JPS5944072B2 - ミシン用加工片トリミング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はミシンにおいて、平縫口（ｆｌａｔｓｅ−ａ
ｍ）ステッチと覆い（ｃｏｖｅｒｉｎｇ ）ステッチに
より結合された、織物片の隣接端部をトリミングする改
良された切断装置に関する。

二つの材料片が縫製端が共平面内で隣接関係に配置され
た縫目により結合される場合、二つの部片は、仕上げら
れ、かつ結合された端部が、縫製作業の直前に切断され
た各部片の最初の端部に隣接して形成されるように、ミ
シンに送入することが通常である。

これは、両部片を、その大部分を同一水平面上に配置し
、各隣接端部を前記水平面に直角に曲げて、相互に接触
した関係に位置決めすることにより、達成される。

これら接触端部はミシンの加圧脚に形成されたガイドへ
入れられ、両部片が平縫口および覆いステッチ型の縫製
作業を受ける直前に切断される。

通常カット−ステッチ作業と言われる型式のこのような
縫製作業を行なう場合、加圧脚の基部に水平に配置され
ると共に、加工片の進行方向に直角に延びる固定ブレー
ドを含む、トリミング装置が設けられる。

このようなトリミング装置はさらに、可動支持体に保持
された可動ブレードを含み、前記可動支持体は可動ブレ
ードを固定ブレードと作動的に関連する位置へ位置決め
するき共に、ミシンの一部を形成する適当な作動装置に
作動的に連結される。

可動支持体にはさらに、固定および可動ブレード間に接
触状態を維持するための、偏倚装置が設けられる。

加圧脚は織物加圧バーの下端に取付けられ、前記バーは
ミシンのフレームに支持されると共に、通常の方法で自
身に関連するスプリング装置により、縫製作業中に加工
片を支持するミシンの作業面に取付けられた、通常のニ
ードルプレートの方向に継続的に偏倚されている。

通常の移送装置または送りドグが通常の方法により、加
圧脚の下側と共働して縫製作業中加工片を前進させるよ
うになっている。

可動支持体と作動的に関連する偏倚装置は、加圧脚がニ
ードルプレートから離れて上方へ移動された時も、可動
ブレードを固定ブレードに対して接触させるべく継続的
に強制するように、可動ブレードに作用している。

前述の通常のトリミング装置においては、固定ブレード
はニードルプレートに対して比較的近接配置されるよう
に、加圧脚の基部に支持され、可動ブレードは前記固定
ブレードの上方に、作動的に関連して配置される。

可動支持体用偏倚装置は可動ブレードを下方に押圧する
ことにより、二つのブレードを作動接触状態に維持し、
したがってその作動が確実に行なわれる。

この可動ブレードに対する下向き力が、送りドグに対し
て加圧脚により過度の下向き力を付与すると考えられる
。

加圧バーに作用する偏倚力と組合わされる。

その結果、送りドグはその所期の機能を果たすためには
、加圧バーと可動ブレードに関連する。

両偏倚装置の組合わせ力に打勝たなければならない。

これは両偏倚装置は、実施されるべき機能の点からそれ
ぞれ異なると共に選択され、かつ正確な大きさの力を生
じることができなければならないことは明らかであろう
。

特に、加圧バー用偏倚装置は、送りドグと共働する間前
記偏倚装置により付与される力が、それらの間を前進さ
れる加工片の構造に何ら損傷を与えないものとなってい
なければならない。

さらに、可動支持体用偏倚装置は、二つのブレードの間
に過度の摩耗を生じ、かつブレードの寿命を短かくする
ような大きな力を作用させることなく、二つのブレード
間に作動的接触状態を維持するのに、十分なものでなけ
ればならない。

これらの要素は、二つのブレードがもたらす力が加工片
を形成する材料の特性に対して最も有利であるように、
二つの偶奇装置の各々を最も望ましいセット状態を得る
ことは、非常に困難で時間のかかることなので、通常の
トリミング装置においては厳しいものと考えられている
。

さらに、通常のトリミング装置における可動支持体用偏
倚装置は、送りドグの上方移動によりもたらされる圧縮
力を受けることになり、この場合前記送りドグは織物を
介して加圧脚へ通過し、前記織物を加圧するスプリング
力と反対方向で、かつ上向きとなっており、前記圧縮力
は可動ブレードに作用する偏倚装置に伝達される。

この状態は二つのブレード間の接触状態が、それぞれの
切断刃がその非作動または休止位置を画定し、可動ブレ
ードに過度の応力をもたらす隔置関係にある時に、もた
らされる。

このような状態によりさらに、加圧脚に不釣合い状態が
もたらされ、これは前記可動ブレードが作用する前記加
圧脚の側に、大きい圧縮力を作用する可動支持体用偏倚
装置によるものである。

加圧脚の一側に大きい力が作用する結果、それにより前
進される織物は不整合状態になることがあり、言いかえ
ると、織物はその前進中に通るべき所期の経路と不整合
状態になるように、回転させられることになる。

この発明の目的は、通常のトリミング装置に存する前述
の欠点を除去することである。

この発明の別の目的は、摩擦接触し、かつ織物と接触す
る要素に作用する荷重を軽減して、ブレード間の摩耗を
実質的に減少すると共に、織物の進行中加圧膜に作用す
る力を所望制御状態に維持し、前記織物が所期の、かつ
所望の経路に正確に従動させる装置を提供することであ
る。

この発明によれば、前述ならびに他の目的は改良された
トリミング装置、すなわち可動ブレードが加圧膜の基部
に隣接して配置されると共に、固定ブレードの下側に摩
擦接触し、かつ前記可動ブレードを前記固定ブレードに
接触維持させるための偏倚装置を包含する、前記トリミ
ング装置により達成される。

さらに、この偏倚装置は、偏倚装置が加圧膜に作用する
のと反対方向に可動ブレードに作用するように配置され
る。

可動支持体に関連する偏倚装置が可動ブレードに対して
、偏倚装置が加圧膜に作用するのと反対方向に作用する
という特徴により、二つのブレード間には加工片を形成
する特定のタイプの材料に最適の、所望の大きさの力が
得られ、から構成される装置が提供される。

さらに、送りドグがニードルプレートの上方に突出する
間は、加圧膜と共に上昇される固定ブレードは、可動ブ
レード用偏倚装置を形成するスプリングを、前記固定ブ
レードに係合する前記可動ブレードの偏倚力を、少し減
少させる範囲まで、その長さを増大させるから、二つの
ブレード間には限定された大きさの圧力解放が存在する
。

この発明の装置は、二つのブレード間の摩擦による摩耗
を減少し、かつ加圧膜を釣合い状態に維持することによ
り、その下面を加工片に完全接触させて、加工片をその
所期の走行経路に沿って、それからはずれないように進
行させることができる。

この発明の前述ならびに他の目的は、特許請求の範囲と
、図面を参照した以下の詳細な説明から明らかになるで
あろう。

図において、第１図には加工片（被縫製片）の一部が示
されており、これは三片の材料ｉｏ、１ｉからなり、そ
の各端部１２，１３は折りたたまれて側部を接触した関
係で、残りの部片が包含される平面に実質的に直交する
平面内に延びている。

トリムされるべき二つの端部１２，１３は二つの作動的
に関連するブレード要素により切断され、前記ブレード
は静止または固定ブレード１４と、矢印Ｘの方向に前後
に交互に移動されると共に、トリムされるべき端部を、
織物片がそれを前進させる二つの連続工程間で静止状態
にある時、切断するようになっている可動ブレード１５
を備えている。

切断価域に直ぐ続いて、いわゆる平縫い（ｆｌａｔ ｓ
ｅａｍ）が形成され、これには縫製ステッチ１６と覆い
（ｃｏｖｅｒｉｎｇ ）ステッチ１７が含まれる。

この型式の縫目は良く知られており、したがってさらに
詳細に説明する必要はないであろう。

前述の切断作業を行なうにあたって、織物片はミシンの
作業面上へ送られ、前記作業面はミシンのフレームの一
部を形成する。

通常のニードルプレート１８を包含しており、またトリ
ムされるべき端部は加圧膜の二本の隔置されたアーム（
第２図）間に形成された、開口またはガイド通路２０内
へ挿入される。

これらの端部はガイドの側部を形成する壁部２２により
、ブレード要素１４．１５の位置まで案内され、それか
ら切断された端部はガイド２３により横方向に取除かれ
る。

第２図において、表示矢印Ｙは加工片の進行方向を示し
ている。

加圧膜は２４で表わされると共に基部２５を含み、その
一側はねじ２６により固定ブレード１４を固定的に支持
するようになっている。

固定ブレードはさらに一端に形成された、長手方向に延
びるフィンガー２７を含み、これは可動ブレード１５が
その移動中に、その切断作用を行なう位置から最も離れ
た位置にある時、可動ブレード１５を案内し、かつそれ
との接触状態を維持する作用を有する。

第２図に示すように、ニードルプレート１８は総体的に
２８で表わされる通常の開口を備え、これにより織物移
送装置の送りドグ２９が、その所期の機能を果たすため
の良く知られた装置が提供される。

送りドグは通常の状態で総体的に楕円形経路を送行し、
加圧膜の方向に上方へ移動され、それから矢印Ｙ方向に
、そして下方へ移動し、最初の位置へ戻ってサイクルを
繰返す。

Ｙ方向における前進運動中、そして特にこの移動の開始
時は、移送装置の送りドグは織物を介して、加圧膜に応
力を作用させて、上向きの力を作用させる。

加工片の前進は、送りドグ２９の上面を形成する通常の
のこ歯形状３０により行なわれる。

第２図に示すように、加圧膜はさらに、ミシ）ンのニー
ドル（図示しない）が縫製作業中に走行させられる。

通常の開口３１を備えている。加圧膜２４は織物加圧バ
ー３３に連結された支持体３２により、通常の方法で支
持されており、前記バー３３はスリーブ３４内に垂直方
向に摺動自在に収容される。

織物加圧バー３３は織物加圧スプリング３５により下方
へ偏倚されており、その偏倚力は調整プランジャー３６
により調整自在となっている。

織物加圧バーは所定量の力を加圧膜２４へ伝達し、これ
は織物を通り送りドグの歯へ通じる。

送りドグが上昇すると、同時に加圧膜も上昇し、その結
果織物加圧スプリング３５が少し圧縮されて、加圧膜に
適用される偏倚力が増大される。

可動ブレード１５はスリーブ３４に連結された支持アー
ム３７に保持されると共に、回転駆動されるシャフト３
９に取付けられた偏心部材３８により、矢印Ｚ方向に揺
動される。

偏心部材３８を支持アーム３７に作動的に連結する装置
は連結ロッド４０（第２図）を含み、その一端のピン４
２は弧状アーム４３の一端に連結ロッド４０を連結して
おり、アーム４３の他端はスリーブ３４に固定されて、
前記支持アームと前記スリーブを織物加圧バー３３の軸
心の回りに揺動させるようになっている。

この被駆動シャフト３９と偏心部材３８は、ミシンの上
部水平アーム（図示しない）に収容される。

支持アーム３７は、スリーブ３４に取付けられるのき反
対側の端部を形成するＵ字形ブラケット４４を備え、前
記ブラケットのアームは４５ 、４６で表わされる。

これらのアーム４５．４６は、それぞれ垂直に整合する
関係で取付けられると共に、ロッド４９をその内部に摺
動自在に支持するブッシング４７．４８を備える。

ロッド４９の下端部は支持ブロック５０を固定され、ブ
ロック５０はロックねじ５１により可動ブレード１５を
支持している。

可動ブレード１５は支持ブロック５０から、加圧膜２４
の一側に設けられた開口またはガイド通路５２（第３図
）の方向、かつその内部へ延びている。

可動ブレード１５の位置は、固定ブレード１４およびそ
の長手方向に延びるフィンガー２７の下側に配置され、
すなわち可動ブレード１５が固定ブレード１４に関して
、ニードルプレートに近接して配置されるようになって
いる。

固定ブレード１４およびフィンガー２７に対する可動ブ
レード１５の偏倚力は、一端でブラケット４４のアーム
４５に固定されたブッシング４７を加圧し、他端で、調
整自在にねじ５６によりロッド４９に固定された停止要
素５５を加圧する、螺旋スプリング５３により提供され
る。

停止要素５５上のフィンガー５７は、アーム４５．４６
の中間でブラケット４４に固定された、垂直方向に延び
るガイド５８に載置されると共に、可動ブレード１５の
揺動を防止する作用を有する。

作動にあたり、螺旋スプリング５３によりもたらされた
偏倚力は停止要素５５に伝達され、それにより停止要素
５５とロッド４９が上方へ強制されて、可動ブレード１
５も固定ブレード１４およびその長手方向に延びるフィ
ンガー２７に、摩擦接触するように上方へ強制される。

さらに、スプリング５３による偏倚力は、織物加圧スプ
リング３５による偏倚力とは独立して、二つのブレード
１４．１５間に最も望ましい作動圧力を提供するように
調整することができる。

加圧膜２４が送りドグ２９により上昇されると、それと
共に固定ブレード１４が上方へ移動し、この移動により
スプリング５３がさらに圧縮される。

その結果、可動ブレード１５もスプリング５３の作用下
で上昇され、それによりもたらされる偏倚力が減少され
、したがってブレード１５が第２図に示す休止位置にあ
る時、前進作業が行なわれると、ナイフ１５によるフィ
ンガー２７に対する偏倚力が減少される。

螺旋スプリング５３とスプリング３５の力を、反対方向
に向けさせることにより、二つのブレード１４．１５間
の摩擦による摩耗を実質的に減少させると共に、加圧膜
２４を釣合い状態に維持して、加工片が所期の前進経路
からはずれないようにするために必要な装置が提供され
る。

この発明を好ましい実施例に関連して説明してきたが、
この発明の精神および範囲内で種々の修正および変更が
可能であることは、明らかであろう。

そのような修正および変更は、この発明および特許請求
の範囲の範囲内のものと考えられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、刃部が作動関係にあるこの発明の切断ブレー
ドを示す、加工片の一部の斜視図、第２図はこの発明の
トリミング装置を示す、ミシンの一部の斜視図、第３図
は第２図の矢印■−■方向に見た断面図である。 符号の説明、１ｏ、ｉｉ・・・・・・加工片、１４・・
・・・・固定ブレード、１５・・・・・・可動ブレード
、１８・・・・・・ニードルプレート、２４・・・・・
・加圧膜、２９・・・・・・送りドグ、３３・・・・・
・方圧バー、３４・・・・・・力圧スプリング、５２・
・・・・・ガイド通路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ミシンの作業面に取り付けられたニードル・ブレー
   ドと、該ニードル・ブレードと関連した状態で作動する
   送りドグと協働するよう加圧膜を支持している加圧バー
   とを備えたタイプのミシンに用いられる加工片トリミン
   グ装置であって、該トリミング装置が加工片の前進方向
   に直交して延在するよう加圧膜内に水平に取り付けられ
   た固定ブレード１４と、加圧膜２４を支持しながら、ス
   リーブ３４内を摺動可能に加圧バー３３に接続されてい
   て、加圧スプリング３５により下向きに付勢された状態
   でニードル・プレートの方向に向かって加圧部を押圧す
   る支持体３２と、前記固定ブレード１４に整合した状態
   で前記加圧膜の一方の側に形成されたガイド通路５２を
   限定する手段と、可動ブレード１５であって、前記固定
   ブレード１４の下側と作動的に接触しながら可動ブレー
   ド１５を前記ガイド通路５２内で往復動させるよう可動
   ブレード１５を支持する装置を備えている可動ブレード
   １５と、該可動ブレード１５を支持する装置に取り付け
   られていて、可動ブレード１５を固定ブレード１４に係
   合させるよう前記加圧スプリング３５により加圧膜に付
   加される力の方向と反対方向に常時、可動ブレード１５
   を押圧する偏倚装置とより成ることを特徴とするトリミ
   ング装置。 ２ 前記固定ブレード１４の一端に長手方向に延在した
   フィンガー２７が形成されていて、可動ブレード１５が
   その所期の機能を果たす位置からもつとも離れた位置に
   あるとき、前記フィンガー２７が可動ブレード１５と接
   触するようになっていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の装置。 ３ 可動ブレード１５を支持する装置が、加圧バー上に
   揺動自在に取り付けられた支持アーム３γ、と、該支持
   アーム３７の一端で限定された範囲回動するよう可動ブ
   レード１５を支持する垂直方向に延在したロッド４９よ
   り成ることを特徴とする特許請求の範囲の第１項に記載
   の装置。 ４ 前記偏倚装置が、螺旋スプリング３５と、前記ロッ
   ド４９に取り付けられた選択的に位置決め可能な停止要
   素５５とより成り、ロッド４９を上方へ押圧し、ロッド
   ４９により担持された可動ブレード１５を固定ブレード
   と接触させることを特徴とする特許請求の範囲の第３項
   記載の装置。