JPS5941496Y2 - 室外ユニツトのモ−タ支持枠構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気調和機の室外ユニットにおいて室外ファ
ン駆動用のモータを支持するためのモータ支持枠構造に
関するものである。

一般に、この種の室外ユニットにおいては、本体ケーシ
ング内に吹出グリルに対向して室外ファンが内蔵され、
該室外ファンの下流側には室外ファンを駆動するモータ
が支持枠によって固定支持されて内蔵されている。

ところで、従来、この上うなモータ支持枠構造としては
、両側端に支柱部を有する矩形状の支持枠を本体ケーシ
ング内に上下方向に立設し、該支持枠の中央部にモータ
を固定する固定部を設けるとともに、該固定部の上下に
は室外ファンへ通風する通風孔を大きく開設して、室外
ファンへの通風抵抗を可及的に小さくするようにしたも
のが広く採用されている。

しかしながら、上記従来の構造では、特に室外ユニット
の薄型化を図るべく、上記モータとして扁平形モータを
用いた場合には、室外ファンと支持枠との距離が短くな
るため、室外ファンにより吸込まれる空気が支持枠側に
収束されて且つ該支持枠を通過する際の流速が速いもの
となることにより、通風抵抗が大きいものとなるととも
に、風切り音が発生し、室外ユニットの騒音源の要因と
なるという問題があり、特に支持枠の支柱部の断面が下
流側に向かって凹陥した形状の場合には顕著である。

そこで、本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、軸
心を水平にした軸流ファンを連結したモータを備え、該
モータとほぼ同じ大きさであって、前記モータを固定す
る垂直面を備えた固定部を設け、該固定部の垂直面両側
端に、本体ケーシングの底板と天板との間に亘って上下
方向に延び、かつ水平方向の断面形状がほぼ円弧状であ
る支柱部を、該半円形状の膨出部が上流側に向うように
連設するとともに、前記各支柱部の上下端部それぞれに
、前記各上端部間又は各下端部間に亘って前記本体ケー
シングに固定するための上端取付片及び下端取付片を連
設して、前記各支柱部間の前記固定部上下端と各取付片
との間にそれぞれ通風孔を形成したことにより、扁平形
モータを用いた場合においても、上記支柱部での通風抵
抗を可及的に減少させるとともに、風切り音の発生を低
減させ得るようにした室外ユニットのモータ支持枠構造
を提供せんとするものである。

この場合、上記支柱部として丸棒等の別部材を用いるこ
とも考えられるが、別部材であるため、支持枠へのスポ
ット溶接等を必要とし、コストアップとなるので好まし
くない。

その故、上記支柱部は支持枠と一体底形されるものであ
り、またプレス成形上断面がほぼ円弧状となるのである
。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。

第１図ないし第４図は本考案の実施例に係る室外ユニッ
トを示し、１は室外ユニットの本体ケーシングであって
、該本体ケーシング１は天板２と左右の側板３，４と底
板５とからなり、本体ケーシング１の前後面には吸込グ
リル６および吹出グリル７が装着されている。

上記本体ケーシング１内には室外側熱交換器８、扁平形
モータ９および該モータ９により駆動される軸心が水平
な軸流室外ファン１０が内蔵され、また本体ケーシング
１内の側方には仕切板１１によって両底された圧縮機室
１２が形成され、該圧縮機室１２内には圧縮機１３が設
置されている。

１４は本体ケーシング１の側方に突設された室内側連絡
配管用接手、１５は本体ケーシング１の底部（底板５）
下面の両側に固定された脚である。

上記扁平形モータ９は室外ファン１０の上流側に配置さ
れ、第５図に示すように支持枠１６に固定されている。

すなわち、上記支持枠１６は、第６図にも示すように、
両側端に本体ケーシング１の底板５と天板２との間に亘
って上下方向に延びる支柱部１７．１７を有し、中央部
にモータ９とほぼ同じ大きさであって該モータ９を固定
する垂直面を備えた固定部１８を有するとともに、該固
定部１８の上下には室外ファン１０へ通風する大きな面
積の通風孔１９、２０を有し、上端部には］字形状に折
曲げられた上端取付片２１が設けられているとともに、
下端部にはＬ字形状に折曲げられた下端取付片２２が設
けられ、上端取付片２１を天板２にビス２３止めすると
ともに下端取付片２２を底板５にビス２４止めして、本
体ケーシング１内に直立状態に固定されている。

上記固定部１８の垂直面には、その中央に円形状の嵌合
孔２５が穿設され、該嵌合孔２５内にモータ９の底部を
嵌入せしめて、ボルト２６によってモータ９が固定支持
されている。

そして、上記支柱部１７は、第７図にも示すように、プ
レス底形によりその水平方向の断面が上流側に向かって
ほぼ円弧状に膨出した形状に形成されている。

さらに、該支柱部１７内にはモータ９へのリード線２７
が挿通収納せしめて配されている。

したがって、上記の如く、本体ケーシング１内に立設さ
れたモータ９支持用の支持枠１６の両側端支柱部１７．
１７を、水平方向断面が上流側に向かって円弧状に膨出
した形状に形成したことにより、室外ファン１０によっ
て空気が吸込まれる際、空気流は上記支柱部１７の円弧
状の外周面に沿って下流から上流へ、渦流を生ずること
なくスムーズに流れ、たとえ上記実施例の如く扁平形モ
ータ９を用いることにより支持枠１６側へ収束し且つ流
速の速い空気流となっても、上記支柱部１７ではスムー
ズに流れるので、該支柱部１７での通風抵抗は著しく小
さいものとなるとともに、風切り音の発生が低減される
ことになる。

特に、室外ファン１０が軸流ファンであっても完全に軸
心方向に空気が流れているのではなく、羽根の捩れ角に
応じて接線方向に若干類いてお・す、支柱部１７の上下
方向の位置により空気流の方向は異なっている。

このような空気流に対しても支柱部１７の断面形状が円
弧状であることにより、流れを乱すことがなく通風抵抗
を減少でき有効である。

さらに、上記支柱部１７内にリード線２７を配したこと
により、リード線２７の配線のためのスペースを別個に
要することなく、支柱部１７内の空−間を有効に利用す
ることができるとともに、リード線２７の存在による通
風抵抗の増大を皆無とすることができる。

また、上記支柱部１７は別部材ではなくかつ円弧状断面
形状であることにより、上記通風抵抗の減少を図りなが
ら、支持枠１６とプレス底形により容易に一体底形でき
るので、溶接等による一体化を要さず安価に製作するこ
とができる。

よって、本考案によれば、扁平形モータを用いても支持
枠の支柱部での空気の通過抵抗を著しく減少させること
ができるので、室外ファンへの通風抵抗の減少によるモ
ータ人力の低減化および騒音の低下を図ることができる
とともに、支持枠の支柱部及び固定部を前後方向に薄く
することができて室外ユニットの薄型化に大いに寄与す
ることができ、また、一体プレス成形により安価に提供
することができる等、実用上優れた効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を例示するもので、第１図ないし
第４図はそれぞれ室外ユニットを示す正面図、平面図、
側面図および背面図で、第５図は第１図の■−■線断面
図、第６図は支持枠の斜視図、第７図は第６図の■−■
線断面図である。 １・・・・・・本体ケーシング、９・・・・・・モータ
、１０・・・・・・室外ファン、１６・・・・・・支持
枠、１７・・・・・・支柱部、１８・・・・・・固定部
、１９．２０・・・・・・通風孔、２１・・・・・・上
端取付片、２２・・・・・・下端取付片、２７・・・・
・・リード線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸心を水平にした軸流ファン１０を連結したモータ９を
   備え、該モータ９とほぼ同じ大きさであって、前記モー
   タ９を固定する垂直面を備えた固定部１８を設け、該固
   定部１８の垂直面両側端に、本体ケーシング１の底板５
   と天板２との間に亘って上下方向に延び、かつ水平方向
   の断面形状がほぼ円弧状である支柱部１乙１７を、該円
   弧状の膨出部が上流側に向うように連設するとともに、
   前記各支柱部１７の上下端部それぞれに、前記各上端部
   間又は各下端部間に亘って前記本体ケーシング１に固定
   するための上端取付片２１及び下端取付片２２を連設し
   て、前記各支柱部１７間の前記固定部１８上下端と各取
   付片２１．２２との間にそれぞれ通風孔１９．２０を形
   成したことを特徴とする室外ユニットのモータ支持枠構
   造。