JPS5928783B2 - 車両用ブレ−キのアクチュエ−タ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車両用ブレーキのアクチュエータに関し、特に
、ハウジングとブレーキ作動組立体とから成り、該ブレ
ーキ作動組立体が、上記ハウジング内に収容され該ハウ
ジングに対し相対的にブレーキ作動およびブレーキ解除
のため軸方向の正逆両方向に動くようになされた、かつ
、有効長さ調節可能なストラット組立体と、該ストラッ
ト組立体をブレーキ作動のため上記ハウジング内で軸方
向に動かすためのブレーキ作動機構と、摩擦部材の磨耗
を補償するため上記ストラット組立体の有効長さを調節
するための調節機構とを有し、上記ストラット組立体は
、互にねじ連結された内側部品と外側部品とから成り、
該内側部品は回転しないように保持され、上記調節機構
は、上記ストラット組立体の外側部品に摺動可能に嵌合
し、かつ、該外側部品と一方向クラッチを介して連結さ
れた駆動スリーブと、該駆動スリーブに設けられたラチ
ェットと、該ラチェットと協働するよう上記ブレーキ作
動機構に設けられた爪とを有し、上記駆動スリーブは、
上記ハウジングと上記ストラット組立体との間の相対的
軸方向運動が所定距離を越えた時、上記ラチェットおよ
び爪により回転させられ、従って、上記ストラット組立
体の外側部品を上記内側部品に対し回転させ、それによ
り上記ストラット組立体の有効長さを増大するようにな
された型式の車両用ブレーキのアクチュエータに関する
ものである。

上述の型式のアクチュエータにおいては、従来、例えば
磨耗した摩擦部材を新品と取替えた時、上記ストラット
組立体の有効長さを減小するよう上記調節機構をリセッ
トするには、上記ストラット組立体の外側部品を上記ラ
チェットおよび爪の噛合いを介する抵抗トルクに逆って
回転させる。

ラチェットおよび爪の噛合いを介する抵抗トルクは、か
なり大きなトルクであり、これに打勝つトルクを加える
ことが困難な場合があり、又、大きなトルクを加えるこ
とによりラチェット又は爪に破損を生じ易い。

本発明は上述の問題を解消することを目的とする。

本発明は、上述の型式のアクチュエータにおいて、 上記調節機構は、リセット部材を備え、該リセット部材
は該リセット部材の本体に対し軸方向に固定のピンを有
し、上記リセット部材は上記ハウジングに対し相対的に
軸方向に摺動可能であって、該リセット部材が上記駆動
スリーブを押して上記ラチェットを爪から外した時、上
記ピンが上記ストラット組立体の外側部材と相対的回転
不能に係合し、該ピンを介して上記ストラット組立体の
外側部材を該ストラット組立体の有効長さを減少する方
向に回転させるようにしたことを特徴とするものであり
ます。

本発明のアクチュエータ１よ、上記調節機構のリセット
時にラチェットを爪から外すので、ストラット組立体の
有効長さを減小するために必要なトルクが著しく小さく
、又、ラチェット又は爪に破損を生じるおそれが全くな
い。

本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。

第１図に示すアクチュエータは鉄道車輛用ディスクブレ
ーキの浮動キャリパ内に設けるのに適している。

図示のアクチュエータはキャリパの一部を形成するに適
したハウジング１と、ハウジング１の孔３内に配置され
たブレーキ作動機構２とを含む。

ブレーキ作動機構２は２つのスリーブ部品４．７を含み
、一方のスリーブ部品４はハウジング１の後方壁６にス
タッド５によって固定され、他方のスリーブ部品７はス
リーブ部品４に相対的に軸方向に運動可能であり、両ス
リーブ部品４゜７の隣接する端部には補完的ならせん形
の成形部分が設けられている。

割りローラ軸受８が両スリーブ部品４，７間に且つ該成
形部分間に設けられている。

頭つきのボス９が可動のスリーブ部品７から半径方向に
ハウジング１の側壁を貫通して伸長し、図示しない作動
リンクと係合する。

ボス９の略円周方向の運動によってスリーブ部品７はス
リーブ部品４に相対的に回転し、らせん形成形部によっ
てスリーブ部品７は軸方向に静止のスリーブ部品４に相
対的に運動し、これによって摩擦パッドが回転可能の円
板の両面に作用させられる。

頭つきボス９の別の実施例が第３図に示される。

可動のスリーブ部品７の前方（第１図左方）端はローラ
軸受１０を介して同軸のストラット組立体１２，１３と
係合する。

図示の如く、ストラット組立体の外側部品１２の外方に
向けられたフランジ１１がスリーブ部品７と係合する。

ストラット組立体の内側部品１３は外側部品１２とねじ
係合し、ストラット組立体は摩擦パッドを円板に（共に
図示しない）押しつけるようになっている。

ストラット組立体は調節機構の一部を形成するもので、
調節機構は、ブレーキ作動機構２とストラット組立体の
外側部品１２との間に配置された一方向クラッチ１５に
よってストラット組立体の外側部品１２に連結されてい
る駆動スＩＪ −：亡ｆを含む。

駆動スリーブ１４はその前方端と ジ１１との間に
作用するばね１７によって 押され、ストラット組
立体の外側部品１２上の円環クリップ１６に当接せしめ
られている。

駆動スリーブ１４の前方端部分は直径が細くなっている
が、前方端には角度的に間隔をおかれた軸方向切欠溝の
形態のラチェット１９を有する半径方向フランジ１８が
設けられており、ラチェット１９は回転可能のスリーブ
部品７に取付けられて半径方向内方に突出するピンの形
態の爪２０と係合する。

ブレーキの作用時のスリーブ部品７の回転運動が爪２０
とラチェット１９との間の遊隙に許容される「から運動
」より少いときには調節が行われない。

摩擦パッドの摩耗が犬となると爪２０はラチェット１９
の溝の一方側面と係合して駆動スリーブ１４をストラッ
ト組立体の外側部品１２に相対的に一方向クラッチ１５
を介して回転せしめる。

ブレーキの解放時にアクチュエータ内の復帰ばねが爪２
０をラチェット１９の溝の他方側に当接せしめ、駆動ス
リーブ１４とストラット組立体の外側部品１２とを一体
として回転せしめる。

この回転によってストラット組立体１２．１３の有効長
が増大するが、これはストラット組立体の内側部品１３
の回転が、例えば該内側部品１３が摩擦パッドと係合す
ることによって阻止されていることによる。

ストラット組立体の外側部品１２はその前方端がハウジ
ング１のフランジ２２に接する皿ばね２１によってハウ
ジング１内に軸方向に保持されている。

円環クリップ１６の後方端は、ハウジング１の後方壁６
の軸方向開口２４の壁と封止的滑動的に係合するコツプ
形のリセット部材２３と当接する。

リセット部材２３のコツプ形の底面は開口２４内に設け
られた円環クリップ２５と係合する。

リセット部材２３の底面から軸方向に伸長し、リセット
部材２３の本体に対し軸方向に固定されたピン２６がス
トラット組立体の外側部品１２の軸方向開口２７の中に
伸びている。

調節機構を例えば摩擦パッドの交換時等においてリセッ
トするとき、リセット部材２３は手動的に前方に向って
押され、円環クリップ１６を介して駆動スリーブ１４と
係合し、フランジ１８をばね１Ｔの力に抗して爪２０か
ら外れるように押しつける。

フランジ１８が爪２０から外れた位置でＣｉ、ピン２６
はストラット組立体の外側部品１２の開口２７と相対的
に回転しないよう係合し、ピン２６介してストラット組
立体の外側部品１２を回転させることができ、これによ
ってストラット組立体１２．１３のリセット（有効長の
短縮）が行われる。

第２，３図に示すブレーキにおいて、２つのアクチュエ
ータが互に平行に並列して配置されて一つの摩擦パッド
に作用する。

各アクチュエータは基本的には第１図に示すものと同一
であり、対応する部品には同一の参照数字が附しである
。

第２図において左側のアクチュエータのみが積極的に調
節されるようになっているが、左側のアクチュエータの
調節運動は歯車機構３０によって右側の調節機構に伝達
されるようになっている。

右側のアクチュエータにおいては駆動スリーブの代りに
スペーサ３１が設けられている。

左側のアクチュエータにおいてばね１７はスリーブ部品
４とハウジングとの間に挾持されたケージ３２と駆動ス
リーブ１４との間に作用している。

ばね座金２１の代りに波形ばね３３が設けられている。

第３図はボス９が互に連結されていることを示しており
、両方のアクチュエータのスリーブ部品Ｔは共通の滑動
棒３４の運動によって同時に作動せしめられることが判
る。

第４，５図に示す実施例は第２，３図に示すものと略同
様であるが、空気圧作動装置３５によって作動せしめら
れるようになされている。

作動装置３５の推力ロット３６は推力スリーブ３８の外
方端から伸びる腕３７に連結され、推力スリーブ３８の
内方端は可動のスリーブ部品７に連結されている。

この実施例において調節機構の駆動スリーブ１４はリセ
ット機構の操作を容易とするため軸方向後方に、前述実
施例と対比して、変位せしめられている。

第５図は作動装置３５の作動力が両アクチュエータに伝
達されることを示しており、腕３７に隣接して設けられ
た腕と頭皮柱３９と他方のアクチュエータのスリーブ部
品７に設けられた同様の腕とによって復帰ばね４０に抗
して作動力が伝達される。

第６，７図に示すブレーキは第２，３図に示すものと略
同様であるが左側のアクチュエータにおいてばね１７は
第１図に示すものと同様にフランジ１１と駆動スリーブ
１４の内方端との間に作用する。

回転可能のスリーブ部品Ｔ内に収容された爪２０はボス
９と直径的に反対側の位置にある。

両アクチュエータは一つの摩擦パッド組立体４１を回転
可能の円板の一方側面に係合せしめるように作用し、ハ
ウジング１に作用する反作用によって他方の摩擦パッド
組立体４２が、抗力受取部材の開口を貫通して案内され
る一対の張力ロット４３と円板に対して弦方向の梁４４
とを含む挟持組立体を介して、円板の反対側の面に作用
せしめられる。

摩擦パッド組立体４１．４２は抗力受取部材内に滑動的
に案内される。

第６，７図に示すブレーキは上述以外の点において第２
，３図に示すものと同様であり、対応する部品には同一
参照数字が附しである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例として示す円板ブレーキ
用アクチュエータの縦断面図、第２図は浮動キャリパ形
式円板ブレーキの縦断面図、第３図は第２図のブレーキ
の横断面図、第４図は第２図のブレーキの変形例を示す
縦断面図、第５図は第４図のブレーキの横断面図、第６
図は第２図のブレーキの別の変形例を示す縦断面図、第
７図は第６図のブレーキの横断面図。 図において１はハウジング、２はブレーキ作動機構、１
２．１３はストラット組立体の互にねじ係合する外側お
よび内側部品、１４は駆動スリーブ、１５は一方向クラ
ッチ、１７はばね、１９はラチェット、２０は爪、２３
はリセット部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ハウジングとブレーキ作動組立体とから成り、該ブ
   レーキ作動組立体が、上記ハウジング内に収容され該ハ
   ウジングに対し相対的にブレーキ作動およびブレーキ解
   除のため軸方向の正逆両方向に動くようになされた、か
   つ、有効長さ調節可能なストラット組立体と、該ストラ
   ット組立体をブレーキ作動のため上記ハウジング内で軸
   方向に動かすためのブレーキ作動機構と、摩擦部材の磨
   耗を補償するため上記ストラット組立体の有効長さを調
   節するための調節機構とを有し、上記ストラット組立体
   は、互にねじ連結された内側部品と外側部品とから成り
   、該内側部品は回転しないように保持され、上記調節機
   構は、上記ストラット組立体の外側部品に摺動可能に嵌
   合し、かつ、該外側部品と一方向クラッチを介して連結
   された駆動スリーブと、該駆動スリーブに設けられたラ
   チェットと、該ラチェットと協働するよう上記ブレーキ
   作動機構に設けられた爪とを有し、上記駆動スリーブは
   、上記ハウジングと上記ストラット組立体との間の相対
   的軸方向運動が所定距離を越えた時、上記ラチェットお
   よび爪により回転させられ、従って、上記ストラット組
   立体の外側部品を上記内側部品に対し回転させ、それに
   より上記ストラット組立体の有効長さを増大するように
   なされた車両用ブレーキのアクチュエータにおいて、上
   記調節機構は、リセット部材２３を備え、該リセット部
   材は該リセット部材の本体に対し軸方向に固定のピン２
   ６を有し、上記リセット部材２３は上記ハウジング１に
   対し相対的に軸方向に摺動可能であって、該リセット部
   材が上記駆動スリーブ１４を押して上記ラチェット１９
   を爪２０から外した時、上記ピン２６が上記ストラット
   組立体の外側部材１２と相対的回転不能に係合し、該ピ
   ン２６を介して上記ストラット組立体の外側部材１２を
   該ストラット組立体の有効長さを減少する方向に回転さ
   せるようにしたことを特徴とするアクチュエータ。