JPS59448Y2 - 吊り戸車付き扉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組立式のロッカー、物置等に用いられる吊り戸
車付き扉に関するものである。

この種扉は上端部に取り付けた吊り戸車を鴨居に設けた
レール又はレール溝に転勤自在に嵌合させるとともに、
その下端部を敷居に設けたガイド溝で案内し、懸吊状態
で引き戸式に開閉できるようにしたものである。

ところが従来のものは、第１図、第２図に示すように扉
本体ａの上端面に側面視り字形のブラケツ）ｂを固着し
、このブラケットｂの垂直片部に吊り戸車Ｃを取り付け
ている。

そのため扉本体ａの上縁と鴨居ｄの下縁との間に隙間Ｘ
が生じ、商品価値の減退あるいは雨水の侵入等を招き易
いという欠点がある。

なお、この欠点を無くすためには、前記鴨居ｄの下縁に
垂下片を延設し該鴨居ｄと扉本体ａの上縁部との重なり
部分を増加させるようにすればよいが、これでは鴨居ｄ
の高さ寸法が不必要に大きくなり、扉を開いた場合の開
口面積を不当に狭めてしまうという問題がある。

また、この扉では鉄扉の全重量が吊り戸車の取付部、つ
まり扉本体の上端面部に作用することとなるが、前述し
たブラケツｌ−ｂは扉本体ａを補強するという機能はほ
とんどなく、シたがって該扉本体ａの上端部を補強する
ための手段を別途講じなければならないという欠点もあ
る。

本考案の目的は、前述したような欠点のない吊り戸車付
き扉を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を第３図、第４図を参照して説
明する。

図中１は扉本体である。

扉本体１は前面板１ａの上縁に天板１ｂを、左右両側縁
に側板ｌｃ、ｌｃをおよび下縁に底板１ｄをそれぞれ該
前面板１ａと直交させて一体に形威し、これら天板１ｂ
、側板ｌｃ、ｌｃおよび底板１ｄの後縁に前記前面板１
ａと平行な背面板１ｅを−・体に形成してなる薄鋼板製
のものである。

２は補強枠である。補強枠２は下面が開口する断面コ字
形のものでその外面を前記扉本体１の前面板１ａ、天板
１ｂおよび背面板１ｅの各内面に密着させて該扉本体１
上縁部に固着されている。

この補強枠２は扉本体１の金山に互って連続的に設けて
もよいし、あるいは所要個所に部分的に設けてもよい。

３は吊り戸車の車輪の一方側に突出している車軸である
。

車軸３は一端部に、先端側が小径となる段部３ａを形成
するとともにその先端小径側におねじ部３ｂを形成した
もので、他端部には図示しないベアリングを介して吊り
戸車の車輪４を枢着している。

車軸３の扉本体１に対する取り付けは、前記扉本体１の
前面板１ａに透孔１ｆを穿設するとともに前記補強枠２
の前記透孔１ｆに対応する部位にわじ孔２ａを設けてお
き、前記車軸３のおねじ部３ｂを前記透孔１ｆを通し、
て前記りじ孔２ａに螺合させ、前記段部３ａの端面が前
記前面板１ａの外面に当接するまで該車軸３を締め付け
ることによりなされている。

なお、車軸３を前面板１ａを・介して補強枠２に螺着す
るのは前側の扉本体１に関する場合の説明であり、後側
の扉本体１にあっては車軸３を背面板１ｅを介して補強
枠２に螺着するようにしている。

５は鴨居である。鴨居５は天板５ａの前縁から前板５ｂ
を垂下させるとともに後縁から後板５Ｃを垂下させてな
るチャンネル状のもので、前記前板５ｂおよび後板５Ｃ
の各下端部内側には前記扉本体１，１に固着している吊
り戸車の車輪４・・・・・・か。

上側から嵌合するレール溝５ ｄ 、５ ｄを一体に形
成している。

なおこの鴨居５の天板５の両縁部には縁側が低くなる段
部５ ｅ 、５ ｅを形成して前記吊り戸車の車輪４が
前記レール溝５ ｄ 、５ ｄから外れるのを防止して
いる。

６は前記鴨居５の真下に配設した敷居であり、該敷居６
は上面に前記扉本体１，１の下端部がスライド自在に嵌
入するガイド溝５ａ、５ａを有している。

７は前記＠本体１，１の平端部所要個所に固着した合成
樹脂製の滑り子である。

扉の前記鴨居５および敷居６への装着は次のようにして
行われる。

ずなわちレール溝５ｄの起立片５ｆの所要個所（ただし
扉を閉めた際戸車の位置する個所を除く方か゛よい）を
切欠して吊り戸車の車輪４・・・・・・の挿通を許容す
る大きさの切欠Ｌ１８・・・・・・を穿設しておく。

そして、第４図示について説明すれば後側の扉本体１の
上端部を鴨居５内に入れてその吊り戸車の車輪４・・・
・・・がやや持上げられて前記りＪ欠口８・・・・・・
を通してレール溝５ｄ上に挿入した後鉄扉１を真下に降
下させることによって前記吊り戸車の車輪４・・・・・
・を鴨居５のレール溝５ｄに嵌合させるとともに該扉本
体１の下端一部を敷居６の力゛イド溝６ａに嵌入させる
。

次いで前側の扉本体１をこれに準じて装着する。

このような構成の吊り戸車付き扉であれば、吊り戸車の
車輪４の一方側に突出している車輪３を扉本体１の面板
（前面板１ａ、背面板１ｅ）部に取り付けているので、
鴨居５に装着した場合にその上縁が該鴨居５の下縁より
もはるかに高くなる。

したがって扉の上縁と鴨居の下縁との間に隙間が生じて
商品価値を損ねたり雨水の侵入を招く等という従来の欠
点を鴨居の大形化等の不都合を招くことなく有効に解消
することができるものである。

また、吊り戸車の車輪４の一方側に突出している車軸３
を、扉本体１の天板１ｂおよび面板１ａ。

１ｅの内面に密着させて固定した補強枠２に固着するよ
うにしているので、従来の扉本体を」二線にブラケット
をとりつけてその上部に車輪をとりつけていたものに比
べて、車輪は扉本体と至近距離に近接しておるので扉本
体の車輪から伝播による振動が小さく、さらに車軸取付
部の強度を十分に確保することができるものでありまた
補強枠が扉本体の面板の吊り戸車の車軸取付部を内面よ
り幅広く補強するので面板に直接車軸を取りつけるのに
比較して扉本体の荷重や扉の走行時等にかかる外力によ
る面板のふくれやへこみ等の変形や破損が防止できる、
これによって扉本体の板厚を薄くでき、扉を軽くするこ
とができるのみならず材料費の低減コスト低減に効果が
ある。

しかも、この補強枠２は扉本体１の上縁郡全体を補強す
ることとなるので、別途格別な補強手段を講することな
く扉本体１のねしれや変形等を防止することができるも
のである。

なお、車軸の補強枠に対する固定手段は前記のものに限
られないのは勿論であり、例えば第５図に示すように、
補強枠２に透孔２Ｃを設けておき、この透孔２Ｃに貫挿
した車軸３のおねじ部３ｂにナツト９を螺着して該車軸
３を固定するようにしたり、あるいは補強枠２の透孔２
Ｃに貫挿した車軸３の先端を加締めて（図示せず）該車
軸３を補強枠２に固定するようにしてもよい。

また補強枠の形状は前記のものに限らず、例えば第６図
〜第８図に示すようなものでもよい。

すなわち、第６図は補強枠２を断面り字形にしたもの、
第７図はブロック状にしたもの、第８図は断面口字形に
したものを示している。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来例を示し、第１図は斜視図、第２
図は部分側断面図である。 第３図、第４図は本考案の一実施例を示し、第３図は側
断面図、第４図は組立順序を説明するための説明図であ
る。 第５図、第６図、第７図、第８図は他の実施例を示す部
分側断面図である。 １・・・・・・扉本体、１ａ・・・・・・面板（前面板
）、１ｂ・・・・・・天板、１ｅ・・・・・・面板（背
面板）、２・・・・・・補強枠、３・・・・・・車軸、
４・・・・・・吊り戸車の車輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 面板の上縁に天板を有した板金製の扉本体と、この扉本
   体の面板の上縁および天板の各内面に密着させて該扉本
   体の上縁部に固着した補強枠と、車輪の一方側に突出さ
   せた車軸を有する吊戸車とを具備し、該戸車を、その車
   軸を前記扉本体の上縁部の面板に貫通させて補強枠に固
   着してなることを特徴とする吊り戸車付き扉。