JPS5946281B2 - 針状晶Fe−Co合金磁性粒子粉末の製造法 - Google Patents

針状晶Fe−Co合金磁性粒子粉末の製造法

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JPS5946281B2
JPS5946281B2 JP54080303A JP8030379A JPS5946281B2 JP S5946281 B2 JPS5946281 B2 JP S5946281B2 JP 54080303 A JP54080303 A JP 54080303A JP 8030379 A JP8030379 A JP 8030379A JP S5946281 B2 JPS5946281 B2 JP S5946281B2
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acicular
particle
hematite
heating
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七生 堀石
篤 竹土井
章 向坂
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Toda Kogyo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、針状晶Fe−Co合金磁性粒子粉末の製造法
に関するものである。
更に詳しくは、針状晶と粒度を保持継承してお■5 り
、また、樹枝状粒子が混在しておらず、粒子表面並びに
粒子内部の結晶性の度合が高められた実質的に高密度な
粒子粉末であることに起因して、磁気特性においては大
きな飽和磁束密度σsと高い保磁力Hcを有し、粉体特
性においては、高分散性、高配向性、高充填性を有する
磁気記録用磁性材料として特に適した針状晶Fe−CO
合金磁性粒子粉末を容易に製造することができる新規技
術手段を提供することを目的とする。
近年、磁気記録再生用機器の小型軽量化が進むにつれて
、磁気テープ、磁気デイスク等の記録媒体に対する高性
能化の必要性が益々生じてきている。
すなわち、高記録密度、高感度特性、高出力特性、殊に
、周波数特性の向上が要求される。磁気記録媒体に対す
る上記のような要求を満足させる為に適した磁性材料の
特性は、大きな飽和磁束密度と高い保磁力を有すること
である。ところで、従来から磁気記録媒体に用いられて
いる磁性材料は、マグネタイト、マグヘマイト、二酸化
クロム等の磁性粉末であり、これらの磁性粉末は飽和磁
束密度σS7O〜85emu/F,保磁力Hc25O〜
5000eを有するものでぁる。
殊に、上記酸化物磁性粒子粉末のσ8は最大85emu
/y程度であり、一般にはσS7O〜80emu/7で
あることが再生出力並びに記録密度に限度を与えている
主因となつている。更に、COを含有しているCO−マ
グネタイトやCOマグヘマイト磁性粉末も使用されてい
るが、これ Cらの磁性粒子粉末は保磁力Hcが400
〜8000eと高いという特徴を有するが、これに反し
て飽和磁束密度σsが60〜70emu/yと低いもの
である。最近、高出力並びに高密度記録に適する特性を
こ備えた磁性粒子粉末すなわち、さらに大きな飽和磁
束密度と高い保磁力を有する磁性粒子粉末の開発が盛ん
であり、そのような特性を有する磁性粒子粉末は、第一
鉄塩溶液とアルカリとを反応させ空気酸化し(通常湿式
反応という)て得られる針3状晶ゲータイト粒子、該針
状晶ゲータイト粒子を加熱脱水して得られる針状晶ヘマ
タイト粒子又は、Fe以外の各種金属を含有する針状晶
ゲータイト粒子等を出発原料とし、該出発原料を還元性
ガス中350℃程度の比較的低い温度で長時間還元す
4ることにより得られる針状晶金属鉄磁性粒子粉末又は
、針状晶合金磁性粒子粉末である。
針状晶金属鉄磁性粒子粉末又は針状晶合金磁性粒子粉末
の保磁力Hcは次に示すような関係式により表わすこと
ができる。
) Hc−K・(Nb−Na)・Ms この関係式において Kは粒子の結晶性の度合に (B)−Na)は粒子の形状(針状性)にまた、Msは
粒子の化学組成に 関係する項である。
この関係式から明らかなように、針状晶金属鉄磁性粒子
粉末又は針状晶合金磁性粒子粉末の保磁力の向上をはか
るためには、出発原料である針状晶ゲータイト粒子の針
状晶を保持継承させることと生成物針状晶金属鉄磁性粒
子又は針状晶合金磁性粒子の結晶性の度合を高めること
が必要である。
従来、針状晶金属鉄磁性粒子粉末又は針状晶合金磁性粒
子粉末の製造にあたつて、前述したように350℃程度
の還元反応が可能な可及的低い温度で多量の還元性ガス
を用い、長時間をかけて加熱還元処理が行なわれている
のは、針状晶ゲータイト粒子の針状晶をいかに保持継承
するかということを第一に配慮したためである。これは
例えば持公昭49−7313号公報に次のように記載さ
れている。
針状晶金属鉄磁性粒子粉末は「微粉砕した酸化水化物を
水素または他のガス発生還元剤により還元することによ
り作ることも知られている。
還元を実際土使用しうる速度で行なうために350℃以
上の温度で行なう必要がある。しかしながら、このため
に生成した金属粒子が融着し、磁気記録用材料として望
ましくない。これに対して還元を350℃以下の温度で
行なう場合には、生成する金属粒子が互に融着しないた
めに好ましいけれども還元時間が長くなり、実際上望ま
しくない。」。しかし、低温での加熱還元処理を採用す
ることにより粒子の針状晶を比較的よく保持継承するこ
とはできても、生成される針状晶金属鉄磁性粒子又は針
状晶合金磁性粒子は、結晶性の度合が小さくその為保磁
力Hcも小さい値のものとなる。針状晶ゲータイト粒子
、針状晶ヘマタイト粒子又は、Fe以外の各種金属を含
有する針状晶ゲータイト粒子等を還元性ガス中で加熱還
元する温度が高ければ高い程、結晶性の度合が高められ
、且つ大きな飽和磁束密度を有する針状晶金属鉄磁性粒
子又は針状晶合金磁性粒子粉末が得られることが知られ
ている。しかし、加熱還元する温度が高くなるとこの金
属鉄磁性粒子粉末又は合金磁性粒子粉末の針状晶粒子の
変形と粒子および粒子相互間の焼結が著しくなり、得ら
れた金属鉄磁囲粒子粉末又は合金磁性粒子粉末の保磁力
が極度に低下することになる。
一方、磁気テープ、磁気デイスク等磁気記録媒体の出力
特性、感度特性は、残留磁束密度Brに依存し、残留磁
束密度Brは、磁性粒子粉末のビークル中での分散性、
塗膜中での配向性及び充填性に依存している。そして、
ビークル中での分散囲、塗膜中での配向性及び充填性を
向上させるためには、ビークル中に分散させる磁性粒子
粉末が優れた針状晶を有し、且つ、粒度が均斉であり、
また樹枝状粒子が混在していないことが要求される。
このような特性を有する磁性粒子粉末を得る為には、出
発原料である針状晶ゲータイト粒子粉末が優れた針状晶
を有し、且つ粒度が均斉であり、また樹枝状粒子が混在
していないことが必要である。上述したように、針状晶
金属鉄磁性粒子粉末又は針状晶合金磁性粒子粉末の製造
過程においては、まず、出発原料として優れた針状晶を
有し、且つ粒度が均斉であり、また、樹枝状粒子が混在
していない針状晶ゲータイト粒子又は、Fe以外の各種
金属を含有する針状晶ゲータイト粒子を生成させること
が必要であり、次に、いかにしてこの針状晶及び粒度を
保持継承させながら、加熱還元して結晶性の度合が高め
られた実質的に高密度な針状晶金属鉄磁性粒子粉末又は
針状晶合金磁性粒子粉末とするかが大きな課題となつて
くる。
本発明者は、長年に亘り、針状晶ゲータイト粒子の製造
及び開発にたずさわつているものであるが、その研究過
程において、針状晶を有し、且つ、粒度が均斉であり、
また、樹枝状粒子が混在していない針状晶ゲータイト粒
子を得る方法を既に開発している。
例えば、次に述べるようである。
即ち、針状晶を有し、且つ、粒度が均斉であり、また、
樹枝状粒子が混在していない針状晶ゲータイト粒子は、
第一鉄塩水溶液及び水可溶性CO塩とアルカリ水溶液と
を反応させて得られたFe(0H),とCO(0H)2
とを含むPHl2以上の水溶液にあらかじめ水可溶性ケ
イ酸塩を添加し、しかる後、酸化することにより得るこ
とができる。
この方法について説明すれば、次のようである。従来、
第一鉄塩水溶液とアルカリとを反応させ空気酸化するこ
とによりPHl2以上のアルカリ領域でCO含有針状晶
ゲータイト粒子を製造する方法として最も代表的な公知
方法は、第一鉄塩溶液中のFeイオンに対して、10原
子%以下のCOイオンを含む水溶液にアルカリを当量以
上添加して得られたPHl2以上の溶液を50℃以下の
温度で酸化反応を行うことにより、CO含有針状晶ゲー
タイト粒子を得るものである。この方法により得られた
CO含有針状晶ゲータイト粒子は、一般に粒度が不均斉
で樹枝状粒子が混在するものである。
一般に、CO含有針状晶ゲータイト粒子の生成はCO含
有針状晶ゲータィト核の発生と該CO含有針状晶ゲータ
イト核の成長との二段階を径ることにより生成される。
そして、CO含有針状晶ゲータイト核は、COを含有す
る第一鉄塩水溶液とアルカリとを反応して得られるFe
(0H)2とCO(0H)2とからなるフロツクと溶存
酸素との反応により生成するが、溶存酸素との接触反応
が部分的、且つ、不均一である為、CO含有針状晶ゲー
タイト核の発生と該CO含有針状晶ゲータィト核の成長
が同時に生起し、しかもCO含有針状晶ゲータイトの生
成反応が終了するまで幾重にも新しい核が発生するので
得られたCO含有針状晶ゲータイト粒子は粒度が不均斉
であり、また、樹枝状粒子が混在したものになると考え
られる。樹枝状粒子の生成は、核粒子の発生機構に原因
すると考えられるが、その詳細番坏明である。上記の従
来技術において、第一鉄塩水溶液及び水可溶性CO塩と
アルカリ水溶液とを反応させて得られたFe(0H)2
とCO(0H)2とを含むPHl2以上の水溶液にあら
かじめ、水可溶性ケイ酸塩を添加した場合には、Fe(
0H)2とCO(0H)2とからなるフロツクを均斉に
することができ、更に、水可溶性ケイ酸塩がFe(0H
)2とCO(0H)2とを含む水溶液からCO含有針状
晶ゲータイト粒子を生成する際の酸化反応を抑制する効
果を有することに起因してCO含有針状晶ゲータイト核
の発生および核CO含有針状晶ゲータイト核の成長を段
階的に行うことができるので、粒度が均斉であり、また
、樹枝状粒子が混在していないC。
含有針状晶ゲータイト粒子を得ることができる。図1は
、反応液濃度、反応液のPH、反応温度、空気の通気量
が一定の条件下において、Fe(0H)2とCO(0H
)2との混合水溶液(CO/Feが2.0原子%)への
水可溶性ケイ酸塩の添加量とCO含有針状晶ゲータィト
粒子の生成反応時間の関係図である。
図中、曲線A,B,Cはそれぞれ反応液濃度が0.3m
01/1.0.4m01/l、0.7m01/f!の場
合である。図1に示すように、反応液濃度、反応液のP
H、反応温度、空気の通気量が一定であるにもかかわら
ず、水可溶性ケイ酸塩の添加量の増加に伴つてCO含有
針状晶ゲータイト粒子の生成反応時間が著しく短縮され
るのはFe(0H)2とCO(0H)2とからなるフロ
ツクと溶存酸素との接触反応が非常に効率よく行なわれ
た為と考えられる。
このことは、水可溶性ケイ酸塩の添加量の増加に伴つて
Fe(0H)2とCO(0H)2とからなるフロツクが
微細化され、均斉化されていることを示すものと考えら
れる。
図2は、Fe(0H)2とCO(0H)2とを含む水溶
液への水可溶性ケイ酸塩の添加量と図1の場合と全く同
一の反応条件のもとで生成されたCO含有針状晶ゲータ
イト粒子の比表面積との関係を示したものである。
図中、曲線A,B,Cはそれぞれ反応液濃度が0.3m
01/1,.0.4m01/l、0.7m01/lの場
合である。
一般に、反応液濃度を一定にした場合、CO含有針状晶
ゲータイト粒子の生成反応時間が短かくなるに従つて粒
子の比表面積が大きくなる傾向がある。
しかし、上記の方法において、図1に示されるように、
CO含有針状晶ゲータイト粒子の生成反応時間が短縮し
ているにもかかわらず粒子の比表面積がほぼ一定値を示
しているのは、水可溶囲ケイ酸塩がFe(0H)2とC
O(0H)2とを含む水溶液を酸化してCO含有針状晶
ゲータイト粒子を生成する際の酸化反応を抑制する効果
を有し、その結果、CO含有針状晶ゲータイト核の発生
と該CO含有針状晶ゲータイト核の成長が段階的に起る
ためと考えられる。
上記の方法において使用される第一鉄塩水溶液としては
硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等がある。
COとしては、硫酸コバルト、塩化コバルト等水可溶性
CO塩が使用できる。
水可溶性ケイ酸塩としては、ナトリウム、カリウムのケ
イ酸塩が使用できる。
水可溶性CO塩および水可溶性ケイ酸塩の添加量は、C
O/Feがo・ゞ7・0原子%1Si/(Fe+CO)
が0.1〜1.1原子%、但しCOとSiの総量がCO
/Fe+5×{Si/(Fe+CO)}で8以下になる
ように添加すればよい。
CO/Feが0.1原子%以下である場合はCOの保磁
カへの寄与が十分ではなく高い保磁力を有する針状晶F
e−CO合金磁性粒子粉末を得ることができない。CO
/Feが7.0原子%以上である場合は、マグネタイト
粒子が混入してくる。
前述したように、公知方法では、CO含有針状晶α−F
eOOH粒子の生成反応におけるCOの添加量はCO/
Feで10原子%まで添加することができるが上記の方
法による場合は、CO/Feで7原子%が限度である。
これは、COとSiとの相乗効果により、マグネタイト
粒子が生成しやすくなるためと考えられる。Si/(F
e+CO)が0.1原子%以下である場合には、粒度が
不均斉であり、また樹枝状粒子の混在も多くなる。1.
1原子%以上である場合に&ζマグネタイト粒子が混入
してくる。
COとSiの総量がCO/Fe+5X{Si/(Fe+
CO)}で、8以上である場合はマグネタイト粒子が混
入してくる。得られるCO含有針状晶ゲータイト粒子の
粒度、軸比を考慮した場合、CO/Feが0.5〜7.
0原子%、Si/(Fe+CO)が0.3〜0.7原子
%、但し、COとSiの総量がCO/Fe+5×{Si
/(Fe+CO)}で8以下であることが好ましい。
上述の方法により得られたCO含有針状晶ゲータイト粒
子粉末は、当然のことながら、粒子中に微量のSiが夾
雑している。次に、いかにして上記に詳述した方法によ
り得られた針状晶を有し、且つ、粒度が均斉であり、ま
た樹枝状粒子が混在していない微量のSiが夾雑してい
るCO含有針状晶ゲータイト粒子の針状晶と粒度を保持
継承させながら加熱還元して、結晶性の度合が高められ
た実質的に高密度な針状晶Fe−CO合金磁性粒子とす
るかが問題となる。
前述したように、低温での加熱還元処理を採用すること
により、粒子の針状晶と粒度を比較的よく保持継承でき
ても、生成される針状晶Fe一CO合金磁性粒子ぱ、結
晶性の度合が小さいものである。加熱還元する温度が高
ければ高いほど、結晶性の度合が高められるが、一方で
Fe−CO合金磁囲粒子粉末の針状晶粒子の変形と粒子
および粒子相互間の焼結が著しくなり、保磁力が極度に
低下する。殊に、粒子の形状は加熱温度の影響を受けや
すく、特に雰囲気が還元性である場合には、粒子成長が
著しく、単一粒子が形骸粒子の大きさを越えて成長し、
形骸粒子の外形は漸次消え、粒子形状の変形と粒子およ
び粒子相互間の焼結を引き起す。その結果、保磁力が低
下するのである。本発明者は、本発明において用いられ
る粒度が均斉であり、また、樹枝状粒子が混在していな
い微量のSiが夾雑しているCO含有針状晶ゲータイト
粒子を300℃付近で加熱脱水して得られたSiが夾雑
しているCO含有針状晶ヘマタイト粒子を出発原料とし
、該出発原料を還元性ガス中で加熱還元して針状晶Fe
−CO合金粒子とする場合の粒子形状の変形と粒子及び
粒子相互間の焼結現象について詳細に検討した。即ち、
図3は本発明において用いられる粒度が均斉であり、ま
た、樹枝状粒子が混在していない微量のSiが夾雑して
いるCO含有針状晶ゲータィト粒子(CO/Fe=2.
0原子%、Si/Fe=0.6原子%)を加熱脱水して
得た微細なヘマタイト単一粒子群からなる平均長軸長さ
0.70μmであり、且つ、比表面積が1207rI/
yである針状晶形骸粒子を水蒸気流中400℃で加熱還
元して針状晶Fe−CO合金磁性粒子とする加熱還元過
程における加熱還元生成粒子の還元度X(MOxl但し
、MはFe+COl.5〉X〉0)と比表面積の関係を
示したものである。
図3かられかるように、加熱還元の進行に伴つて生成粒
子の比表面積が急激に小さくなつているのは、粒子形状
の変形と粒子及び粒子相互間の焼結が急激に生起したこ
とを示している。
この現象について以下に詳細に説明する。
一般にSiが夾雑している針状晶ゲータイト粒子から得
られる針状晶ヘマタイト粒子はその粒子表面並びに粒子
内部には、脱水により発生する多数の空孔が存在し、こ
の空孔は加熱温度が上昇するにつれて少なくなるが、一
方、加熱温度が800℃を越えて高くなると焼結が進ん
で針状晶粒子がくずれることが知られている。
このことは、特開昭48−83100号公報に次のよう
に記載されている。
,微量のSiが夾雑している針状
晶ゲータイト粒子は「脱水処理中、またはそれに続く焼
き戻し(針状晶ヘマタイト粒子の高温加熱処理)作業中
に、針状晶が焼結することなく800℃までの温度の使
用が可能である。」従来から、出発原料として一般に用
いられている針状晶ヘマタイト粒子は、針状晶ゲータィ
ト粒子を300℃付近の温度で加熱脱水することにより
得られ、針状晶ゲータイト粒子の外形を残した針状晶形
骸粒子であり、この形骸粒子は、多数の単一粒子を連結
した凝集粒子からなる。
この場合、針状晶ゲータイト粒子を300℃付近の比較
的低温で加熱脱水するのは、針状晶ゲータイト粒子の針
状晶をいかに保持継承するかを第一に配慮したためであ
る。しかし、300℃付近の比較的低温で加熱すること
により得られた針状晶ヘマタイト粒子は、針状晶を保持
継承したものではある力(一方単一粒子の粒子成長が十
分ではなく、従つて粒子の結晶性の度合が小さいもので
ある。殊に、微量のSiが夾雑している針状晶ゲータイ
ト粒子を常法により300℃付近の低温で加熱脱水した
場合は、周知の様にSiの粒子成長抑制効果に起因して
、結晶性の度合が更に小さいものとなる。
その為、微量のSi力侠雑している針状晶ヘマタイト粒
子は、粒子表面並びに粒子内部に空孔が多数存在し、比
表面積の大きなものしか得られない〜 図4は、平均長軸長さが0.75μmであり、且つ、比
表面積が40.0w1/yである本発明において用いら
れる粒度が均斉であり、また、樹枝状粒子が混在してい
ない微量のSiが夾雑しているCO含有針状晶ゲータィ
ト粒子(CO/Fe=2,0原子%、Si/Fe=0.
6原子%)を加熱脱水してSiが夾雑しているCO含有
針状晶ヘマタイト粒子とする過程において、脱水速度の
異なる条件下において生成された粒子の脱水率と比表面
積との関係を示したものである。
図中、曲線A,B,Cは、それぞれ脱水速度が7.2モ
ル/分、2.0モル/分、0.25モル/分の場合であ
る。図4から明らかなように脱水速度を変化させること
により得られる微量のSiが夾雑しているCO含有針状
晶ヘマタイト粒子粉末の比表面積は異なり、脱水速度を
遅くする程、比表面積が小さいSiが夾雑しているCO
含有針状晶ヘマタイト粒子粉末を得ることができるが、
高々50〜80m2/?位である。
このように、粒子成長が十分でなく、従つて、粒子の結
晶性の度合が小さい微量のSiが夾雑しているCO含有
針状晶ヘマタイト粒子を還元性ガス中で加熱還元した場
合、加熱還元過程における単一粒子の粒子成長即ち、物
理的変化が急激である為、単一粒子の均一な粒子成長を
生起し難く、従つて、単一粒子の粒子成長が急激に生起
した部分では、粒子及び粒子相互間の焼結が生起し、粒
子形状がくずれやすくなると考えられる。
また、加熱還元過程においては酸化物から金属への急激
な体積収縮が生起することにより粒子形状は一層くずれ
やすいものとなる。
更に、加熱還元過程における加熱処理は、雰囲気が還元
性である為、単一粒子の粒子成長という物理的変化と同
時に還元反応という化学的変化が生起する。
その為、針状晶Fe−CO合金磁性粒子粉末を得るため
には物理的変化と化学的変化を同時に制御する必要があ
り、従つて、加熱還元処理に非常に長時間を要し、また
、還元性ガスも多量に必要としたのである。加熱還元処
理に長時間を必要とするということは、生成粒子の粒子
形状の変形と粒子及び粒子相互間の焼結を更に進行させ
る原因となる。上述したように、加熱還元過程における
粒子形状の変形と粒子及び粒子相互間の焼結が生起する
原因としては、単一粒子の粒子成長が急激である為単一
粒子の均一な粒子成長が生起しがたいこと、酸化物から
金属への急激な体積収縮が生起すること、及び単一粒子
の粒子成長という物理的変化と還元反応という化学的変
化とが同時に生起することが考えられる。
そこで、本発明者は、上記の現象に鑑み、加熱還元過程
に先立つて、単一粒子の粒子成長という物理的変化と還
元反応という化学的変化とが同時に生起しないような非
還元性雰囲気下において加熱焼成して単一粒子の十分、
且つ、均一な粒子成長をはかることにより、結晶性の度
合が高められた実質的に高密度であり、且つ、針状晶を
保持継承している出発原料としておけば、加熱還元過程
では化学的変化を主体に行えばよいから加熱還元過程に
おける粒子の変形と粒子及び粒子相互間の焼結が防止で
きるのではないかと考えた。
そして、本発明者は、本発明において用いられる微量の
Siが夾雑しているCO含有針状晶ヘマタイト粒子を非
還元性ガス中で加熱焼成して単一粒子の十分、且つ、均
一な粒子成長をはかることにより、結晶性の度合が高め
られた実質的に高密度であり、且つ、針状晶を保持継承
している出発原料ヘマタイト粒子を得るべく種々検討し
た結果、本発明に到達したのである。
即ち、本発明は、第一鉄塩水溶液及び水可溶性CO塩と
アルカリ水溶液とを反応させて得られるFe(0H),
とCO(0H)2とを含むPHl2以上の水溶液にあら
かじめ、水可溶性ケイ酸塩を添加し、しかる後、酸化し
てCO含有針状晶ゲータイト粒子を生成させ、次いで、
該生成CO含有針状晶ゲータイト粒子を沢別、水洗、乾
燥後加熱脱水することにより得られた平均長軸長さが0
.3〜2.0μmであり、且つ、BET法による比表面
槓が50〜300m1/7であつて、CO含有針状晶ゲ
ータイト粒子の長軸長さと軸比とを保持継承したCO含
有針状晶ヘマタイト粒子を、加熱水蒸気と非還元性ガス
とからなる雰囲気下において水蒸PS気分圧?(Psは
水蒸気分圧、Piは非 Ps+Pi 還元性ガス分圧)30〜100%、温度350〜700
℃の範囲で加熱焼成することにより、平均長軸長さが0
.1〜1.5μmであり、且つ、BET法による比表面
積が10〜30WI/rである針状晶を継承している実
質的に高密度なCO含有針状晶ヘマタイト粒子とした後
、該CO含有針状晶ヘマタイト粒子を還元性ガス中35
0〜600℃の温度範囲で加熱還元することにより針状
晶Fe一CO合金磁性粒子を得ることよりなる針状晶F
eCO合金磁性粒子粉末の製造法である。
本発明の構成、効果を説明すれば以下の通りである。
先ず、本発明の基礎とする諸知見について述べる。
一般に微量のSiが夾雑している針状晶ゲータィト粒子
を300℃付近で加熱脱水して得られた微量のSiが夾
雑している針状晶ヘマタイト粒子は前述したように針状
晶を保持継承したものではあるが、一方、単一粒子の粒
子成長が十分ではなく、従つて結晶性の度合が非常に小
さいものである。
このような結晶性の度合が小さい微量のSi力侠雑して
いる針状晶ヘマタイト粒子でも更に、焼きもどし等の加
熱焼成をすることにより単一粒子の粒子成長をはかるこ
とができ、従つて、結晶性の度合も高めることができる
。前述した様に、微量のSiが夾雑している針状晶ヘマ
タイト粒子を非還元性ガス中加熱焼成する温度が高くな
る程、効果的に単一粒子の粒子成長をはかることができ
、従つて、結晶性の度合が高められた針状晶ヘマタイト
粒子とすることができるが、800℃以上になると単一
粒子が形骸粒子の大きさを越えて成長し、針状晶粒子の
変形と粒子および粒子相互間の焼結をひき起すことが知
られている。
さらに、微量のSiが夾雑している出発原料の針状晶を
保持継承することができる800℃以下の温度範囲にお
いてできるだけ高い温度で加熱焼成して、単一粒子の粒
子成長をはかり、従つて結晶性の度合が高められた微量
のSiが夾雑している針状晶ヘマタイト粒子を得る方法
が知られている。
例えば、特開昭52−95097号公報には次のように
記載されている。
[Siを吸着または混入せしめたα−FeOOHまたは
α−Fe2O3粒子を適切な熱処理条件のもとで」加熱
焼成することにより[粒子間相互の焼結を抑制して針状
性を保持しながら、脱水・封孔性は促進せしめ」、結晶
の「完全性の高い」針状晶ヘマタイト粒子を得ることが
できる。
この方法における「適切な熱処理条件」とは、実施例の
記載によれば、微量のSiが夾雑している針状晶ゲータ
イト粒子をアルゴン、大気等の非還元性雰囲気中で70
0〜800℃の温度で加熱焼成するものである。
即ち、微量のSiが夾雑している針状晶ヘマタイト粒子
を加熱焼成して単一粒子の粒子成長をはかり、従つて結
晶性の度合を高めようとすれば、700℃以上の温度が
必要であり、700℃以下の温度では、Siの粒子成長
抑制効果により、かえつて単一粒子の粒子成長がさまた
げられ結晶性の度合が非常に小さいものしか得られない
のである。
このように、700℃以上という高温で加熱焼成するこ
とは精度Q高い設備、高度な技術を必要とし、工業的、
経済的とは言えない。
そこで、本発明者は上述した事実に鑑み、非還元性雰囲
気中において、700℃以下のできるだけ低い温度で本
発明において用いられる微量のSiが夾雑しているCO
含有針状晶ヘマタイト粒子を加熱焼成して、単一粒子の
十分、且つ均一な粒子成長をはかることにより結晶性の
度合が高められた微量のSiが夾雑しているCO含有針
状晶ヘマタイト粒子とすることについて更に、検討を重
ねた。その結果、本発明において用いられる微量のSi
が夾雑しているCO含有針状晶ゲータイト粒子を加熱脱
水して得られた平均長軸長さが0.3〜2.0μmであ
り、且つ、BET法による比表面積が50〜300イ/
tであつてCO含有針状晶ゲータイト粒子の長軸長さと
軸比とを保持継承したCO含有針状晶ヘマタイト粒子を
、加熱水蒸気と非還元性ガスとからなる雰囲気下におい
て水蒸気Ps分圧?(Psは水蒸気分圧、Piは非還 Ps+Pi 元性ガス分圧)30〜100%、温度350〜700℃
の範囲で加熱焼成することにより平均長軸長さが0.1
〜1.5μmであり、且つ、BET法による比表面積が
10〜30m”/yであるCO含有針状晶ヘマタイト粒
子とした場合には、結晶性の度合が高められた実質的に
高密度であり、且つ、針状晶を保持継承したCO含有針
状晶ヘマタイト粒子を得ることができるという知見を得
た。
これについて更に詳述すれば次の様である。微量のSi
/)侠雑しているCO含有針状晶ゲータイト粒子が加熱
脱水してCO含有針状晶ヘマタイト粒子となる過程は、
ヘマタイトの単一粒子の発生と該単一粒子の成長とから
なるもので、この脱水反応を急激に生起させると生成C
O含有ヘマタイトの単一粒子の均一な粒子成長が生起し
がたくなる。その為に、単一粒子の島激な粒子成長は、
粒子及び粒子相互間の焼結を惹起し、形骸粒子の粒子形
状の変形をもたらすので、針状晶を保持継承することが
困難となる。そこで、本発明者は、結晶性の度合が高め
られた実質的に高密度であり、且つ、針状晶を保持継承
している微量のSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマ
タイト粒子を得るためには、ヘマタイトの単一粒子の核
の発生時期と該単一粒子の核の成長時期を別々に制御す
ることが必要であると考えた。
即ち、まずヘマタイトの単一粒子の核Q発生時期には、
核の成長を制御することが必要である。
ヘマタイトの単一粒子の核の発生時期とは、厳密に言え
ばCO含有針状晶ゲータイト粒子の脱水率が100%に
達した時点であるが、業的規模において、この時点で反
応を停止することは不可能であり、又、その判定は非常
に困難である。しかし、通常の針状晶ヘマタイト粒子を
得る方法によれば前述した特公昭48−15759号公
報に記載の如く、針状晶を保持継承している範囲のヘマ
タイト形骸粒子は比表面積が大きく、従つて、微細で均
斉なヘマタイト単一粒子群から成るものである。本発明
者は、この現象について詳細な検討を行い、前述の図4
の説明で詳述した如く、脱水速度と本発明において用い
られる微量のSiが夾雑しているCO含有ヘマタイト形
骸粒子の比表面積の関連性を実験で確め、その結果、脱
水速度を制御することと微量のSiを夾雑している生成
CO含有ヘマタイト形骸粒子の比表面積(BET法)の
値から、ヘマタイト単一粒子の核の発生時期を判定する
ことができることを可能としたものである。
尚、ゲータィト粒子の脱水反応は加熱温度が約250℃
以上で生起することが知られているが、その脱水速度ぱ
一般に加熱温度が高い程、速くなるが、加熱速度や雰囲
気の圧力等によつても変化するものである。次に、本発
明において用いられる微量のSiが夾雑している微細な
CO含有ヘマタイトの単一粒子の多数の核からなる針状
晶形骸粒子を加熱焼成して形骸粒子の針状晶を保持継承
させながら、単一粒子の多数の核の十分な成長をはかる
には、形骸粒子の大きさを越えない範囲で単一粒子の粒
子成長を制御することが必要である。
そこで、本発明者は、非還元性雰囲気中において、70
0℃以下のできだけ低い温度で微量のSiが夾雑してい
る微細なCO含有ヘマタイト単一粒子の多数の核からな
る針状晶形骸粒子を加熱焼成して、単一粒子の十分な、
且っ、均一な粒子成長をはかることにより結晶性の度合
が高められた針状晶形骸粒子とすることについて検討し
た。
その結果、微量のSiが夾雑している微細なCO含有ヘ
マタイト単一粒子の多数の核からなる粒度の均斉な針状
晶形骸粒子を加熱水蒸気と非還元性ガスとからなる雰囲
気下において水蒸気分圧Ps? 30〜100%の範囲
で加熱焼成したPS+Pi 場合には、700℃以下の温度で微量のSiが夾雑して
いるCO含有ヘマタイト単一粒子の十分な、且つ、均一
な粒子成長をはかることができ、従つて、結晶性の度合
が高められた実質的に゛高密度なSi75侠雑している
CO含有針状晶ヘマタイト粒子を得ることができること
を知つたのである。
今、本発明者が行つた数多くの実験例から、その一部を
抽出して説明すれば次の通りである。図5は、異なる加
熱焼成雰囲気下において本発明において用いられる微量
のSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマタイト粒子を
加熱焼成して得られた焼成粒子の比表面積と加熱焼成温
度との関係図である。即ち、平均長軸長さ0.85μm
、比表面積160wI/F7の微量のSiが夾雑してい
る微細なCO含有ヘマタイト単一粒子の多数の核からな
る針状晶形骸粒子粉末3007を容積31?の一端開放
型レトルト容器に投入し、駆動回転させながら各々異な
る加熱焼成雰囲気下において、300〜800℃の各温
度で90分間加熱焼成して得られたSiが夾雑している
CO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末の比表面積と加熱焼
成温度との関係を示したものである。図中、曲線Aは空
気中、曲線Bは非還元性ガスとしてN2ガスを用い、且
つ、水蒸気分圧Ps が75%の場合、曲線Cは非還元性ガ Ps+Pi Ps スとしてN2ガスを用い水蒸気分圧?が Ps+Pi 95%の場合である。
図かられかるように、加熱焼成雰囲気の水蒸気Ps分圧
?が75%、95%の場合には PS+Pi゛ 700℃以下の加熱焼成温度で比表面積が30m”/y
以下の微量のSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマタ
イト粒子粉末を得ることができる。
即ち、単一粒子の十分な、且つ、均一な粒子成長により
結晶性の度合が高められた実質的に高密度な微量のSi
が夾雑しているCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末を得
ることができるのである。こ .″のことから、加熱焼
成雰囲気中における水蒸気分圧が微量のSiが夾雑して
いるCO含有針状晶ヘマタイト粒子の単一粒子の粒子成
長に非常に効果的に働いたものと考えられる。ところで
、従来、ヘマタイト粒子の粒子成長に関する技術として
針状晶ヘマタイト粒子粉末の段階で非還元性ガス中50
0℃乃至600℃以±の温度で加熱焼成するものとして
は、例えば特公昭39−20939号公報、特公昭40
−11733号公報、特公昭50−30037号公報、
特公昭52−28120号公報及び、米国特許第405
2326号記載の方法がある。
しかし、これらはいずれも加熱焼成雰囲気中の水蒸気分
圧については全く考慮していない。また、水蒸気を用い
て針状晶ヘマタイト粒子の粒子成長を生起させるものと
しては、例え4ζ粉体粉末冶金協会昭和44年度秋期講
演概要集2−1に記載のO)及び(2)の方法がある。
(1)の方法は、針状晶ゲータイト粒子を水蒸気中(N
2ガスを25℃、50℃、70℃、90℃の各温度に保
つた水中に通す)で35『C3O分間加熱して針状晶ヘ
マタイト粒子を得る方法である。
この方法は、針状晶ヘマタイト粒子の調整に関するもの
ではなく、針状晶ヘマタイト粒子の生成に関するもので
あり、しかも、この方法による場合は、針状晶ゲータイ
ト粒子から針状晶ヘマタイト粒子の生成にあたつて、単
一粒子の核の発生時期と該単一粒子の核の成長時期が同
時に生起する為、単一粒子の多数の核の均一な成長が生
起しにくk、その制御が困難であり、この為、針状晶を
保持継承することが難し(・o(2)の方法へ針状晶ゲ
ータイト粒子を空気中で350℃、30分間加熱して得
られた針状晶ヘマタイト粒子をオートクレーブを用いて
水蒸気圧の高い状態で加熱するものであり、密閉容器中
における加熱温度の変化に対応する水蒸気圧の変化が針
状晶ヘマタイト粒子の粒子成長に及ぼす影響を観察した
ものである。
この方法について詳述すれば、オートクレーブ中150
〜350゜Cの温度で針状晶ヘマタイト粒子を加熱する
方法であり、周知の水の状態図からも明らかなように、
水と水蒸気の存在下で針状晶ヘマタイト粒子を処理する
所謂[水熱処理法」であつて、この為ヘマタイト単一粒
子の核の発生時期を匍磨する程を含まないので、針状晶
を保持継承することが難しい。
また、同文献によれば、この方法に於いて、被処理物と
して針状晶ゲータィト粒子を用いた場合には、生成ヘマ
タイト粒子は粒状粒子となると記載されている0この現
象は、オートクレーブ中の高温、高圧下で針状晶ゲータ
イト粒子からヘマタイト粒子の生成に於て、ヘマタイト
単一粒子の核の発生時期と単一粒子の核の成長時期が同
時でしかも、急激に生起する為、針状晶の保持継承が困
難となり、針状晶形骸粒子の大きさを越える粒子成長の
結果、生成ヘマタイトは粒状粒子となるものと考えられ
る。
次に、従来法における加熱還元過程においては、還元性
ガスとして水素を使用する場合、酸化鉄粒子と水素ガス
とが反応して水蒸気が発生する。
このように水蒸気を含む還元性雰囲気は、単一粒子の粒
子成長への影響が著しく、従つて、単一粒子は過度に粒
子成長し、粒子および粒子相互間の焼結と変形を引き起
す原因となつている。その為、従来は、酸化鉄粒子と水
素ガスとの反応によつて発生した水蒸気をできるだけ少
なくするような努力をしているのである。例えば、水蒸
気を発生しない一酸化炭素を還元ガスとして使用する例
もあノ る。即ち、特公昭39−5009号公報に次の
ように記載されている。 「針状粒子相互間のジッター
を防ぐためには水蒸気分圧が極めて重要であつて、還元
気圏中の水素の分圧および流速が重要である事実が判明
した。」 「水蒸気分圧は低く保つことが望ましい。」
従つて「水蒸気分圧を低くする為に水素使用の場合その
流量を増大する必要がある。」 [還元気圏の水蒸気分
圧が1時間以上0.05気圧(水蒸気分圧5%)を越え
ると著しい粒子の凝集が起つて来ることが傾向的に認め
られた。」 「水蒸気分圧によつて粒子相互の凝集を防
ぐには還元ガスとして一酸化炭素ガスを使用するのが良
い。一酸化炭素と酸化鉄との反応により生ずる二酸化炭
素ガスには粒子を凝集させる効果が認められないからで
ある。]次に、本発明方法実施にあたつての諸条件につ
いて述べる。
本発明において用いられる微量のSi(Si/Feが0
.1〜1.7原子%)が夾雑しているCO含有針状晶ゲ
ータィト粒子を加熱脱水して得られたSiが夾雑してい
るCO含有針状晶ヘマタイト粒子は、平均長軸長さが0
.3〜2.0μm、比表面積が50〜300イ/tであ
り、CO含有針状晶ゲータイト粒子の長軸長さと軸比と
を保持継承したものである。
平均長軸長さが0.3μm以下、2.0μm以上の粒子
は、磁気記録用磁性粉用原料として好ましくない。通常
、比表面積が50イ/7以下の微量のSiが夾雑してい
るCO含有針状晶ヘマタイト粒子を得ることはむずかし
い。
何故ならば形骸粒子の針状晶を保持させる為には緩慢な
脱水床度で行う必要があり、その為長時間の脱水処理工
程となり、工業的に好ましくない。一方、過激な脱水条
件下では比表面積が50w1/y以下のSiが夾雑して
いるCO含有ヘマタイト粒子を得ることができるが最早
や、針状晶の粒子形状を保持継承したものとはいえない
。比表面積が300Tr1/7以上であつても本発明方
法を実施することは可能であるが、脱水速度を早めたと
しても得られるSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマ
タイト粒子の比表面積は高々300TI/7位である。
Siを夾雑しているCO含有針状晶ゲータイト粒子の長
軸長さと軸比とを保持継承したSiが夾雑しているCO
含有針状晶ヘマタイト粒子は微細なヘマタイト単一粒子
の多数の核からなる形骸粒子であり、これは針状晶の保
持継承を配慮したものである。Ps 本発明における水蒸気分圧?が30% Ps+Pi 以下である場合には、比表面積が30m゛/i以下の微
量のSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマタイト粒子
を得るために高温を必要とし、また、管理巾がせまくな
るので制御がむずかし(・。
比表面積が307rI/y以下の微量のSiが夾雑して
ぃるCO含有針状晶ヘマタイト粒子を安定して短時Ps
間に効果的に得ようとすれば水蒸気分圧?Ps+Pi が50〜100%であることが好ましい。
水蒸気分圧の制御は、水蒸気流量計を用いて加熱水蒸気
の流量を制御することにより行うことができる。本発明
における非還元性ガスとは、空気、窒素ガス等を用いる
ことができる。本発明における加熱焼成温度が350℃
以下である場合は、比表面積が30TII/7以下の微
量ΩSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマタイト粒子
を得るのに長時間を要し効果的ではない。
700℃以上である場合は、精度の高い設備、高度な技
術を必要とし工業的経済的ではない。
工業資材の材質および設備構造面から経済性を考慮した
場合、450〜650′Cの温度範囲が好ましい。本発
明における加熱焼成して得られた微量のSiが夾雑して
いるCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末の平均長軸良さ
は0.1〜1.5μmであり、且つ比表面積は10〜3
0イ/7である。ヘマタイト粒子の針状性と高密度化を
考慮すれば平均長軸長さは0.1〜1.5μmであるこ
とが好ましい。比表面積が10イ/7以下のものは針状
晶粒子の粒子形状がくずれた粒子であり、該粒子を用い
て得たFe−CO合金磁性粒子粉末もまた、針状晶が不
良な為磁気記録用磁性材料として好ましくない。比表面
積が30イ/7以上である場合は、Siが夾雑している
CO含有針状晶ヘマタイト粒子の単一粒子の粒子成長が
十分であるとは言いがたく、従つて、結晶性の度合が高
められたものとは言い得ない。本発明において、還元性
ガス中加熱還元する温度が350℃以下である場合、還
元反応の進行が遅く長時間を要す。
また600℃以上である場合には、還元反応が急激に進
行して針状晶粒子の変形と粒子および粒子相互間の焼結
を引き起してしまう。しかも、還元性ガス中600℃以
上という高温で加熱還元するということは、精度の高い
設備、高度な技術を必要とし、工業的経済的とは言えな
い。還元反応の速度、粒子の形状と粒子および粒子相互
間の焼結、更に、工業資材および設備構造面などを考慮
した場合、450℃以上550℃以下が好ましい。次に
、本発明の効果について述べる。
上述した通りの本発明によれば、出発原料粒子の針状晶
と粒度を保持継承しており、また、樹枝状粒子が混在し
ておらず、単一粒子の十分な、且つ、均一な粒子成長に
起因して粒子表面並びに粒子内部の結晶性の度合が高め
られた実質的に高密度な針状晶Fe−CO合金磁性粒子
粉末を得ることができる。
このようにして得られた針状晶Fe−CO合金磁性粒子
粉末は、磁気特性においては大きな飽和磁束密度σsと
高い保持力Hcを有し、粉体特性においては、高分散性
、高配向性、高充填性を有するので、現在最も要求され
ている高出力、高感度、高記録密度用磁性粒子粉末とし
て好適なものである。
かててくわえて、上記の針状晶Fe−CO合金磁性粒子
粉末は、針状晶金属鉄粒子粉末に比べて、酸化安定注に
すぐれたものであり、空気中で酸化を受けにくいという
特徴を有するものである。
また、磁性塗料の製造に際して、上記の針状晶Fe−C
O合金磁性粒子粉末を用いた場合にはビークルへの分散
性が良好であり、塗膜中での配向性及び充填性が極めて
すぐれ、好ましい電磁気変換特性を有する磁気記録媒体
を得ることができるのである。更に、本発明方法を実施
することにより、常法による加熱還元過程に先立つて単
〒粒子の粒子成長という物理的変化を十分生起させるこ
とができるので、加熱還元過程においては還元反応とい
う化学的変化を主体に行えばよい為、加熱還元時間が短
縮でき、また、還元ガスの使用効率も大巾に向上させる
ことができ、生成粒子について言えば粒子および粒子相
互間の焼結や変形といつた粒子形態への悪影響もない。
次に実施例並びに比較例により、本発明を説明する。
尚、実施例、実験例および比較例における比表面積はい
ずれもBET法により又、Si量は、JISGl2l2
のSi分析法により、CO量は螢光X線分析により測定
した。
くCO含有針状晶ゲータィト粒子粉末の製造法〉実施例
1〜9比較例 1; 実施例 1 Feに対し、CO2.O原子%を含むように硫酸コバル
トを添加して得られた硫酸第一鉄1.52m01/l水
溶液55.21を、あらかじめ、反応器中に準備された
6.43−Nf)NaOH水溶液64.81に加え、P
Hl3,.温度50℃においてFe(0H)2とCO(
0H)2を含む水溶液を得た。
上記Fe(0H)2とCO(0H)2を含む水溶液に、
3号ケイ酸ナトリウム(SiO228.55wt%)2
2.07(Si/Fe+COが0.50原子%)を添加
して攪拌混合した後温度50℃において毎分1501の
空気を16時間通気してSiが夾雑しているCO含有針
状晶ゲータィト粒子を生成した。酸化反応終点は、反応
液の一銑抜き取り、塩酸酸性に調整した後、赤血塩溶液
を用いて、Fe2+の青色呈色反応の有無で判定した。
生成粒子は常法により、水洗、沢別、乾燥、粉砕した。
得られたSiが夾雑しているCO含有針状晶ゲータィト
粒子は、電子顕微鏡観察の結果、平均長軸長さ0.75
μm、軸比(長軸:短軸)14:1であり且つ、粒度が
均斉で樹枝状粒子が混在しないものであつた。また、C
Oを1.98原子%(CO/Fe)、Siを0.6原子
%(Si/Fe+CO)含有しており、比表面積は41
.4イ/7であつた。
実施例 2〜7 第一鉄塩水溶液の種類、水可溶性CO塩の種類、水可溶
性CO塩の添加量、CO含有第一鉄塩水溶液の濃度及び
使用量、水可溶性ケイ酸塩の添加量を種々変化させた以
外は、実施例1と全く同様にしてSiが夾雑tているC
O含有針状晶ゲータイト粒子を生成した。
この時の主要製造条件及び特性を表1に示す。実施例2
〜7で得られたSiが夾雑しているCO含有針状晶ゲー
タイト粒子粉末は、いずれも電子顕微鏡観察の結果粒度
が均斉であり、また樹枝状粒子が混在しないものであつ
た。比較例 1Feに対し、CO2.O原子%を含むよ
うに硫酸コバルトを添加して得られた硫酸第一鉄1.2
1m01/l水溶液401を、あらかじめ、反応器中に
準備された4.25−Nf)NaOH水溶液801に加
え、PHl3、温度50℃においてCO(0H)2とF
e(0H)2を含む水溶液を得た。
上記Fe(0H)2とCO(0H)2を含む水溶液に温
度50℃において毎分1201の空気を12時間通気し
てCO含有針状晶ゲータイト粒子を生成した。
酸化反応終点は反応液の一部を抜き取り6塩酸酸性に調
整した後、赤血塩溶液を用いてFe2+の青色呈色反応
の有無で判定した。
生成粒子は常法により、水洗、沢肌乾燥、粉ZJ砕した
得られたCO含有針状晶ゲータィト粒子は、電子顕微鏡
観察の結果、平均艮軸長さが0.85μm、軸比(長軸
:短軸)13:1で、粒子形状の変形と粒子および粒子
相互間の焼結を引き起したものであり、また比表面積は
38.5w1/yであつた。〈原料CO含有針状晶ヘマ
タイト粒子粉末の生成〉実施例 8〜14比較例 2; 実施例 8 実施例1で得られたSiが夾雑しているCO含有針状晶
ゲータイト粒子粉末50007を空気中350℃で加熱
脱水(脱水速度0.5モル/分)して、Siが夾雑して
いるCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末を得た。
得られたSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマタイト
粒子粉末は、平均長軸長さ0.75μm、軸比(長軸:
短軸)14:1でCO含有針状晶ゲータイト粒子の長軸
長さと軸比とを保持継承した微細なヘマタイト単一粒子
群から成る針状晶形骸粒子であり、且つ、比表面積は1
15イ/F7であつた。実施例9〜14、比較例2 C0含有針状晶ゲータイト粒子粉末の種類、加熱脱水速
度及び加熱温度を種々変化させた以外は実施例8と全く
同様にしてCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末を得た。
得られたCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末の主要製造
条件及び諸特性を表2に示す。くCO含有針状晶ヘマタ
イト粒子粉末の調整〉実施例 15〜30比較例 3〜
6: 実施例 15 実施例10で得られたSiが夾雑しているCO含有針状
晶ヘマタイト粒子粉末500yを容積71の一端開放型
レトルト容器に投入し、駆動回転させながら空気と水蒸
気をレイルト内に通気し、Psレトルト内の水蒸気分圧
(?)を85%にPs+Pi 保持しつX37O℃の温度で220分間加熱焼成した。
得られたSiが夾雑しているCO含有針状晶ヘマタイト
粒子粉末は、平均長軸長さ0.65μm1軸比(長軸:
短軸)16:1であり、且つ、比表面積が27.6rr
1/I?であつた。実施例16〜30、比較例4〜5Z
優 原料の種類、非還元性ガスの種類、水蒸気分圧、焼成温
度及び焼成時間を種々変化させた以外は実施例15と全
く同様にしてCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末を得た
得られたCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末の主要製造
条件及び諸特性を表3に示す。比較例 3 水蒸気の吹込みをしないで気温30℃、湿度80%の空
気を用いた以外は実施例17と全く同様にしてSiが夾
雑しているCO含有ヘマタイト粒子粉末を得た。
得られたSiが夾雑しているCO含有ヘマタイト粒子の
諸特性を表3に示す。比較例 6比較例1で得られたC
O含有針状晶ゲータイト粒子粉末をそのま匁使用した以
外は、実施例17と全く同様にしてCO含有針状晶ヘマ
タイト粒子粉末を得た。
得られたCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末は、平均長
軸長さ1.55μm、軸比(長軸:短軸)3:1で粒子
形状の変形と粒子および粒子相互間の焼結を引き起した
ものであり、また、比表面積は12.5イ/yであつた
。〈針状晶Fe−CO合金磁性粒子粉末の製造〉実施例
31〜49比較例 7〜13; 実施例 31 実施例17で得られたSiが夾雑しているCO含有針状
晶ヘマタイト粒子粉末320yを容積71の一端開放型
レトルト容器に投入し、駆動回転させながら、H2ガス
を毎分2.21の割合で通気し還元温度350℃で還元
して針状晶Fe−CO合金磁性粒子粉末を得た。
還元して得られた針状晶Fe−CO合金磁性粒子粉末は
、空気中に取り出したとき急激な酸化を起さないように
、一且、トルエン中に浸漬してこれを蒸発させる安定化
処理を施した。
このようにして得た針状晶Fe−CO合金磁性粒子粉末
は、電子顕微鏡観察の結果、針状晶保持継承しており平
均長軸長さ0.50ttm、軸比(長軸:短軸)10:
1であつた。また、保磁力Hcは15800e1飽和磁
束密度σsは160emu/F7であつた。実施例32
〜49、比較例8〜12 C0含有針状晶ヘマタイト粒子粉末の種類及び還元温度
を種々変化させた以外は、実施例31とZO全く同様に
してFe−CO合金粒子粉末を得た。
得られたFe−CO合金粒子粉末の諸特性を表4及び表
5に示す。尚、電子顕微鏡観察の結果、実施例32〜4
9で得られたFe−CO合金粒子粉末はいずれも針状晶
を保持継承し、粒度が均斉であり、また、樹枝状粒子が
混在していないものであつたが、比較例8〜12で得ら
れたFe−CO合金粒子粉末は、いずれも粒子の変形と
粒子及び粒子相互間の焼結をひき起したものであつた。
比較例 7 比較例1で得られたCO含有針状晶ゲータィト粒子粉末
をそのまX使用した以外は、実施例31と全く同様にし
て針状晶Fe−CO合金粒子粉末を得た。
得られたFe−CO合金粒子粉末は、電子顕微鏡観察の
結果、粒子の変形と粒子及び粒子相互間の焼結をひき起
したものであり、平均長軸長さ1.50Itm、軸比(
長軸;短軸)3:1であつた。また、保磁力Hcは38
00e1飽和磁束密度σsは136emu/7であつた
。比較例 13 比較例1で得られたCO含有針状晶ゲータイト粒子粉末
350yを容積71の一端開放型レトルト容器に投入し
、駆動回転させながら水素ガン2.2′/分と水蒸気を
通気しながら、レトルト内Psの水蒸気分圧(?但しP
rは水素ガス分圧)Ps+Prを40%に保持しつ.S
.45O℃で加熱還元してFe−CO合金粉末を得た。
得られたFe−CO合金粒子粉末は、電子顕微鏡観察の
結果、粒子の変形と粒子及び粒子相互間の焼結をひき起
したものであり、平均長軸長さ1.65μm、軸比(長
軸:短軸)3:1であつた。保磁力Hcは3850e,
飽和磁束密度σsは142emu/7であつた。
【図面の簡単な説明】
図1は、Fe(0H)2とCO(0H),との混合水溶
液(CO/Feが2.0原子%)への水可溶性ケイ酸塩
の添加量とCO含有針状晶ゲータイト粒子の生成反応時
間の関係図である。 図中、曲線A,B,Cはそれぞれ反応液濃度が0.3m
01/1,0.4m01/11 0.7m01/lの場
合である。 図2は、Fe(0H)2とCO(0H)2との混合水溶
液(CO/Feが1.5原子%)への水可溶性ケイ酸塩
の添加量と図1の場合と全く同一の反応条件のもとで生
成されたCO含有針状晶ゲータイト粒子の比表面積との
関係を示したものである。 図中、曲線A,B,Cはそれぞれ反応液濃度が0.3m
01/l、0.4m01/l、0.7m01/lの場合
である。図3は、Siが夾雑しているCO含有針状晶ゲ
ータイト粒子(CO/F′e=2.0原子%、Si/F
e=0.6原子%)を加熱脱水して得た微細なヘマタイ
ト単一粒子群からなる比表面積が120Tr1/7の針
状晶形骸粒子粉末を水素気流中400℃で加熱還元して
針状晶Fe−CO合金磁性粒子粉末とする加熱還元過程
における加熱゛還元性生成粒子の還元度と比表面積との
関係図である。 図4は、Siが夾雑じているCO含有針状晶ゲータイト
粒子(CO/Fe=2.0原子%、Si/Fe=0.6
原子%)を加熱脱水して針状晶ヘマタイト粒子とする過
程において、脱水速度の異なる条件下において生成され
た粒子の脱水率と比表面積の関係図である。図中、曲線
A,B,Cはそれぞれ脱水速度が7.2モル/分、2,
0モル/分、0.25モル/分の場合である。 図5は、異なる加熱焼成雰囲気下においてSiが夾雑し
ているCO含有針状晶ヘマタイト粒子粉末(CO/Fe
=2.0原子%、Si/Fe=0.6原子%)を加熱焼
成して得られた焼成粒子の比表面積と加熱焼成温度との
関係図である。 図中、Aは空気中、Bは非還元性ガスとしてPsN2ガ
スを用い、且つ、水蒸気分圧?が Ps+Pi 75%の場合、Cは非還元性ガスとしてN2ガスPsを
用い、且つ、水蒸気分圧?が95%の Ps+Pi 場合である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第一鉄塩水溶液及び水可溶性Co塩とアルカリ水溶
    液とを反応させて得られるFe(OH)_2とCo(O
    H)_2とを含むPH12以上の水溶液にあらかじめ水
    可溶性ケイ酸塩を添加し、しかる後酸化してCo含有針
    状晶ゲータイト粒子を生成させ、次いで該生成Co含有
    針状晶ゲータイト粒子を濾別、水洗、乾燥後、加熱脱水
    することにより得られた平均長軸長さが0.3〜2.0
    μmであり、且つ、BET法による比表面積が50〜3
    00m^2/gであつてCo含有針状晶ゲータイト粒子
    の長軸長さと軸比とを保持継承したCo含有針状晶ヘマ
    タイト粒子を、加熱水蒸気と非還元性ガスとからなる雰
    囲気下において水蒸気分圧[Ps]/[Ps+Pi](
    Psは水蒸気分圧、Piは非還元性ガス分圧)30〜1
    00%、温度350〜700℃の範囲で加熱焼成するこ
    とにより、平均長軸長さが0.1〜1.5μmであり、
    且つBET法による比表面積が10〜30m^2/gで
    ある針状晶を継承している実質的に高密度なCo含有針
    状晶ヘマタイト粒子とした後、該Co含有針状晶ヘマタ
    イト粒子を還元性ガス中350℃〜600℃の温度範囲
    で加熱還元することにより、針状晶Fe−Co合金磁性
    粒子を得ることを特徴とする針状晶Fe−Co合金磁性
    粒子粉末の製造法。 2 Co/Feが0.1〜7.0原子%、Si/(Fe
    +Co)が0.1〜1.1原子%、但し、CoとSiの
    総量がCo/Fe+5×{Si/(Fe+Co)}で8
    以下である特許請求の範囲第1項記載の針状晶Fe−C
    o合金磁性粒子粉末の製造法。 3 Co/Feが0.5〜7.0原子%、Si/(Fe
    +Co)が0.3〜0.7原子%、但し、CoとSiの
    総量がCo/Fe+5×{Si/(Fe+Co)}で8
    以下である特許請求の範囲第1項記載の針状晶Fe−C
    o合金磁性粒子粉末の製造法。 4 加熱水蒸気と非還元性ガスとからなる雰囲気下にお
    いて水蒸気分圧[Ps]/[Ps+Pi](Psは水蒸
    気分圧、Piは非還元性ガス分圧)が50〜100%で
    ある特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載
    の針状晶Fe−Co合金磁性粒子粉末の製造法。 5 加熱焼成温度が450〜650℃の範囲である特許
    請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の針状晶
    Fe−Co合金磁性粒子粉末の製造法。 6 還元性ガス中の加熱還元温度が450〜550℃の
    温度範囲である特許請求の範囲第1項乃至第5項のいず
    れかに記載の針状晶Fe−Co0合金磁性粒子粉末の製
    造法。
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