JPS5941942B2 - 珪酸カルシウム成形体 - Google Patents

珪酸カルシウム成形体

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JPS5941942B2
JPS5941942B2 JP9718877A JP9718877A JPS5941942B2 JP S5941942 B2 JPS5941942 B2 JP S5941942B2 JP 9718877 A JP9718877 A JP 9718877A JP 9718877 A JP9718877 A JP 9718877A JP S5941942 B2 JPS5941942 B2 JP S5941942B2
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crystals
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spherical secondary
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輝 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は珪酸カルシウム成形体に関する。
珪酸カルシウム成形体は工業的には耐火物、耐火断熱材
、吸着材、建材等の多方面に応用されており、これ等は
珪酸カルシウム成形体の特徴とする比強度が高いこと、
耐火性の高いこと、断熱叶のあること、軽量であること
、高誘電体であること等から各方面への発展が期待され
る無機材料である。
その特徴的な性質の基因する主な点は珪酸カルシウム結
晶の形態そのものと、これによって構成される成形体の
構造との二点であると考えられる。
本発明者らは、従来から上記二つの観点から珪酸カルシ
ウムにつき研究を続けてきたが、この研究において珪酸
カルシウム結晶を極めて特異な二次凝集構造とする時に
は、これが軽量にして且つ強度の大きい成形体を与える
ことを見い出し、この知見に基づ〈発明を完成した(特
許第 818975号)。
この特許に係る珪酸カルシウム二次凝集粒子は、珪酸カ
ルシウム針状結晶が三次元的に絡合して形成されたほぼ
球状の二次粒子であって、その外径が10〜150μm
であり、その表面には珪酸カルシウムの針状結晶に基ず
く多数のひげが突出している構造を有するものであり、
これから得られる珪酸カルシウム成形体は低密度にして
高強度のものであった。
本発明者等は更に珪酸カルシウム二次粒子の構造と珪酸
カルシウム結晶自体の結晶状態、並びにこれ等の珪酸カ
ルシウム成形体との関係について研究を続けた結果、特
異な性質を有する珪酸カルシウム結晶1.換言すれば特
異な結晶構造を有する珪酸カルシウム結晶が、特異な二
次凝集講義をもつときは更に一段と軽軟にして一段と高
強度の珪酸カルシウム成形体を与えるだけで無く、これ
から得られる成形体を1000℃で焼成したときにはそ
れ残存強度が従来のこの種珪酸カルシウム成形体に比し
非常lこ大きいという新しい事実を見出した。
本発明はこの新しい知見に基づいて完成されたものであ
る。
即ち本発明は結晶子成長抵抗指数15以上のシーツドラ
イド又は(及び)フオシャジャイトの針状結晶が三次元
的に絡合して成る球状二次粒子が、相互に連結して構成
された成形体であって、該球状二次粒子は成形前にその
外殻の厚さが0.3〜10μm1 その外径が10〜8
0μm及びその見掛は密度が0.139 /crit以
下であったことを特徴とする珪酸カルシウム成形体、上
記成形体に更に添加材が均一に混合されてなる珪酸カル
シウム−添加材複合成形体並びに2等成形体を構成する
結晶をβ−ワラストナイト結晶に転化させた成形体に係
る。
本明細書において「結晶子成長抵抗指数」とは、シーツ
ドライド又はフオシャジャイト結晶の(400)、(0
40)、(001)の反射面に垂直な方向における結晶
子の大きさをDa 2 Db tDcとし、シーツドラ
イド結晶又はフオシャジャイト結晶を1000℃で3時
間焼成後に転化したβ−ワラストナイト結晶の(400
)、(020)、(002)の反射面に垂直な方向にお
ける結晶子の大きさをDa’、Db’、Dc’としたと
き、で表わされる指数である。
この際結晶子の大きさは次の方法で測定される。
即ち結晶のある特定面、即ちシーツドライド結晶又はフ
オシャジャイト結晶の場合は、(400)、(040)
、(ooi)の三つの面、β−ワラストナイト結晶の場
合は、(400)、(020)、(002)の三つの面
の各面のX線回折線から、次式(5cherrerの式
)により求められる。
D:結晶子の大きさく入) 01回折角 に:形状因子−0,9 λ:X線の波長−1,514人(ターゲットCu)β1
/2:半価幅 上記結晶子成長抵抗指数は、例えばシーツドライド結晶
を例にとれば、該シー7トライト結晶は1000℃で3
時間焼成するとβ−ワラストナイト結晶に転化し、生成
するβ−ワラストナイトの結晶子はもとのシーツドライ
ドのそれより大きく成長する傾向があるが、上記結晶子
成長抵抗指数は、この成長の度合を夫々の結晶の三つの
反射面のX線回折線の半価幅から算出し、これら夫々の
三つの反射面に垂直な方向における結晶子の大きさの積
の逆数(即ち成長のし難さ)を指数とじて表わしたもの
である。
従ってシーツドライド結晶の結晶子成長抵抗指数が太き
いということは、該シーツドライド結晶を1000℃で
3時間焼成して該結晶をβ−ワラストナイト結晶に転化
させた時、該β−ワラストナイト結晶が成長し難いこと
即ちシーツドライド結晶がβ−ワラストナイト結晶に転
移する際、もとのシーツドライド結晶の大きさが変化し
難いことを意味する。
そして本発明はこの結晶子成長抵抗指数が15以上であ
る特異なシーツドライド又はフオシャジャイト結晶が下
記に詳述する特異な二次凝集構造を有するときには、該
珪酸カルシウム結晶の二次粒子から、従来のこの種珪酸
カルシウム成形体に比し、更に一段と低密度にして高強
度を有ししかも1000’Cで焼成した時の残存強度が
一段と優れた成形体が収得できるという新しい事実の発
見に基づいて完成されているのである。
たとえば後記実施例1の結晶子成長抵抗指数15以上の
シーツドライド結晶を電子顕微鏡で見ると第1図(倍率
30000倍)の通りであり、これを1000℃で3時
間焼成後の電子顕微鏡写真は第2図(倍率30000倍
)となる。
これら第1図及び第2図の比較から焼成前のシーツドラ
イド結晶と、焼成後のβ−ワラストナイト結晶(上記シ
ーツドライド結晶が転化したもの)との間には、結晶の
外観上実質的差異は認められない。
更に詳しくは、シーツドライド結晶(第1図)は、b軸
に平行な伸長と等傾角の干渉縞をもつ繊維状又は針状結
晶であり単結晶薄膜状形態を有し、之から転化されたβ
−ワラストナイト結晶も亦同−の形態を有し、b軸に平
行な伸長をもつことが判る。
このことは上記υ1熱による転移反応がトポタクチック
であることを示唆している。
尚第1図及び第2図に示される各結晶の同定及び伸長方
向の測定は制限視野電子線回折により求めた。
これに対し結晶子成長抵抗指数15以下のシーツドライ
ド結晶を電子顕微鏡で見ると第3図(倍率30000倍
)の通りであり、これを1000°Cで3時間焼成する
と第4図(倍率30000倍)に示す状態となる。
これら第3図と第4図との比較では、結晶の外観に著し
い差異が認められ、焼成後(第4:ff1)では結晶が
大きく成長していることが判る。
更に上記ではシーツドライド結晶が1000℃で3時間
焼成されβ−ワラストナイト結晶に転化する際、もとの
シーツドライド結晶の特徴的晶癖が消失する傾向があり
、結晶の厚みが増し、電子線により生ずる顕微鏡像の透
明度が減り、結晶のエツジが丸味を帯びて焼結する様子
が見られる。
また第2図と第4図を対比すると同一条件下に焼成され
たものであるにもかかわらず、後者では加熱による転化
反応がトポタクチックな反応ではなく、破壊や再結晶化
をも伴うと推察される。
本発明の珪酸カルシウム成形体は、上記結晶子成長抵抗
指数が15以上という特異なゾーンドライド結晶又は(
及び)フオシャジャイト結晶が、三次元的に絡合して特
定の球状二次粒子を構成し、該二次粒子が相互に連結し
て構成されたものである。
本発明成形体を構成する上記特定の球状二次粒子は、そ
の成形前に外殻の厚さが0.3〜10μm1外径が10
〜80μm及び見掛密度が0.13g/i以下という中
空状二次凝集構造を有する。
このことは例えば本発明実施例1に示される成形前の上
記二次粒子の顕微鏡観察結果(第5図〜第9図)から明
らかである。
即ち上記二次粒子はその光学顕微鏡写真(第5図、倍率
200倍)から球状体であり、外径が約10〜80μm
1特にその大部分が約20〜50μmにあることが判る
同二次粒子の走査型電子顕微鏡写真である第6図(倍率
3000倍)では、シーツドライドの針状結晶が三次元
的に絡合して外殻を形成し、その内部は中空であること
が判る。
同二1次粒子の電子顕微鏡写真である第7図(倍率15
000倍)では、その外殻の部分がシーツドライドの針
状結晶が三次元的に密に絡合していることが判る。
同二次粒子を合成樹脂で包埋し、これをミクロトーム切
片法により切断した試料薄片の光学顕微鏡写真である第
8図(倍率1100倍)は、該二次粒子の外殻の厚さは
約0.5〜10μm程度であることを示している。
また同二次粒子試料切片の電子顕微鏡写真である第9図
(倍率8700倍)によれば、該粒子の外殻の厚さが約
0.5〜4.0μmの範囲にあり、且つこの外殻がシー
ツドライドの針状結晶が密に絡合して形成されているこ
とがよく判る。
更に上記球状二次粒子を樹脂で包埋し、これを約3μm
の厚さにミクロトームで切断した薄片試料は、これを透
過式光学顕微鏡で見ると二次粒子の周辺部に明瞭な輪郭
がみられる球殻状を示しその中心部が中空であり、その
殻の厚さが約0.5〜lOμm1平均約1〜3μmの円
弧状であることが判る。
尚上記実施例1で得られた球状二次粒子の電子顕微鏡写
真によれば、その外殻の厚さは約0.5〜4.0μmの
範囲にあるが、この[直に限られることなく上記二次粒
子の外殻の厚さは約0.3〜10μmまでの範囲をとり
得る。
次いで本発明成形体を構成する上記球状二次粒子の見掛
密度は、成形前に0.13 g /cyyt以下就中主
に0.06〜0.’13 g/Cr1t、の範囲にある
即ち該二次粒子はそれ自体極めて軽量なものである。
上記見掛密度は次の様な方法で測定したものである。
即ち球状二次粒子を形成している珪酸カルシウム結晶の
スラリーをアセトンによりスラリー中の水と置換させ、
105°Cで24時間乾燥させ、球状二次粒子を破損す
ることなく粉体となす。
この粉体Wgを測定し、ビーカー中に入れる。
次にビユレットを使用し水を該球状二次粒子に含浸させ
、ちょうど水が球状二次粒子に含浸した時(球状二次粒
子の粘性が急に増加するとき)の水の量を読みとり■T
llとする。
この測定から球状二次粒子の見掛密度(ρ)を次式によ
、り算出したものである。
但しρXはシーツドライド結晶又はフオシャジャイト結
晶の真比重であり、シーツドライド結晶の場合2.79
及びフオシマジャイト結晶の場合2.63である。
その他上記球状二次粒子は、その灼熱減量が熱天秤分析
の結果約10%以下である特長を有する。
本発明の成形体はこの様な球状二次粒子が成形時の圧力
により圧縮された形状で相互に連結して構成されている
本発明の成形体はその成形時の圧力が大きくなるに従い
、換言すればその成形体の密度が大きくなるに従い該球
状二次粒子の形状が圧縮方向に偏平化する。
しかし乍ら成形体の密度が0.4 g/ctit以下の
場合は本発明成形体の破断面を走査型電子顕微鏡で見る
と球状二次粒子の存在が確認出来る。
たとえば本発明の密度0.297dの成形体の破断面の
走査型電子顕微鏡写真を示す第10図(倍率2000倍
)では明確に球状二次粒子の存在が判明する。
また後記実施例1の本発明の密度0.19 /crit
の成形体の破断面の同写真(倍率2000倍)を示す第
11図でも球状′二次粒子が明確に判断出来る。
しかし乍ら成形体の密度が0.4g/crilをこえて
大きくなるに従い球状二次粒子の存在が電子顕微鏡写真
では直接明確には判明し難くなる傾向がある。
例えば密度約0.4g/cyirの本発明成形体(後記
実施例1で得たもの)の破断面の走査型電子顕微鏡写真
である第12図(倍率2000倍)では、球状二次粒子
の替りにシーツドライド針状結晶が凝集した部分と、空
間部分が層状に交互に並んだ縞状構造が観察される。
この縞状層はシーツドライド結晶がほぼb軸方向に配向
し、該結晶が優先配向していることを示している。
即ち上記密度約0.4 g/crrtの本発明成形体で
は、中空状球状二次粒子が成形時のプレス操作により圧
縮変形され、不連続に縞状層ダルた片麻構造を有するの
である。
また密度が0.4.9/iを越え増加するに伴い、中空
状球状二次粒子の偏平化は更に激しくなり成形体は走査
型顕微鏡観察の結果空間部分が減少し結晶が更に一定方
向に優先配向して明確な平行面を持つ片理構造を示す。
このことは密度約0.897crAD本発明成形本の走
査型顕微鏡写真である第13図(倍率2000倍)から
明らかであり、この様な成形体では成形操作1こより球
状二次粒子が相互により密に接触し、隣接した殻が結合
し合い片理構造をとり、それ放談構造に直角方向にかか
る荷重に対しては極めて犬なる曲げ強度を発揮するので
ある。
上記本発明の密度が0.4g/criL程度を越える成
形体に見られる結晶の優先配向性は、配向度をP密度を
Xとして次式により示される一定の関係を満足する。
〔但し0,4≦X≦1.0であり、a及びbは成形体中
に必要に応じて添加される添加材に関連する係数であり
、添加材なしの場合aは22及びbは3.8である。
〕また上記優先配向度(P)は、600倍以上の倍率で
の走査型電子顕微鏡による成形体破断面の様子によく附
合し、Pが約5ではほぼ球状の二次粒子が、Pが約10
では片麻構造が、Pが約10〜20では片麻構造から片
理構造が、及びPが約20以上ではプレス方向に直角な
片理面を持′つ片理構造が夫々観察される。
上記片麻構造及び片理構造は、成形体の全体に亘って観
察されるか又は部分的に観察される。
尚上記優先配向度(P)は次の方法で測定される。
即ち成形体の一部を採取して微粉砕し、この微粉1gと
レイク−サイドセメント0.2gとペンタジオキサン5
ccとを十分に混合し、約80°Cで加熱しながら撹拌
し、溶媒を蒸発させる。
次に残滓を乳鉢で粉砕しそれによって無配向粉末試料を
作る。
優先配向度ア)を測定しようとする成形体から、X線が
照射される特定の面、。
例えば圧縮方向に垂直な面をもつ別の試料を作る。
成形体がシーツドライド結晶から構成される時は、2つ
の試料の(320)及び(ooi)面の回折強度をそれ
ぞれ測定する。
優先配向度(P)は与えられる。
ここでI(320)とI(001)は無配向粉末\試料
の回折強度でI’(320)とI’(001)は優先配
向度を測定しようとする試料の回折強度である。
またフオシャジャイト結晶の成形体の場合は、優先配向
(P)は次式によって与えられる。
これはフオシャジャイトの(hko)面の回折角度が他
の面の角度と重なる関係にあり、簡単に分離できないの
で、(220)と(121)面の回折強度の総計、即ち
IC(220)+(121))とI’((220)+(
121))を使用したものである。
本発明成形体は上記した優先配向度が非常に大きい点に
おいて特徴付けられる。
該配向性とは前述した通り成形体中に存在するシーツド
ライド又は(及び)フオシャジャイト結晶が成形時の圧
力によって一定方向に配列する度合であり、球状二次粒
子が相互に連結して構成される成形体にのみ認められる
特有のものであるが、特に成形時の圧力により圧縮変形
を変ける二次粒子の単位面積当りの個数及び各二次粒子
の外殻を構成する針状結晶の充填密度によりその優先配
向度は異なる。
即ち優先配向度は二次粒子の単位面積当りの個数が大き
くなる程、また外殻を構成する結晶の充填密度が高くな
る程大きくなる。
本発明成形体は、殊に密度が小さく、従って上記単位面
積当りの個数が多く、また外殻部分が密で内部がほぼ中
空である球状二次粒子から構成されているが故に、同一
密度では優先配向度が顕著に太きい。
以上の通り本発明成形体は、結晶子成長抵抗指数15以
上という特異なシーツドライド又は(及び)フオシャジ
ャイト結晶から成り、しかも2等結晶が上記した特異な
球状二次粒子を形成し、2等二次粒子が相互に連結して
構成されているため、極めて低密度にして且つ高強度を
有し、しかも1000℃で焼成した時の残存強度もまた
公知の種成形体に比し卓越する。
殊に本発明成形体中には、例えば密度約0.06 g
/cyt−程度の従来例を見ない超軽量な成形体が包含
される。
以下本発明成形体をその製造方法により説明する。
本発明成形体は例えば上記成形前の球状二次粒子即ち結
晶子成長抵抗指数15以上のシーツドライド又は(及び
)フオシャジャイトの針状結晶が三次元的に絡合して形
成された球状二次粒子であって、且つその外殻の厚さが
0.3〜10μm1その直径が約10〜約80μm及び
見掛は密度が0.13g/ぬ下の中空体である球状二次
粒子が水に分散した水性スラリーを成形し乾燥すること
により製造出来る。
上記のように水性スラリーから製造されることにより、
所望の特徴が発揮される。
即ち上記スラリーを成形すれば二次粒子間に存在する水
は容易に粒子間より抜け、スラリー全体に均一に成形圧
力が作用する。
粒子山中空部に存在する水は上記圧力に抗し、粒子形状
を破壊することなく保持しつつ、相互に圧縮連結される
この粒子間水の減少に引き続き粒子内部の水が除徐に排
出される。
従って脱水成形後得られる成形体を乾燥すれば上記粒子
内部の水が完全に排出されかくして所望の低密度にして
且つ高強度の成形体を収得できる。
上記方法において用いられる水性スラリーの水対固形分
の比は特に制限はないが9倍(重量)以上、好ましくは
15〜30倍(重量)程度とするのがよい。
またこの水性スラリーには必要に応じて各種の添加材を
含有せしめることが出来る。
これにより各種の添加材を複合してなる本発明の珪酸カ
ルシウム成形体を収得できる。
ここで添加材としては、例えば石綿、岩綿、ガラス繊維
、セラミックファイバー、炭素繊維、金属繊維等の無機
繊維、パルプ、木綿、麻、羊毛、木質繊維等の動植物繊
維、レーヨン、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン
、ポリアミド、ポリエステル等の有機合成繊維、等の補
強材を例示出来、これ等繊維物質により成形体の機械的
強度、硬度、その他の特注を一段と改善すると共に、成
形性をより向上させることが出来る。
特に繊維物質は成形体の機械的強度を高めるのに役立つ
また耐熱性向上のため各種の粘土類が使用出来、更には
また成形後の乾燥時の収縮を小さくまたは無くすため、
或いは成形体の表面強度を増大させるためセメント類、
石膏、コロイダルシリカ、アルミナゾル、リン酸系ない
し水ガラス系結合剤等を添加することも出来る。
また金銅、金属筋等を介在せしめることも可能である。
本発明に於いて水性スラリーを成形して成形体とする際
の成形手段としては、自然沈降法、鋳型注入法、プレス
脱水成形法、抄造法、押出成形法、ロール脱水成形法、
遠心成形法、等を挙げることが出来る。
また本発明は上記の如くして製造される珪酸カルシウム
成形体を焼成して之を構成するゾーンドライド又は(及
び)フオシャジャイトの結晶をβ−ワラストナイト結晶
に転化させてなる成形体を包含する。
上記焼成はシーツドライド又はフオシャジャイトがβ−
ワラストナイトに転化する温度以上の温度条件下に容易
に行なわれる。
通常800℃以上好ましくは1000°Cで3時間程度
加熱するのがよい。
また上記β−ワラストナイト結晶から成る本発明成形体
は、加熱を必須とするため、之に添加される添加材とし
ては、上記した無機繊維、粘土結合剤等加熱によっても
実質的に変化を受けない無機質のものとする必要がある
かくして成形体を構成する結晶がβ−ワラストナイト結
晶に転化し、必要に応じて各種無機質の添加材が複合さ
れた本発明成形体が収得される。
上記本発明成形体を製造するための球状二次粒子の水性
スラリーは、たとえば次の様な方法により容易に製造出
来る。
即ち沈降容積45m1以上の石灰乳と結晶質を主として
含む珪酸とを固形分に対する水の量が15倍(重量)以
上となる様に混合して原料スラリーとなし、これを加圧
上加熱撹拌しながら水熱合成反応せしめて、シーツドラ
イド又は(及び)フオシャジャイトの針状結晶から成る
球状二次粒子の水性スラリーを収得出来る。
この際の沈降容積45m1以上とは水対石灰の固形分の
比を24倍として消和により乳化した石灰乳50m1を
直径1.3cm、で容積が50m1以上の円柱状容器に
入れ、20分間静置した後に石灰が沈降した容量をml
で示すものである。
この様に沈降容積が大きいということは石灰が良く水に
分散して安定な状態にあること即ち極端に細かい粒子よ
り成り、従って高い反応性を示すことを意味する。
本発明の成形体は上記のように反応性の高い石灰を用い
て外殻の密度が高く、その厚さが薄く従って低い見掛密
度をもつ球状二次粒子を製造しこれから製造されるため
、低密度にして且つ高強度を有するのである。
上記製造法に於いては石灰乳として従来この種珪酸カル
シウム成形体の製造に使用された例のない沈降容積45
m1以上の極めて分散安定性の優れたものを用いること
を必須とする。
沈降容積が45m1に達しない石灰乳を使用すると上記
特異な球状二次粒子を得ることは出来ない。
使用される沈降容積45m1以上の石灰乳を製造する方
法自体に二義的なものであり、特に制限されない。
この石灰乳の沈降容積は、原料とする石灰石自体、石灰
製造時の焼成温度、石灰を水に消和するときの水の量、
そのときの温度、そのときの撹拌条件等に左右され、就
中消和時の温度並びに撹拌条件により大きく影響を受け
るが、いずれにせよ通常の石灰乳の製造方法では目的と
する沈降容積45TL1以上の石灰乳を得ることは出来
ない。
而して沈降容積45m1以上の石灰乳は例えば代表的に
は、水対石灰分(固形分)比を5倍(重量)以上として
好ましくは60°C以上の温度で高速乃至強力撹拌すれ
ば良い。
たとえばホモミキサーの如き激しい撹拌によって上記所
望の石灰乳を収得出来る。
撹拌速度並びに撹拌強さは撹拌時の温度並びに時間を長
くすれば一般に下げることが出来る。
たとえば20℃で消和した沈降容積11m1の石灰乳で
もこれを長時間ホモミキサーで撹拌すると所期の石灰乳
とすることが出来、また素焼石灰を使用して水対固形分
比を5倍(重量)以上とし、水温90°Cで沈澱を防止
する程度の撹拌で沈降容積が46.5mlの石灰乳を得
ることが出来る。
また撹拌機としては各種のものが使用され邪魔板を有し
ているものでも又はこれの無いものでも使用出来る。
石灰乳を製造するために使用される石灰原料としては各
種の石灰が使用出来、たとえば生石灰、消石灰、カーバ
イド滓等を有効に使用でき、特に生石灰が最も沈降容積
を大きくし易く適当である。
また本発明に於いて球状二次粒子の水性スラリーを製造
するために使用される珪酸原料としては、結晶質の珪酸
原料が使用される。
たとえば珪岩、石英、砂岩質珪岩、膠結性珪岩、再晶性
珪岩、複合仕置、珪砂、珪石等を例示出来る。
これらの珪酸原料は一般に平均粒子径が50μm以下好
ましくは10μm以下であるのがよい。
なお上記珪酸原料は、結晶質の珪酸原料を主成分とする
かぎり、これに更に無定形珪酸を含有していてもよく、
また無定形珪酸を50係(重量)以下の量で結晶質珪酸
に混合して使用することも出来る。
石灰と珪酸との配合モル\比は、シーツドライド又はフ
オシャジャイト結晶の生成に望ましいモル比であり、シ
ーツドライド結晶の場合は0.85〜1.1最適には0
.92〜1.0及びフオシャジャイト結晶の場合は、0
.9〜1.5最適には1.1〜1,4である。
上記モル比範囲においてもシーツドライド結晶及びフオ
シャジャイト結晶以外の珪酸カルシウム結晶が生成する
ことはあるが、少量であればかまわない。
上記石灰乳と珪酸原料とを混合して水対固形分比を15
倍(重量)以上として原料スラリーを調製し、これを次
いで加圧上加熱撹拌しながら水熱合成反応させる。
この際の圧力、温度及び撹拌速度等の反応条件は該反応
に用いる反応容器、撹拌機、或いは反応生成物の種類等
により適宜に決定される。
水熱反応に於ける温度及び圧力としては通常170℃、
7kg/i以上であり得ようとする反応生成物がシーツ
ドライド結晶の場合は175℃、8 kg/cr?t、
以上が、またフオシャジャイト結晶の場合は200℃、
15ky/cT?を以上が望ましい。
反応時間は温度、圧力を高めることにより短縮出来るが
、経済的には反応時間は短かい方が良いが操業時の安全
性を加味すると10時間以内が望ましい。
この水熱合成反応時に於ける撹拌は、使用原料や反応容
器や反応条件に従って適宜に決定する。
たとえば直径150mm容量31の反応容器で擢形撹袢
翼を使用する場合、石灰乳の沈降容積が50m1、平均
粒子径が5μm程度の珪石粉を水比24倍で使用して原
料スラリーとしてl 2 ky/cTL、 191℃
で水熱合成せしめるとき、撹拌速度は100r、p1m
程度である。
また沈降容積が47m1.平均粒子径5μmの珪石粉を
水比24倍で使用して原料スラリーとし、上記と同一条
件で水熱合成反応せしめるとき約300〜1500r、
p0m程度で、また邪魔板を有する反応容器を用いて合
成反応せしめるときは70〜150r、p9m程度で良
い。
撹拌操作としては反応容器自身を回転したり、振動した
り、気体や液体を圧入したりする各種の撹拌操作を例示
出来る。
上記水熱反応はバッチ式反応でも連続反応でも良く、連
続反応を行う場合には連続的に原料スラリーを反応容器
tこ圧入し反応が終了した合成スラリー(珪酸カルシウ
ム結晶スラリー)を常圧下に排出すれば良い。
この排出の際に二次粒子が損なわれないようにする必要
がある。
また原料スラリーの水比をさげて反応容器中で反応せし
め、反応波所定量の水を圧入して排出する方法を行なっ
ても良い。
この珪酸カルシウムの合成に際しては、反応促進剤、触
媒、沈澱防止剤等を適宜に原料スラリーに添加出来る。
これ等としてはワラストナイト、珪酸カルシウム水和物
をはじめ苛性ソーダや苛性カリ等のアルカリやアルカリ
金属の各種塩類を例示出来る。
上記添加剤の添加量は、目的とする珪酸カルシウム結晶
の球状二次粒子が得られる限り特に制限はないが、ワラ
ストナイト等は通常30重量係程度までとするのがよい
上記特定の石灰乳と珪酸原料とから調製した原料スラリ
ーから水熱合成反応によって、本発明成形体を製造する
ための球状二次粒子の水性スラリーを得るに当っては、
原料スラリーに、石綿、耐アルカリガラス繊維、セイミ
ツクファイバー、岩綿等の無機繊維や耐アルカリ性パル
プ等の有機繊維を更に添加することが出来る。
この操作により、球状二次粒子と無機繊維とが均一に水
に分散した水性スラリーが得られる。
この水性スラリーは、上記原料スラリーを水熱合成反応
せしめて得られる球状二次粒子の水性スラリーに無機繊
維を添加したものとは次の点で異なる。
即ち前者の場合は、無機繊維上で原料スラリー中の珪酸
原料と石灰原料とが結晶化すると同時に球状二次粒子を
形成するので、無機繊維に結合した球状二次粒子が生成
し易い。
一方後者では結晶化並びに球状二次粒子化が終了した後
で無機繊維を添加するため無機繊維と球状二次粒子とは
原則として結合していない。
この様な差により、この種水性スラリーから得られる本
発明成形体の機械的強度は前者の方が若干大きくなる傾
向がある。
かくして得られる水性スラリー中に分散して存在する球
状二次粒子は前記した特定の構造を有するために即ち見
掛密度0.13 g/c/it、という極めて軽量であ
るにも拘らず、中空体であって、その外殻部分はシーツ
ドライド又はフオシャジャイト結晶が密に絡合して形成
されているために、これから得ちれる成形体はその機機
的強度が太きい。
また上記の特定の石灰乳と珪酸原料のみより調製した本
発明球状二次粒子即ち無機繊維を含有しない二次粒子の
水性スラリーを乾燥して得られる。
球状二次粒子は初期変形抵抗破壊荷重が10〜100■
であるという特性を有する。
ここで初期変形抵抗破壊荷重とは、シーツドライド又は
フオシャジャイト結晶の球状二次粒子に荷重を加えてい
ったとき該二次粒子が変形せずに該二次粒子の球殻の少
くとも一部にひび割れが生ずるときの荷重をいう。
たとえば初期変形抵抗破壊荷重がlO〜100Tn9で
あるということは該二次粒子に荷重を加えていったとき
、該二次粒子が10〜100■の間の一定の荷重までは
殆んど変形することなく該二次粒子の球殻の少くとも一
部にひび割れが生ずるということを表わす。
この初期変形抵抗破壊荷重の測定方法の一つを挙げれば
次の通りである。
即ち該二次粒子三個を正三角形状にスライドグラス上に
のせ、その上にカバーグラスを載置しカバーグラス上に
荷重を加えながら600倍の光学顕微鏡にて観察し、該
二次粒子の球殻が変化せずにその一部にひび割れが生じ
るか否かを観察して測定し、何等の変化が生ぜずにひび
割れが生じたときの荷重を測定する。
この初期変形抵抗破壊荷重は二次粒子の構造就中その外
殻に於ける珪酸カルシウムの針状結晶の充填密度、二次
粒子の外径並びにその見掛は密度、及び珪酸カルシウム
結晶の結晶状態に関係するものと考えられる。
本発明に用いる二次粒子の如く外殻の結晶充填密度が高
く内部の中空度の高いものは変形抵抗が極めて大きいの
で荷重に対しては殆んど変形しないが、その−個当りの
初期破壊荷重は10〜100即という一定範囲内にあり
、この範囲内の一定荷重を起えると急激にひび割れを発
生し破壊する。
このような初期変形抵抗破壊荷重が10〜100■とい
う球状二次粒子から得られる成形体は、やはり従来の珪
酸カルシウム成形体に比し低比重で高強度であり、10
00°Cで焼成後の強度残存率も又著しく大きい。
以下に本発明の特徴とする所をより明瞭にするための実
施例を示す。
但し下記実施例に於いて部又は係とあるは特にことわら
ないかぎり、重量部又は重量部を示すものとする。
実施例 1 生石灰(化学分析値S i020.64係、A1203
0.59%、Fe2030.08係、CaO95,22
係、Mgo 1.32 %、Ig、 Loss 2.0
0 % ) 42.8部を90℃の温湯500部中で消
和し、ホモミキサーにて30分間水中で分散させて得た
石灰乳の沈降容積は50m1であった。
上記石灰乳に平均粒子径約5μmの珪石粉末(化学分析
値S i0298.35係、A72030.79係、F
e2030.17%、1.9. Loss 0.39
% )の45.2部を加えて全体の水量を固形分の24
倍(重量)となるように混合して原料スラリーを得、こ
れを飽和水蒸気圧12kg/ffl、温度191℃で容
積3000 cc、内径15CrIlのオートクレーブ
内で回転数54Or、pomで撹拌翼を回転しながら8
時間水熱合成反応を行なって結晶スラリーを得た。
この結晶スラリーを110℃で24時間乾燥してX線回
折分析(ターゲットCu)シた所参考図1に示す通り、
シーツドライド結晶であることを確認した。
この結晶子の(400)、(040)、(ooi)面の
大きさをX線回折により測定した所夫々D a = 9
0人、Db=450人及びDc=251人で(400)
、(040)、(ooi)の2θは夫々20.9°、4
9.6°、及び12.7°であった。
またこの結晶スラリーをスライドグラス上で乾燥して光
学顕微鏡で200倍で観察すると第5図の如く外径が平
均38μmの球状二次粒子が認められた。
またこれを反射法で観察すると明確な輪郭がみられ、そ
の内部はほぼ透明な状態を示した。
また該結晶スラリーを乾燥したものをn−ブチルメタア
クリレート樹脂で固定し、これをミクロトームで約3μ
m厚に切断し、これを1100倍光学顕微鏡並びに87
00倍電子顕微鏡で観察する夫々第8図並びに第9図に
示す通り、その球殻の厚さは0.5〜10μmの範囲に
あり、平均2.4μmの厚さで内部は完全に中空である
ことが判明した。
またこの二次粒子を15000倍電子顕微鏡で見ると第
7図の通り、その外殻の表面はシーツドライド結晶の多
数のひげが認められる。
また該二次粒子を3000倍走査型電子顕微鏡で見ると
第6図に示す通り、内部が中空の球殻状構造から成り、
該球殻は多数のシーツドライド結晶が三次元的に絡合し
ている。
またこの二次粒子を構成しているシーツドライド結晶(
一次粒子)はこれを30000倍電子顕微鏡で観察する
と、長さ約1〜20μm1 巾約0.05〜1.0μm
の針状結晶であり、等傾角の干渉縞がそれぞれの結晶で
認められる。
また示差熱分析ではほとんどピークを示さず、熱天秤分
析は750〜820℃での減量を示した。
これらの結晶を1000℃で3時間焼成した後にX線回
折分析した所参考図2に示す通りβ−ワラストナイト結
晶特有の回折線が認められた。
その結晶子の大きさを(400)、(020)、(00
2)面につき測定した所夫々Da’= 235人、Db
’−291人、Dc’−340人であり、各面の2θは
夫々23.2°、50.0°、25.4°であった。
このことから求められた結晶子成長抵抗指数は44.2
である。
尚上記により生成したβ−ワラストナイト結晶の電子顕
微鏡下の観察では全くシーツドライド結晶と変らない結
晶形態を示し、しかも等傾角の干渉縞も認められた。
上記二次粒子の各特性は下記第1表の通りであった。
上記第1表に於ける二次粒子の空隙率及び中空率は次の
ようにして求めたものである。
〈空隙率〉 但しρは二次粒子の見掛密度、ρXはシーツドライド結
晶又はフオシャジャイト結晶の真比重であり、シーツド
ライド結晶の場合は2.79及びフオシャジャイト結晶
の場合は2.63である。
〈中空率〉 結晶スラリーを乾燥しn−プチルメクアクリレート樹脂
で包埋し、これを約3μmの厚さに切断し、光学顕微鏡
にて写真撮影し、球殻の厚さを測定する。
このときの平均の厚さを6μmとする。下式により中空
率を測定する。
但しrは二次粒子の平均半径(μm)である。
上記で得たシーツドライド結晶スラリーを型枠中に注入
して自然沈降せしめ、これを乾燥して成形体を得た。
この特性は下記第2表の通りである。この成形体での薄
片切片の光学顕微鏡写真及び電子顕微鏡写真は二次粒子
のスラリーのときの写真と同じであった。
また上記で得たスラリーをプレス成形し、120°C2
0時間の条件で乾燥して成形体を得た。
この成形体の物性は下記第3表の通りである。
尚上記物性の測定は次の方法によった。
曲げ強さ:JIS A9510の方法に準する。
また第3表記載の成形体試料■、■、■及び■の破断面
の走査型電子顕微鏡写真は夫々第11図、第10図、第
12図及び第13図に示す通りである。
これら写真より密度(g/Cl1L)が0.104及び
0.203の成形体(試料■及び■)は、球状二次粒子
が相互に絡合してなる構造を、密度(,9/ff1)が
0.401の成形体(試料■)は片麻構造を、また密度
(g/C111,)が0.811である成形体(試料■
)は片理構造を持つことが判る。
次いで上記で得た二次粒子のスラリー88部 *(固形
分)に、添加材としてガラス繊維5部、セメント5部及
びパルプ2部を加えて、同様にプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して成形体を得た。
得られた成形体に上記と同様にn−ブチルメタアクリレ
ート樹脂を含浸せしめこれを約3μm厚に切断後光学及
び電子顕微鏡で観察した所、密度が0.2以下の成形体
(試料■及び■)では、之を構成する二次粒子の平均粒
径及び外殻の厚さは、用いたスラリー中のそれと略々同
一であった。
また上記成形体を構成する結晶はX線回折分析の結果シ
ーツドライド結晶であると確認された。
得られた成形体の物性は下記第4表の通りである。
更に前記第3表に示される各成形体(試料■〜■)を1
000°Cで3時間焼成して各成形体を構成する結晶を
β−ワラストナイト結晶に転化させた成形体を得た。
得られた成形体の物性を下記第5表に示す。
また第5表中試料■の成形体を構成する二次粒子を走査
型電子顕微鏡で見ると第14図(倍率2000倍)に示
す通り、焼成前のシーツドライド結晶から成る二次粒子
と同様に、内部が中空の球殻状構造を有することが確認
された。
また上記第4表に示す各成形体(試料■〜■)を同様に
1000℃で3時間焼成して得た成形体の夫々の物性は
下記第6表に示す通りである。
実施例 2 実施例1と同様にして製造された原料スラIJ−を容積
3000 cc、内径15cIrLのオートクレーブ中
に入れ、圧力12kg/i、温度191°Cで回転数5
40r、p、mにて4時間水熱合成反応を行なってシー
ツドライド結晶のスラリーを得た。
この結晶スラリーを170°Cで24時間乾燥して実施
例1と同様な方法で特性を調べた。
上記スラリーを構成するシーツドライド結晶の結晶子の
大きさは(400)、(040)、(ooi)面の夫々
の面でそれぞれDa=74人、Db =473人及びD
c=255八であり、各面の回折角2θはそれぞれ20
.9°、49.6°及び12.7°であった。
また該結晶を1000℃で3時間焼成してβ−ワラスト
ナイト結晶に転移化後、得られた結晶の結晶子の大きさ
を測定した所(400)、(020)、(002)面の
夫々の面でそれぞれDa’−357人、Db’=324
人及びDc’−251人であり、各面の回折角(2θ)
はそれぞれ23.2°、50.0°及び25.4°であ
った。
このことから求められた結晶子成長抵抗指数は、30.
7である。
また得られたシーツドライド結晶の二次粒子(粉体)の
特性は下記第7表の通りである。
また該結晶スラリーを実施例1と同様にして自然沈降並
びに自然乾燥して得られた成形体の物性は下記第8表の
通りである。
上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120°Cで
20時間乾燥して成形体を得た。
得られた成形体の物性を下記第9表に示す。
次に上記方法で得たスラリー(固形分)90部、ガラス
繊維2部、セメント3部、岩綿5部を添加しプレス成形
し、成形体を得た。
得られた成形体の構成結晶は、X線回折で、シーツドラ
イド結晶を主成分としたものであることが確認された。
また密度を0.1とした成形体ではその構成二次粒子の
特性は第7表と同様であった。
下記第10表に得られた成形体の物性を記す。
上記第9表に示される成形体を1000°Cで3時間焼
成して得られる成形体の物性を上記第11表に、また上
記第10表に示される成形体を同様**に1000°C
で3時間焼成して得られる成形体の物性を下記第12表
に夫々示す。
実施例 3 実施例1と同様にして原料スラリーを得、これを飽和水
蒸気圧20kg/crL温度213.9℃の水熱条件で
容積3000 cc、内径15cfrLのオートクレー
ブ中での原料スラリーを回転数30Or、pomで撹拌
しながら1時間水熱合成反応を行なって結晶スラリーを
得た。
この結晶スラリーを120°C124時間で乾燥してX
線回折した結果シーツドライドを主成分とするものであ
った。
このシーツドライド結晶の結晶子の大きさを実施例1と
同様にして測定した所Da=97人、Db=350人及
びDc=170人であり、夫々の回折角(2θ)は20
.9°、49.6°及び12.7°であった。
該結晶を1000℃で3時間焼成して得られるβ−ワラ
ストナイト結晶の結晶子の大きさは同様にしてDa’=
365人、Db’−330人、Dc’=250人であり
、夫々の回折角(2θ)は23.2°、50.0゜及び
25.4°であった。
これら結果より求めた結晶子成長抵抗指数は19.2で
あった。
得られたシーツドライド結晶の二次粒子の特性を下記第
13表に示す。
上記の結晶スラリーを実施例1と同様にして、自然沈降
させ自然乾燥させて成形体を得た。
この成形体の物性は下記第14表に示す通りである。
上記で得たスラリーをプレス成形し、110℃で25時
間載操上て成形体を得た。
得られた成形体の物性を上記第15表に示す。
上記方法で得たシーツドライド結晶を主成分としたスラ
リー(固形分)90部、アスベスト5部、セメント3部
、ガラス繊維2部を添加しプレス成**形し、成形体を
得た。
得られた成形体の物性を第16表に示す。
次いで上記第15表及び第16表に示される夫夫の成形
体を1000°Cで3時間焼成して得られた成形体の物
性をそれぞれ下記第17表及び第18表に示す。
実施例 4 生石灰(化学分析値5i020.34係、A1203o
、71%、Fe2030.09%、 Ca095.74
%、Mg00.97 %、I、?、Loss 2.23
%) 55部を90°Cの温湯500部中でホモミキ
サーを使用して30分間分散させて、沈降容積49rr
Llの石灰乳を得た。
この石灰乳に平均粒子径約7μmの珪石粉末(化学分析
値S i0299.59%、A12030.16%、F
e2030.04070、Ca00.02%、Mg00
.02%、I、p、Loss 0.13 %) 45部
を加え、全体の水量を固形分の24倍(重量)となるよ
うに混合して原料スラリーを得た。
これを飽和水蒸気圧約19kg/cr?L、温度211
℃で容積3000 cc、内径15に771のオートク
レーブ内で回転数54Or、pomで撹拌しながら6時
間水熱合成反応させた。
X線回折の結果この生成スラリーは参考図3に示す通り
、フオシャジャイト結晶を主成分とし微少量のシーツド
ライド結晶を混在していることが判った。
このスラリーを実施例1と同様に光学顕微鏡及び電子顕
微鏡で観察すると、該スラリーは20〜40μm程度の
球状二次粒子から構成され、該二次粒子は殻を形成し、
その外殻の表面からシーツドライド結晶に非常によく類
似したフオシャジャイトの針状結晶が突き出ていること
が認められた。
又球状二次粒子を構成するフオシャジャイト結晶(一次
粒子)は電子顕微鏡写真(倍率15000倍)の結果第
15図に示すような形状であった。
又結晶子成長抵抗指数は39.5で、フオシャジャイト
の(400)、(040)及び(001)面の2θはそ
れぞれ36.9°、49.7°、13.1°でβ−ワラ
ストナイトの(400)、(020)、(002)面の
2θはそれぞれ23.2°、50.0°、25.4°で
あった。
上記二次粒子の特性は第19表の通りであつた。
上記で得たフオシャジャイト結晶スラリーを型枠中に注
入して自然沈降せしめ、これを乾燥して得た成形体の密
度は0.07 t (,9/i)であった。
上記スラリーをプレス脱水成形後乾燥して成形体■及び
■を得た。
また同じスラリーの90.5部(固形分)に、石綿7部
、ガラス繊維1部及びポルトランドセメント1.5部を
加えてこれを混合し、次いで同様にプレス脱水成形し、
乾燥して成形体■を得た。
同様にプレス圧を変えて成形体■を得た。
更に上記において用いたポルトランドセメントを0.2
部のコロイダルシリカ溶液(固形分20係)に代えて成
形体■と同様の方法で成形体■を得た。
又上記の同じスラIJ−90部(固形分)にガラス繊維
8部及びパルプ2部を混合波同様にして成形体■及び■
を得た。
これらの成形体の物性を上記第20表に示す。
実施例 5 実施例1で得たシーツドライド結晶のスラリー100部
(固形分)にポリアクリルエステル分散体(「モビニー
ル742」、ヘキスト合成株式会社製)を夫々1,2,
5,10及び15部(固形分)加え、これらを金網付金
型に注入し、プレス脱水成形後170℃で10時間乾燥
して成形体を得た。
得られた成形体の物性を下記第21表に示す。
実施例 6 実施例1で得られたシーツドライド結晶スラリー100
部(固形分)に、実施例5と同一の分散体5部(固形分
)及び所定量のパルプを加え、これらを夫々実施例5と
同様に形成して成形体を得た。
得られた成形体の物性を上記第22表に示す。実施例
7 実施例1で得られたシーツドライド結晶スラリー100
部(固形分)に、実施例5と同一の分散体5部(固形分
)、ガラス繊維10部及び所定量のパルプを添加混合し
、以下実施例5と同様にして成形体を得た。
得られた成形体の物性を下記第23表に示す。
実施例 8 実施例4で用いたと同一の生石灰42.3部を60〜6
5°Cで15倍の水で消和し、ホモミキサーで30分間
分散させて沈降容積46.0mlの石灰乳を得た。
この石灰乳に珪砂粉末(化学分析値5I0298.04
%、 A72030.67%、Fe2030.04%、
Ca00.02%、MgO0,02%、1g。
Loss 0.13%)45.2部を加え、全体の水量
を固形分の18倍となるように混合して原料スラリーを
得た。
これを飽和水蒸気圧12kg/i、温度191°Cで8
時間、実施例1で使用したと同じオートクレーブに適当
な邪魔板を取り付は回転数14Or、p6mで撹拌しな
がら水熱合成反応させた。
X線回折の結果、生成した結晶スラリーはシーツドライ
ド結晶より成ることを確認した。
又その結晶子成長抵抗指数は35.1であった。
第24表にこのスラリーを構成するシーツドライド結晶
の球状二次粒子の特性を示す。
上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120°Cで
20時間乾燥して、成形体試料■〜■を得た。
また上記スラリー90部(固形分)に、実施例5で用い
たと同一の分散体10部(固形分)を混合後間様にプレ
ス成形、乾燥して成形体試料■〜■を得た。
得られた各成形体の物性を下記第25表に示す。
実施例 9 実施例8で得られたシーツドライド結晶スラリー80部
(固形分)に石綿20部を添加混合して金網付金型に注
入し、プレス脱水成形後170℃で10時間乾燥して成
形体■及び■を得た。
これらの成形体の物性を下記第26表に示す。
上記成形体I、Hの破断面を走査型電子顕微鏡で観察す
ると密度0.2の成形体では、第16図(倍率600倍
)に示すように、球状二次粒子の構造が見られ、また密
度0.4の成形体では、第17図(倍率600倍)に示
すように該成形体の表面部分では片麻構造を示すが、成
形体の内部では第18図(倍率600倍)に示すように
まだ球状二次粒子の構造が確認された。
比較例 1 実施例4で用いたと同一の生石灰41.5部を75°C
の温湯500部中で消化した。
得られた石灰乳の沈降容積は41TILlであった。
この石灰乳にシリコンダスト(化学分析値非晶質珪酸9
3.20係、M20 s 0.18 ’l)、Fe20
30.87%、Ca0o、12fo、Mg03.29%
、I、9.Lossl、68% )46.0部をホモミ
キサーにて20分水中分散させたものを加え全体の水量
を固形分の24倍(重量)として得られた原料スラリー
を、圧力12kg/Ci、、温度191℃のオートクレ
ーブ内で10or、plmで撹拌しながら8時間水熱合
成反応を行なってシーツドライド結晶スラリーを得た。
得られた結晶の結晶子の大きさを、(400)、(02
0)、(001)の面で測定した所、それぞれDa=3
21人、Db=380人及びD c = 197人であ
った。
また上記結晶を1000℃で3時間焼成して得られたβ
−ワラストナイト結晶の結晶子の大きさを(400)、
(020)、(002)面で測定した所、それぞれDa
’−191人、D b’−743人及びDc’= 72
2人であった。
これから求めた結晶子成長抵抗指数は2.3であった。
上記で得られたシーツドライド結晶スラリーの二次粒子
の特性は下記第27表の通りであった。
上記で得られたスラリーをプレス成形し、120°Cで
20時間乾燥して成形体状jF) I〜■を得た。
さらに上記と同一のスラリー90部(固形分)にセメン
ト10部を添加混合した混合物から同様に成形乾燥して
成形体試料■〜■を得た。
得られた各成形体の物性を上記第28表に示す。
上記第28表に示される各成形体を夫々ioo。
℃で3時間焼成して得た成形体の物性は下記第29表記
載の通りである。
比較例 2 実施例1と同一の生石灰42.3部を90〜95°Cの
温湯500部中で消和し、沈降容積41m1の石灰乳を
得た。
この石灰乳に実施例1と同一の珪石粉末45.2部を加
えて全体の水量を固形分の24倍(重量)として得られ
た原料スラリーを圧力12 kg/i、温度191°C
のオートクレーブ内で10Or、plmで撹拌しながら
10時間水熱合成反応を行なった。
得られたスラリーはX線回折の結果シーツドライド結晶
より構成されていた。
このシーツドライド結晶の結晶子の大きさはDa=36
0人、Db=338人及びD c = 165人で、こ
の結晶を1000℃で3時間焼成して得られた結晶の結
晶子の大きさはそれぞれDa′−602人、Db’=3
04人及びDc’=271人であった。
これから求めた結晶子成長抵抗指数は40.5であった
このシーツドライド結晶の球状二次粒子の特性を下記第
30表に示す。
上記で得られたシーツドライド結晶スラリーを実施例1
と同様にプレス成形後乾燥して成形体試料1〜■を得た
また上記スラリー90部(固形分)に、石綿5部、セメ
ント2部、及び粘土3部を添加混合して調製した混合物
を同様にプレス成形乾燥して成形体試料■及び■を得た
得られた各成形体の物性を下記第31表に示す。
上記第31表に示された成形体を1000℃で3時間焼
成して得た成形体の物性を下記第32表に示す。
比較例 3 実施例1で用いたと同一の生石灰を8倍量の熱水(80
℃)中に投入して消化後、そのまま24時間静置、熟成
させた。
これに比較例1で用いたと同一のフェロシリコンダスト
を、CaO/5iO2(モル比)=1となるように調合
し、全固形物の18倍量の水と共に撹拌機付オートクレ
ーブに入れ、原料スラリーが沈降しない程度に撹拌しな
がら15ky/cI?Lの圧力下で5時間水熱反応させ
て、シーツドライド結晶の二次粒子スラリーを得た。
該結晶における結晶子成長抵抗指数及び該二次粒子の特
性を第33表に示す。
また上記スラリーに、5重量係のガラス繊維を加えてプ
レス脱水成形後、120℃で乾燥して得られた成形体の
物性を第34表に示す。
比較例 4 生石灰消化時の水量を4倍とする以外は、比較例3と同
様にしてシーツドライド結晶スラリー及び成形体を得た
夫々の特性及び物性を第33表及び第34表に示す。
比較例 5 比較例3と同一の生石灰を10倍量の熱水(50°C)
で消化後、そのまま24時間静置熟成し、これを実施例
1と同一の鳥屋根珪石とCab/S i02 (モル比
)−1,0となるよう混合し、全固形分に対して15倍
量の水と共に、オートクレーブ中15kg/iの圧力で
5時間、撹拌しながら水熱反応を行なわせて、シーツド
ライド結晶の二次粒子スラリーを得た。
また該スラリーをプレス成形し、120℃で乾燥して成
形体を得た。
上記生成結晶における結晶子成長抵抗指数、スラリーの
特性及び成形体の物性を夫々第33表及び第34表に示
す。
比較例 6 比較例3と同一の生石灰を15倍量の常温の水で消化し
、48時間静置して熟成させた。
これを比較例1と同一のフェロシリコンダストとCaO
/5iO2(モル比)=1.0になるように調合し、こ
れらに対して5重量係のアモサイト石綿と全固形分の1
5倍量の水と共に混合スラリー化し、80〜90°Cで
2時間加熱してゲル化させた後、プレス脱水成形した。
次いで成形物をオートクレーブに入れ、圧力15ky/
iで5時間水熱反応させた後、120°Cで乾燥した。
得られた成形体の物性を第34表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例1の珪酸カルシウム成形体を構成
する結晶子成長抵抗指数15以上のシーツドライド結晶
の電子顕微鏡写真(倍率30000倍)である。 第2図は上記結晶子成長抵抗指数15以上のシーツドラ
イド結晶を1000°Cで3時間焼成して得られるβ−
ワラストナイト結晶の電子顕微鏡写真(倍率30000
倍)である。 第3図は結晶子成長抵抗指数15以下のシーツドライド
結晶の電子顕微鏡写真(倍率30000倍)である。 第4図は上記結晶子成長抵抗指数15以上のシーツドラ
イド結晶を1000℃で3時間焼成して得られるβ−ワ
ラストナイト結晶の電子顕微鏡写真(倍率30000倍
)である。 第5図は本発明実施例1で用いる成形前のシーツドライ
ドの球状二次粒子の光学顕微鏡写真(倍率200倍)、
第6図は同二次粒子の走査型電子顕微鏡写真(倍率30
00倍)、第7図は同二次粒子の電子顕微鏡写真(倍率
15000倍)、第8図は同二次粒子を合成樹脂で包埋
し、これをミクロトーム切片法により切断した試料薄片
の光学顕微鏡写真(倍率1100倍)及び第9図は同試
料薄片の電子顕微鏡写真(倍率8700倍)である。 第10図は本発明実施例1の珪酸カルシウム成形体(密
度的0.29/cyy? )の破断面の走査型電子顕微
鏡写真(倍率2000倍)及び第11図は同本発明実施
例1の珪酸カルシウム成形体(密度的o、ig/cyy
t、 )の破断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率200
0倍)である。 第12図及び第13図は夫々本発明実施例1の珪酸カル
シウム成形体(密度的0.47! /cyyt及′メ約
0.8 g /cyit )の破断面の走査型電子顕微
鏡写真(共に倍率2000倍)である。 第14図は実施例1で得られる本発明成形体(1000
°C3時間焼成後のもの)を構成する二次粒子の走査型
電子顕微鏡写真(倍率2000倍)である。 第15図は本発明実施例4の珪酸力ルシラム成形体を構
成する結晶子成長抵抗指数15以上のフオシャジャイト
結晶の電子顕微鏡写真(倍率15000倍)である。 第16図、第1γ図及び第18図は本発明実施例9の珪
酸カルシウム成形体の破断面走査型電子顕微鏡写真(倍
率600倍)である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 結晶子成長抵抗指数15以上のシーツドライド又は
    (及び)フオシャジャイトの針状結晶が三次元的に絡合
    して成る球状二次粒子が、相互に連結して構成された成
    形体であって、該球状二次粒子は成形前にその外殻の厚
    さが0.3〜10μm1その外径が10〜80μm1及
    びその見掛密度が0.13g/i以下であったことを特
    徴とする珪酸カルシウム成形体。 2 成形前の球状二次粒子の外径が20〜50μmであ
    る特許請求の範囲第1項記載の成形体。 3 球状二次粒子が、沈降容積45m1以上の石灰乳と
    結晶質を主として含む珪酸とを含む原料スラリーを加圧
    上加熱、撹拌しながら水熱合成反応させることにより得
    られる特許請求の範囲第1項記載の成形体。 4 結晶子成長抵抗指数15以上のシーツドライド又は
    (及び)フオシャジャイトの針状結晶が三次元的に絡合
    して成る球状二次粒子が、相互に連結して構成され、更
    に添加材が均一に混合された成形体であって、上記球状
    二次粒子は成形前にその外殻の厚さが0.3〜10μm
    1その外径が10〜80μm1及びその見掛密度が0.
    1351’/i以下であったことを特徴とする珪酸カル
    シウム成形体。 5 添加材が繊維質物質である特許請求の範囲第4項記
    載の成形体。 6 添加材が粘土質物質である特許請求の範囲第4項記
    載の成形体。 1 添加材がバインダー物質である特許請求の範囲第4
    項記載の成形体。 8 結晶子成長抵抗指数15以上のゾーンドライド又は
    (及び)フオシャジャイトの針状結晶が三次元的に絡合
    して成る球状二次粒子が、相互に連結して構成された成
    形体であって、該球状二次粒子は成形前にその外殻の厚
    さが0.3〜10μm、その外径が10〜80pm、及
    びその見掛密度が0、13 g/CIrL以下であった
    珪酸カルシウム成形体を800°C以上の温度で焼成し
    て、該成形体を構成する結晶をβ−ワラストナイト結晶
    に転化させたことを特徴とする珪酸カルシウム成形体。 9 結晶子成長抵抗指数15以上のシーツドライド又は
    (及び)フオシャジャイトの針状結晶が三次元的に絡合
    して成る球状二次粒子が、相互に連結して構成され、更
    に無機質の添加材が均一に混合された成形体であって、
    上記球状二次粒子は成形前にその外殻の厚さが0.3〜
    10μm1 その外径が10〜80μm1及びその見掛
    密度が0.13g/cyrt以下であった珪酸カルシウ
    ム成形体を800°C以上の温度で焼成して、該成形体
    を構成する結晶をβ−ワラストナイト結晶に転化させた
    ことを特徴とする珪酸カルシウム成形体。
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