JPS5944530B2 - デイスクブレ−キ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動調整機構を備えたディスクブレーキに関す
るものである。

本発明は特に固定支持体とブレーキディスクの摩擦面に
そぞれぞ近接して配置された一対の摩擦要素と、上記固
定支持体上に摺動自在に装架され、上記ディスクを跨い
でいるキャリパハウジングとを包含し、上記キャリパハ
ウジングが各上記摩擦要素に係合し、同摩擦要素を対す
る上記摩擦面にブレーキ係合せしめる機械的駆動装置を
含み、上記機械的駆動装置がブレーキ適用時上記摩擦要
素の一方を上記ディスクに向って駆動する機構と自動調
整機構とを含み、上記自動調整機構が上記キャリパハウ
ジング内に摺動自在に収容された軸線方向に伸長可能な
部材を含んでいる型のディスクブレーキに関している。

一般に、機械的な機構によって作動されるディスクブレ
ーキは制限された作勤行程を有するように設計されてい
る。

しかし、ディスクブレーキに用いられる摩擦要素は摩耗
するので、摩擦要素の戻り量が制御されない限り行動行
程は増大することとなる。

このため、機械的駆動装置を備えた大部分のディスクブ
レーキは、ブレーキ適用時駆動ピストンの増大した行程
に応動してピストン及び対応する摩擦要素の戻りを所定
量に制限し、その結果摩擦要素が摩耗しても機械的駆動
装置の作勤行程が増大することのないようにブレーキを
調整する自動調整機構を必要としている。

本発明の目的は、ブレーキ解放時伸長可能な部材が所定
距離を超えて移動する場合に割出しを行ない、次のブレ
ーキ適用時ブレーキカが実質的に生起される以前にブレ
ーキ調整を行なう自動調整機構を備えたディスクブレー
キを提供することにある。

この目的を達成するため、本発明は上記型のディスクブ
レーキにおいて、弾性装置が上記伸長可能な部材に連結
されて、ブレーキ解放時同伸長可能な部材を上記ディス
クから離隔せしめるように作用し、上記自動調整機構が
、ブレーキ解放時上記伸長可能な部材が上記ディスクか
ら所定量以上を離隔する場合に割出しを行なうラチェッ
ト装置を含み、上記ラチェット装置がブレーキ解放時割
出しを行なった後火のブレーキ適用時に上記伸長可能な
部材を伸長させるように作用することを特徴とするもの
である。

この構成によれば、ブレーキ力が実質的に生起される以
前にブレーキ調整が行なわれるので、ブレーキ力の変化
によって起るブレーキ調整ノバラッキを防止できる効果
がある。

本発明の一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する
。

第１図ないし第３図において、総括的に符号１０で示し
たディスクブレーキは一対の摩擦面１４と１６を有する
ロータ又はディスク１２を含む。

一対の摩擦要素１８と２０はそれぞれ摩擦面１４と１６
に近接して装着され、ブレーキ適用時間摩擦面に係合す
る。

総括的に符号２２で示したキャリパハウジングは周知の
適当な機構によって固定支持体２４上に摺動自在に装架
される。

固定支持体２４は車両のスピンドルハウジング（図示し
ない）のような車両の非回転部分にボルト締めされる。

本実施例においては摩擦要素１８は固定支持体又はトル
ク部材２４上に碇留される。

キャリパハウジング２２はディスク１２の摩擦面１４と
略平行に延びている駆動部２６、ディスク１２の外周を
横切っているブリッジ部２８及び摩擦面１６と略平行に
半径方向内方に延びている。

内方伸長部３０を含む。

本実施例においては摩擦要素２０は内方伸長部３０に固
定されている。

ハウジング２２はピストン３４を摺動自在に収容する大
径の孔３２を内部に形成している。

ピストン３４の前面３６は摩擦要素１８に係合し、ピス
トン３４の後面３８は総括的に符号４０で示した伸長可
能な部材によって係合され、同部材４０は小径の孔４２
内に摺動自在に支持されているが第１図に示すように大
径の孔３２内に突出する。

伸長可能な部材４０はピストン３４と総括的に符号４４
で示した機械的駆動装置との間の力伝達リンクとして作
用する。

機械的駆動機構４４は米国特許第４１０９７６５号明細
書に記載されている駆動機構と同一であり、ここではそ
の詳細については説明しない。

伸長可能な部材４０は総括的に符号４６で示した第１の
部分を含み、同部分４６は孔４２の壁に設けられたスプ
ライン５０に係合する突出部４８を支持してハウジング
２２に対して部分４６が回転するのを阻止する。

同様に、ノ・ウジング２２によって支持された他の突出
部５２がピストン３４に設けられたスプライン５４内に
突出して・・ウジングに対してピストンが回転するのを
阻止する。

伸長可能な部材４０はまたねじ５８によって部分４６に
螺合された第２の部分５６を含む。

その結果、部分５６は部分４６に対して回転することが
でき、ねじ５８のピッチに応じて適当な方向に回転する
時部材４０の長さを伸長させる。

第１図に示すように、部分５６の端部６０とピストン３
４の後面３８との間の間隙は摩擦要素１８と摩擦面１４
との間の所望の回転間隙に等しい比較的小さい量である
。

部分５６はさらに同部分から半径方向に突出しピストン
３４に対向する面６４を形成しているフランジ６２を含
む。

ラチェツト歯６６が面６４上に形成され、枢軸７０によ
ってピストン３４に装着されたつめ６８と係合される。

ラチェツト歯６６とつめ６８はラチェット装置を形成し
、同ラチェット装置は伸長可能な部材４０と組み合わさ
れて自動調整機構を形成する。

第２図に示すように、ばね７２はつめ６８をラチェツト
歯６６の一つに弾性的に係合せしめる。

他のばね７４は駆動機構４４の解放時伸長可能な部材４
０を第１図に示した所定のブレーキ解放位置へ向って弾
性的に押す。

又、バツクラツシ防止ばね７６は、ブレーキ調整が行な
われた後伸長可能な部材４０が「逆行する」又はその原
位置に戻るのを阻止するように設けられている。

ばね７６０両端部はフランジ６２に設けられた対応する
円弧状に延びている凹所８２と８４に係合する突起部γ
８と８０で終る。

第３図に最も明瞭に示すように、凹所８２の円弧長さは
凹所８４０円弧長さよりも相当大きい。

ばね７６は第１図に示すようにピストン３４の壁と軽く
摩擦係合している。

上述したディスクブレーキの作動モードは次のとおりで
ある。

ディスクブレーキ１０の多数の構成要素は図面において
ブレーキ解放時の位置で示されている。

ブレーキ適用が行なわれると、上記参照した米国特許出
願明細書に記載されているように駆動機構４４の作動は
伸長可能な部材４０を第１図の左方へ押す。

部材４０の左方への移動はピストン３４而して摩擦要素
１８を左方へ押して同摩擦要素１８を摩擦面１４にブレ
ーキ係合させる。

キャリパハウジング２２と固定支持体２４間の摺動連結
部により、摩擦要素１８が摩擦面１４に係合したのちキ
ャリパハウジング２２のブリッジ部２８を介して作用す
る反動力は摩擦要素２０を摩擦面１６にブレーキ係合せ
しめる。

ブレーキ解放時、ばね７４は伸長可能な部材４０を図示
の位置に戻す。

しかし、ピストン３４と摩擦要素１８はディスク１２に
適用されるブレーキ力を解放するに十分な距離のみを戻
る。

その結果、相当数のブレーキ適用後摩擦要素１８と２０
のライニングは摩耗して、ブレーキ適用時に伸長可能な
部材４０を・・ウジング内で図示の位置から移動させる
のに必要な駆動機構４４の行程を増大させる。

それ故、部材４０は伸長して要求される付加の行程を補
整するように伸長可能に形成されている。

第２図に示すように、つめ６８は７ランジ６２のラチェ
ツト歯６６に係合する。

上述したように、ばね７４は摩擦要素の摩耗の度合にか
かわりなく伸長可能な部材４０を図示の所定のブレーキ
解放位置へ常に戻す。

しかし、もしブレーキ解放時伸長可能な部材４０がつめ
６８を同つめと係合している成る歯から離隔するに十分
な距離を移動した場合、ばね７２はつめ６８を枢軸７０
を中心として第２図の時計方向に押し、その結果つめ６
８はフランジ６２上の次に続く歯をピックアップするよ
うに割出しを行なう。

次回のブレーキ適用時伸長可能な部材４０が第１図の左
方へ移動するとつめ６８は枢軸７０を中心として反時計
方向に回動し、つめは前回のブレーキ解放行程において
次に続く一つの歯ヲヒックアップしているので、つめ６
８を枢軸７０を中心として回動させるように伸長可能な
部材４０がピストン３４に対して移動すると、つめ６８
は伸長可能な部材４０の部分５６を部分４６を中心とし
て所定の増加量を時計方向に回転させる。

この回転の所定の増加量は部分５６を部分４６から所定
の軸線方向の量を伸長させて部分５６の端部６０をディ
スク１２の摩擦面１４に向って所定の増加量を移動させ
る。

第３図に最も明瞭に示すように、部分５６が部分４６を
中心として上記時計方向の増加量を回転すると、７ラン
ジ６２は凹所８２の円弧長さによりばね７６の端部又は
突起部７８に対して移動する。

ばねの端部又は突起部８０は狭い凹所８４内に係合して
いるので、部分５６の時計方向の回転ばね７６をピスト
ン３４に対して所定の増加量を回転させる。

しかし、部分５６が反時計方向に回転しようとする時ば
ね７６の直径は拡張してピストン３４と掴持的に係合し
、部分５６の反時計方向の回転を阻止して伸長可能な部
材４０が戻されるのを防ぐ。

その後ブレーキが解放されると、ばね７４は伸長可能な
部材４０を図示の位置に再び押すが、伸長可能な部材は
すでに部分５６の部分４６を中心とする回転により生じ
る所定の軸方向の増加量を伸長しているので、伸長可能
な部材４０の部分５６の端部６０とピストン３４の後面
３８との間の間隙は実質的に一定に保たれる。

調整機構は、摩擦要素１８がさらに摩耗することによっ
てブレーキ解放時伸長可能な部材４０がピストン３４に
対して十分な量を引き戻されるまで、その後のブレーキ
適用の間上述の態様で作動し続け、伸長可能な部材４０
が十分な量を引き戻された時つめ６８はフランジ６２上
のさらに次の歯の割出しを行なって次回のブレーキ適用
行程において伸長可能な部材４０がさらに軸線方向の増
加距離を伸長する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理に応じて構成された自動調整機構
を有する機械的駆動のディスクブレーキの断片的な縦断
面図、第２図は実質的に第１図の線２−２に沿った断面
図、第３図は実質的に第１図の線３−３に沿った断面図
である。 図面において、符号１０はディスクブレーキ、１２はデ
ィス久 １４と１６は摩擦面、１８と２０は摩擦要素、
２２はキャリパハウジング、２４は固定支持体、２６は
駆動部、３２と４２は孔、３４はピストン、４０は伸長
可能な部材、４４は機械的駆動機構、４６は第１の部分
、４８と５２は突出部、５０と５４はスプライン、５６
は第２の部分、６２はフランジ、６４は面、６６はラチ
ェツト歯、６８はつめ、７２，７４と７６はばね、７８
と８０は突起部、８２と８４は凹所を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 固定支持体２４と、ブレーキディスク１２の摩擦面
   １４，１６にそれぞれ近接して配置された一対の摩擦要
   素１８．２０と、上記固定支持体２４上に摺動自在に装
   架され、上記ディスク１２を跨いでいるキャリパハウジ
   ング２２とを包含し、上記キャリパハウジング２２が各
   上記摩擦要素１８．２０に係合し、同摩擦要素を対応す
   る上記摩擦面１４，１６にブレーキ係合せしめる機械的
   駆動装置２６を含み、上記機械的駆動装置２６がブレー
   キ適用時上記摩擦要素の一方１８を上記ディスク１２に
   向って駆動する機構４４と自動調整機構とを含み、上記
   自動調整機構が上記キャリパハウジング２２内に摺動自
   在に収容された軸線方向に伸長可能な部材４０を含んで
   いるブレーキにおいて、弾性装置７４が上記伸長可能な
   部材４０に連結されて、ブレーキ解放時同伸長可能な部
   材を上記ディスク１２から離隔せしめるように作用し、
   上記自動調整機構が、ブレーキ解放時上記伸長可能な部
   材４０が上記ディスクから所定量以上を離隔する場合に
   割出しを行なうラチェット装置６６．６８を含み、上記
   ラチェット装置６６゜６８がブレーキ解放時割出し作用
   を行なった後火のブレーキ適用時に上記伸長可能な部材
   ４０を伸長させるように作用することを特徴とするディ
   スクブレーキ。 ２ 上記キャリパハウジング２２が内部の孔３２を形成
   し、ピストン３４が上記孔３２内に摺動自在に嵌装され
   て上記一方の摩擦要素１８に係合することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載のディスクブレーキ。 ３ 上記伸長可能な部材４０がピストン３４と上記一方
   の摩擦要素１８をディスク１２に向って駆動する機構４
   ４との間に配置され、ブレーキ適用時上記ピストン３４
   に係合して同ピストンを上記ディスク１２に向って押す
   ことを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のディスク
   ブレーキ。 ４ 上記ラチェット装置６６．６８が上記ピストン３４
   及び上記伸長可能な部材４０に支持されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第２項又は第３項記載のディス
   クブレーキ。 ５ 上記伸長可能な部材４０が互いに螺合された一対の
   部分４６，５６を含み、上記部分の一方４６及び上記ピ
   ストン３４０回転を阻止する装置４８．５０，５２，５
   ４が備えられ、上記ラチェット装置６６．６８が上記部
   分の他方５６を上記一方の部分４６に対して回転させて
   上記伸長可能な部材４０を伸長させることを特徴とする
   特許請求の範囲第４項記載のディスクブレーキ。 ６ 上記ラチェット装置が上記伸長可能な部材及びピス
   トンの一方４０上に装架されたラチェツト歯６６と、上
   記伸長可能な部材及びピストンの他方３４に装着されて
   上記ラチェツト歯と係合するばねにより負荷されたつめ
   ６８とを含んでいることを特徴とする特許請求の範囲第
   ２項ないし第５図のいずれか１項に記載のディスクブレ
   ーキ。 ７ 上記ラチェツト歯６６が上記伸長可能な部材４０の
   上記他方の部分５６から突出しているフランジ６２上に
   支持され、上記つめ６８と対応して同つめと係合し、上
   記つめ６８が、ブレーキ解放時上記伸長可能ち部材４０
   が上記ピストン３４から上記所定量以上を離隔する場合
   に割出しを行なって上記７ランジ６２上の次の一つの歯
   に係合し、その後のブレーキ適用時に上記７ランジ６２
   を回転させることを特徴とする特許請求の範囲第６項記
   載のディスクブレーキ。