JPS5942577B2 - プレス板材料の分離方法と装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は積層したブランク材を真空吸着装置で１枚ずつ
吸着してプレス機械に供給する方法ならびに装置に関す
るもので、主として非磁性体のブランク材を２枚同時に
供給しないように１枚ずつ分離する方法ならびに装置に
関する。

真空吸着装置で積層したブランク材を吸着するとき、ブ
ランク材の板厚が薄いと２枚を同時に吸着してしまう場
合がある。

これは２枚の材料間が真空状態となつたり、材料の表面
に塗布した油の粘性によつて２枚が付着するのである。
前記ブランク材のうち磁性体のものに関しては磁気浮揚
装置を使用することによりブランク材堆積層の上部を分
離することができるが、非磁性体材料では磁気浮揚装置
が使用できない。非磁性体材料のうち板厚の薄いステン
レス鋼では板材の一部に波目を形成して材料の付着を防
止したことがあつたが、板材が厚くなるとこの方法も採
用できず、非磁性体の板材では未だに満足すべき分離手
段がなかつた。

本発明はブランク積層部に真空吸着カップを接近してブ
ランク材吸着する以前にブランク材の側端を鋭角状物で
明灯し、ブランク材の側端に突起を形成してブランク材
間に隙間を設けることにより、真空吸着カップによる吸
着の際に２枚同時に吸着することを防止した方法ならび
に装置を提供しようとするものである。

次に本発明の詳細を図面に示した実施例を参照して説明
する。

１は積層したブランク材層で、ブランク材の隅部に位置
して支柱２、２を設けてあつて、積層したブランク材が
崩れるのを防止している。

３はブランク材層の真上に設けた吸着カップで、エアシ
リンダ４のピストンロッドに取付けてあり、前記ブラン
ク層の最上位の１枚を吸着してプレスの加工位置へ移送
する。

そしてブランク層は吸着カップで１枚ずつ消費されると
下方からその分だけ押上げて次のブランク材が吸着でき
るようにしてある。５、５は前記ブランク材層の上端近
くに設けた刃体で、ブランク材の厚み方向に対して直交
する方向でブランク材の両側の対向位置に設けたエアシ
リンダ６、６のピストンロッドに取付けられている。

そして前記刃体５、５は１度の押圧で数枚が同時に加工
されるように、ブランク材の厚み方向に対して平行する
方向に刃面が向いている。上記の構成によつてブランク
堆積層の上部に刃体５，５を押付けると、刃体によつて
ブランク材１ａの側縁がへこみ、このへこんだ分だけ材
料の厚み方向にふくらむので材料に突起７，７を形成し
たのと同一の効果を生じる。即ち、前記突起によつてブ
ランク材どうしに僅かな間隙が形成され、材料の付着が
防止されるのである。前記刃体はブランク材の厚み方向
に対し平行する方向に刃面が向いているので、１度の作
動で複数板のブランク材に同時加工ができる。

従つてエアシリンダ６，６は吸着カツプ３による吸着ご
とに作動する必要がなく間欠的でよい。従つて吸着回数
を検出して作動させるか、あるいはタイマーによつて一
定時間ごとに刃体を作動させる。このように本発明は非
磁性体のブランク材を吸着供給する場合に、ブランク材
の側縁に突起を形成することによつて２枚吸着を防止し
、１枚ずつ確実にプレス機械に供給することができる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法を実施する装置の側面図。 第２図は刃体をブランク材の側縁に押付けた状態を表わ
す平面図。第３図は刃体をブランク材の側縁に押付けた
結果２枚のブランク材の間に隙間が形成された状態を表
わす斜視図。１・・・・・・ブランク材堆積層、２・・
・・・・支柱、３・・・・・・吸着カツプ、４・・・・
・・エアシリンダ、５・・・・・・刃体、６・・・・・
・エアシリンダ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 積層したブランク材層の側縁に刃体状物を押付けて
   ブランク材側端にブランク材の厚み方向に突起を形成し
   、前記突起によつてブランク材間に隙間を設けることに
   より吸着カップの吸着時に１枚ずつ吸着するようにした
   プレス板材料の分離方法。 ２ 積層したブランク材層の上部に位置し、ブランク材
   の厚み方向に対して直交する方向でブランク材の両側に
   対向して設けた複数のエアシリンダと、前記各エアシリ
   ンダのピストンロッドに取付けられた刃体で、ブランク
   材側に面してブランク材の厚み方向に対して平行する方
   向に刃面が向いているよう取付けた前記複数の刃体とを
   具備するプレス板材料の分離装置。