JPS5941163B2 - 多層干渉膜 - Google Patents
多層干渉膜Info
- Publication number
- JPS5941163B2 JPS5941163B2 JP54023906A JP2390679A JPS5941163B2 JP S5941163 B2 JPS5941163 B2 JP S5941163B2 JP 54023906 A JP54023906 A JP 54023906A JP 2390679 A JP2390679 A JP 2390679A JP S5941163 B2 JPS5941163 B2 JP S5941163B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- refractive index
- layer
- interference
- interference film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、多層干渉膜の構成要素に関するものである。
従来、誘電体を用いた干渉膜は、干渉フィルター、ミラ
ー、反射防止膜等として光学器機、レンズ、レーザー等
に幅広く活用されている。
ー、反射防止膜等として光学器機、レンズ、レーザー等
に幅広く活用されている。
干渉膜は、普通基板上に、屈折率の異なる物質の層を順
次積み重ねて(・くことにより作られており、この干渉
膜の光学特性は、使用する物質の屈折率と、その膜構成
により決まつてくる。低屈折率の物質としては、MgF
2やSiO2が広く使用され、高屈折率物質としては、
ZnS、TiO2、ZrO2、Sb2O3、ceo2等
々の各種の酸化物、硫化物が用いられてきた。これらの
高屈折率物質は、化合物である為、膜の生成条件のばら
つきにより光学特性が大幅に変わる上、経時変化もかな
りあり、また、1つの層内においても膜の光学特性が不
均質の傾向を示す為、干渉膜の光学特性に悪影響を及ぼ
していた。また、ハードコートを行なう為に、基板を加
熱して膜を形成すると、蒸着機内で測定した分光透過率
特性と、蒸着機から取り出して測定した分光透過率特性
とがずれるという問題点もあつた。
次積み重ねて(・くことにより作られており、この干渉
膜の光学特性は、使用する物質の屈折率と、その膜構成
により決まつてくる。低屈折率の物質としては、MgF
2やSiO2が広く使用され、高屈折率物質としては、
ZnS、TiO2、ZrO2、Sb2O3、ceo2等
々の各種の酸化物、硫化物が用いられてきた。これらの
高屈折率物質は、化合物である為、膜の生成条件のばら
つきにより光学特性が大幅に変わる上、経時変化もかな
りあり、また、1つの層内においても膜の光学特性が不
均質の傾向を示す為、干渉膜の光学特性に悪影響を及ぼ
していた。また、ハードコートを行なう為に、基板を加
熱して膜を形成すると、蒸着機内で測定した分光透過率
特性と、蒸着機から取り出して測定した分光透過率特性
とがずれるという問題点もあつた。
また、ソフトコートで良い分光特性のものを得ても、後
の取り扱かいが大変で、非常に使いづらいものであつた
。また、物質によつては、光の波長による屈折率の変化
が大きかつたり、吸収があつたりして、設計値通りの干
渉膜を作るのは、困難であつた。また、膜の耐薬品性、
強度という面からの制約で、基板のない干渉膜だけのも
のを作るということもできなかつた。本発明は、かかる
欠点を除去したもので、その目的は、光学特性が良く、
経時変化がなく、機械的強度の高い干渉膜を提供するこ
とにある。
の取り扱かいが大変で、非常に使いづらいものであつた
。また、物質によつては、光の波長による屈折率の変化
が大きかつたり、吸収があつたりして、設計値通りの干
渉膜を作るのは、困難であつた。また、膜の耐薬品性、
強度という面からの制約で、基板のない干渉膜だけのも
のを作るということもできなかつた。本発明は、かかる
欠点を除去したもので、その目的は、光学特性が良く、
経時変化がなく、機械的強度の高い干渉膜を提供するこ
とにある。
以下実施例に基づいて本発明を詳しく説明する。実施例
1透明石英板上に、低屈折率物質としてMgF2を高
屈折物質としてダイヤモンド状カーボン膜を用(・た1
5層の狭帯域フィルターを設けた。
1透明石英板上に、低屈折率物質としてMgF2を高
屈折物質としてダイヤモンド状カーボン膜を用(・た1
5層の狭帯域フィルターを設けた。
MgF2膜、ダイヤモンド状カーボン膜共にイオンビー
ムスパッタリング蒸着法によつて設け、膜厚の制御は、
研摩した石英板をモニター基板に用いた反射型の光学モ
ニターで行なつた。カーボン膜の結晶構造は、ダイヤモ
ンドの結晶構造とは同じではないが、屈折率は24が得
られた。本実施例においては、基板の加熱は行なわずに
蒸着を行なつたが、膜は硬く、耐擦傷性は、基板の石英
板よりもよかつた。また、このフィルターの特性は、第
1図に示すが、ほぼ設計値通りの特性が得られた。また
、蒸着機中で測定したフィルターの特性と、蒸着機から
とり出した時のフイルタ一の特性に差は認められなかつ
た。第2図には、フイルタ一の膜構成を示しておく。図
でHはカーボン膜、LはMgF2膜で、それぞれ光学的
膜厚はフイルタ一の中心波長550mmの+である。ス
ペーサーの厚さは、中心波長の+である。実施例 2 実施例1の狭帯域フイルタ一の石英基板のコートされて
(・ない面にレジストを第3図のように塗布し、フツ化
アンモンを用いてエツチングを行なつた。
ムスパッタリング蒸着法によつて設け、膜厚の制御は、
研摩した石英板をモニター基板に用いた反射型の光学モ
ニターで行なつた。カーボン膜の結晶構造は、ダイヤモ
ンドの結晶構造とは同じではないが、屈折率は24が得
られた。本実施例においては、基板の加熱は行なわずに
蒸着を行なつたが、膜は硬く、耐擦傷性は、基板の石英
板よりもよかつた。また、このフィルターの特性は、第
1図に示すが、ほぼ設計値通りの特性が得られた。また
、蒸着機中で測定したフィルターの特性と、蒸着機から
とり出した時のフイルタ一の特性に差は認められなかつ
た。第2図には、フイルタ一の膜構成を示しておく。図
でHはカーボン膜、LはMgF2膜で、それぞれ光学的
膜厚はフイルタ一の中心波長550mmの+である。ス
ペーサーの厚さは、中心波長の+である。実施例 2 実施例1の狭帯域フイルタ一の石英基板のコートされて
(・ない面にレジストを第3図のように塗布し、フツ化
アンモンを用いてエツチングを行なつた。
エツチング部分は、直径5mmの円形にした。干渉膜の
部分はフツ化アンモンでは全くエツチングされない為、
直径5muの基板のない第4図に示すような干渉膜が得
られた。この膜は膜事体が十分な強度をもち、また、膜
のたわみもほとんどなかつた。この基板のない干渉膜の
分光特性は、図5に示す通りであつた。実施例 3 ジエチレングリコールカーボネート樹脂上に、SlO2
、Al2O3、HfO2とダイヤモンド状カーボン膜と
を組み合わせて、第6図に示す反射防止膜を設けた。
部分はフツ化アンモンでは全くエツチングされない為、
直径5muの基板のない第4図に示すような干渉膜が得
られた。この膜は膜事体が十分な強度をもち、また、膜
のたわみもほとんどなかつた。この基板のない干渉膜の
分光特性は、図5に示す通りであつた。実施例 3 ジエチレングリコールカーボネート樹脂上に、SlO2
、Al2O3、HfO2とダイヤモンド状カーボン膜と
を組み合わせて、第6図に示す反射防止膜を設けた。
61は、ジエチレングリコールカーボネート製レンズで
あり、62はSiO2の厚さ3μmの層、63は、Al
2O3とHfO2との混合物λ0の層で膜厚は一、64
はダイヤモンド状カーボλ0ン層であり膜厚は− 65
はSiO2の層で膜厚λ0は一である。
あり、62はSiO2の厚さ3μmの層、63は、Al
2O3とHfO2との混合物λ0の層で膜厚は一、64
はダイヤモンド状カーボλ0ン層であり膜厚は− 65
はSiO2の層で膜厚λ0は一である。
ここでλ。は550μm1膜厚とは光学的膜厚である。
このコートレンズの1つの面の分光反射率特性を第7図
に示す。SiO2及びAl2O3とHfO2との混合物
は、イオンビームスパツタリング法で蒸着し、ダイヤモ
ンド状カーボン膜は、スパツタリングイオン銃を用いて
蒸着した。この反射防止膜は、落砂試験、ワイヤーブラ
シ試験においては、石英ガラスと同程度の特性を示し、
鉛筆硬度も5Hで、基板のジエチレングリコールカーボ
ネート樹脂よりもはるかに硬くなつている。また、耐候
性にも優れ、70℃の温水中に3時間放置しても全く異
常が認められなかつた。このように、ダイヤモンド状カ
ーボン膜は、低温で成長しても、硬く、光学特性が安定
している為、光学的な干渉膜には、従来の金属酸化物に
代表される高屈折率物質よりも、はるかに適した材料で
ある。また、熱伝導率が高い為、レーザー光線用のミラ
ー等の、高エネルギー密度の光線の通る場所に用いれば
、使用中のドラフトの少ないミラーを作ることも可能に
なる。
このコートレンズの1つの面の分光反射率特性を第7図
に示す。SiO2及びAl2O3とHfO2との混合物
は、イオンビームスパツタリング法で蒸着し、ダイヤモ
ンド状カーボン膜は、スパツタリングイオン銃を用いて
蒸着した。この反射防止膜は、落砂試験、ワイヤーブラ
シ試験においては、石英ガラスと同程度の特性を示し、
鉛筆硬度も5Hで、基板のジエチレングリコールカーボ
ネート樹脂よりもはるかに硬くなつている。また、耐候
性にも優れ、70℃の温水中に3時間放置しても全く異
常が認められなかつた。このように、ダイヤモンド状カ
ーボン膜は、低温で成長しても、硬く、光学特性が安定
している為、光学的な干渉膜には、従来の金属酸化物に
代表される高屈折率物質よりも、はるかに適した材料で
ある。また、熱伝導率が高い為、レーザー光線用のミラ
ー等の、高エネルギー密度の光線の通る場所に用いれば
、使用中のドラフトの少ないミラーを作ることも可能に
なる。
第1図は、実施例1の狭帯域干渉フイルタ一の分光透過
率特性を示す。 横軸は光の波長、縦軸は光の透過率である。第2図は、
実施例1の干渉フイルタ一の膜構成を示す。21は、基
板の透明石λ 英板、Hは、ダイヤモンド状カーボン膜のユ層、λ0L
は、MgF2の一層、22は、スペーサーで、λ0Mg
F2の一層である。 第3図は実施例2のレジストの塗布状態を示す。第3図
aは、裏から見た図で、31はレジストの層、34は、
レジストを塗布しない部分で、石英板がむき出しになつ
ている。第3図bは断面で、30は基板の透明石英板、
32は、フイルタ一層である。第4図は、実施例2のエ
ツチング後の状態を示し、42の部分は、基板40がエ
ツチングされ、干渉膜41だけになつている。第5図は
、実施例2の干渉フイルタ一層の分光透過率特性を示す
。第6図は、実施例3の反射防止膜の膜構成を示す。6
1・・・・・・ジエチレングリコールカーボネート製レ
ンズ基材、62・・・・・・SiO2の3μmの層、6
3・・・・・・Al2O3とHfO2との混合膜層、6
4・・・・・・ダイヤモンド状カーボン層、65・・・
・・・SiO2の層。 第7図は、実施例3の反射防止膜の分光反射率特性を示
す。1つの面についてのものである。
率特性を示す。 横軸は光の波長、縦軸は光の透過率である。第2図は、
実施例1の干渉フイルタ一の膜構成を示す。21は、基
板の透明石λ 英板、Hは、ダイヤモンド状カーボン膜のユ層、λ0L
は、MgF2の一層、22は、スペーサーで、λ0Mg
F2の一層である。 第3図は実施例2のレジストの塗布状態を示す。第3図
aは、裏から見た図で、31はレジストの層、34は、
レジストを塗布しない部分で、石英板がむき出しになつ
ている。第3図bは断面で、30は基板の透明石英板、
32は、フイルタ一層である。第4図は、実施例2のエ
ツチング後の状態を示し、42の部分は、基板40がエ
ツチングされ、干渉膜41だけになつている。第5図は
、実施例2の干渉フイルタ一層の分光透過率特性を示す
。第6図は、実施例3の反射防止膜の膜構成を示す。6
1・・・・・・ジエチレングリコールカーボネート製レ
ンズ基材、62・・・・・・SiO2の3μmの層、6
3・・・・・・Al2O3とHfO2との混合膜層、6
4・・・・・・ダイヤモンド状カーボン層、65・・・
・・・SiO2の層。 第7図は、実施例3の反射防止膜の分光反射率特性を示
す。1つの面についてのものである。
Claims (1)
- 1 低屈折率物質の層と高屈折率物質の層及び1又は前
記低屈折率物質の屈折率と前記高屈折率物質の屈折率の
間の値をとる屈折率をもつ物質の層とが2層以上重なつ
てできた干渉膜において、高屈折率物質の層としてダイ
ヤモンド状カーボン薄膜を用いたことを特徴とする多層
干渉膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54023906A JPS5941163B2 (ja) | 1979-02-28 | 1979-02-28 | 多層干渉膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54023906A JPS5941163B2 (ja) | 1979-02-28 | 1979-02-28 | 多層干渉膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55117106A JPS55117106A (en) | 1980-09-09 |
JPS5941163B2 true JPS5941163B2 (ja) | 1984-10-05 |
Family
ID=12123506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP54023906A Expired JPS5941163B2 (ja) | 1979-02-28 | 1979-02-28 | 多層干渉膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5941163B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1991002216A1 (en) * | 1989-07-27 | 1991-02-21 | Seiko Instruments Inc. | Fluorescent x-ray film thickness gauge |
JP2003512497A (ja) * | 1999-10-20 | 2003-04-02 | フレックス プロダクツ インコーポレイテッド | 色シフト性炭素含有干渉顔料 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4524106A (en) * | 1983-06-23 | 1985-06-18 | Energy Conversion Devices, Inc. | Decorative carbon coating and method |
JPS6155602A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-20 | Canon Inc | ビ−ムスプリツタ− |
KR0176767B1 (ko) * | 1995-03-17 | 1999-05-01 | 구자홍 | 다이아몬드상 탄소 박막의 반사 방지 층을 갖는 액정 표시 장치 |
-
1979
- 1979-02-28 JP JP54023906A patent/JPS5941163B2/ja not_active Expired
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1991002216A1 (en) * | 1989-07-27 | 1991-02-21 | Seiko Instruments Inc. | Fluorescent x-ray film thickness gauge |
JP2003512497A (ja) * | 1999-10-20 | 2003-04-02 | フレックス プロダクツ インコーポレイテッド | 色シフト性炭素含有干渉顔料 |
JP4925154B2 (ja) * | 1999-10-20 | 2012-04-25 | ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレイション | 色シフト性炭素含有干渉顔料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55117106A (en) | 1980-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4128303A (en) | Anti reflection coating with a composite middle layer | |
US4415233A (en) | Achromatized beam splitter of low polarization | |
JP2720959B2 (ja) | 高屈折の光学コーテイング製造用の蒸気析出素材 | |
US5415946A (en) | Vapor-deposition material for the production of optical coatings of medium refractive index | |
JPS60502173A (ja) | 有機材料から成る光学部材に対する反射防止被膜 | |
JPS5941163B2 (ja) | 多層干渉膜 | |
JPH0238921B2 (ja) | ||
CN113253373B (zh) | 一种闪耀光栅技术可见光变色的眼镜镜片 | |
JPH07331412A (ja) | 赤外線用光学部品及びその製造方法 | |
JPS6222121B2 (ja) | ||
JPH03242319A (ja) | 中間的屈折率を有する透明被覆 | |
JPS58223101A (ja) | 多面鏡の製造方法 | |
JPH058801B2 (ja) | ||
JP2874439B2 (ja) | 光波長可変フィルタ及びその製造方法 | |
JPH10123303A (ja) | 反射防止光学部品 | |
JPH0812302B2 (ja) | チタン酸化物薄膜の製造方法 | |
JPS58113901A (ja) | 積層型光学構体 | |
JPS638605A (ja) | 合成樹脂部材の反射鏡 | |
JP3404346B2 (ja) | 光学薄膜の製造方法及び光学薄膜を有する基板の製造方法 | |
JPS6326603A (ja) | 合成樹脂部材の反射鏡 | |
JP2979327B2 (ja) | 低融点基体上蒸着反射防止膜 | |
JPS6098401A (ja) | プラスチツク光学部品 | |
JPS6363002A (ja) | レ−ザ用反射鏡 | |
JPS6187104A (ja) | 反射防止膜 | |
SU1270734A1 (ru) | Материал высокопреломл ющего сло интерференционного покрыти |