JPH07331412A - 赤外線用光学部品及びその製造方法 - Google Patents

赤外線用光学部品及びその製造方法

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JPH07331412A
JPH07331412A JP6128704A JP12870494A JPH07331412A JP H07331412 A JPH07331412 A JP H07331412A JP 6128704 A JP6128704 A JP 6128704A JP 12870494 A JP12870494 A JP 12870494A JP H07331412 A JPH07331412 A JP H07331412A
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temperature
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infrared
optical component
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Kazumasa Konishi
一昌 小西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な赤外線用光学部品及びその製造方法を
提供すること。 【構成】 透過部材又は反射部材からなる基材の表面に
YbF3 、PrF3 、YF3 又はSmF3 よりなる低屈
折率材の膜を形成させたことを特徴とする赤外線用光学
部品及び特定の純度及び粒径の原料を使用し、基材の温
度を特定範囲に保持しながら前記基材の表面に低屈折率
材を蒸着させることを特徴とする前記赤外線用光学部品
の製造方法。 【効果】 赤外線の吸収率が低く、しかも高い耐環境性
を有する赤外線用光学部品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透過部材又は反射部材
からなる基材の表面にコーティング膜を形成させた赤外
線用光学部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種のウインドウ、レンズ、部分反射
鏡、全反射鏡、フィルタ、ファイバなどの赤外線用光学
部品として透過部材又は反射部材からなる基材(以下、
単に基材という)の表面に反射防止膜、部分反射膜ある
いは増反射膜などのコーティング層を形成させたものが
用いられている。従来、これらの赤外線用光学部品のコ
ーティング膜は、低屈折率材としてThF4 やPbF2
などを、高屈折率材としてはZnS、ZnSe、Geな
どを用いて、単層あるいは2層以上の複層で形成されて
いる。図2に従来の赤外線用光学部品の1例を示す。こ
の例は、基材としてのZnSe部材1の表面に低屈折率
材膜としてThF4 膜4がコーティングされ、さらにそ
の上に高屈折率材膜としてZnSe膜3が形成されたも
のである。従来、この種の膜の低屈折率材としてはほと
んどThF4 が使用されている。ThF4 は赤外線の吸
収率が低く、耐環境性(主に耐水性)も高いことから非
常に優れた材料ではあるが、放射性物質であることから
取扱いに注意を要するという問題がある。ThF4 以外
にもいくつかの化合物が使用され、また試験されている
がそれぞれ難点があり、満足すべき材料は見出されてい
ない。例えば、PbF2 及びBaF2 は赤外線の吸収率
は低いが耐環境性が低い。また、YbF3 、YF3 は赤
外線の吸収率が高く、高出力レーザなどには使用でき
ず、さらに耐環境性が低いという問題があった。これら
の材料によりZnSeの透過部材の両面上に反射防止膜
を形成させたときの10.6μm波長の赤外線レーザ光
を入射した際の赤外線吸収率及び耐環境性の試験を行っ
たデータを表1に示す。なお、耐環境性は水を入れた超
音波洗浄器中で7分間超音波照射した後の剥離がなく、
赤外線吸収率の増加量が0.2%以下のものを○、それ
以外のものを×とした。
【0003】
【表1】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける前記問題点を解決し、取扱いの容易な材料を使用
しながら、赤外線の吸収率が低く、耐環境性の良好なコ
ーティング膜を有する赤外線用光学部品及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の(1)な
いし(13)の赤外線用光学部品及びその製造方法であ
る。 (1)透過部材又は反射部材からなる基材の表面にYb
3 、PrF3 、YF3及びSmF3 からなる群から選
ばれるいずれかの膜を設けてなることを特徴とする赤外
線用光学部品。 (2)基材が、ZnSe、ZnS、GaAs、Ge、C
dTe、PbTeからなる群から選ばれる透過部材又は
表面にAuをコーティングしたSiもしくは表面にAu
をコーティングしたCuである反射部材であることを特
徴とする前記(1)の赤外線用光学部品。 (3)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、Y
bF3 を純度99.95%以上、好ましくは99.99
%以上で平均粒子径0.3mm以上のYbF3 を原料と
し、基材の温度を90〜230℃に保持しながら蒸着さ
せることを特徴とする透過部材又は反射部材からなる基
材の表面にYbF3 の膜を設けた赤外線用光学部品の製
造方法。 (4)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、P
rF3 を純度99.95%以上、好ましくは99.99
%以上で平均粒子径0.3mm以上のPrF3 を原料と
し、基材の温度を250℃以上、好ましくは250〜3
50℃に保持しながら蒸着させることを特徴とする透過
部材又は反射部材からなる基材の表面にPrF3 の膜を
設けた赤外線用光学部品の製造方法。 (5)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、Y
3 を純度99.95%以上、好ましくは99.99%
以上で平均粒子径0.3mm以上のYF3 を原料とし、
基材の温度を90〜160℃に保持しながら蒸着させる
ことを特徴とする透過部材又は反射部材からなる基材の
表面にYF3 の膜を設けた赤外線用光学部品の製造方
法。 (6)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、S
mF3 を純度99.95%、好ましくは99.99%以
上以上で平均粒子径0.3mm以上のSmF3 を原料と
し、基材の温度を250℃以上、好ましくは250〜3
50℃に保持しながら蒸着させることを特徴とする透過
部材又は反射部材からなる基材の表面にSmF3 の膜を
設けた赤外線用光学部品の製造方法。
【0006】(7)透過部材又は反射部材からなる基材
の表面にYbF3 、PrF3 、YF3及びSmF3 から
なる群から選ばれるいずれかよりなる膜を設け、さらに
その上に直下の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以
上の膜を設けてなることを特徴とする赤外線用光学部
品。 (8)基材が、ZnSe、ZnS、GaAs、Ge、C
dTe、PbTeからなる群から選ばれる透過部材又は
表面にAuをコーティングしたSiもしくは表面にAu
をコーティングしたCuである反射部材であることを特
徴とする前記(7)の赤外線用光学部品。 (9)直下の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上
の膜が、ZnSe、ZnS、GaAs、Ge、CdT
e、PbTeからなる群から選ばれるいずれかよりなる
1つの膜であることを特徴とする前記(7)又は(8)
に記載の赤外線用光学部品。 (10)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、
YbF3 を純度99.95%以上、好ましくは99.9
9%以上で平均粒子径0.3mm以上のYbF3を原料
とし、基材の温度を90〜230℃に保持しながら蒸着
させ、さらにその上に直下の膜と屈折率の異なる材料よ
りなる1つ以上の膜を形成させることを特徴とする赤外
線用光学部品の製造方法。 (11)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、
PrF3 を純度99.95%以上、好ましくは99.9
9%以上で平均粒子径0.3mm以上のPrF3を原料
とし、基材の温度を250℃以上、好ましくは250〜
350℃に保持しながら蒸着させ、さらにその上に直下
の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上の膜を形成
させることを特徴とする赤外線用光学部品の製造方法。 (12)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、
YF3 を純度99.95%以上、好ましくは99.99
%以上で平均粒子径0.3mm以上のYF3 を原料と
し、基材の温度を90〜160℃に保持しながら蒸着さ
せ、さらにその上に直下の膜と屈折率の異なる材料より
なる1つ以上の膜を形成させることを特徴とする赤外線
用光学部品の製造方法。 (13)透過部材又は反射部材からなる基材の表面に、
SmF3 を純度99.95%以上、好ましくは99.9
9%以上で平均粒子径0.3mm以上のSmF3を原料
とし、基材の温度を250℃以上、好ましくは250〜
350℃に保持しながら蒸着させ、さらにその上に直下
の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上の膜を形成
させることを特徴とする赤外線用光学部品の製造方法。
【0007】本発明は、従来放射性物質ではなく取扱い
は容易であるが、赤外線の吸収率が高くしかも耐環境性
が低いため低屈折率材の膜用材料としては限られた用途
にしか使用できないと考えられていたYbF3 、PrF
3 、YF3 及びSmF3 について種々検討し、特定の純
度及び粒子径の原料を使用し、基板の温度を各原料化合
物毎に設定した特定の温度範囲に保持しながら蒸着させ
ることによって、YbF3 、PrF3 、YF3 又はSm
3 よりなり、赤外線の吸収率が低く、しかも耐環境性
に優れた低屈折率材の膜が得られることを見出した結果
に基づくものである。
【0008】本発明の赤外線用光学部品は、ZnSe、
ZnS、GaAs、Ge、CdTe、PbTeなどの透
過部材又は表面にAuをコーティングしたSi(Auコ
ートSi、表面に0.1μm以下のNiあるいはCr層
を介してAuをコーティングしたSiを含む)、表面に
AuをコーティングしたCu(AuコートCu)などの
反射部材よりなる基材の表面に、YbF3 、PrF3
YF3 又はSmF3 よりなる低屈折率材の膜を形成させ
たものである。通常は、前記低屈折率材の膜の上に、反
射率を制御する目的でZnSe、ZnS、GaAs、G
e、CdTe、PbTeなどの赤外線に対し透過性の高
い屈折率の異なる材料からなる膜を形成させた形とす
る。
【0009】この基材表面に形成させた低屈折率材の膜
の上に、反射率を制御する目的で設ける屈折率の異なる
材料からなる膜は、1層の場合だけではなく、必要によ
り2層以上の多重層とすることができる。この場合、2
層目以降の膜を形成する材料としては前記のYbF3
PrF3 、YF3 又はSmF3 よりなる低屈折率材ある
いはZnSe、ZnS、GaAs、Ge、CdTe、P
bTeなどの高屈折率材料の中から適宜選択し、それぞ
れの膜が直下の膜と屈折率の異なる材料で形成されるよ
うにする。このようにして形成した膜は反射防止膜、増
反射膜、部分反射膜、多波長反射防止膜、位相制御膜な
どの機能を有するものであり、これらの膜を有する赤外
線用光学部品は各種の部分反射鏡(PRミラー)、ファ
イバー、ウインドウ、集光レンズ、増反射鏡(エンハン
ストミラー)、フィルター、円偏光ミラー(リター
ダ)、ゼロシフトミラーなどとして有用なものである。
【0010】基材表面に低屈折率材の膜を形成させるた
めの原料として純度が99.95%以上、好ましくは9
9.99%以上でかつ、平均粒子径が0.3mm以上の
粒子状あるいはペレット状などのYbF3 (フッ化イツ
テルビウム)、PrF3 (フッ化プラセオジウム)、Y
3 (フッ化イツトリウム)又はSmF3 (フッ化サマ
リウム)を使用する。純度が99.95%未満では原料
に含まれる水分の影響が大きくなり好ましくない。また
平均粒子径が0.3mm未満では原料の表面に吸着する
水分が多くなるので好ましくない。粒子径の上限として
は特に制限はなく、蒸着用るつぼに装入できる大きさで
あればよいが、取扱性の点で0.3〜50mm程度が好
ましい。
【0011】前記要件を満たす粒子状原料を使用し、蒸
着法により基材上に膜を形成させる。本発明において
は、基材の温度を特定の温度範囲内に保持して蒸着処理
を行う点に特徴がある。この温度範囲は使用する原料化
合物の種類によって異なり、YbF3 の場合は90〜2
30℃、PrF3 では250℃以上、好ましくは250
〜350℃、YF3 では90〜160℃、SmF3 では
250以上、好ましくは250〜350℃である。基材
の保持温度が前記範囲より低くなると膜が隙間の多い粒
状となり、ち密性が悪く水分が侵入しやすくなるので好
ましくない。また、YbF3 の場合は230℃、YF3
では160℃を超えると膜が隙間の多い柱状となり、ち
密性が悪く水分が侵入しやすくなるので好ましくない。
PrF3 及びSmF3 の場合は比較的高温でもよく、物
性上は基材の融点(分解温度)あるいは膜材の融点まで
可能であるが、通常は装置の制限により350℃程度ま
でとするのが好ましい。
【0012】基材の温度を前記のように制御する以外は
通常の蒸着方法と同様にしてYbF 3 、PrF3 、YF
3 又はSmF3 よりなる低屈折率材の膜を形成させる。
膜の厚みは制御する波長、反射率等によって異なるが通
常は0.05〜3μm程度とする。大略の蒸着条件は、
真空度4×10-6〜6×10-5Torr、蒸着速度0.
03〜0.07μm/min程度である。本発明の赤外
線用光学部品は、赤外線の吸収率が低く、耐環境性に優
れた部品である。本発明の光学部品において、赤外線の
吸収率の値は、光学部品の種類(膜の構造、基材の材質
等)によって異なるが、本発明の膜材料(YbF3 、P
rF3 、YF3 、SmF3 )で形成した膜の波長10.
6μmの赤外線に対する単位厚み当たりの吸収係数が
3.6×103 cm-1以下であることが好ましい範囲で
ある。これは、厚さ3mmのZnSe基材(吸収率0.
04%)の両面に波長10.6μm用の単層あるいは上
層にZnSe膜(片面で吸収率0.05%)を設けた反
射防止膜を形成し、波長10.6μmの赤外線により測
定した場合の吸収率0.4%以下に相当する。
【0013】
【作用】従来の技術においてYbF3 、PrF3 、YF
3 又はSmF3 よりなる低屈折率材の膜の赤外線吸収率
が大きい原因は主として原料中に含まれる水分と、蒸着
後に侵入する水分である。本発明では、高純度の原料を
使用することにより原料に由来する水分の混入を防ぐと
ともに、平均粒子径が0.3mm以上という比較的大き
い粒子状の原料を使用して、原料の表面に吸着する水分
を抑えている。さらに、蒸着時における基材の温度をそ
れぞれの原料化合物(膜材)毎に最適な範囲内に保持す
ることにより、膜を形成する粒子が密になり、蒸着後に
侵入する水分量を減らすことが可能となった。
【0014】本発明の赤外線用光学部品の構成例を、基
材がZnSe又はAuをコーティングしたSiであり、
基材表面の直上に形成される低屈折率材の膜がYbF3
膜である場合を例として表2に示す。本発明の赤外線用
光学部品はこれ以外に、ZnSe、ZnS、GaAs、
Ge、CdTe、PbTeなどの透過部材又は表面にA
uをコーティングしたSi(AuコートSi)、表面に
AuをコーティングしたCu(AuコートCu)などの
反射部材よりなる基材とYbF3 、PrF3 、YF3
はSmF3 よりなる低屈折率材の膜及びZnSe、Zn
S、GaAs、Ge、CdTe又はPbTeよりなる膜
の組み合わせを含むものである。
【0015】
【表2】
【0016】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。 (実施例1)透過部材である厚さ3mmのZnSe部材
1を基材とし、その表面にYbF3、PrF3 、YF3
又はSmF3 の膜2よりなる低屈折率材の膜(厚さ1μ
m)を形成させ、さらにその上に高屈折率材としてのZ
nSeの膜3(厚さ0.2μm)を形成させて、図1に
示す構成の波長10.6μm赤外線用反射防止膜を両面
に有する光学部品を作製した。原料としてそれぞれの化
合物について純度99.99%で平均粒子径0.5mm
の粒状のもの、純度99.99%で平均粒子径0.1m
mの粉状のもの及び純度99.9%で平均粒子径0.5
mmの粒状のものの3種類を使用した。膜形成は、表3
ないし表6に示したように基材の温度を変化させ、電子
ビーム(EB)蒸着により真空度5×10-5Torr以
下、蒸着速度0.05μm/minで実施し、膜厚は反
射型光学式膜厚制御装置にて制御した。作製した試料の
代表例についてOH基の吸収の有無を確認するととも
に、各試料について赤外線吸収率の測定及び耐環境性の
試験を行った。結果を表3ないし表6及び図3ないし図
8に示す。
【0017】OH基の有無については赤外分光光度計に
より赤外透過スペクトルを測定し、OH基の吸収の有無
を確認した。赤外線の吸収率は波長10.6μmのCO
2 レーザ光を用いたレーザカロリメトリ法により測定し
た。耐環境性は水を入れた超音波洗浄器中で7分間超音
波照射した後の試料を観察し、剥離がなく、赤外線吸収
率の増加量が0.2%以下のものを○、それ以外のもの
を×とした。
【0018】図3及び図4は純度の異なるPrF3 を用
いて、他は同一の条件で蒸着させた試料No.11及び
10について測定した赤外透過スペクトル線図である。
純度99.99%の原料を使用した図4ではOH基の吸
収は認められないのに対し、純度99.9%の原料を使
用した図3では3μm付近及び6.5〜7.5μm付近
にOH基の吸収帯が見られる。
【0019】図5及び図6は粒子形状の異なるYF3
用いて、他は同一の条件で蒸着させた試料No.18及
び15について測定した赤外透過スペクトル線図であ
る。平均粒子径0.5mmの粒状の原料を使用した図6
ではOH基の吸収は認められないのに対し、平均粒子径
0.1mmの粉状の原料を使用した図5では、図3と同
様のOH基の吸収帯が認められる。
【0020】図7及び図8は原料としてYbF3 を使用
し、基材温度を変えた外は同一の条件で蒸着させた試料
No.1及び3について測定した赤外透過スペクトル線
図である。基材温度が適正範囲内にある図8ではOH基
の吸収は認められないのに対し、基材温度の低い図7で
は、図3と同様のOH基の吸収帯が認められる。この例
では、基材温度を適正範囲とすることにより、水分の浸
入が抑えられ、耐環境性も向上した。
【0021】
【表3】使用原料:YbF3
【0022】
【表4】使用原料:PrF3
【0023】
【表5】使用原料:YF3
【0024】
【表6】使用原料:SmF3
【0025】表3ないし表6の結果から、純度99.9
9%で平均粒子径0.3mm以上の粒状の原料を使用
し、基材の温度をそれぞれの原料の適正温度範囲内に保
持して蒸着させた試料(試料No.2,3,4,9,1
0,14,15,20,21)は、いずれも吸収率が
0.4%以下と低い値を示し、耐環境性も良好である。
これに対し、同じ原料を使用したものでも、基材温度が
適正範囲を外れた試料(試料No.1,5,8,13,
16,19)は、いずれも吸収率が高く、耐環境性も不
良である。また純度の低い原料を使用した試料(試料N
o.6,11,17,22)は、耐環境性には大差ない
ものの、吸収率が若干高くなっている。さらに、純度は
同じで平均粒子径が0.1mmの粉状の原料を使用して
蒸着させた試料(試料No.7,12,18,23)
も、平均粒子径が0.5mmの粒状の原料を使用し、他
は同一の条件で蒸着させた試料に比較して耐環境性には
大差ないものの、吸収率が若干高くなっている。
【0026】(実施例2)実施例1と同様にして厚さ3
mmのZnSe基材両面上に、YbF3 (基材温度18
0℃)、PrF3 (基材温度330℃)、YF3 (基材
温度160℃)、SmF3 (基材温度330℃)の膜を
形成させ、さらにその上に高屈折率材としてのZnSe
の膜3(厚さ0.2μm)を形成させて試料No.24
〜27の波長10.6μm赤外線用反射防止膜を作製し
た。試料No.28〜30は比較試料であり、No.2
8は純度99.99%、平均粒子径2mmのThF4
基材温度230℃で、EB蒸着を抵抗加熱蒸着に変えた
ほかは同一条件で蒸着させ、さらにその上に高屈折率材
としてのZnSeの膜3(厚さ0.2μm)を形成させ
たものである。また、試料No.29、30は純度9
9.99%の原料を使用し、No.29は平均粒子径
0.5mmのPbF2 を基材温度230℃で、No.3
0は平均粒子径1mmのBaF2 を基材温度300℃
で、他の条件は実施例1と同じEB蒸着で蒸着させ、試
料No.30では、さらにその上に高屈折率材としての
ZnSeの膜3(厚さ0.2μm)を形成させたもので
ある。これらの試料について、水を入れた超音波洗浄器
中で7分間超音波照射した後、試料を観察し、膜の剥
離、赤外線吸収率の変化を調べた。結果を表7に示す。
本発明の赤外線用光学部品である試料No.24〜27
は、膜の剥離がなく、吸収率の変化も+0.20%以下
で、耐環境性に優れた膜が形成されていることが分か
る。
【0027】
【表7】
【0028】
【発明の効果】本発明に係る赤外線用光学部品は、赤外
線の吸収率が低く、しかも高い耐環境性を有するもので
あり、特にYAG、COあるいはCO2 レーザなどの大
出力赤外レーザやそれらを用いたレーザ加工機、レーザ
システム等に使用する光学部品として好適である。中で
も出力が0.05〜40kw、特に0.5〜40kwの
レーザ用として有効である。また、本発明の方法によれ
ば、原料としてYbF3 、PrF3 、YF3 又はSmF
3 を使用し、従来はこれらの化合物からは得られなかっ
た赤外線の吸収率が低く、しかも高い耐環境性を有する
赤外線用光学部品を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外線用光学部品の構成の1例を示す
断面図。
【図2】従来の赤外線用光学部品の構成の1例を示す断
面図。
【図3】実施例1で作製した試料No.11の試料の赤
外線透過スペクトル線図。
【図4】実施例1で作製した試料No.10の試料の赤
外線透過スペクトル線図。
【図5】実施例1で作製した試料No.18の試料の赤
外線透過スペクトル線図。
【図6】実施例1で作製した試料No.15の試料の赤
外線透過スペクトル線図。
【図7】実施例1で作製した試料No.1の試料の赤外
線透過スペクトル線図。
【図8】実施例1で作製した試料No.5の試料の赤外
線透過スペクトル線図。
【符号の説明】
1 ZnSe部材 2 YbF3 、PrF3 、YF3 又はSmF3 の膜 3 ZnSe膜 4 ThF4
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【表1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】基材の温度を前記のように制御する以外は
通常の蒸着方法と同様にしてYbF 3 、PrF3 、YF
3 又はSmF3 よりなる低屈折率材の膜を形成させる。
膜の厚みは制御する波長、反射率等によって異なるが通
常は0.05〜3μm程度とする。大略の蒸着条件は、
真空度4×10-6〜6×10-5Torr、蒸着速度0.
03〜0.07μm/min程度である。本発明の赤外
線用光学部品は、赤外線の吸収率が低く、耐環境性に優
れた部品である。本発明の光学部品において、赤外線の
吸収率の値は、光学部品の種類(膜の構造、基材の材質
等)によって異なるが、本発明の膜材料(YbF3 、P
rF3 、YF3 、SmF3 )で形成した膜の波長10.
6μmの赤外線に対する単位厚み当たりの吸収係数が
1.3×10 1 cm-1以下であることが好ましい範囲で
ある。これは、厚さ3mmのZnSe基材(吸収率0.
04%)の両面に単層あるいは上層にZnSe膜(片面
で吸収率0.05%)を設けた本発明の膜材料(YbF
3 、PrF3 、YF3 、SmF3 )の厚さが1μmであ
る波長10.6μm用反射防止膜を形成し、波長10.
6μmの赤外線により測定した場合の吸収率0.4%以
下に相当する。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過部材又は反射部材からなる基材の表
    面にYbF3 、PrF3 、YF3 及びSmF3 からなる
    群から選ばれるいずれかの膜を設けてなることを特徴と
    する赤外線用光学部品。
  2. 【請求項2】 前記基材が、ZnSe、ZnS、GaA
    s、Ge、CdTe、PbTeからなる群から選ばれる
    透過部材又は表面にAuをコーティングしたSiもしく
    は表面にAuをコーティングしたCuである反射部材で
    あることを特徴とする請求項1に記載の赤外線用光学部
    品。
  3. 【請求項3】 透過部材又は反射部材からなる基材の表
    面に、YbF3 を純度99.95%以上で平均粒子径
    0.3mm以上のYbF3 を原料とし、基材の温度を9
    0〜230℃に保持しながら蒸着させることを特徴とす
    る透過部材又は反射部材からなる基材の表面にYbF3
    の膜を設けた赤外線用光学部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 透過部材又は反射部材からなる基材の表
    面に、PrF3 を純度99.95%以上で平均粒子径
    0.3mm以上のPrF3 を原料とし、基材の温度を2
    50℃以上に保持しながら蒸着させることを特徴とする
    透過部材又は反射部材からなる基材の表面にPrF3
    膜を設けた赤外線用光学部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 透過部材又は反射部材からなる基材の表
    面に、YF3 を純度99.95%以上で平均粒子径0.
    3mm以上のYF3 を原料とし、基材の温度を90〜1
    60℃に保持しながら蒸着させることを特徴とする透過
    部材又は反射部材からなる基材の表面にYF3 の膜を設
    けた赤外線用光学部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 透過部材又は反射部材からなる基材の表
    面に、SmF3 を純度99.95%以上で平均粒子径
    0.3mm以上のSmF3 を原料とし、基材の温度を2
    50℃以上に保持しながら蒸着させることを特徴とする
    透過部材又は反射部材からなる基材の表面にSmF3
    膜を設けた赤外線用光学部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 透過部材又は反射部材からなる基材の表
    面にYbF3 、PrF3 、YF3 及びSmF3 からなる
    群から選ばれるいずれかよりなる膜を設け、さらにその
    上に直下の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上の
    膜を設けてなることを特徴とする赤外線用光学部品。
  8. 【請求項8】 前記基材が、ZnSe、ZnS、GaA
    s、Ge、CdTe、PbTeからなる群から選ばれる
    透過部材又は表面にAuをコーティングしたSiもしく
    は表面にAuをコーティングしたCuである反射部材で
    あることを特徴とする請求項7に記載の赤外線用光学部
    品。
  9. 【請求項9】 前記直下の膜と屈折率の異なる材料より
    なる1つ以上の膜が、ZnSe、ZnS、GaAs、G
    e、CdTe、PbTeからなる群から選ばれるいずれ
    かよりなる1つの膜であることを特徴とする請求項7又
    は8に記載の赤外線用光学部品。
  10. 【請求項10】 透過部材又は反射部材からなる基材の
    表面に、YbF3 を純度99.95%以上で平均粒子径
    0.3mm以上のYbF3 を原料とし、基材の温度を9
    0〜230℃に保持しながら蒸着させ、さらにその上に
    直下の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上の膜を
    形成させることを特徴とする赤外線用光学部品の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 透過部材又は反射部材からなる基材の
    表面に、PrF3 を純度99.95%以上で平均粒子径
    0.3mm以上のPrF3 を原料とし、基材の温度を2
    50℃以上に保持しながら蒸着させ、さらにその上に直
    下の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上の膜を形
    成させることを特徴とする赤外線用光学部品の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 透過部材又は反射部材からなる基材の
    表面に、YF3 を純度99.95%以上で平均粒子径
    0.3mm以上のYF3 を原料とし、基材の温度を90
    〜160℃に保持しながら蒸着させ、さらにその上に直
    下の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上の膜を形
    成させることを特徴とする赤外線用光学部品の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 透過部材又は反射部材からなる基材の
    表面に、SmF3 を純度99.95%以上で平均粒子径
    0.3mm以上のSmF3 を原料とし、基材の温度を2
    50℃以上に保持しながら蒸着させ、さらにその上に直
    下の膜と屈折率の異なる材料よりなる1つ以上の膜を形
    成させることを特徴とする赤外線用光学部品の製造方
    法。
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