JPS6131191B2 - - Google Patents

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JPS6131191B2
JPS6131191B2 JP54002570A JP257079A JPS6131191B2 JP S6131191 B2 JPS6131191 B2 JP S6131191B2 JP 54002570 A JP54002570 A JP 54002570A JP 257079 A JP257079 A JP 257079A JP S6131191 B2 JPS6131191 B2 JP S6131191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diphenyl
acetic acid
acetoxydiphenyl
selectivity
acetate
Prior art date
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Expired
Application number
JP54002570A
Other languages
English (en)
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JPS5594486A (en
Inventor
Tetsuo Takano
Kyoshi Ikimi
Takeo Suzukamo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジフエニルまたはその誘導体(以下、
ジフエニル類と略称する)の酢酸エステルの電気
化学的製法に関するものである。
通常ジフエニルアセテート類は、ジフエニル類
のヒドロキシ化合物を経て製造されているが、こ
のヒドロキシ化合物を得るには、長い煩雑な工程
を要する。ジフエニル類の陽極アセトキシル化に
より、ジフエニルアセテート類が電気化学的に直
接製造できることは、例えばJ.Am.Chem.Soc.88
(8)1686(1966)、ibid.89(18)4469(1967)中の
記載により知られている。これらの方法では、電
解の際、アセトキシル基供与体兼溶媒として酢酸
が用いられている。このため工業的実施に際して
は、十分な導電性を得るために比較的多量の支持
塩を系に添加する必要があり、従つて、面倒で費
用のかかる支持塩の分離操作を伴なう欠点があ
る。
本発明者らは、実用的かつ経済的にジフエニル
アセテート類を製造する方法を検討した結果、溶
媒として、酢酸と無水酢酸の混合物を用いること
により、少量の支持塩でも良好な導電性が得られ
ること及び従来の方法に比べてジフエニルアセテ
ート類の収率および選択率が向上することを見出
した。
すなわち本発明は、ジフエニル類の陽極アセト
キシル化をこのものと、酢酸、酢酸塩、無水酢酸
の共存下に行なうことにより、効率よくジフエニ
ルアセテート類を取得する方法を提供するもので
ある。
本発明は、特にジフエニルを出発原料として高
選択的に4―アセトキシジフエニルおよび/また
は4,4′―ジアセトキシジフエニルを製造するの
に適している。
本発明方法の対象とする被アセトキシル化物質
は、ジフエニルまたはその誘導体である。ジフエ
ニル誘導体とは、ジフエニル骨格にアルキル基、
アルコキシル基、アシロキシル基、アシルアミノ
基、アリール基等の置換基を有するものである。
これらのジフエニル誘導体のうち、アシロキシル
基で置換されたものが好ましい。アシロキシル基
の中では、アセトキシル基が特に好ましい。
本発明において、支持塩としては、酢酸のアル
カリ金属塩およびアンモニウム塩が用いられる
が、中でも酢酸のナトリウム、カリウム塩、特に
カリウム塩が好ましい。
ジフエニル類、酢酸および酢酸塩からなる系に
適量の無水酢酸を共存させ、酢酸と無水酢酸の混
合物をアセトキシル基供与体兼溶媒として用いる
ことにより、目的物ジフエニルアセテート類の収
率を向上させることができる。さらに無水酢酸の
共存により比較的少量の支持塩でも良好な導電性
が得られるという効果も有する。
ここで適量の無水酢酸とは酢酸に対して5ない
し90重量%、好ましくは10ないし60重量%の濃度
範囲である。
本発明におけるジフエニル類、酢酸および支持
塩の電解液中の濃度はそれぞれの種類に応じて相
互に関連して決定されるが、ジフエニル類は1な
いし80重量%、好ましくは5ないし60重量%であ
る。支持塩は10重量%以下の範囲が好ましい。特
に酢酸ナトリウム、酢酸カリウムでは、5重量%
以下の濃度で十分な導電性を示す。
本発明方法に用いられる陽極としては、白金、
金、ロジウム、ルテニウム、過酸化鉛またはこれ
らの金属で被覆された電極、黒鉛、フエライト電
極等が使用できる。白金または白金被覆電極が特
に好ましい。陰極としては、白金等の貴金属、黒
鉛、フエライト、鉄、銅、鉛電極等が使用でき
る。
本発明による陽極アセトキシル化は、隔膜等で
分割されたセルおよび分割されないセルのいずれ
においても実施できる。
分割されないセルを使用する場合には、極間電
圧を小さするために、例えば10mm以下に電極間隔
を狭めるのが有利である。
このようなセル内で、上記の電解を行なう際、
陽極電位は主としてジフエニル類の種類に応じて
決定されるが、一般にSCEに対し1.0ないし3.0V
の範囲にある。
また、電解を効率よく実施できる陽極面の電流
密度は0.5ないし50A/dm2の範囲であるが1な
いし20A/dm2が特に好ましい。
電解液の温度は、酢酸の沸点によつて限定され
るが、0ないし100℃の範囲が適当である。ジフ
エニル類の濃度を水きくするには、温度を上げれ
ばよい。
本発明をより効果的に実施するためには、陽極
液を激しく撹拌する必要があり、これは通常のか
きまぜ棒による撹拌または陽極液のポンプによる
高速度循環等の手段によつて十分達成できる。
上記の陽極アセトキシル化によつて生成するジ
フエニルアセテート類は蒸留、抽出、晶析等を組
み合わせた通常の処理によつて分離ならびに精製
して取得される。未反応のジフエニル類および酢
酸、無水酢酸は、分離回収後、再び電解に用いる
ことができる。
本発明方法は連続的にも回分的にも行なうこと
ができる。また、電解中、電極極性の切換え操作
を行なうことは電極表面へのタール状物質の付着
を防止するのに有効である。
本発明方法によつて製造されるジフエニルアセ
テート類は、耐熱性樹脂原料として有用な化学物
質であるばかりでなく、農薬、医薬の中間原料と
もなりうる。
以下、本発明の具体的方法を実施例で説明す
る。
文中の%は、すべてモル数に基づくものであ
る。
生成物の同定および定量は、IR、NMRおよび
高速液体クロマトグラフイー法によつた。
反応率=収率および選択率は下式により算出た。
反応率=消費された基質(モル)/用いた基質
(モル)×100 収率=生成したジフエニルアセテート(モル)/
用いた基質(モル)×100 選択率=生成したジフエニルアセテート(モ
ル)/消費された基質(モル)×100 実施例 1 上部に冷却管、N2ガスの供給口と流出口を備
えた内容積400c.c.のガラス容器に表面積50cm2の白
金板二枚を挿入し、両極の間隔を4mmに保ち固定
した。
この電解セルに、酢酸180g、酢酸カリウム10
g、ジフエニル50g、無水酢酸120gを加えた
後、マグネチツク・スターラーで激しく液を撹拌
しながら、6時間定電流電解を行なつた。この
間、毎分20c.c.の割合でセル内気相部にN2ガスを
通じた。
液温60℃ 極間電圧 6〜7V 電流密度 5.0A/dm2 反応後電解液を室温まで放冷した後、分析を行
ない以下の結果を得た。
ジフエニル反応率65.6%、2―アセトキシジフ
エニル選択率5.1%、4―アセトキシジフエニル
選択率49.3%、4,4′―ジアセトキシジフエニル
選択率13.3%、2―アセトキシジフエニル、4―
アセトキシジフエニルおよび4,4′―ジアセトキ
シジフエニルの収率はそれぞれ3.3%、32.3%お
よび8.7%であつた。
比較例 1 実施例1で用いたと同じ電解セルに酢酸180
g、酢酸カリウム20g、ジフエニル10g加えた
後、N2気流下、マグネチツク・スターラーで激
しく撹拌しながら、5時間定電流電解を行なつ
た。
液温30℃ 極間電圧 7〜9V 電流密度 3.0A/dm2 反応結果は以下の通りであつた。
ジフエニル反応率64.4%、2―アセトキシジフ
エニル選択率4.0%、4―アセトキシジフエニル
選択率36.7%、2―アセトキシジフエニル、4―
アセトキシジフエニルの収率はそれぞれ2.6%、
23.6%であつた。
実施例 2 実施例1で用いたと同じ電解セルに酢酸180
g、酢酸カリウム10g、4―アセトキシジフエニ
ル80g、無水酢酸120gを加えた後、N2気流下、
マグネチツク・スターラーで激しく撹拌しながら
14時間定電流電解を行なつた。
液温60℃ 極間電圧 5〜6V 電流密度 3.0A/dm2 反応結果は以下の通りであつた。
4―アセトキシジフエニル反応率60.2%、4,
4′―ジアセトキシジフエニル選択率75.8%、4,
4′―ジヒドロキシジフエニルの生成は痕跡量であ
つた。4,4′―ジアセトキシジフエニルの収率は
45.6%であつた。
比較例 2 実施例1で用いたと同じ電解セルに酢酸180
g、酢酸カリウム20g、4―アセトキシジフエニ
ル80gを加えた後、N2気流下、マグネチツク・
スターラーで激しく撹拌しながら、10時間定電流
電解を行なつた。
液温60℃ 極間電圧 10V 電流密度 5.0A/dm2 反応結果は以下の通りであつた。4―アセトキ
シジフエニル反応率61.3%、4,4′―ジアセトキ
シジフエニル選択率48.9%、他に少量の4,4′―
シヒドロキシジフエニルの生成が認められた。
4,4′―ジアセトキシジフエニルの収率は30.0%
であつた。
比較例 3 実施例1で用いたと同じ電解セルに酢酸180
g、酢酸カリウム10g、ジフエニル50gを加えた
後、窒素気流下、マグネチツク.スターラーで激
しく撹拌しながら、8時間定電流電解を行つた。
液温60℃、極間電圧6〜7V、電流密度3A/dm2 反応結果は以下の通りであつた。
ジフエニル反応率64.1%、2―アセトキシジフ
エニル選択率6.1%、4―アセトキシジフエニル
選択率38.5%、4,4′―ジアセトキシジフエニル
選択率5.0%、 2―アセトキシジフエニル、4―アセトキシジ
フエニルおよび4,4′―ジアセトキシジフエニル
収率はそれぞれ3.9%、24.7%および3.2%であつ
た。
比較例 4 実施例1で用いたと同じ電解セルに酢酸180
g、酢酸カリウム10g、4―アセトキシジフエニ
ル80gを加えた後、窒素気流下、マグネチツク・
スターラーで激しく撹拌しながら、16時間定流電
解を行つた。
液温60℃、極間電圧9.1V、電流密度3A/dm2 反応結果は以下の通りであつた。
ジフエニル反応率59.8%、4,4′―ジアセトキ
シジフエニル選択率50.5%、4,4′―ジヒドロキ
シジフエニル選択率2.2% 4,4′―ジアセトキシジフエニルおよび4,
4′―ジヒドロキシジフエニル収率はそれぞれ30.2
%、1.3%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ジフエニルまたはその誘導体の陽極アセトキ
    シル化を、このものと酢酸、酢酸塩、無水酢酸の
    共存下に行なうことを特徴とするジフエニルアセ
    テート類の電気化学的製造法。
JP257079A 1979-01-11 1979-01-11 Electrochemical production of diphenyl acetates Granted JPS5594486A (en)

Priority Applications (1)

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JP257079A JPS5594486A (en) 1979-01-11 1979-01-11 Electrochemical production of diphenyl acetates

Applications Claiming Priority (1)

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Publication Number Publication Date
JPS5594486A JPS5594486A (en) 1980-07-17
JPS6131191B2 true JPS6131191B2 (ja) 1986-07-18

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ID=11533021

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JP2013528703A (ja) * 2010-04-23 2013-07-11 セラマテック インコーポレイテッド アリールアルキル界面活性剤前駆体の電気化学合成

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