JPS5943121B2 - 自動直進コンバイン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動直進制御機能を備えたコンバイン（以下自
動直進コンバインという）に関する。

自動直進制御は、刈取るべき穀稈とコンバインとの相対
位置関係を検出し、その検出結果に基いて接点動作を行
う操向センサを用いて、油圧回路中に設けた方向制御弁
のソレノイドヘの通電を制御し、該方向制御弁の位置切
換を行うことにより、左若しくは右のサイドクラッチの
遮断及び／又は左若しくは右のブレーキの作動を行い、
一方のゴムクローラのみを回転させ、コンバインを所要
方向に進行方向修正させることによつて行われている。
ところでコンバインによる刈取作業手順としては、第２
図に示す如く条刈力、横刈力を交互に行いつつ圃場を反
時計廻Ｄに旋回するのが通常である。

（従つて以下習慣に従いコンバインの進行方向左側の未
刈側、右側を既刈側という。）このため自動直進コンバ
インにおいても、単に条刈力時における穀稈条（相接近
させて植株された直線状の穀物の列であつて穀稈条間寸
法は３０ｃｍ程度）に沿う直進を可能とするに止まらず
、横刈Ｄ時における最外側の穀稈横列（前記穀稈条に直
角をなす穀物の列。穀稈間隙寸法は前述の条間寸法より
も小）に沿う直進をも可能とするものが開発されている
が、既刈側分草板に設けられた操向センサによる制御を
行うものが多く、条刈Ｄ時の進行方向修正が不完全であ
つて、先に行われた条刈れが不整なために、後にこの不
整に基因して条ずれ、刈残しを招来する虞れがあつたＤ
条刈力と横刈力との切換に煩瑣な操作を必要とするなど
実用上の問題点を完全に解決するには至つて卦らず実製
品として供し得るものは皆無であつた。本発明は斯かる
事情に鑑みてなされたものであつて、２個のリミットス
イツチを各具備する２個の操向センサの接点動作により
１殻稈条又は殻稈横列に沿う理想的な自動直進を行うこ
とを可能とし、しかも操作の極めて簡便な自動直進コン
バインの提供を目的とし以下にその実施例を示す図面に
基いて詳述する。

第１図に訃いて、Ｓｌ，Ｓ，は夫々、未刈側の分草板３
０，既刈側の分草板３２夫々の連結軸３１及び３３に取
付けられた操向センサである。

操向センサＳ，は中央の分草板３４と前記分草板３０と
の間に位置する殻稈に当接し、分草板３０と該殻稈との
離隔寸法の大小すなわぢ刈取るべき殻稈に対するコンバ
インの未刈側又は既刈側へのずれの大小に応じて前方又
は後方に回動する右向きの検出アーム１，該検出アーム
１に連結され、検出アーム１の前方又は後方への回動に
つれて後方又は前方へガイド２内を摺動する摺動杆３の
中途に前後方向に適長間隔離隔されて固着した２個の突
出体Ｐ，，Ｐ２、突出体Ｐ，の移動径路の前端部寄ｂ１
及び突出体Ｐ２の後方への移動径路中途に、夫々の検知
レバＬｌｄ，Ｌ２ｄが該突出体Ｐ，，Ｐ２に各当接し得
るように配設された２個のリミツトスイツチＬＩ，Ｌ２
並びに摺動杆３を後方に付勢するスプリング４からなる
ものである。操向センサＳ，は前記検出アーム１と略々
同様の形状を有し、且つこれより稍々短寸の左向きの検
出アーム１１，前同様にガイド１２内を摺動する摺動杆
１３の中途に固着された突出体Ｐ３，突出体Ｐ３の移動
径路の前端部寄勺及び後端部寄ｂに、夫々の検知レバＬ
３ｄ，Ｌ４ｄが突出体Ｐ３に当接し得るように配設され
た２個のリミツトスイツチＬ３，Ｌ４、並びに前同様の
スプリング１４からなるものである。

上記リミツトスイツチＬ，，Ｌ２及びＬ３，Ｌ４の突出
体Ｐ，，Ｐ２及びＰ３に対する位置関係は次のように設
定されている。

すなわち操向センサＳｌに卦いては、検出アーム１か分
草板３０，３４間に位置すべき殻稈に当接する位置が分
草板３０，３４の離隔間隙左側の適宜幅の領域（以下領
域（１）という）に卦いては突出体Ｐ１のみが検知レバ
Ｌｌｄに当接し、領域（１）の右方に隣接する適宜幅の
領域（以下領域（２）という。いわゆる操向センサＳ，
の不感帯）に卦いては突出体Ｐｌ，Ｐ，とも検知レバＬ
ｌｄ，Ｌ，ｄに当接せず、領域（２）の右方に隣接する
適宜幅の領域（以下領域（３）という）に卦いては突出
体Ｐ２のみが検知レバＬ２ｄに当接レ領域（３）の右方
に隣接し前記離隔間隙の右側の適宜幅の領域（以下領域
（４）という）に卦いては突出体Ｐｌ，Ｐ２が検知レバ
Ｌ２ｄの前後に位置し、これらはいずれもＬ２ｄに当接
しないように設定されている。な訃分草板３０，３４間
に殻稈が存在しない場合にも検出アーム１は前方に大き
く回動するので前記領域（４）に卦けると同様の状態に
なる。次に操向センサＳ２に卦いては、検出アーム１１
が分草板３２，３４間に位置すべき殻稈に当接する位置
が分草板３２，３４の離隔間隙右側の適宜幅の領域（以
下領域（ｃ）という）に卦いては突出体Ｐ３が検知レバ
Ｌ３ｄに当接し、領域（ｃ）の左方に隣接する適宜幅の
領域（以下領域（ｂ）という。いわゆる操向センサＳ２
の不感帯）に卦いては突出体Ｐ３は検知レバＬ３ｄ，Ｌ
４ｄに当接せず、領域（ｂ）の左方に隣接する残余の領
域（以下領域（ａ）という）に卦いては突出体Ｐ３が検
知レバＬ４ｄに当接するように設定されている。さて本
発明に係る自動直進コンバイン（以下本発明品という）
の電気回路の要部は、自動直進制御入断のためのスイツ
チ５及び左右のサイドクラツチレバ６′，６ｒのうちい
ずれか一方のクラツチ遮断位置への投入により開放され
る常閉接点７により断続される電源８の両極間に、後述
のソレノイド９１ｓ及び９ｒｓ夫々とリミツトスイツチ
Ｌ，及びＬ２の各常開接点Ｌｌａ及びＬ２ａ夫々との直
列回路を並列接続してなる並列回路をリミツトスイッチ
Ｌ４の常開接点Ｌ４ａを介して接続し、且つ常開接点Ｌ
，ａ及びＬ４ａからなる直列回路に並列的にリミツトス
イツチＬ３の常開接点Ｌ３ａを接続したものである。

一方、本発明品の油圧回路の要部は第１図に示す如く、
方向制御弁９１（９ｒ）の矢符方向への位置切換により
左（右）のサイドクラツチ１０１（１０ｒ）が遮断され
、且つ左（右）のブレーキ１５１（１５ｒ）が作動し、
左（右）のゴムクローラ１６！（１６ｒ）の回転を停止
させ、その結果左方への進行方向修正を行わしめるよう
に構成されている。

而して、方向制御弁９１（９ｒ）の矢符方向への位置切
換はソレノイド９１ｓ（９ｒｓ）への通電又はサイドク
ラッチレバ６１（６ｒ）のクラッチ遮断位置への投入に
より行われる。叙上の如き本発明品は操向センサＳｌ及
びＳ２のリミツトスイツチの接点動作により１ソレノイ
ド９１ｓ，９ｒｓへの通電が制御される結果、以下の如
く殻稈条４０，４１に沿う直進的な条刈ｂ又は最外側の
殻稈横列４２に沿う直進的な横刈ｂを行う。理解を容易
にするために、操向センサＳ１及びＳ２の検出アーム１
及び１１が位置する領域常開接点Ｌｌａ，Ｌ２ａ，Ｌ３
ａ及びＬ４ａのオン・オフ状態及びソレノイド９１ｓ，
９ｒｓへの通電のオン・オフ状態並びにこれらの結果と
しての本発明品の進行状況、すなわち左旋回，直進，右
旋回の別を第１表に示す。まず条刈ｂの場合は、通常、
表中イ〜ハに示す状態になＤ、本発明品進行方向の右又
は左へのずれに対応する後方又は前方への検出アーム１
の回動によつてオンとなる常開接点Ｌｌａ又はＬ２ａ及
び領域（ａ）に位置してオンとなる常開接点Ｌ４ａによ
りソレノイド９１ｓ又は９ｒｓが通電される結果、左旋
回又は右旋回がなされ、本発明品は殻稈条４０，４１に
沿う直進的な条刈ｂを行う。

な卦領域（３）に卦ける右旋回により進行方向修正が十
分でなく、本発明品が更に左方へ偏して進行するときは
二、ホの状態を経てへの状態に至ｂ１この状態に卦いて
右旋回が再度行われ、支障なく条刈Ｄを行うことが可能
である。次に横刈ｂの場合は、分草板３０，３４又は３
４，３２間には複数殻稈が横列並存するので検出アーム
１は分草板３０，３４間の殻稈に強圧されて領域（１）
に卦いて該殻稈に当接する一方、検出アーム１１は本発
明品の進行状態に応じて領域（ａ），（ｂ）又は（ｃ）
に｝いて最外側の殻稈横列４２に当接するため、イ，ト
及びチの状態が起ｂ得る。

従つてこの場合に卦ける本発明品の進行方向の右又は左
へのずれに対応してオンとなる常開接点Ｌｌａ，Ｌ４ａ
又はＬ３ａによりソレノイド９Ｐｓ又は９ｒｓが通電さ
れる結果左旋回又は右旋回がなされ、本発明品は殻稈横
列４２に沿う直進的な横刈ｂを行う。以上詳述した如く
、本発明品は簡単な構造で直進的な条刈ｂ及び横刈ｂを
可能とし、両者の切換は、サンドクラツチレバ６１，６
ｒの操作により上述の如きリレ回路への電源接続をこれ
に連動する常閉接点７の開放によつて遮断し、進行方向
を直角に変するのみで足ｂるので、この切換操作も簡便
に行い得る。

しかも条刈ｂ時の自動直進制御は未刈側の分草板３０に
設けた操向センサ１の接点動作により行うものであるか
ら、先行する条刈ノ 勺の後、最外側に位置すべき殻稈
条４３は前記先行する条刈ｂによつて擾乱されていない
ため、後に行われる殻稈条４３等に対する条刈ｂは円滑
に行われる。が存在するときは検出アーム１の暫時継続
する後方への回動により本発明品はイの状態となＤ左旋
回をなすが、分草板３２の殻稈条４１への接近によりイ
→ト→チと変化する結果、右旋回が行われ本案品の条ず
れが未然に防止されるという利点がある。

また、本発明品が殻稈条の前端縁に達しその殻稈条の刈
取を終えたときは二の状態になｂ１本発明品の不要の旋
回が防止されるなど、本発明品は条刈ｂ１横刈ｂ（Ｄｌ
勲運転全般に亘つて幾多の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて第１図は分草
板の略示平面図と共に示す本発明品要部の電気回路図及
び油圧回路図、第２図は条刈ｂ１横刈ｂを説明するため
の圃場の略示平面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 刈取るべき穀稈とコンバインとの相対位置関係を検
   出し、その検出結果に基いて前記穀稈のなす穀稈条等に
   沿う自動直進を可能としたコンバインにおいて、未刈側
   の分草板の近傍には、該分草板の穀稈条等に対する既刈
   側又は未刈側へのずれの大小に応じて移動し、前後に適
   長間隔離隔させて配設した２個の突出体Ｐ＿１、Ｐ＿２
   と、未刈側の分草板の既刈側へのずれが所定範囲を超え
   た場合に突出体Ｐ＿１に当接してオンするリミツトスイ
   ツチＬ＿１と、未刈側の分草板の未刈側へのずれが所定
   範囲を超えて一定の範囲内となつている場合に突出体Ｐ
   ＿２に当接してオンするリミットスイッチＬ＿２とを具
   備する操向センサを設ける一方、既刈側の分草板の近傍
   には、該分草板の穀稈条等に対する既刈側又は未刈側へ
   のずれの大小に応じて移動する突出体Ｐ＿３と、既刈側
   の分草板の未刈側へのずれが所定範囲を超えた場合に突
   出体Ｐ＿３に当接してオンするリミツトスイツチＬ＿３
   と、既刈側の分草板の既刈側へのずれが所定範囲を超え
   た場合に突出体Ｐ＿３に当接してオンするリミットスイ
   ッチＬ＿４とを具備する操向センサを設け、リミットス
   イッチＬ＿３がオンした場合にはリミットスイッチＬ＿
   １及びＬ＿２のオン、オフに拘らず未刈側への旋回を行
   わせ、リミットスイッチＬ＿４がオンした場合には、各
   リミットスイッチＬ＿１、Ｌ＿２のオンに基いて既刈側
   、未刈側への旋回を夫々行わせ、両リミットスイッチＬ
   ＿３及びＬ＿４がオフの場合にはリミットスイツチＬ＿
   １及びＬ＿２のオン、オフに拘らず直進させるように構
   成したことを特徴とする自動直進コンバイン。