受槽底部で脱水兼洗濯槽２の回転により洗剤液
はかきまわされ、底部に設けたエアトラップにも濃い洗
剤液が入り脱水時の水受槽５の振れにより泡立ち、この
泡がエアトラップ内に充満しホース２５内にまで達する
事がある。

この様な場合、泡はすぐ消滅しないので、次のススギを
行なうために給水行程に入るが、ホース内に入った泡が
エアトラップ内の圧力を緩和するため、充分圧力スイッ
チ２０に圧力を伝達できず給水を続は水受槽５上縁から
溢水してしまう場合が生じ、床面を濡らし給水し続ける
という様な不都合が起きやすい。

第２図は第１図におけるエアトラップ部Ｘの部分の金型
構造である。

Ａは水受槽５内のコア金型、Ｂは水受槽外側キャビティ
型、Ｃはエアトラップ部２２を形成するためのスライド
型で、通常の成形はコアＡとキャビティＢとが相対的に
反対方向に開いて成形品が形成されるのに対し、先ずス
ライド型ＣがキャビティＢに対して矢印の方に逃げてか
らＡ、Ｂ型が開かねばならず、水受槽の如く大きい樹脂
成形物の成型サイクル時間はスライド型Ｃの逃げる時間
を要し、成形能率は低下するばかりか、スライド用シリ
ンダ等金型も複雑になり、且つ成形トラブルも発生し易
く、金型費用も高価になる等の欠点を有している。

次に第３図〜第７図は通常行われる第２図の代案である
。

第３図、第６図はエアトラップ部２２を大きくして前述
の脱水時のホース内への泡の浸入を軽減しようとするも
のであるが、開口部２６が水受槽底部にあるので、その
効果は十分でない。

第４図は第３図の金型構造図であるが、水受槽５のエア
トラップ部２２に横方向のパイプ部を設は下方開口部を
蓋体２３で密封しており、水受槽内のコア型Ａ、水受槽
外側キャビティ型Ｂ（エアトラップ筒内部型と一体と成
す）及びエアトラップ筒外側とパイプ部を形成するスラ
イド型Ｃとで構成され、第２図と同様、金型、成形能率
、金型費用等で難点がある。

又、第５図は第４図のパイプ部の詳細図であるが、パイ
プ部の内径、外径部共にスライド型Ｃに一体に・形成さ
れるため、パイプ外径はＤ＜Ｅとなり先細となる。

このためホース２５の接続は外れ易くなり苦慮するもの
である。

次に第６図は第３図のパイプ部２７を傾斜させ、パイプ
部及びエアトラップより上方の水受槽５の側壁を斜めの
スライド型ＣでＡ、Ｂ型の分離より先行させてスライド
させる方法であるが、第３図と同様の欠点を有し、かつ
第７図で示すパイプ部の外径においてもスライド型Ｃで
形成されるため、Ｄ＜Ｅと先細となり、ホース２５の接
続は外れ易くなるものである。

そこで本発明は第８図に示すようにエアトラップ部２２
を脱水時の泡の浸入を防ぐために、脱水兼洗濯槽２の底
部よりも高い水受槽５の側壁中間部に形成している。

従ってエアトラップ部２２の水受槽内との連通開口部２
６も高位置に形成されている。

そしてエアトラップ部２２の筒状部内側外側は共に外型
キャビティ型Ｂで一体に形成され（第９図参照）、下方
開口部は蓋体２３で密封される。

そして筒状上部有底部に水受槽５の側壁と平行に上向き
のホース接続パイプ２７を形成し、この部分から上の水
受槽５の胴部２８はこのエアトラップ部の範囲のみ水受
槽内コア型Ａと一体化している。

エアトラップ部範囲のみの上部水受槽の胴部２８部分は
、内側コア型面の抜き勾配としてＩＡ００前後の勾配を
必要とするが、外側は水受槽成形後樹脂は内側のコア型
に収縮密着しようとするので極めて少ない抜き勾配をつ
けるのみで離型可能となり、胴部２８のエアトラップ部
２２の上端附近の厚肉化を極力少なくすることができる
。

そして第１０図に示す如く、パイプ部はその内径部を外
側キャビティ型Ｂと一体に形成してあり、コア型Ａ１キ
ャビティ型Ｂが相対的に反対方向に離型する場合、製品
となる水受槽５はコア型Ａに付いて、キャビティ型Ｂが
製品と先ず離型するため、次に製品（水受槽）をコア型
Ａから離型する場合は、パイプ部内径の型が離型してし
まっているためにパイプ部の径Ｅに対し、先端部りを径
大部ちＤ＞Ｅとしておいても、Ｄ部のアンダーカット部
はコア型Ａより無理抜きできる。

従ってこのパイプ部は先端が径大に成形されるため、ホ
ース２５の接続の有効な抜は止めとなり得る。

そしてコア型Ａ、キャビティ型Ｂとの反対方向への離型
で簡単に水受槽とエアトラップ部が成形でき、スライド
型が不用で成形能率も良く、金型も単純となり安価で、
しかも成型トラブル等の発生がなＧ）。

そして脱水中の泡によるパイプ部への浸入も解消され圧
力スイッチの動作も確実に行われる効果を有する。

このように本発明はエアトラップのホース接続パイプの
位置を配慮することにより、金型構成を簡略化し、成型
能率を向上させ、さらにホースの接続も容易に行なわせ
ることが可能であるというすぐれた効果を奏している。

【図面の簡単な説明】

第１図は一種式脱水洗濯機の縦断面図、第２図は第１図
のＸ部における金型構成の断面図、第３図は第１図とは
異なる従来のエアトラップ部の断面図、第４図〜第７図
はそれぞれ、第２図、第３図のエアトラップ部の金型構
成を示す断面図、第８図は本発明の一実施例を示すエア
トラップ装置の断面図、第９図、第１０図は第８図のエ
アトラップの金型構成を示す断面図である。 ５・・・・・・水受槽、２２・・・・・・エアトラップ
部、２３・・・・・・蓋体、２７・・・・・・ホース接
続パイプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 給水弁を動作せしめる圧力スイッチを備え、水受槽
   にはエアトラップ部を設け、このエアトラップ部と前記
   圧力スイッチとをホースで連通させた洗濯機において、
   樹脂にて形成された水受槽の底部より上方の側面に筒状
   のエアトラップを一体に形成し、このエアトラップの下
   方側面の一部は、水受槽内と連通開口せしめるとともに
   下方開口部を蓋体で密封し、エアトラップの上部には圧
   力スイッチに連通せしめるホース接続パイプ部を水受槽
   の側壁と平行に形成したことを特徴とする脱水洗濯機の
   エアトラップ装置。 ２ ホース接続パイプ部の外径は先端部で径大部とした
   アンダーカット部を設けたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の洗濯機のエアトラップ装置。