JPS5938401Y2 - 包装防虫剤 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は包装防虫剤の改良に関する。

衣類等の防虫用に使用されるパラジクロールベンゼン、
ナフタリン、樟脳等の昇華性防虫剤は、一般に透明なガ
ス不透過性シート、例えばセロファンにて密閉状態に包
装され、使用開始時にこの包装袋の四隅を切除開口して
包装した防虫剤の昇華放散を可能としている。

しかしながら、この包装防虫剤は使用開始時毎に包装袋
の四隅を切除し通気開口を形成しなければならず、この
ことは大変煩雑であり、又切りくずが生じるという不都
合がある。

ところで、近時に至って包装袋の四隅の切除開口を不要
とする為に、包装袋全体を不織布、和紙、洋紙等の通気
性シートにて形成したものが提案され実施されている。

しかしながら、前記包装袋にあっては、包装した防虫剤
を透視できず従って防虫剤がなくなったか否かの看視が
できず、なくなったことを知らずに放置することがあり
防虫剤を使用していながら衣類等が虫に喰われるという
虞れがあった。

さらに、包装した防虫剤の昇華放散速度が速く、持続性
に難点があった。

本考案は上述した点に鑑みてなされたもので、透明なガ
ス不透過性シートにて形成した包装袋内に防虫剤を収納
して密封した包装防虫剤において、前記包装袋にスリッ
トを形成し、このスリットをガス透過量が調整可能な透
明通気性シートにて覆ったことにより、使用開始時に包
装袋の四隅を切除して通気孔を形成する必要がなく、従
って切りくずが生じることもなく、更に防虫剤を昇華放
散させるためのスリットを覆う如く設けられた上記透明
通気性シートの更に外側に１枚又は複数枚の透明通気性
シートを１枚づつ剥離自在に貼着し、この透明通気性シ
ートを必要に応じて一枚づつ剥離することによって上記
スリットからのガス透過量を適宜調節することによって
、防虫剤の適度な昇華放散量が得られ持続性に優れた包
装防虫剤を提供することを目的としている。

本考案の他の目的は、包装した防虫剤を透視できるよう
にしたことにより、防虫剤がなくなったか否かの看視が
可能で防虫剤がなくなったま１放置する虞れをなくした
包装防虫剤を提供するにある。

次に本考案の一実施例を第１図及び第２図を参照して説
明する。

包装装本体１は、透明なガス不透過性シート２、例えば
内面に熱可塑性合成樹脂膜を有するセロファン等を材料
とし各接合縁を熱溶着、貼着等にて接破し偏平状に形成
されている。

そして、この包装装本体１内に昇華性防虫剤３、例えば
パラジクロールベンゼン、ナフタリン、樟脳等が収納さ
れている。

伺、この防虫剤３は必ずしも成形されていなくても粒状
であってもよい。

上記包装装本体１は、その上面又は上下両面のほぼ中央
にスリット４が形成されている。

伺、第１図にお・いてこのスリット４は包装装本体１の
長辺方向に形成されているが、短辺方向に形成してもよ
い。

又、このスリット４は一条のみならず二条、三条等複数
形成してもよい。

更に、このスリット４は包装装本体１の縁部に形成して
もよい。

スリット４を縁部に形成すれば、使用中に包装袋の上面
或は下面にガス不透過物が位置しても、ガスの放散はガ
ス不透過物に覆われない上記縁部から行なわれるので防
虫剤の昇華放散が阻害されることはない。

上記スリット４は、帯状に形成した透明通気性シート５
、例えばポリエチレン、ポリスチレン等にて覆われてい
る。

この透明通気性シート５はスリット４周辺の包装装本体
１内面又は上面に熱溶着されてスリット４を覆っている
。

そして、本考案では第２図Ａに示す如く、スリット４を
覆った上記透明通気性シート５の外側面に１枚又は複数
枚の通気量調整用の透明通気性シート７が１枚ずつ剥離
自在に貼着されている。

従って、使用時にこの通気性シー）７を全部剥離すれば
スリット４を閉塞しているシート５自冴の通気目に応じ
た通気量が得られ、さらに第２図Ｂに示す如く調整用通
気性シート７く必要数（１枚又は数枚）残して他を剥離
除去することによって、その貼着枚数に応じて通気目が
閉塞され通気量が抑制調整が行えるようになっている。

又、包装装本体１のスリット４を覆っている最外側の透
明通気性シートの外側面には、必要に応じて帯状に形成
したガス不透過性シートよりなる剥離紙（図示せず）が
貼着される。

そして、使用に先立ってこの剥離紙を剥離するものであ
る。

この様に剥離紙を用いることにより、本考案包装防虫剤
の使用前における保管が容易となる。

而かして、本考案包装防虫剤にあっては、使用に先立っ
て包装袋の四隅を切除して通気孔を形成することなく、
収納体より取り出しそのまま（剥離紙を貼着した場合は
剥離紙を剥離して）使用される。

そして、透明通気性シート５にて覆ったスリット４から
包装された防虫剤３が昇華放散し、衣類等の防虫作用を
するものである。

又、上記スリット４を覆っている透明通気性シート５０
更に外側面に１枚又は複数枚貼着されている透明通気性
シート５を最外側から一枚づつ剥離することによって、
上記透明通気性シート５の通気目の開口量を調節し、上
記スリット４からのガス透過量を調節することができ、
又、包装された防虫剤３は全体が全て透視可能で、なく
なったか否か、交換する必要があるか否かの看視ができ
るものである。

第３図及び第４図に示すものは本考案の他の実施例であ
る。

この実施例は、柱状に成形した防虫剤６を透明なガス不
透過性シート２にて形成した包装装本体１に包装、収納
したものである。

そして、この包装装本体１の上面、又は（及び）底面、
側面の例えば長手方向にスリット４が形成され、このス
リット４を帯状の透明通気性シート５にて覆ったもので
ある。

又、このシート５の外側面には前記実施例に同様透明通
気性シートが貼着される。

尚、本考案にかいて、包装装本体１の形態、包装手段、
工程、並びにガス不透過性シートの種類は何ら問わない
。

包装袋の形態に釦いて接合する縁は、実施例のように三
方であっても、或は四方であってもよく、包装袋は単体
であっても複′数連設した形態であってもよい。

又、透明な通気性シート５の種類は問わない。

このシート５は、透明がガス不透過性シートに複数の小
孔を形成したものであってもよい。

この透明通気性シートは接着剤にて装本体１に貼着して
もよい。

本考案は上述のように際威してなるので、使用に先立っ
て包装袋の四隅を切除して通気孔を形成する必要がなく
、又切りくずが生じることもなく、更に上記防虫剤が昇
華放散するスリットを覆っている透明通気性シートの外
側に更に１枚又は複数枚の透明通気性シートを一枚づつ
剥離自在に貼着してなるので、この透明通気性シートを
必要に応じて一枚づつ剥離することによって、上記透明
通気性シートの通気目の開口量を調節することができ、
従って、上記スリットからの防虫剤の適度な昇華放散が
得られ、この防虫剤の持続性が良好であり、さらに包装
した防虫剤の全体を透視でき、交換する必要があるか否
かの看視ができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図は第１
図の■−■線断面図でありＡは通気調整用通気性シート
をスリットに貼着した状態を示し、Ｂは一部の通気調整
用通気性シートを残して他を剥離した状態を示し、第３
図は本考案の他側を示す斜視図、第４図は第３図のＩＶ
−ＩＶ線断面図である。 符号１は包装装本体、２は透明なガス不透過性シート、
３は防虫剤、４はスリット、５は透明通気性シートを示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透明なガス不透過性シートにて形成した包装袋内に昇華
   性防虫剤を収納して密封した包装防虫剤において、前記
   包装袋にスリットを設け、このスリットを透明通気性シ
   ートにて覆い、且つこのスリットからのガス透過量が調
   整可能に前記透明通気性シートの上面にさらに一枚又は
   複数枚の透明通気性シートを一枚毎剥離自在に貼着した
   ことを特徴とする包装防虫剤。