JPS5938393A - 高級二塩基酸ジメチルの製造方法 - Google Patents

高級二塩基酸ジメチルの製造方法

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JPS5938393A
JPS5938393A JP57147810A JP14781082A JPS5938393A JP S5938393 A JPS5938393 A JP S5938393A JP 57147810 A JP57147810 A JP 57147810A JP 14781082 A JP14781082 A JP 14781082A JP S5938393 A JPS5938393 A JP S5938393A
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Kazunori Yamataka
山高 一則
Toshiro Isotani
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高級二塩基酸ジメチルの新規な工業的製造方法
に関するものである。更に詳しくは、アジピン酸モノメ
チル又はグルタル酸モノメチルと炭素数8〜11のジカ
ルボン酸モノメチルとの交差コルベ寛解縮合により高級
二塩基酸ジメチルを製造する方法に関するものである。
高級二塩基酸ジメチルは番別、各種ポリマー、可塑剤等
の原料として極めて広範囲の用途を有するものである。
特にブラシル酸ジメチル及びペンタデカンニ酸ジメチル
、タブシン酸ジメチルはムスク香料として極めて重要な
エチレンブラシレート及びシクロペンタデカノン等の製
造原料として極めて有用なものである。
高級二塩基酸及びそのエスルの製造法として現在性なわ
れている方法及び従来から提案されている方法について
上記のブラシル酸、ペンタデカン二酸、タブシン酸及び
それらのエステルを例に述べる。
ブラシル酸及びそのエステルは、菜種油中に含まれるエ
ルカ酸をオゾン酸化あるいは過マンガン酸で酸化する方
法によって製造されている。しかしながらこの方法では
、酸化反応の収率が低く、且つ反応によって種々の化合
物が生成し、目的生成物の精製が大変であり、純度も低
いという問題点があった。
また、ブラシル酸を合成する方法としては次の様な方法
が提案されている。ウンデシレン酸メチルにマロン酸ジ
エチルをジターシャリブチ、TI/パーオキシドを用い
て付加し、次いでその生成物を加水分解する方法(Ki
rkiacharian 、Berdj : Bull
 、Soc 。
Chim、Fr、 、 (5) 、 1797 (19
71))o 11−ブロモウンデカン酸エチルとシアン
酢酸エチルとをジメチルホルムアミド中で加熱反応させ
、次いでその生成物を加水分解した後脱炭酸する方法[
Dudinov 、A、A。
Izv、Akad、Nauk、 5SSR,Ser、 
Khim、 1974 (6)、 1421〜1423
)o2−エトキシカルボニルシクロドデヵノンヲシエチ
レングリコール中水酸化ナトリウムと加熱し、次いで酸
性とする方法〔特公昭46−34406M 公報)。2
,2′−メチレンビスシクロヘキサノンにハロゲン化有
機溶媒中炭酸アルカリ塩の存在下過酸を作用させて6,
6′−メチレンビス(6−ヘキサノライド)とし、次い
でアルコール溶媒中で金属触媒と酸触媒の存在下、加圧
水素と加熱処理する方法(特開昭55−113741号
公報)。しかしながらこれらの方法も原料の入手が困難
であったり、反応に高価で危険性の高い過酸化物を用い
なければならない等の理由により、必ずしも工業的方法
として満足できるものではない。
またペンタデカンニ酸及びそのエステルにつぃても従来
から種々の製造法が提案されている。例えば、グルタル
酸モノメチルエステルの酸塩化物とα、ω−ジブロモペ
ンタンより作られるカドミウム化合物よりジオキソエス
テルを得、これをケン化した後Wolff−Kishn
er還元を行なう方法(A、Kreuchunas J
、A、C,S、 、 75 、3339 (1953)
 )、ウンデカン酸をメタノール中アルカリで加水分解
して得られるウスチリン酸を用い、これを潰(酢酸中で
四酢酸鉛で処理してアルデヒド酸を得、これをアルカリ
水溶液中過酸化水素で酸化する方法(米国特許スフ17
,266号)、つ/デシレン酸から公知方法によりラン
デシレニルマロン酸ジエチルヲ得、これをトルエン中で
臭化水素を付加して11−ブロモウンデシルマロン酸ジ
エチルヲ得、コレにナトリウムアルコラード存在下でマ
ロン酸ジエチルを反応させ、次いで加水分解、脱炭酸す
る方法(特公昭32−10322号公報)、15 、1
6−シヒドロキシリグノセリン酸エチルを過ヨー素酸ナ
トリウムで酸化してω−オキソトリデカン−1−カルボ
ン酸を得、これをアセトン中過マンガン酸カリウムで酸
化する方法(西独特許第1,187,600号明細書)
、アゼライン酸を酢酸中で臭化水素で処理して9,10
.16−)リプロモパルミチン酸を得、これをメチルエ
ステル化し、これをメタノール中亜鉛末で処理してω−
ブロモヘキサデセン酸メチルを得、これを酢酸ナトリウ
ムを溶解した酢酸中で処理し、次いで還元、ケン化して
ω−ヒドロキシパルミチン酸を得、これを酸化する方法
(インド特許第65,543号明細書)等の方法がある
。しかしながらこれらの方法はいずれも、反応工程が極
めて長かったり、特殊な試薬を用いていたり、収率が低
い等の問題があり、工業的製造法としては満足できるも
のとは言い難い。
またタブシン酸ジエステルを製造する方法についても次
の様な方法が提案されている。例えばシクロヘキサノン
をフェントン試薬により開環二量化する際にブタジェン
を存在させることによって製造する方法〔シーエムシー
刊[半月性ファインケミカルJ 1978年8月1日号
〕 やアゼライン酸モノエステルを電解縮合する方法〔
特公昭38−11116号公報Koysman、 E 
−P 、: Fraidlin、 G、N、 :Tar
khamov、 G、A、 (VSSR) Elect
rosint −Monomerop −49〜73 
(1980) 〕等が提案されている。前者のフェント
ン試薬を用いる方法は多種類の生成物が生成し、且つ目
的生成物が主生成物ではないという問題があり、工業的
製造法としては十分なものとは言えない。後者の電解縮
合法でも、前者の文献では陽イオン交換膜を用いて陽極
室及び陰極室に分離することが必要であり、陽極液中の
水濃度についても30〜40重量%であるとの記載があ
り、電解装置が複雑になるという問題や電流効率が低い イテいう問題があると思われる。また後者の文献では、
陽極上に水及びメタノールには溶は難いポリマー状の皮
膜が生成し、その皮膜が電解の進行とともに厚くなり、
肉眼でも観察されたという記載がある。いずれにしても
この様な炭素数の多いジカルボン酸モノエステルの電解
縮合方法には未だ問題点も多く工業的製造法としては十
分なものとは言えない。
また最近、n−アルカンまたはモノカルボン酸を酵母を
用いて二塩基酸にする発酵法も種々提案されている。し
かしながらこの発酵法も収率的に低く工業的方法として
は未だ十分なものとは言えない。
以上の状況にかんがみ、本発明者らは、高級二塩基酸ジ
エステルの製造法として現在までに提案されている種々
の方法が持つ種々の問題点を一挙に〃f決し得る工業的
に有利な製造法を提供すべく鋭意便覧を行なった。その
結果、ジカルボン酸モノエステルに比較的炭素数の少な
いアジピン酸モノメチルを選択し、且つアジピン酸モノ
メチルを炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチルに対
して2倍モル以上の割合で用いて両者を回分的に交差コ
ルベ電解縮合することにより、電流効率及び選択率を高
く維持し、電解摺電圧を低く維持して、且つ電解液中の
炭素数8〜11のジカルボン職モノメチルが1重!1 
%以下になるまで電解縮合することが可能になり、工業
的に極めて有利に高級二塩基酸ジメチルを製造すること
ができるようになった。また、ジカルボン酸モノメチル
としてグルタル酸モノメチルを選択した場合、このグル
タル酸モノメチルが無水グルタル酸とメタノールから製
造して無水グルタル酸及び/又はグルタル酸を含まない
グルタル酸モノメチルを用いた場合に限り炭素数8〜1
1のジカルボン酸モノメチルに対して2倍モル以上の割
合で用いて両者を回分的に交差コルベ電解縮合させるこ
とによって、アジピン酸モノメチルを選択した場合と同
様の効果を得ることができる。
即ち、本発明は、アジピン酸モノメチルと炭素数8〜1
1のジカルボン酸モノメチルとの混合酸を、それらのア
ルカリ金槁塩を含むメタノール溶液中で、該メタノール
溶液中の水濃度を0.15〜3.5重量%に保持し、ア
ジピン酸モノメチルを炭素数8〜11のジカルボン酸モ
ノメチルに対して2倍モル以上の割合にして回分的に電
解縮合するか又は無水グルタル酸及び/又はグルタル酸
を含まないグルタル酸モノメチルと炭素数8〜11のジ
カルボン酸モノメチルの混合酸を用いて、アジピン酸モ
ノメチルの場合と同様にして電解縮合することを特徴と
している。
本発明の電解縮合反応は次の様に考えることができる。
即チ、タブシン酸ジエステルの製造法でも述べたが、比
較的炭素数の多いジカルボン酸モノエステルをコルベ電
解縮合したり、種々のジカルボン酸モノエステルを交差
コルベ電解縮合することにより種々のh級二塩基酸ジエ
ステルが得られることは予想できる。しかしながら従来
提案されている比較的炭素数の多いジカルボン酸モノエ
ステルを電解縮合させる方法では問題点の多いことを先
に述べた。また本発明者らは、先に炭素数の比較的少な
いアジピン酸モノメチルからセバシン酸ジメチルを製造
する方法について細詳な工業的実施技術を特開昭54−
152672号、特開昭55−158285号、特開昭
56−44782号公報等に開示したが、この技術を炭
素数の多いアゼライン酸モノメチルに応用した知見を比
較例5に示した。この結果をみると、電圧が高く、収率
及び電流効率のいずれも悪く、未反応のアゼライン酸モ
ノメチルが多量に残るという問題があり、更には陽極界
面上に薄いポリマー状の皮膜も若干観察され、本発明者
らが先に提案した方法を単に適用することには問題があ
ると言える。以上のことは比較的炭素数の多い異種のジ
カルボン酸モノエステルの交差コルベ電解縮合反応につ
いても同様に言える。この原因は明らかではないが、1
つの要因として陽極表面上にポリマー状物質が付着する
ことが考えられる。このポリマー状物質の陽極表面上へ
の付着は本発明の工夫によって極めて少なくすることが
可能になる。このポリマー状物質の付着の減少はポリマ
ー状物質の生成を防止する作用によるものとも考えられ
るが、炭素数の少ないジカルボン酸モノメチル、特にア
ジピン酸モノメチル及び無水グルタル酸及び/又はグル
タル酸を含まないグルタル酸モノメチルが生成したポリ
マー状物質を一部溶解する作用があることを本発明者ら
は確認しており、ポリマー状物質を溶解する作用による
ものとも考えられる0 本発明の第1の特徴は、交差コルベ電解縮合にオffル
一方のジカルボン酸モノエステルに炭素数の少ないジカ
ルボン酸モノエステル、なかでもアジピン酸モノメチル
及び無水グルタル酸及び/又はグルタル酸を含有しない
グルタル酸モノメチルを選択することである。アジピン
酸モノメチルは一般的な製造法、即ちアジピン酸のモノ
メチル化によって製造することが可能であるが、グルタ
ル酸モノメチルをこの様な一般的な製造法によって製造
して交差コルベ電解に供すると、比較例11にも示した
様に炭素数の多いジカルボン酸モノメチル単独のコルベ
電解の場合よりもむしろ電解成績が悪くなる場合がある
。この理由としては、グルタル酸、グルタル酸モノメチ
ル、グルタル酸ジメチルの3成分系からグルタル酸モノ
メチルを蒸留によって分離する場合、蒸留ボトムに残る
グルタル酸が一部脱水して無水グルタル酸が生成し、こ
の無水グルタル酸が蒸留中に水とともに留出するため、
蒸留されたグルタル酸モノメチル中に、無水グルタル酸
と水との再反応によって生成したグルタル酸が混入する
ことになるし、また無水グルタル酸やグルタル酸を一部
含んでいるグルタル酸モノメチルは再蒸留によっても十
分に精製できないため、グルタル酸モノメチル中に無水
グルタル酸やグルタル酸が一部混入してくることが避け
られず、これらの混入成分がtM縮合に悪影響を及はす
ことが考えられる。従って無水グルタル酸やグルタル酸
の混入しないグルタル酸モノメチルを製造するた恰には
特殊な製造法を採ることが必要である。即ち、グルタル
酸をいったん加熱脱水して無水グルタル酸としたのち、
これをメタノールと反応させてグルタル酸モノメチルを
製造することによってはじめて無水グルタル酸やグルタ
ル酸を含有しないグルタル酸モノメチルを製造すること
が可能になる。
本発明のもう1つの特徴は、アジピン酸モノメチル又は
グルタル酸モノメチルを炭素数8〜11のジカルボン酸
モノメチルに対して2倍モル以上用いることである。即
ち、本発明の電解縮合反応はアジピン酸モノメチル又は
グルタル酸モノメチルト炭素数8〜11のジカルボン酸
モノメチルのモル割合に大きく影響される。第1表及び
第3表はアジピン酸モノメチルとアゼライン酸モノメチ
ル又はウンデカンニ酸モノメチルのモル割合を種種変え
、アジピン酸モノメチルの電解液中の濃度が0.1i!
S以下になるまで回分的に電解縮合した結果を示したも
のである。この結果より次の様なことが言える。炭素数
8〜11のジカルボン酸モノメチルをアジピン酸モノメ
チルに対して等モル以上の割合で用いた場合、比較例1
〜3及び8〜9にも示した様に電解液中のアジピン酸モ
ノメチル濃度が0.1重量%以下になるまで回分的に電
解したとしても炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチ
ルは未だ電解液中にかなり残留する。また選択率はあま
り悪くなっていないが、電流効率はかなり悪くなり、平
均摺電圧もかなり高くなっている。更に、上記の電解液
中に残留した炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチル
を更に電解を続けてその濃度を減らせた場合、比較例5
,10にも示した様に電解摺電圧は更に急激に上昇し、
且つ電流効率も更に低下し、選択率までも悪くなってく
る。これを避けるため電解液中に炭素数8〜11のジカ
ルボン酸ジメチルをかなりの量残留させたまま電解を終
了すると、回分電解方式の有利さが大部分失なわれる。
即ち、精製工程で炭素数8〜11のジカルボン酸モノメ
チルを分離することが必要となるが、生成物である高級
二塩基酸ジメチルとの蒸留分離が極めて難しいため分離
のための装置が複雑なものになり、更には分離の際にジ
カルボン酸モノメチルの一部が失なわれたり、十分に分
離できずに生成物である高級二塩基酸ヅメ。チルの純度
が低下する等の問題も起ってくる。これに対して、アジ
ピン酸モノメチルを炭素数8〜11のジカルボン酸モノ
メチルに対して2倍モル以上の割合で用いた場合にはこ
れらの問題点が大幅に改善されるのである。更にはアジ
ピン酸モノメチルを5倍モル以上の割合で用いるとアジ
ピン酸モノメチル単独での電解の場合とほとんど変らな
い状況にまで改善されている。
本発明においては回分電解を特徴としているが、電M液
の精製工程における原料のジカルボン酸モノメチルと生
成物であるジカルボン酸ジメチルの分離操作の複雑さを
厭わなければ電解液中の原料ジカルボン酸モノメチルを
一定濃度に維持して電解縮合を行なうという連続電解を
行なうことは可能である。即ち、本発明者らが先に提案
したアニオン交換樹脂に原料のジカルボン酸モノメチル
を吸着して分離する方法(特開昭54−152672号
公報、米国特許第4237317号明細書)を組み合わ
せることによって可能になる。またこの方法は、先に述
べた回分電解において残留した炭素数8〜11のジカル
ボン酸モノメチルを分離することに応用できることはい
うまでもない。
本発明においてはセパシン酸ジメチル又はスペリン酸ジ
メチルが生成物の1つとして必ず得られるが、この物質
は可塑剤、潤滑油、ナイロン、接着剤等の原料として工
業的に極めて重要なものである。更に、各生成物の生成
量は原料であるアジピン酸モノメチル又はグルタル酸モ
ノメチル及び炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチル
の反応させる際のモル割合を変えることによって調節は
可能である。しかしながらアジピン酸モノメチル又はグ
ルタル酸モノメチルをあまり多量に用いると目的の高級
二塩基酸ジメチルの生成量が少なくなり、分離に問題が
生じてくるためアジピン酸モノメチル又はグルタル酸モ
ノメチルの炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチルに
対して用いる景を50倍モル以下にすることが好ましい
次にアジピン酸モノメチルと炭素数8〜11のジカルボ
ン酸モノメチルとから高級二塩基酸ジメチルを製造する
詳細について述べる0 原料として用いられるアジピン酸モノメチル及び炭素数
8〜11のジカルボン酸モノメチルは、それぞれアジピ
ン酸及び炭素数8−11のジカルボン酸を常法によレエ
ステル化することによって得ることができる。工業的に
はエステル化触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用い
ることが好ましい。
触媒として用いられる強酸性カチオン交換樹脂は、スル
ホン酸基を有するポリスチレン系の樹脂であや、ゲル型
構造のものでもポーラス型構造のものでもよい。また、
樹脂の使い方については、エステル化反応を連続で行な
い、しかもイオン交換樹脂の働きを効果的に発揮させる
ためには、固定床として用いることが必要である。更に
、強酸性カチオン交換樹脂を長期間連続使用していると
、樹脂への金属イオンの吸着量が増加し、樹脂のエステ
ル化触媒能が漸次低下してくるが、必要に応じて一般に
行なわれている再生方法、例えば、硝酸水溶液で再生す
ることにより再使用が可能になる。
このため金属イオンの吸着とエステル化反応とを別々の
イオン交換樹脂塔で分けて行なうことが好ましい。
強酸性カチオン交換樹脂を充填した固定床内における反
応温度は、反応速度の点からは温度の高い方が効率的で
あるが、樹脂の耐熱性を考慮すると実用的には60℃〜
90℃が好ましい。
強酸性カチオン交換樹脂を充填した固定床へ原料液を通
液する場合、固定床の操作温度で原料液からジカルボン
酸が析出することは望ましくない。
原料液からジカルボン酸の析出を防止するためには、溶
媒、例えばメタノール、水及びジカルボン酸ジメチルを
一定量以上に維持しなければならないが、溶媒を過大に
用いることは、反応液からジカルボン酸モノメチルを分
離精製する工程で溶媒を除去する必要があるために望ま
しくない。従つ−て、溶媒を過大に用いずに原料液から
アジピン酸の析出を防止するためには、原料油中の溶媒
の不足分を固定床からの流出液を一部循環することによ
って補うことが必要になる。固定床からの流出液の循環
量は、原料液中のジカルボン酸と溶媒の量及び固定床の
操作温度によって変わってくるために特定はできないが
、原料液からジカルボン酸が析出しない程度であればよ
い。また、固定床への原料液の通液流速は特に限定され
ないが、固定床内でのエステル化反応が平衡近くにまで
進行する程度に設定することが好ましい。
電解縮合が行われる溶液は、原料であるアジピン酸モノ
メチル、炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチル、そ
れらの中和塩を含むメタノール溶液であるが、生成物で
あるジカルボン酸ジメチル、その他の副生物を含んでい
てもよい。電解縮合は後工程における生成物の分離精製
を考慮して基本的に回分的に行なわれる。更には電解終
了時に電解液中のアジピン酸モノメチル及び炭素数8〜
11のジカルボン酸モノメチルの合計濃度が1重−ml
 %以下になるまで電解縮合することが好ましい。また
電解方式としては次のいずれの方式でもよい。
即ち、1つは電解開始時に一定量の両ジカルボン酸モノ
メチルを仕込み、電解液中の両ジカルボン酸モノメチル
の合側濃夏が一定濃度以下になるまで完全回分的に行な
う方法である。今1つは電解開始時に一定量の両ジカル
ボン酸モノメチルの一部を仕込み、残部を電角イ縮合中
に連続的に添加し、次いで電j[rHP中の両ジカルボ
ン酸のモノメチル合計濃度が一定濃度以下になるまで回
分的に行なう方式である。両型解方式のうち後者の方式
の方が電圧の点で好ましい。また後者の電解方式の場合
、アジピン酸モノメチルの炭素数8〜11のジカルボン
酸モノメチルに対するモル割合は必ずしも電解綜合中た
えず2倍モル以上に保っておくことは必要ではなく、全
体として2倍モル以上に保たれておればよい。ただし電
解の終盤でアジピン酸モノメチルの炭素数8〜11のジ
カルボン酸モノメ−F−/l。
に対するモル割合を極端に下げることは炭素数8〜11
のジカルボン酸モノメチルが多く残留することになるた
め好ましくない。
電解縮合時のメタノール溶液中の水濃度は実施例及び比
較例6,7にも示した通電、電解縮合の際の水濃度を極
端に減らせると電流効率が極めて悪くなり、また、水濃
度を3.5重量%を越える濃度にした場合も選択率及び
電流効率が悪くなる。
従って、選択率及び電流効率を高く保つためには水濃度
を0.15〜3.5重量%の範囲に保持しておくことが
必要である。
電解縮合時の仕込みのアジピン酸モノメチルと炭素数8
〜11のジカルボン酸モノメチルの混合酸は10〜50
重量%で用いられる。50重量%より高い濃度では電圧
が高くなり、102量チより低い濃度では容積効率が悪
くなり、更に電流効率も悪くなる。
本発明において電解縮合の際の溶液の導電性を高めるた
めに、中和塩基としてリチウム、カリウム、ナトリウム
の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、メチラート、エチラー
トまたはアミン類が用いられる。しかし、アミン類は陽
極で酸化されて陽極の消耗を促進し、リチウム化合物を
用いると電流効率が悪くなる。従って、ナトリウム、カ
リウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、メチラートを用
いることが望ましい。また、アジピン酸モノメチルと炭
素数8−11のジカルボン酸モノメチルの混合酸の仕込
みの際の中和度(混合酸を塩基で中和するモル割合と定
義する。)は2〜50モルチが好ましい。中オロ度が2
モル係未満では電圧が高くなり、50モル係より高い濃
度では電流効率が低くなる。用いられる電解槽は有機電
解反応において通常用いられるものであって、電解液を
両極の間に高流速で通過させることができるようなもの
であれば良い。例えば、電解槽は陰極板と陽極板とを平
行に対向させ、両極の間に電極間隔を規定するポリプロ
ピプレンの板を置く。このポリプロピレンの板の中央部
には電解液が流通するように開孔部を有している。電極
の通電面積はとの開孔部の大きさにより、又電極間隔は
この板の厚さによって規定される。電解液は電解槽に設
けられた供給口から入り、両極の間を通過する間に反応
が行なわれ、流出口から出て電解液タンクに循環される
電解縮合に用いられる電極材料としては、陽極には白金
、ロジウム、ルテニウム、イリジウムなどが単独又は合
金で用いられ、′使用形態は通常メッキとして用いられ
、メッキ基板にはチタン、タンタルなどが用いられる。
又、陰極には水素過電圧の低いものが好ましいが、特に
限定されることはなく、白金、鉄、ステンレススチール
、チタン等が用いられる。
電解液の電解槽内における流速は1〜4m/秒が好まし
い。i m/秒未満では電流効率が低く、4m/秒より
速い流速では電解槽内の圧損失が大きくなる。電極の間
隔は0.5〜31uIが好ましい。
0.5藺未満では電解槽内の圧損失が大きくなり、3藺
より広くすると電圧が高くなる。電流密度はs 〜40
 A/drr?が好ましく、5 A/dnl’未満では
電流効率が低くなる。電解液の温度は45〜65℃が好
ましい。温度が45℃未満では電流効率が低く電圧も高
くなシ、場合によっては生成物が析出してくる。65℃
より高い温度は電解液の沸点で制限される。
電解縮合終了後の電解液からの生成物の精製分離は本発
明者らが先に提案したアジピン酸モノメチル単独を電解
縮合してセバシン酸ジメチルを製造する際の方法(特開
昭55−158285号公報及び特開昭56−4478
2号公報)とほぼ同様の方法で行なうことが可能である
。即ち、1つは電解液に水を加えた後メタノールを除去
して油水の二層に′分離し、油層からは生成物を蒸留精
製し、水層からは、水層に原料のアジピン酸モノメチル
及び/又は炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチルを
加えた抜水を蒸発除去し、それらのアルカリ金属塩を回
収再循環する方法である。更には、電解縮合条件を次の
様に限定した場合、即ち、電解液中の水濃度を0.6〜
3.5重量%にし、且つアジピン酸モノメチル及び炭素
数8〜11のジカルボン酸モノメチルの混合酸のアルカ
リ金属塩を電解液中の濃度として1重量%以上、電解液
中の水に対して3重量部以下にした場合、単純に電解液
からメタノールを除去して油水の二層に分離し、油層か
らは生成物を蒸留精製し、水層はそのまま回収再循環す
ることも可能である。この方法では電解縮合条件を更に
限定することより好ましい。即ち、高級二塩基酸ジメチ
ルの純度を考慮すると、油木層の二層に分離した場合、
油層に混合酸のアルカリ金属塩の分配を極力減らせるた
めに、電解液中の水に対する混合酸のアルカリ金属塩を
2重量部以下がより好ましい。また、この方法では混合
酸のアルカリ金属塩の量を極力制限しているため電圧が
若干高くなる。そのため先にも述べたが、電mlを下げ
る点で好ましい電解方式、即ち、電解開始時に一定量の
両ジカルボン酸モノメチルの一部を仕込み、残部を電解
縮合中に連続的に添加する方式を採ることが極めて効果
的であり、あらかじめ仕込んだ両モノメチルと残部との
重量比が2=8〜8:2の範囲がより好ましい。
次に分離精製法の詳細を述べる。後者の方法は前者の方
法のメタノール除去に際して水を加える操作及びメタノ
ール除去後の水層からの水除去操作という二つの操作が
ないだけである。従って、前者の方法についての詳細を
以下に述べる0メタノールを除去する工程では、電解液
に水を加えた後か又は水を加えながらメタノールの除去
が行なわれる。水の添加は電解液をメタノール蒸留塔ヘ
フイードする前にあらかじめ行なってもよく、またメタ
ノール蒸留塔へ匝接フィードしてもよい。添加する水の
量は、メタノールを低い濃度にまで除去した場合、メタ
ノール蒸留塔底部に混合酸のアルカリ金属塩が析出しな
い程度で良いが、通常、混合酸のアルカリ金属塩に対し
て0.5〜5重量部が好ましい。0.5重量部未満では
メタノール除去後の残液中に砿留させるメタノール量が
多くな9.5重量部より多い場合はエステル部分の加水
分解が起こる可能性がでてくる。
メタノール蒸留塔でのメタノールの除去は常圧下で行な
われる。メタノール除去後の残液中のメタノール濃度は
、次に2層分離した後の油層へ混含酸のアルカリ金属塩
の分配を抑えるという観点からは、できる限り低い方が
望ましいが、工業的には6重量−以下であればよく、更
には3重量%以下であれば好ましい。又、メタノール蒸
留の際にはメタノール蒸留塔の底部は80℃以上の温度
になっており、メタノール除去後の残液が塔底部に長時
間滞留するとエステル部分の加水分解が起ってくるため
滞留時間はできるだけ短い方が良いが2時間以内の滞留
時間であれば良い。
生成物の高級二塩基酸ジメチルと混合酸のアルカリ金属
塩とを分離する工程では、メタノール除去後の残液は冷
却後静置して油層と水層とに分離される。先にも述べた
様にメタノール除去後の残液中に残留するメタノールが
6重量%より多くなれば、混合酸のアルカリ金属塩及び
水の虻にもよって違ってくるが、油層へ分配する混合酸
のアルカリ金属塩の量が増加すると同時に油水の分離状
態も悪くなってくる。また、静置後の油水の上下関係は
、混合酸のアルカリ金属塩及び水の量によって違ってく
るが、残留するメタノール濃度が多いと油層が下層にな
る。そのため油水層が逆転する境界領域付近の残留メタ
ノール濃度は避けることが必要である。
高級二墳基酸ジメチルを精製する工程は、分離した油層
を常法で蒸留精製すれば良い。
混合酸のフルカリ金属塩を回収し亀尻縮合へ循環する工
程では、分離した水層にあらかじめアジピン酸モノメチ
ル及び/又は炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチル
を加えた後に水の蒸発除去が行なわれるが、混合酸のア
ルカリ金属塩の析出が起らないため、残液中の水濃度を
自由に調節することが可能になる。そのため第2工程全
体の水の量の調節を極めて容易に行なうことが可能にな
る。
あらかじめ水層に加えるアジピン酸モノメチル及び/又
は炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチルは電解反応
に供される原料を使うことができ、その量は、残液中の
水をできる限り除去した場合に混合酸のアルカリ金属塩
が析出しない程度で良く、多過ぎると水蒸発器の容量が
大きくなるため、通常工業的には混合酸のアルカリ金属
塩の量に対して1−10重量部が好ましい。また、水を
蒸発除去する場合、加熱による変性を防止するために蒸
発器罠おける液の滞留時間はできる限り短い方が、望ま
しいが工業的には10分以内であれば良い。
更に、蒸発する水と同伴してわずかではあるがアジピン
酸モノメチル及び/又は炭素数8〜11のジカルボン酸
モノメチルが混入してくるため、同伴したアジピン酸モ
ノメチル及び/又は炭素数8〜11 のジカルボン酸モ
ノメチルを回収するための塔を設けることが好ましい。
また、電解縮合工程に循環する混合酸のアルカリ金属塩
の量が少ない場合、一般には調製された仕込み電解液中
の濃度が4.5:li%以下の場合には、水層からの水
の除去を混合酸のアルカリ金属塩の飽和水溶液まであら
かじめ行なった後アジピン酸モノメチル及び/又は炭素
数8〜11のジカルボン酸モノメチルを加えることによ
っても行なうことも可能である。
次に、アジピン酸モノメチルと炭素数8〜11のジカル
ボン酸モノメチルがら高級二塩基酸ジメチルを製造する
方法の1実施態様を図面に示した70−シートにより説
明する。第1工程を説明すると、2は溶解槽であり、檜
2に供給口lがらジカルボン酸とメタノールが供給され
、蒸留塔5の上部、蒸留塔7の土部、蒸留塔8の下部、
抜き出し口9からそれぞれ抜き出されたメタノール及び
水、ジカルボン酸ジメチル、ジカルボン酸及びジカルボ
ン酸モノメチル、反応液の一部が循環される。 ′溶解
槽2内ではアジピン酸が溶解され、原料液としてイオン
交換樹脂塔3の上部に送られる。イオン交換樹脂塔3内
では、原料液中の微量の金属イオンの吸着とエステル化
反応が一部行なわれ、イオン交換樹脂塔3の下部からは
金属イオンが除去された液が抜き出され、イオン交換樹
脂塔4の上部へ送られる。イオン交換樹脂塔4内では、
主にエステル化反応が1行なわれる。イオン交換樹脂塔
a内の樹脂は、塔下部が金属イオンがある一定濃度以上
流出するようになった場合に、一般の再生方法、例えば
硝酸水溶液によって再生することが必要である。イオン
交換樹脂塔4の下部からは、エステル反応液が抜き出さ
れ、一部は抜出口9から溶解槽2へ循環され、一部は蒸
留塔5へ送られる。蒸留塔5ではメタノール及び水が留
去され、残液は塔5の下部から抜き出され、蒸留塔6へ
送られる。蒸留塔5の上部から抜き出されたメタノール
及び水は溶解槽2へ循環される。蒸留塔6では水及び低
沸点副生物が留去され、残液は塔6の下部から抜き出さ
れ、蒸留塔7へ送られる。蒸留塔7ではジカルボン酸ジ
メチルが留去され、残液は塔7の下部から抜き出され、
蒸留塔8へ送られる。蒸留塔7の上部から留去されたジ
カルボン酸ジメチルは溶解槽2へ循環される。蒸留塔8
の上部からはジカルボン酸モノメチルが得られ、ジカル
ボン酸とジカルボン酸モノメチルを含む残液が塔下部か
ら抜き出され、溶解槽2へ循環される。
蒸留塔8の上部から得られたジカルボン酸モノメチルは
次の第2工程へ送られる。
第2工程を説明すると、10は電解液タンクであり、タ
ンクlOに第1工程で得られたアジピン酸モノメチル及
び炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチルが供給され
、蒸留塔12の上部及び回収塔19の下部から抹き出さ
れたメタノール及び混合酸のアルカリ金属塩を含む混合
酸溶液が循環される。電解液タンクlOに仕込捷れた溶
液は電解槽」1との間に循環され、その間に電解縮合7
5玉行なわれる。電wI縮合が終了すると、電M液力;
電解液タンク10から抜き出され、その電解液に供給口
20から回収塔19の上部から抜き出された水が供給さ
れ、水を含んだ電解液として蒸留塔12へ送られる。蒸
留塔12では、メタノールが留去されて電解液タンクへ
循環され、残液は塔12の下部から抜き出され、デカン
タ−13へ送られる。
デカンタ−13では静置して2層に分離され、油層は蒸
留塔14へ送られ、水槽には第1工程で得られたアジピ
ン酸モノメチル及び/又は炭素数8〜iiのジカルボン
酸モノメチルが供給口212>−ら供給された後に蒸発
器18の下部へ送られる。
蒸発器18では水が蒸発されながら、蒸発器18の上部
から蒸発された水と残液とが回収塔19へ送られる0回
収塔19の上部からは水力1抜き出されて供給口20へ
循環される。回収塔19の下部からは混合酸のアルカリ
金属塩が混合酸の溶液として抜き出され、電解液タンク
IOへ循環される。
一方、蒸留塔14では、低沸点不純物が留去され、残液
が蒸留塔15へ送られる。蒸留塔15では塔上部からセ
バシン酸ジメチルが得られ、残液が蒸留塔16へ送られ
る。蒸留塔16では次に沸点の高い高級二塩基酸ジメチ
ルが塔上部から得られ、残液が蒸発器エフへ送られ、塔
上部から一番沸点の高い高級二塩基酸ジメチルが得られ
る。蒸発器17の下部からは高沸点不純物が抜き出され
る0尚、第2工程の電解縮合反応において、電解液中の
水濃度を0.6〜3.5重量%にし、且つアジピン酸モ
ノメチル及び炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチル
の混合酸のアルカリ金属塩を電解液中の濃度として1重
量−以上、電解液中の水に対して3重量部以下という範
囲に限定した場合、第2工程の図面の破線で囲った部分
、供給口20における水の供給及び供給口21における
シフノルポン酸モノメチルの供給は必ずしも必要ではな
く、デカンタ−13の水層を電Wc液タンク10へ直接
循環することが可能である。
次にグルタル酸モノメチルと炭素数8〜11のジカルボ
ン酸モノメチルとから高級二塩基酸ジメチルを製造する
詳細について述べる。
用いられる炭素数8〜11のジカルボン酸モノメチルは
先に述べた方法によって得ることができる。
一方、グルタル酸モノメチルは前記のように無水グルタ
ル酸とメタノールとの反応によって得ることが必要であ
る。この反応に用いる無水グルタル酸は、グルタル酸を
無溶媒下又は150℃以上の沸点をもつ不活性溶媒の存
在下において、減圧又は常圧下に150〜270℃、好
ましくは200〜250℃で加熱脱水することによって
得られる。この場合、熱溶Cす、下では若干減圧して完
全脱水し、一方溶媒存在下では溶媒を若干過剰に用い、
溶媒とともに水を除去して完全脱水したのち、得られた
無水物を蒸留精製することが好ましい。若し、脱水が不
完全な場合、無水グルタル酸の蒸留精製の際に更に脱水
が進行し、無水グルタル酸とともに水も留出してくるた
め、精製無水グルタル酸中にグルタル酸が一部生成して
混入し好ましくない。
次に、無水グルタル酸とメタノールの反応においては、
若干過剰のメタノール、好ましくは無水グルタル酸に対
して等モル以上3倍モル以下のメタノールを用いること
が望ましい。メタノールをあまり過剰に用いると、メタ
ノール中に微量に含有する水によって一部グルタル酸が
生成するので好ましくない。反応は40℃以上メタノー
ルの還流温度以下で2〜lO時間行えばよく、触媒は用
いる必要がない。反応終了後、グルタル酸モノメチルを
蒸留精製してもよいが、蒸留精製中にごく一部ではある
がグルタル酸モノメチルがグルタル酸とグルタル酸ジメ
チルに変化し、蒸留されたグルタル酸モノメチル中にご
く少量の無水グルタル酸が混入することがあるため、反
応液をそのままグルタル酸モノメチルのメタノール溶液
として電解縮合に供することが望ましい。
また、無水グルタル酸の製造は、工業的にアジピン酸を
製造する際に副生するコハク酸、グルタル酸及びアジピ
ン酸の混合ジカルボン酸を原料として、前記のグルタル
酸単独の場合と同様の方法で行うこともできる。
以上の様にして得られたグルタル酸モノメチルと炭素数
8〜IIのジカルボン酸モノメチルを用いた電解縮合反
応及び反応終了後の生成物の分離精製は、先に述べたア
ジピン酸モノメチルを用いた場合と同様の方法で行なっ
た。
以上詳述した様に、本発明方法は、従来から行なわれて
いる方法及びその他提案されている種々の方法に比べて
次の様な利点がある。第1には、原料の入手が極めて容
易であり、しかも安価であるということである。更には
その他、特殊な薬品や安全面で問題のあるような薬品は
一切用いていない。第2には、極めて高収率、高電流効
率で目的生成物を得ることができる。即ち、反応生成物
からの目的生成物の精製が極めて容易であり、且つ高純
度のものを得ることができる。
実施例1〜3、比較例1〜4、参考例1アジピン酸モノ
メチルは次の様にして得た。即ち、アジピン酸33.2
重量%、アジピン酸ジメチル32.3重量%、アジピン
酸モノメチル3.3重量%、メタノール12.4重量%
及び水18.8重量%から成る液1重量部とアジピン酸
20.8重量%、アジピン酸ジメチル22.6重量%、
アジピン酸モノメチル37.0重量%、メタノール3.
6重量%及び水16.1重量%から成る液4.27重量
部とを混合した液をイオン交換樹脂塔への流入原料液と
して調製した。
次に、H型に再生した強酸性カチオン交換樹脂アンバー
ライト200C(ローム・アンド・ハース社製、商品名
)100d(水基準)を水で置換し、カラム(内径15
闘φX 10001lJIhsジヤケツト付)に充填し
、ジャケットに80℃の温水を通した。
次に、あらかじめ80℃に加熱したイオン交換樹脂塔へ
の流入原料液2 Kfを下向流で通液流速SV4でイオ
ン交換樹脂塔に通液し、流出液のうち400vを初流と
して除き、その後の液を反応液としてサンプリングした
。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、ア
ジピン酸モノメチル37.1重量%、アジピン酸ジメチ
ル22.4重量%であった。この反応液からのアジピン
酸モノメチルの分離精製は蒸留によって行なった。
アゼライン酸モノメチルは次の様にして得た。
即ち、アゼライン1J33.0重量%、アゼライン酸ジ
メチル29.4重量%、アゼライン酸モノメチル0.9
重量%、他のジカルボン酸類1O63重量%、メタノー
ル1O38重量%及び水16.5重量%から成る液1重
量部とアゼライン酸18.3重量%、アゼライン酸ジメ
チル19.2重稽′チ、アゼライン酸モノメチル31.
9重量%、他のジカルボン酸類14,4重量%、メタノ
ール3.0重量%及び水13.2重量%から成る液4.
5重量部とを混合した液をイオン交換樹脂塔への流入原
料液として調製した。この原料液を先のアジピン酸モノ
メチル製造の場合と全く同様にしてイオン交換樹脂塔へ
通液した。得られた反応液中のアゼライン酸モノメチル
は32.0重量%であり、アゼライン酸ジメチルは19
.1重量−であった。この反応液からのアゼライン酸モ
ノメチルの分離fIv製は蒸留によって行なった。
以上の様にして製造したアジピン酸モノメチル及びアゼ
ライン酸モノメチルを用いて電解縮合反応を行なった。
即ち、電解液タンクに第1表に示した量のアジピン酸モ
ノメチル及び/またはアゼライン酸モノメチルを入れ、
次にカルボン酸の中和度が8%になる様に水酸化カリウ
ムを入れ、次にメタノールを入れ最後に仕込み液中の水
濃度が3.0重量%になるように水を加えた。この調製
液を電解槽に循環した。
電解槽は両極とも1.ocInX Zoocrn  の
通電面積余有し、陰極は厚さ2藺のチタン板、陽極は厚
さ2閂のチタン板に4ミクロンの白金メッキをした板を
用い、両極の間に通電面積が1.Oa++X100cr
nに保持されるように開孔部を有する厚さ1間のポリエ
チレンの板を置いて電極間隔を1鰭に規定した。
電解槽は液の供給口と流出口を有するものを用いた。両
極間に液を2 tn/Beeの流速で流し、電流密度を
20A/dnl’に、液の温度を50〜52℃に保持し
て電解した。電解液をサンプリングしてアジピン酸モノ
メチルの残存量をガスクロマトグラフ分析で測定しなが
ら電解を行ない、その濃度が0.1重量%以下になった
時点を電解終了の目途とした。
電解終了後、電解液中の各成分をガスクロマトグラフ分
1iで測定した。その結果を第1表にかす。
なお、選択率及び電流効率の計算にJl、水酸化カリウ
ムによるアジピン酸モノメチル及びアゼライン酸モノメ
チルの中51’11がそれぞれのカルボン酸の仕込みそ
ル割合で行なわれたとして行なった。
ガお、カルボン酸の中和度は調製済みの電解液において
次の式であられされる。
又、電流効率は2フアラデイーの電気量より各生成物1
モルが生成するとして求めた。選択率及び電流効率の計
算式は次の通りである。
アジピン酸モノメチル基準のセバシン酸ジメチルの選択
率T円貨したJシヒン歌モ/メナルのモル数アジピン酸
モノメチル基準(アゼライン酸モノメチル基準)のブラ
シル酸ジメチルの選択率(消費したアゼライン酸モノメ
チルのモル数)アゼライン酸モノメチル基準のタグシン
酸ジメチルの選択率以降の実施例、比較例においても同
様に行なった。
比較例5 比較例ムと全く同様に電解縮合を行ない、電解液中のア
ジピン酸モノメチルの濃度が0.1重量−以下になって
も更に電解縮合を続けた。その時点から電圧が上昇しは
じめ、電圧が60VKまでなった時点で電解を終了した
。結果を第1表に示した。
実施例4 実施例1と同様の電解装置を用い、電解液タンクにアジ
ピン酸モノメチル235fsアゼライン酸モノメチル5
92、メタノール5792を入れ、次にカルボンL1.
。の中和度がlOチになるように水酸化カリウムを入れ
最後に液中の水濃度が1.8重量tsはなるように水を
加えて調製した。アジピン酸モノメチル対アゼライン酸
モノメチルの仕込みモル比は5対lであった。次に、電
流密度をIIA〜に変える以外は実施例1と同様の条件
に設定し、且つアジピン醒モノメチル922とアゼライ
ン酸モノメチル229との混合液(アジピン酸モノメチ
ル/アゼライン酸モノメチルのモル比でS/l)を電解
液タンクに5.0時間連続的に供給しながら電解縮合を
行なった。更に2.0時間電解綿合を続けた。電圧は6
.8〜6.6■であった。電解終了後の液量は900f
であり、液中の各成分の濃度をガスクロマトグラフで測
定した結果はセバシン酸ジメチルが17.0重量%であ
り、ブラシル酸ジメチルが6.5重量%であり、タブシ
ン酸ジメチル7510.8重量%であり、残存したアゼ
ライン酸モノメチルは0.6重量%であった。また水濃
度は1.9重量%であった。各電解縮合生成物の選択率
及び電流効率は第2表に示した。
次に電解縮合反応をくり返し行ない電解液10Kgを得
た。この電か′r液に水0.73 K9を加えた後に蒸
留塔の中段に連続に供給し、常圧上塔底物の温度を98
℃にして塔上部からメタノールを、塔底部から油水混合
液を連続的に抜き出した。蒸留塔底部における平均滞溜
時間は1時間であり、塔底部からの抜き出し液中の平均
のメタノール濃度は1.1重量%であった。塔底部より
抜き出した液は冷却後デカンタ−で2層分離した。油層
は2.37に9であり、この油層にアジピン敵モノメチ
ルとアゼライン酸モノメチルの混合酸のカリウム塩が5
対lの割合で存在しているとして0.O1重N%分配し
ていた。油層は更に蒸留することによってセバシン酸ジ
メチル、ブラシル酸ジメチル及びタブシン酸ジメチルを
分離した。水層は1.40に9であり、水層にはアジピ
ン醒モノメチル1.33に9を加えた後蒸発器で常圧下
125℃で水を蒸発させた。蒸発器での液の滞溜時間は
3分であり、水蒸発後のアジピン酸モノメチル及びアゼ
ライン酸モノメチルのカリウム塩を含んだアジピン酸モ
ノメチル溶液中の水濃度は7.21量チであった。この
液は回収し電解縮合反応に再使用した。
実施例5 実施例1と同様の電解装置を用い、電解液タンクにアジ
ピン酸モノメチル289 S’ 、アゼライン酸モノメ
チルイ41、メタノール6642を入れ、次にカルボン
酸の中和度が10%になるように水酸化カリウムを入れ
、最後に液中の水濃度が3.3重量%になるように水を
加えて調製した。次に、電流密度をll A/d−に変
える以外は実施例1と同様の条件に設定し、且つアジピ
ン酸モノメチル1071をti、酢液タンクに5時間連
続的に供給しながら電熱縮合を行ない、アジピン酸モノ
メチルの供給が終った後、電解液中のアジピン酸モノメ
チル及びアゼライン酸モノメチルのいずれの濃度も0.
1重量%以下になるまで2.78時間更に電解縮合を行
なった。電圧は6.7〜6.4■であった。電解終了後
の液量は1026 Fであり、液中の各成分の濃度をガ
スクロマトグラフで測定した結果、セバシン酸ジメチル
が19.1重量%であり、ブラシル酸ジメチルが3.7
重量%であり、タブシン酸ジメチルが0.3重量%であ
った。また液中の水疾度は3.3重量%であった。結果
は第2表に示した。
次に電解紺(合をくり返し行ない電解液10 Kgを得
た。この電解液を蒸留塔の中段に連続的に供給し、常圧
下塔底部の温度を98℃にして塔上部からメタノールを
、塔底部から油水混合液を連続的に抜き出した。蒸留塔
底部における平均滞溜時間は1時間であり、塔底部から
の抜き出し液中の平均メタノール濃度は1.50重量%
であった。塔底部よりの抜き出し液は冷却した後デカン
タ−で油水の2層に分離した。油層は2.99に9であ
り、アジピン酸モノメチル及びアゼライン酸モノメチル
のカリウム塩が電解開始の際の仕込み割合で存在してい
るとして0.03重量%分配していた。油層は蒸留精製
によってセバシン酸ジメチル、)゛ラシル醗ジメチル、
タブシン酸ジメチルを分離した。水層は0.72Kfで
あり、アジピン酸モノメチル及びアゼライン酸モノメチ
ルのカリウム塩の濃度は50重量%であり、その壕ま回
収して電解縮合反応に再使用した。
実施例6 実施例1と同様の電解装置を用い、電解液タンクにアジ
ピン酸モノメチル358 F 、アゼライン酸モノメチ
ル44り、メタノール548 f ’i入れ、次にカル
ボン葭の中f11度が10%になるように水酸化す) 
IJウムを入れ、最後に液中の水濃度が2.5重量%に
なるように水を加えて調製した。アジピン酸モノメチル
対アゼライン酸モノメチルの仕込みモル比は10対1で
あった。
次いで電流密度をIOA/dn? に変える以外は実施
例1と同様の条件に設定して¥M、解した。電解液中の
アジピン1淑モノメチル及びアゼライン酸モノメチルの
両方の濃度が0.1重量%以下になるまで7.70時間
電解した。電圧は7.7vがら5.8Vまで変化した。
電解縮合後の液量−は883vであり、液中の各成分の
濃度はセバシン酸ジメチルが19.4重量%であり、ブ
ラシル酸ジメチルが4.3重量%であり、タブシン酸ジ
メチルが0.2重量%であった。
各電解縮合生成物の選択率及び電流効率は第2表に示し
た。
実施例7 実施例6におけるアゼライン酸モノメチルの量を15 
frに変える以外は実施例6と゛同様にして電解を7.
12時間行なった。電圧は7.5■がら5.7■まで変
化した。電解終了後の液量は856fであり、液中の各
成分の濃度はセバシン酸ジメチルが21.1重量%であ
り、ブラシル酸ジメチルが1.6重量%であり、タブシ
ン酸ジメチルは0.05重鷺チ以下であった。各生成物
の選択率及び電流効率は第2表に示した。
比較例6 仕込み液中の水濃度を4.5ffii%に変える以外は
実施例6と全く同様にして電解縮合を行った。
電解時間は9.04時間であり、電圧は7.5〜5.6
■まで変化した。電解縮合後の液量は878fであり、
液中の各成分の濃度はセバシン酸ジメチルが17.4重
量%であり、ブラシル酸ジメチルが3.8重量%であり
、タブシン酸ジメチルが0.2重量%であった。各電解
縮合生成物の選択率及び電流効率は第2表に示した○ 比較例7 実施例6において、混合酸を中和するアルカリを水酸化
ナトリウム9.91からナトリウムメチラート13.4
fに変え、且つ仕込み液中の水濃度を0.10重量%に
変える以外は実施例6と全く同様にして電解縮合を行な
った。1時間電解綿合を続けたが電解縮合生成物はほと
んど生成していなかった0 以下余白 実施例8〜10、比較例8,9 アジピン酸モノメチル及びウンデカンニ酸モノメチルは
実施例1と同様にしてエステル化触媒として強酸性陽イ
オン交換樹脂を用いて製造した。
次にアジピン酸モノメチル及びウンデカンニ酸モノメチ
ルを用いて電解縮合を行なった。電解縮合は実施例1に
おいてアゼライン酸モノメチルをウンデカンニ酸モノメ
チルに変える以外は実施例1と全く同様にして行なった
。その結果を第3表に示した。
比較例1O 比較例4と全く同様に電解縮合を行ない、電解液中のア
ジピン酸モノメチル濃度が0.1重量%以下になっても
更に電解縮合を続けた。その時点から電圧が上昇しはじ
め、電圧が60VKまでなった時点で電解を終了した。
その結果を第3表に示した。
以下余白 実施例11 アジピン酸モノメチル及びスペリン酸モノメチルはそれ
ぞれアジピン酸及びスペリン酸をエステル化触媒として
強酸性陽イオン交換樹脂を用いてエステル化することに
よって得た。
次にアジピン酸モノメチル及びスペリン酸モノメチルを
用いて電解縮合を行なった。電解縮合は実施例1におい
てアゼライン酸モノメチルをスペリン酸モノメチルに変
える以外は実施例1と全く同様にして行った。結果は下
記に示した。
以下余白 実施例12 アジピン酸モノメチル及びセバシン酸モノメチルはそれ
ぞれアジピン酸及びセバシン酸をエステル化触媒として
強酸性陽イオン交換樹脂を用いてエステル化することに
よって得た。
次に実施例1と同様の電解装置を用い、電解液タンクに
アジピン酸モノメチル、セバシン酸モノメチル、メタノ
ールを入れ、次にカルボン酸の中和度が10%になるよ
うに水酸化ナトリウムを入れ、最後に液中の水濃度が2
.0重量%になるように調製した。次いで電流密度10
A/dn?に変える以外は実施例1と同様の条件に設定
して電解した。
その結果を下記に示した。
以下余白 実施例13 アジピン酸13.3重量%、グルタル酸63.7重量%
、コハク酸23.0重量−を含む酸混合物を200mH
fの減圧下で230〜250℃の温度に加熱し水を除去
した。次いでいったん温度を下げ15 mHfの減圧下
で140〜145℃の温度で無水コハク酸を除去し。
160〜165℃の温度で無水グルタル酸を得た。無水
グルタル酸228Fとメタノール721とを55℃で5
時間反応した。
電解液タンクにメタノールとの反応生成物である上記グ
ルタル酸モノメチルとセバシン酸モノメチル216f及
びメタノール604fを入れ1次に酸混合物の中和度が
8チになるように水酸化カリウムを入れ、最後に溶液中
の含水量を3.0重量%になるように調整した。このよ
うにして得た調製液を電解槽に循環した。
電解は実施例1と同様の方法で行った。電解時間は4.
74時間であり、電圧は13.5〜1o、gVまで変化
した。電解終了後の液量は1021 fであり、液中の
各成分の濃度はスペリン酸ジメチルが10−0重量%で
おち、ブラシル酸ジメチルが11.8重量%であ殴、オ
クタデカン酸ジメチルが3.9重量%であった。また残
留した未反応のセバシン酸モノメチルは0.7重量%で
あった。各電解縮合生成物の選択率及び電流効率を第4
表に示した。
実施例14 グルタル酸1重量部に対してデカリン5重量部を加えて
還流加熱し、生成した水金少量のデカリンとともに連続
的に系外へ抜き出して脱水反応を行った。脱水反応を十
分に行ったのち、デカリンを蒸留除去し、次いで無水グ
ルタル酸を蒸留によって得た。得られた無水グルタル酸
1671とメタノール592とを55℃で4時間反応さ
せてグルタル酸モノメチルを得た。電解液タンクにこの
グルタル酸モノメチルとセバシン酸モノメチル63f、
メタノール5682を入れ、最後に液中の水濃度が2.
0重量−になるように水を加えて調製した。
ついで中和度を10チにするよう水酸化カリウムを加え
た。次に、電流密度i 11 Aldiに変える以外は
実施例1と同様の条件に設定し、且つ無水グルタル酸6
6frとメタノール23frとで上記と同様の方法で得
たグルタル酸モノメチルとセバシン酸モノメチル24f
との混合液(グルタル酸モノメチル/セバシン酸モノメ
チルのモル比で5/1)f:電解液タンクに5.0時間
連続的に供給しながら電解縮合を行なつ7こ。更に2.
4時間電解縮合を続けた。電圧は7.1〜6.9■であ
った。電解終了後の液量は903f″′cあり、液中の
各成分の濃度はスペリン酸ジメチルが13.6重量%で
あシ、ブラシル酸ジメチルが6.3重量%であり、オク
タデカンニ酸ジメチルが0.7重′M:チであった。ま
た残留した未反応のセバシン酸モノメチルは0.6重量
%であった。各電解縮合生成物の選択率及び電流効率を
第4表に示した。
比較例11 4tの四つ目フラスコにグルタル酸119 f 、グル
タル酸ジメチル566 f 1 メタノール4582及
び水409tを入れ、次いでH型に再生した強酸性カチ
オン交換樹脂アンバーライ)200C(ローム・アンド
・ハース社製、商品名)300m/iメタノール置換し
たのち十分に水を除去して加えた。混合液を十分にかき
まぜながら6時間還流加熱した。
触媒、メタノール、水を除去したのち、蒸留によシグル
タル酸ジメチル259v及びグルタル酸モノメチル25
0tを得た。グルタル酸モノメチルは3〜4■Hりの減
圧度で133〜135℃の温度で得られた。次いで得た
グルタル酸モノメチルを50〜1100t Hfの減圧
下で220〜230℃で1時間加熱し1次いで15 m
mHfの減圧下で160〜165°Cで再蒸留した。
電解液タンクにグルタル酸モノメチル292f、セバシ
ン酸モノメチル2161及びメタノール615グを入れ
、次に酸混合物の中和度が8%になるように水酸化カリ
ウムを入れ、次に溶液中の含水量を2.5重量%に調整
した。
電解縮合は実施例1と全く同様にして5.01時間行っ
た。電圧は15.OVから12.2Vまで袈化した。
電解終了後の液量は1022 fであり、液中の各成分
の濃度はスペリン酸ジメチルが7.81量チであシ、ブ
ラシル酸ジメチルが9.8重量%であシ、オクタデカン
ニ酸ジメチルが3.2重量%であった。
また残留した未反応セバシン酸モノメチルは1.7重廼
チであった。各電解縮合生成物の選択率及び電流効率を
鉛4表に示した。
以下余白
【図面の簡単な説明】
図面は1本発明方法の1実施態様の70−シートキであ
る。 図中、1は供給口、2は溶解槽、3.4はイオン交換樹
脂塔%5,6,7.8は蒸留塔、9は抜き出し口、10
は電解液夕/り、11は電解槽、12は蒸留塔、13は
デカンタ−% 14 、15 、16は蒸留塔、17 
、18は蒸発器、19は回収塔を示す。 特許出願人 旭化成工業株式会社 ’1lf−1t さトλ ニオ・t

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 t アジピン酸モノメチル又は無水グルタル酸及び/又
    はグルタル酸を含有しないグルタル酸モノメチルと炭素
    数8〜11のジカルボン酸モノ( メチルとの混合酸を、それらのアルカリ金属塩を含むメ
    タノール溶液中で、該メタノール溶液中の水濃度を0.
    15〜3.5重量%に保持し、アジピン酸モノメチル又
    は無水グルタル酸及び/又はグルタル酸を含有しないグ
    ルタル酸モノメチルを炭素1i8〜11のジカルボン酸
    モノメチルに対して2倍モル以上の割合にして回分的に
    電解縮合することを特徴とする高級二塩基酸ジメチルの
    製造方法 2 アジピン酸モノメチル又は無水グルタル酸及び/又
    はグルタル酸を含有しないグルタル酸モノメチルと炭素
    数d〜11のジカルボン酸モノメチルとの混合酸を、そ
    れらのアルカリ金属塩を含むメタノール溶液中で、該メ
    タノール溶液中の水濃度を0.15〜3.5重量%に保
    持し、アジピン酸モノメチル又は無水グルタル酸及び/
    又はグルタル酸を含有しないグルタル酸モノメチルを炭
    素数8〜11のジカルボン酸モノメチルに対して2倍モ
    ル以上の割合にして回分的に電解縮合し、次いで該電解
    縮合液から該混合酸のアルカリ金属塩を回収して電解縮
    合反応に再循環することを特徴とする高級二塩基酸ジメ
    チルの製造方法
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS622784U (ja) * 1985-06-21 1987-01-09

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