JPS5942232B2 - 耐火物ライニングのフレ−ムガンニング補修方法および吹付け補修材供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐火物ライニングのフレームガンニング補修
方法および吹付は補修材供給装置に関するもので、主と
して補修すべき耐火物ライニングの温度によって吹付け
る補修材の種類を順次変え、より堅固な修復を実現する
ようにした方法と、それに直接使用する装置についての
提案である。

従来、鉄鋼精錬用の窯炉たとえば、転炉等の内張りれん
がの補修には、熱間の乾式吹付は補修が広く行われてい
るが、そうした中でも特公昭５１−４０８４１号になる
火炎溶射吹付け（フレームガンニング）補修法は、緻密
な付着層が得られる点において優れた方法といえる。

この方法は、固体燃料たとえばコークス粉と耐火物粉た
とえば死焼マグネサイト粉を酸素気流中にのせて炉内へ
噴出し、コークスの燃焼によって生じた高熱により同時
に吐出させる耐火物粉の表面を溶融または半溶融状態に
してライニング損耗部に溶着させ補修するものである。

この方法の実施において緻密な吹付は補修層を得るには
、コークス粉と耐火物としてマグネサイト粉を使用する
ときその比率は、マグネサイト中のＭｇＯ含有量にもよ
るが、通常２０〜５０％が良く、吹付は開始時の炉内温
度もできるだけ高い方が良いとされている。

しかし、本発明者らの研究によれば、前記の方法によっ
て転炉の吹付は補修を行うと次のような２．３の欠点が
あることを見出した。

すなわち、転炉の出鋼、排滓後なるべ（速やかに吹付け
を開始しても、炉内温度がそれほど高くない場合（吹付
は前の出鋼温度が低い場合）があるし、また、操炉上出
鋼、排滓俊速やかに吹付は作業に入れない場合もある。

このような時に吹付けを行うと、初期の吹付は材料は十
分な熱が供給されないため（フレームならびライニング
からの熱）、材料の付着量が少な（なり、たとえ付着し
ても付着層の性状が多孔質となって、フレームガンユン
グ溶射法の特徴である緻密な付着層が得られない。

一方では、吹付けを行うと炉内温度の上昇、火炎温度の
上昇を伴い、それによって緻密な付着層が得られるが、
既存の耐火物ライニング地と直接接する初期の付着層が
多孔質であると、せっかく付着した緻密な層もろとも剥
離することが多かった。

さらに、同一精錬炉では製造する鋼種によって精錬温度
に適した補修材を用いることでコストダウンをはかつて
いることが多いが、公知のフレームガンニング方法は一
定の配合比率にした吹付は補修材が用いられ、その配合
比率を変更する必要があるときは、その度毎にチャンバ
ー内の吹付は補修材を入れ換えるのをよぎなくされてい
た。

本発明は、このような従来のフレームガンニング補修方
法のもつ欠点を解決するために、開発されたものであり
、 燃料粉を含む吹付は補修材を支燃性ガスとともに高速噴
射することにより、高温フレームに包囲された溶融また
は半溶融状耐火物粒子を得て、これを耐火物ライニング
表面に凝着させ′ζその補修を行うようにした方法にお
いて、炭素質個体燃料粉と耐火物粉の混合物よりなる吹
付は補修材について両者の混合比率が異なる複数種のも
のを用意しておき、吹付は初期には燃料粉混合比率の多
い吹付は補修材を溶射する一方、引きつづいて順次燃料
粉混合比率の少ない吹付は補修材に段階的に切換えると
ともに、各混合比率の吹付は補修材に合わせて支燃性ガ
スの流量制御を行うことを特徴とする耐火物ライニング
のフレームガンニング補修方法と、 燃料粉を含む吹付は補修材を支燃性ガスとともに高速噴
射することにより、高温フレームに包囲された溶融また
は半溶融耐火物粒子を得て、これを耐火物ライニング表
面に凝着させてその補修を行うようにした装置において
、燃料粉と耐火物粉の混合比率の異なる吹付は補修材を
貯蔵する定量切出し装置を具える複数のチャンバーを設
け、このチャンバーには重量測定器を取付ける一方、各
チャンバーからのびる切出し配管には切換弁を設置し、
さらにチャンバーの選択に伴って該切換弁の作動に合わ
せ支燃性ガスの流量を調節する流量調整弁を支燃性ガス
配管中に設置したことを特徴とする吹付は補修材供給装
置と からなる。

以下に好適実施例で本発明を詳述する。図面において１
．２，３は、それぞれコークス粉とマグネサイト粉との
混合比率を変えた：所謂異なる種類の吹付は補修材を貯
蔵するためのチャンバーであり、空気やＮ２を導通させ
る配管によりそれらのチャンバー１，２，３内が加圧さ
れている。

耐火物粉と炭素質固体燃料の混合物はこのチャンバー内
に収納される。

４はチャンバー内の混合物の定量切出し装置を示す。

６はチャンバー内の混合物の重量測定装置を示し、これ
にはロードセルおよびその他の重量測定装置で主として
切出し重量の測定を行う。

５は各チャンバー１，２゜３内の混合物の吐出、吐出停
止のための切換弁である。

１０は混合物を吹付はノズル先端に搬送するための配管
である。

１はチャンバーの重量測定結果から時間当りの混合物切
り出し量を求め、各チャン・々−内の混合物の粉体燃料
比率に応じて燃料の燃焼に必要な酸素流量を計算し、酸
素流量制御弁８の弁開度を制御するための演算機である
。

次に上述した装置を利用して実施される本発明方法につ
いて以下図面にもとすき説明する。

一般の鋼精錬用の転炉では、内張り耐火物にマグネシア
・ドロマイトれんがが用いられており、これに対してフ
レームガンニング補修を行う際には死焼マグネサイト粉
末がよく適合するので以下はこのような例をとって説明
する。

勿論、他の内張り耐火物に応じた耐火物材料と炭素質個
体燃料の組み合せが可能なことは言うまでもない。

チャンバー１には、マグネサイト粉：コークス粉が６対
４（重量比）の混合物を、チャンバー２には同化が７：
３の混合物を、チャンバー３には同化７．５：２．５の
混合物を装入しておく。

各チャンバー１，２，３内は、空気又は窒素で加圧され
る。

吹付けの初期は、炉内温度がそれほど高くな（、通常炉
壁面温度が１３００℃程度のことが多いので、まずチャ
ンバー１から定量切出し装置４によって毎分１００〜３
００ｋｇの死焼マグネサイト粉末とコークス粉の混合物
である吹付は補修材を切出す。

このためにはチャンバー２，３の材料搬送切換弁５を閉
にし、チャンバー１の弁５を開にする。

切出した吹付は補修材は空気又は窒素の搬送用気体によ
って吹付は用ノズル先端に搬送される。

ノズルから噴出された吹付は材温合物中のコークスを炉
内で燃焼させ、良好な付着層を得るにはコークスの燃焼
に必要かつ十分な酸素が供給されねばならないが、通常
その酸素量は理論的に求まる必要酸素量の０．９〜１．
２倍程度である。

そこで、チャンバー１に設置された重量測定装置６によ
って吹付は補修材の吐出量を測定し、該吹付補修材中に
含まれるコークス粉の比率と吐出量に応じた酸素量を演
算機γで計算して、酸素配管中の流量制御弁８を制御し
、上記必要酸素量を供給する。

次に、炉壁面温度が上昇してきたら、チャンバー１の材
料搬送弁５を閉にし、チャンバー２の材料搬送弁５を開
に、（このときチャンバー３の材料搬送弁は閉）、次に
はチャンバー１，２の材料搬送弁５を閉にして、チャン
バー３の材料搬送弁５を開にする順次操作を行う。

この時の酸素流量はチャンバー１のときと同様に、吹付
は補修材中に含まれるコークス粉混合比率および吐出量
に応じて制御される。

上述のような方法で溶射された付着層は、炉壁面と接す
る部分と、付加的に溶着された部分の組織が均一であり
、剥離もなく良好な耐食性を示す。

なお、一般に転炉等の精錬炉では、各種の組成を持つ鋼
種を溶製するため、精錬条件がかなり異なっている。

炉の内張り耐火物の損耗はスラグ組成、吹止め温度等に
大きく依存し、特に吹止め温度の影響が大きい。

そこで、この発明のフレームガンニング補修方法におい
て、他の実施例として精錬条件に応じた吹付は補修材を
選択することにより補修することが必要となる。

以下にその実施の具体的方法について説明する。

即ちチャンバー１には、ＭｇＯ含有量９０％の死焼マグ
ネサイト粉７０％とコークス粉３０％の混合物をチャン
バー２にはＭｇＯ含有量９５％の海水マグネシアクリン
カ−粉６０％とコークス粉４０％の混合物を装入してお
く。

吹付は補修を行うにあたり、以後の精錬予定が１６００
〜１６５０°Ｃの出鋼温度の普通鋼である場合には、チ
ャンバー１の混合物を使用して、前述したような作業で
吹付ける。

また以後の精錬予定が１６５０〜１７５０ ’Ｃの出鋼
温度の合金鋼、特殊鋼である場合には、チャンバー２の
混合物を使用して吹付ける。

この場合も酸素流量の制御は前述と同様の方法で行えば
よい。

この実施例における本発明適用の利点は複数個のチャン
バーを有することにより、純度の異なる吹付は補修材を
、チャンバー内内容物を交換せずに行なえること、炭素
質固体燃料比の異なる材料を容易に交換できることにあ
る。

以上説明したように構成される本発明の場合、公知のフ
レームガンニングによる補修で得られる付着層の耐用性
；たとえば出鋼温度１６４０ ’Ｃ程度の普通鋼吹錬時
に得られる８〜１０ヒートの耐用性に対し、１０〜１５
ヒートの耐用性が得られる。

特に出鋼温度が１７００℃を越えるような場合には高純
度の吹付は補修材を用いて比較的高いコークス配合の混
合物にして吹付けると、低純度材料の場合に比較して２
〜３倍の耐用性を示し非常に効果があった。

なお、本発明の説明は主として転炉を例にとって説明し
たが、その他にも種々の同様な精錬炉たとえばステンレ
ス鋼精錬用のＡＯＤ炉等に適用しうるし、鋼精錬以外の
精錬炉やコークス炉、加熱炉の補修にも適用可能である
。

また、以上の説明ではチャンバーを２〜３個の例につい
て説明したが、本発明はこの例の場合にのみとどまるも
のではなく、より多くのチャンバーを設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明において用いる吹付は補修材供給装置の路
線図である。 １．２．計・・・・・チャンバー、４・・・・・・定量
切出し装置、５・・・・・・切換弁、６・・・・・・切
出し重量測定装置、γ・・・・・・演算制御器、８・・
・−酸素流量制御弁、９・・・・・・加圧用気体配管、
１０・・・・・・搬送用配管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃料粉を含む吹付は補修材を支燃性ガスとともに高
   速噴射することにより、高温フレームに包囲された溶融
   または半溶融状耐火物粒子を得て、これを耐火物ライニ
   ング表面に凝着させてその補修を行うようにした方法に
   おいて、炭素質固体燃料粉と耐火物粉の混合物よりなる
   吹付は補修材について両者の混合比率が異なる複数種の
   ものを用意しておき、吹付は初期には燃料粉混合比率の
   多い吹付は補修材を溶射する一方、引きつづいて順次燃
   料粉混合比率の少ない吹付は補修材に段階的に切換える
   とともに、各混合比率の吹付は補修材に合わせて支燃性
   ガスの流量制御を行うことを特徴とする耐火物ライニン
   グのフレームガンニング補修方法。 ２ 燃料粉を含む吹付は補修材を支燃性ガスとともに高
   速噴射することにより、高温フレームに包囲された溶融
   または半溶融状耐火物粒子を得て、これを耐火物ライニ
   ング表面に凝着させてその補修を行うようにした装置に
   おいて、燃料粉と耐火物粉の混合比率の異なる吹付は補
   修材を貯蔵する定量切出し装置を具える複数のチャンバ
   ーを設け、このチャンバーには、重量測定器を取付ける
   一方、各チャンバーからのびる切出し配管には切換弁を
   設置し、さらにチャンバーの選択に伴って該切換弁の作
   動に合わせ支燃性ガスの流量を調節する流量調整弁を支
   燃性ガス配管中に設置したことを特徴とする吹付は補修
   材供給装置。