JPS5939236B2 - 鋼管仕口接合ポジシヨナ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 第１図および第２図に図示されるように鋼管からなる大
型鋼構造物あるいは配管システムにおいては、必ず主管
ａに対し、分岐管ｂが取付けられたいわゆる仕口部ｃが
存在している。

このような鋼管仕口部ｃの接合には、従来、クレーン等
を利用して枝管（分岐管）ｂを主管ａ位置進運び、仕口
部ｃの位置合せを作業者の手作業で行ない、クレーンで
枝管ｂを支持しながら仮付けを行ない、次いで接合溶接
を行なうのが通例であつた。

このため、仮付け、接合溶接にあたつては、作業者が枝
管の周囲をめぐり、全姿勢お溶接を行なわねばならなか
つた。従つて前記した結合作業は作業性が悪く、その上
危険性も高く、溶接欠陥が出易い状態であつた。

特に鋼管構造物にあつては、鋼管の周囲は勿論のことと
して、鋼管軸線に対して任意の傾角を持たせた枝管が集
合してきて溶接作業は輻榛を極めたものとなる。本発明
はこのような難点を克服するために発明されたものであ
り、水平軸を中心として回転自在に設けられた環状ビー
ムと、該ビームの回転中心に対して１８００対向した位
置で前記ビームに固着された主管押え装置と、前記環状
ビームの側面に接離自在に設けられたサイドビームと、
該サイドビームに傾動自在に取付けられた枝管支持装置
とからなることを特徴とし、その目的とする処は、極め
て能率良く安全かつ容易に仮付、接合溶接を行なうこと
ができる鋼管仕口接合ポジシヨナを供する点にある。

本発明は前記したように、水平軸を中心として回転自在
に環状ビームを設け、該ビームの回転中心に対して１８
００対向した位置で前記ビームに主管押え装置を固着し
、前記環状ビームの側面にサイドビームを接離自在に設
け、該サイドビームに傾動自在に枝管支持装置を取付け
たため、前記主管押え装置で主管の両端を前記環状ビー
ムに一体に取付け、該環状ビームに対して所要の場所に
サイドビームを移動させてから固定し、前記枝管支持装
置によつて前記主管の所要の個所に所要の傾角で枝管を
接触させ、前記主管と枝管とを仮付けすることができる
。

このような仮付が終了した後、前記主管および枝管の接
合部が上方に指向するように、前記環状ビームを回転さ
せれば、極めて楽で確実な下向き溶接を前記主管および
枝管に施すことができる。このように本発明によれば、
前記主管と枝管とを確固と支持した状態で仮付けを行な
うことができるため、安全でしかも作業性が優れている
。

さらに本発明によれば、前記主管と枝管との接合溶接の
場合に、常に下向き溶接できるので、作業が容易である
ばかりでなく、溶接欠陥が発生する惧れがない。以下本
発明を第３図ないし第４図に図示の実施例について説明
すると、１は環状ビームで、該環状ビーム１は軸０を中
心として回転自在に支持脚２によつて支持されている。

また前記中心軸０を中心に１８００離れた位置に対向し
て２台の主管押え装置３が前記環状ビーム１に一体に取
付けられ、該主管押え装置３は環状レール４に沿つて回
転しうるようになつている。

さらに前記主管押え装置３は油圧シリンダをそれぞれ具
え、該油圧シリンダの油圧シリンダロツド５の先端に該
ロツド５の中心軸を中心として旋回自在に押え台６が取
付けられている。さらにまた前記環状ビーム１の回転中
心軸０−０と平行して移動しうるように車輪７を具えた
サイドビーム台８が配置され、該サイドビーム台８にサ
イドビーム９が立設され、サイドビーム１駆動ユニツト
１０によつて前記サイドビーム台８は基礎１１上を走行
しうるようになつている。

しかして前記サイドビーム９に上下に昇降自在にかつ上
下に傾動自在に支持部分１２を介して枝管支持装置１３
が取付けられ、該枝管支持装置１３に油圧シリンダが設
けられ、該油圧シリンダの田ンド１４の先端に枝管支持
台１５が取付けられており、該枝管支持装置１３はモー
タ１６の作動によつて昇降および傾動され、油圧シリン
ダの作動によつてシリンダロツド１４が伸縮されるよう
になつている。

また作業ステージ１７は作業台コラム１８によつて水平
に支持され、該作業台コラム１８は車輪１９によつて基
礎１１上を移動しうるようになつている。

第３図ないし第４図に図示の実施例は前記したように構
成されているので、前記２台の主管押え装置３の油圧シ
リンダロツド５の中心軸線が鉛直方向に向うように前記
環状ビーム１を回転させてから、前記油圧シリンダロツ
ド５を短縮、延長させて、押え台６に主管ａを挾持させ
、前記サイドビーム台８を適宜前後に移動させかつ枝管
支持装置１３を適当に昇降および傾動させ、しかもシリ
ンダロツド１４を適宜伸縮させることによつて、枝管ｂ
を所要の任意の傾角で主管ａの所要の場所に位置させる
ことができ、作業ステージ１７上から仮付けることがで
きる。

この仮付終了後、前記枝管支持装置１３による枝管の支
持を解除し、下向き溶接できる部分に対しては、本溶接
を行ない、その他の姿勢部分に対しては、前記環状ビー
ム１を適宜回転することによつて本溶接を行なうことが
できる。

次に１本の枝管ｂの溶接接合の終了後、前記主管押え装
置３に内蔵されている旋回装置により油圧シリンダロツ
ド５の中心軸線を中心として主管ａを次の枝管取付位置
迄回転させ、前記したと同様な作業を繰返せばよい。

このように図示の実施例によれば、極めて容易でかつ確
実でしかも溶接欠陥のない下向き溶接を前記主管ａと枝
管ｂとの全接合部に亘つて行なうことができる。

また前記主管押え装置３によつて主管ａを固定し、枝管
支持装置１３によつて枝管ｂを支持しているため、主管
ａに対して枝管ｂを確固と位置決め固定でき、その結果
、管の接合精度が極めて高く、しかも作業が頗る安全で
ある。

以上本発明を実施例について説明したが、勿論本発明は
このような実施例にたけ局限されるものではなく、本発
明の精神を逸脱しない範囲内で種種の設計の改変を施し
うるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の鋼管仕口接合ポジシヨナが適用される
大型鋼構造物の斜面図、第２図はその要部拡大斜面図、
第３図は本発明に係る鋼管仕口接合ポジシヨナの一実施
例を図示した正面図、第４図はその側面図である。 ａ・・・・・・主管、ｂ・・・・・・枝管、１・・・・
・・環状ビーム、２・・・・・・支持脚、３・・・・・
・主管押え装置、４・・・・・・環状レール、５・・・
・・・油圧シリンダロツド、６・・・・・・押え台、７
・・・・・・車輪、８・・・・・・サイドビーム台、９
・・・・・・サイドビーム、１０・・・・・・サイドビ
ーム駆動ユニツト、１１・・・・・・基礎、１２・・・
・・・支持部分、１３・・・・・・枝管支持装置、１４
・・・・・・シリンダロツド、１５・・・・・・枝管支
持台、１６・・・・・・モータ、１７・・・・・・作業
ステージ、１８・・・・・・作業台コラム、１９・・・
・・・車輪。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 水平軸を中心として回転自在に設けられた環状ビー
   ムと、該ビームの回転中心に対して１８０°対向した位
   置で前記ビームに固着された主管押え装置と、前記環状
   ビームの側面に接離自在に設けられたサイドビームと、
   該サイドビームに傾動自在に取付けられた枝管支持装置
   とからなることを特徴とする鋼管仕口接合ポジシヨナ。