JPS5942077B2 - アゼライン酸ジメチルの製造方法 - Google Patents

アゼライン酸ジメチルの製造方法

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JPS5942077B2
JPS5942077B2 JP56122571A JP12257181A JPS5942077B2 JP S5942077 B2 JPS5942077 B2 JP S5942077B2 JP 56122571 A JP56122571 A JP 56122571A JP 12257181 A JP12257181 A JP 12257181A JP S5942077 B2 JPS5942077 B2 JP S5942077B2
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアゼライン酸ジメチルの新規な工業的製造法に
関し、さらに詳しくは、グルタル酸モノメチルとアジピ
ン酸モノメチルとの交差コルベ電解縮合によりアゼライ
ン酸ジメチルを製造する方法に関するものである。
アゼライン酸ジメチルは可塑剤、合成潤滑油、ナイロン
69などの原料として工業的に広範囲に用いられている
極めて有用な化合物である。
従来、アゼライン酸は工業的に、天然物から得られるオ
レイン酸をオゾン分解することによつてペラルゴン酸と
ともに得られている。しかしながら、従来の製造方法で
は出発原料が天然物であるため、生成物中に不純物が多
く含まれて純度が低いなどの欠点があり、また、反応が
オゾン分解であることに起因して、種々の問題が生じて
いる。一方、アゼライン酸ジエステルは炭素数9個の二
塩基酸ジエステルであり、一般的な交差コルベ電解の考
え方からすると、グルタル酸モノエステルとアジピン酸
モノエステルとを交差コルベ電解することによりアゼラ
イン酸ジエステルが得られることが予想される。し力化
ながら、グルタル酸モノエステルとアジピン酸モノエス
テルとの交差コルベ電解によつてアゼライン酸ジメチル
を製造するための具体的な条件についてはこれまで知ら
れていない。本発明者らは、先にコルベ電解によリアジ
ピン酸モノメチルからセバシン酸ジメチルを製造する方
法を開発することに成功したが(特開昭54一1526
72号公報、特開昭55−158285号公報、特開昭
56−44782号公報など)、この方法を基礎とし、
さらに研究を重ねた結果、グルタル酸モノエチルとアジ
ピン酸モノメチルとの電解縮合において、無水グルタル
酸とメタノールとの反応によつて得られたグルタル酸モ
ノメチルを用いることにより、物質収率及び電流効率を
高く維持して工業的に極めて有利にアゼライン酸ジメチ
ルを製造しうることを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、グルタル酸を加熱脱水して無水グ
ルタル酸とし、この無水グルタル酸をメタノールと反応
させてグルタル酸モノメチルとし、次いでこのグルタル
酸モノメチルにアジピン酸モノメチルを混合し、それら
のアルカリ金属塩を含むメタノール溶液中において電解
縮合させることを特徴とするアゼライン酸ジメチルの製
造方法を提供するものである。
本発明の電解縮合においては、この縮合に用いるグルタ
ル酸メチルの製造方法によつて電解縮合の結果が大きく
左右される。
すなわち、グルタル酸の半エステル化やグルタル酸ジメ
チルの半加水分解などの通常の方法によつて得られたグ
ルタル酸モノメチルを用いると、電解縮合成績が極めて
悪く、またこれらの方法によつて得られたグルタル酸モ
ノメチルを再蒸留して用いても、若干の効率の向上は認
められるものの、まだ満足できる結果は得られない。こ
の理由としては、グルタル酸、グルタル酸モノメチル、
グルタル酸ジメチルの3成分系からグルタル酸モノメチ
ルを蒸留によつて分離する場合、蒸留ボトムに残るグル
タル酸が一部脱水して無水グルタル酸が生成し、この無
水グルタル酸が蒸留中に水とともに留出するため、蒸留
されたグルタル酸モノメチル中に、無水グルタル酸と水
との再反応によつて生成したグルタル酸が混入すること
になるし、また無水グルタル酸やグルタル酸を一部含ん
でいるグルタル酸モノメチルは再蒸留によつても十分に
精製できないため、グルタル酸モノメチル中に無水グル
タル酸やグルタル酸が一部混入してくることが避けられ
ず、これらの混入成分が電解縮合に悪影響を及ぼすこと
が考えられる。これに対し本発明方法においては、グル
タル酸をいつたん加熱脱水して無水グルタル酸としたの
ち、これをメタノールと反応させてグルタル酸モノメチ
ルを製造することにより、無水グルタル酸やグルタル酸
を含有しないグルタル酸モノメチルが得られ、このもの
を用いることによつて電解縮合効率が向上する。
本発明方法において用いるアジピン酸モノメチルは通常
の方法、例えば酸触媒、特に好ましくは強酸性カチオン
交換樹脂の存在下にアジピン酸とメタノールを反応させ
る方法などによつて得ることができる。
一方、グルタル酸モノメチルは前記のように無水グルタ
ル酸とメタノールとの反応によつて得ることが必要であ
る。
この反応に用いる無水グルタル酸は、グルタル酸を無溶
媒下又は150℃以上の沸点をもつ不活性溶媒の存在下
において、減圧又は常圧下に150〜270℃、好まし
くは200〜250℃で加熱脱水することによつて得ら
れる。この場合、無溶媒下では若干減圧して完全脱水し
、一方溶媒存在下では溶媒を若干過剰に用い、溶媒とと
もに水を除去して完全脱水したのち、得られた無水物を
蒸留精製することが好ましい。若し、脱水が不完全な場
合、無水フタル酸の蒸留精製の際に更に脱水が進行し、
無水フタル酸とともに水も留出してくるため、精製無水
フタル酸中にグルタル酸が一部生成して混入し好ましく
ない。次に、無水グルタル酸とメタノールの反応におい
ては、若干過剰のメタノール、好ましくは無水グルタル
酸に対して等モル以上3倍モル以下のメタノールを用い
ることが望ましい。メタノールをあまり過剰に用いると
、メタノール中に微量に含有する水によつて一部グルタ
ル酸が生成するので好ましくない。反応は40℃以上メ
タノールの還流温度以下で2〜10時間行えばよく、触
媒は用いる必要がない。反応終了後、グルタル酸モノメ
チルを蒸留精製してもよいが、蒸留精製中にごく一部で
はあるがグルタル酸モノメチルがグルタル酸とグルタル
酸ジメチルに変化し、蒸留されたグルタル酸モノメチル
中にごく少量の無水グルタル酸が混入することがあるた
め、反応液をそのままグルタル酸モノメチルのメタノー
ル溶液として電解縮合に供することが望ましい。また、
無水グルタル酸の製造は、工業的にアジピン酸を製造す
る際に副生するコハク酸、グルタル酸及びアジピン酸の
混合ジカルボン酸を原料として、前記のグルタル酸単独
の場合と同様の方法で行うこともできる。
本発明においては、電解縮合によつて目的のアゼライン
酸ジメチル以外に、同時にセバシン酸ジメチル及びスベ
リン酸ジメチルを得ることができる。
しかも各生成物の生成量は原料であるグルタル酸モノメ
チル及びアジピン酸モノメチルの反応させる際のモル割
合を変えることによつて調節が可能である。本発明にお
いて電解縮合が行われる溶液は、原料であるグルタル酸
モノメチル、アジピン酸モノメチル、それらの中和塩を
含むメタノール溶液であるが、生成物であるスベリン酸
ジメチル、アゼライン酸ジメチル、セバシン酸ジメチル
、その他の副生物を含んでいてもよい。
また、電解縮合は仕込みの原料であるグルタル酸モノメ
チル及びアジピン酸モノメチルが実質的になくなる程度
まで回分的に行つてもよく、また、原料ジカルボン酸モ
ノエステルを一定濃度に維持して連続的に行つても良い
。また、一定時間原料ジカルボン酸モノエステルを一定
濃度に維持して連続的に行い、次いで原料ジカルボン酸
モノエステルが実質的になくなる程度まで回分的に行つ
てもよい。し力化、後工程における生成物の分離精製を
考慮すると、原料ジカルボン酸モノエステルが残留して
いる場合にこれらと生成物の分離操作がはん雑になる。
そのため、電解縮合を最初から回分的に行うか、又は最
初一定時間原料ジカルボン酸モノエステルを一定濃度に
維持して連続的に行い、次いで回分的に行い、電解縮合
の終了時に原料ジカルボン酸モノエステルが実質的にな
くなる程度まで行うことが好ましい。生成物の純度など
を考慮すると、電解液中のグルタル酸モノメチル及びア
ジピン酸モノメチルの濃度が、1重量%以下になるまで
電解縮合を続けることが好ましい。本発明の電解縮合時
のメタノール溶液中の含水量を極端に低くすると電流効
率が極めて低下するし、また含水量が3.5重量%を超
える場合も物質収率及び電流効率が低下する。
したが一つて、物質収率及び電流効率を高く保つために
は含水量を0.15〜3.5重量%の範囲に保持してお
くことが必要である。本発明の電解縮合時の仕込みのグ
ルタル酸モノメチルとアジピン酸モノメチルの酸混合物
の量はその混合物とメタノールの合計量に対して10〜
50重量%の範囲が好ましい。
50重量%より高い濃度では電圧が高くなるし、10重
量%より低い濃度では容積効率が低下する上に電流効果
も低下する。
本発明において電解縮合の際の溶液の導電性を高めるた
めに、中和塩基としてリチウム、カリウム、ナトリウム
の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、メチラート、エチラー
ト又はアミン類が用いられる。
しかし、アミン類は陽極で酸化されて陽極の消耗を促進
し、リチウム化合物を用いると電流効率が低下するので
、ナトリウム、カリウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩
、メチラートを用いることが望まれる。また、グルタル
酸モノメチルとアジピン酸モノメチルの混合物の仕込み
の際の中和度(混合酸を塩基で中和するモル割合と定義
する)は2〜50モル%が好ましい。中和度が2モル%
未満では電圧が高くなり、50モル%を超えると電流効
率が低くなる。本発明において用いられる電解槽は有機
電解反応において通常用いられるものであつて、電解液
を両極の間に高流速で通過させることができるようなも
のであればよい。
例えば、電解槽は陰極板と陽極板とを平行に対向させ、
両極の間に電極間隔を規定するポリプロピレンの板を置
く。このポリプロピレンの板の中央部には電解液が流通
するように開孔部を有している。電極の通電面積はこの
開孔部の大きさにより、また電極間隔はこの板の厚さに
よつて規定される。
電解液は電解槽に設けられた供給口から入り、両極の間
を通過する間に反応が行われ、流出口から出て電解液タ
ンクに循環される。本発明の電解縮合に用いられる電極
材料としては、陽極には白金、ロジウム、ルテニウム、
イリジウムなどが単独又は合金で用いられ、使用形態は
通常メツキとして用いられ、メツキ基板にはチタン、タ
ンタルなどが用いられる。
また、陰極には水素過電圧の低いものが好ましいが、特
に限定されることはなく、白金、鉄、ステンレススチー
ル、チタンなどが用いられる。電解液の電解槽内におけ
る流速は1〜4m/秒が好ましい。
1m/秒未満では電流効率が低く、4m/秒より速い流
速では電解槽内の圧損失が大きくなる。
電極の間隔は0.5〜3mmが好ましい。0.5mm未
満では電解槽内の圧損失が大きくなり、3mmより広く
すると電圧が高くなる。
電流密度は5〜40A/Dm2が好ましく、5A/Dm
2未満では電流効率が低くなる。電解液の温度は45〜
65℃が好ましい。温度が45℃未満では電流効率が低
く電圧も高くなり場合によつては生成物が析出してくる
。65℃より高い温度は電解液の沸点で制限される。
電解縮合終了後、電解液からの生成物の精製分離は常法
によつて行うことができる。
すなわち、電解液からメタノールを除去したのち直接油
水層に2層分離するか、又は水を加えて2層分離し油層
から蒸留によつて高純度のスベリン酸ジメチル、アゼラ
イン酸ジメチル、セバシン酸ジメチルを得ることができ
る。本発明方法は、次に示すような利点があり工業的に
極めて有利な方法といえる。
すなわち、第一には、用いる原料が極めて高純度であり
、かつ安価である。例えばグルタル酸は工業的にアジピ
ン酸を製造する際に副生してくるものであり、極めて安
価に入手が可能である。第二には、本発明方法によれば
極めて高収率で目的生成物を得ることができ、かつ生成
物の精製も容易である。第三には、目的生成物であるア
ゼライン酸ジメチルの他に、スベリン酸ジメチル及びセ
バシン酸ジメチルを同時に得ることができ、これらの物
質もまた工業的に極めて重要なものである。例えば両者
とも可塑剤、合成潤滑油、接着剤、ポリアミドなどの原
料として広範囲に用いられる。次に本発明を実施例によ
つてさらに詳細に説明するが、本発明はこの例によつて
なんら限定されるものではない。
実施例 1 グルタル酸5009を分留塔を付けたフラスコに入れ、
50〜100mmHg程度の減圧下に220〜230℃
の温度に2時間加熱した。
留出してきた水を除去し、いつたん温度を下げ15m7
!LHgの減圧下で蒸留したところ160〜165℃の
温度で無水グルタル酸が得られた。無水グルタル酸17
19とメタノール509とを55℃で4時間反応させて
グルタル酸モノメチルを得た。また、四つロフラスコに
アジピン酸4389、メタノール969及び水1089
を入れ、次いでH型に再生した強酸性カチオン交換樹脂
アンバーライト200C(ローム・アンド・ハース社製
、商品名)をメタノール置換したのち十分にメタノール
を除去して加え、混合液を十分かきまぜながら6時間還
流加熱した。
反応後、触媒、メタノール及び水を除去したのち、蒸留
によりアジピン酸ジメチル789及びアジピン酸モノメ
チル3459を得た。アジピン酸モノメチルは3〜4m
TILHgの減圧度で137〜139℃の温度で得られ
た。以降の実施例、比較例において用いられるアジピン
酸モノメチルは同様の方法で得た。電解液タンクに、上
記のようにして得たグルタル酸モノメチルとアジピン酸
モノメチル2401及びメタノールを686yを入れ、
次に酸混合物の中和度が10%になるように水酸化カリ
ウムを入れ、最後に溶液中の含水量を2.5重量%にな
るように調整し、このようにして得た調製液を電解槽に
循環した。
電解槽は両極とも1.0C7TL×100cmの通電面
積を有し、陰極は厚さ2龍のチタン板、陽極は厚さ2m
mのチタン板に4ミクロンの白金めつきを施した板を用
い、両極の間に通電面積が1.0×100cmに保持さ
れるように開孔部を有する厚さ1mTLのポリエチレン
の板を置いて電極間隔を1關に規定した。
電解槽は液の供給口と流出口を有するものを用い、両極
間に調製液を2m/秒の流速で流し、電流密度を10A
/Dm2にし、液の温度を50〜52゜Cに保持して9
。38時間電解した。
電圧は7.5Vから5.4Vまで変化した。電解終了後
の液量は10469であり、液中の各成分の濃度はスベ
リン酸ジメチルが5.0重量%であり、アゼライン酸ジ
メチルが11.2重量%であり、セバシン酸ジメチルが
5.9重量%であつた。各電解縮合生成物の物質収率及
び電流効率を第1表に示した。なお、物質収率及び電流
効率の計算は、水酸化カリウムによるグルタル酸モノメ
チル及びアジピン酸モノメチルの中和がそれぞれのカル
ボン酸の仕込みモル割合で行われたとしてなされた。ま
た、電流効率は2ファラデー一の電気量より各生成物1
モルが生成するとして求めた。物質収率及び電流効率の
計算式は次のとおりである。グルタル酸モノメチル基準
のスベリン酸ジメチルの物質収率グルタル酸モノメチル
基準のアゼライン酸ジメチルの物質収率アジピン酸モノ
メチル基準のアゼライン酸ジメチルの物質収率アジピン
酸モノメチル基準のセバシン酸ジメチルの物質収率以降
の実施例、比較例においても同様に行つた。
実施例 2 実施例1と同様にして無水グルタル酸を製造した。
無水グルタル酸285gとメタノール909とを55℃
で5時間反応した。電解液タンクにメタノールとの反応
生成物である上記グルタル酸モノメチルとアジピン酸モ
ノメチル80f!及びメタノール6309を入れ、次に
酸混合物の中和度が8(f)になるように水酸化カリウ
ムを入れ、最後に溶液中の含水量を3.0重量%になる
ように調整した。
このようにして得た調製液を電解槽に循環した。電解は
実施例1における電流密度を20A/Dm“に変える以
外は実施例1と同様の方法で行つた。
電解時間は4.81時間であり、電圧は11.7〜9.
2Vまで変化した。電解終了後の液量は9939であり
、液中の各成分の濃度はスベリン酸ジメチルが14.7
重量%であり、アゼライン酸ジメチルが6.7重量%で
あり、セバシン酸ジメチルが0.7重量%であつた。各
電解縮合生成物の物質収率及び電流効率を第1表に示し
た。実施例 3 アジピン酸13.3重量%、グルタル酸63.7重量%
、コハク酸23。
0重量%を含む酸混合物を200m71LHgの減圧下
で230〜250℃の温度に加熱し水を除去した。
次いでいつたん温度を下げ151L7!LHgの減圧下
で140〜145℃の温度で無水コハク酸を除去し、1
60〜165℃の温度で無水グルタル酸を得た。無水グ
ルタル酸57gとメタノール309とを55℃で4時間
反応させてグルタル酸モノメチルを得た。電解液タンク
にメタノールとの反芯生成物である上記グルタル酸モノ
メチルとアジピン酸モノメチル400g及びメタノール
666gを入れ、次に混合酸の中和度が10%になるよ
うに水酸化ナトリウムを入れ、最後に溶液中の含水量を
1.5重量%になるように調整した。
このようにして得た調製液を電解槽に循環した。電解は
実施例1と同様の方法で行つた。
電解時間は9.53時間であり、電圧は7.4V〜5.
4Vまで変化した。電解終了後の液量は10569であ
り、液中の各成分の濃度はスベリン酸ジメチルが0.6
重量%であり、アゼライン酸ジメチルが6.4重量%で
あり、セバシン酸ジメチルが16.9重量%であつた。
各電解縮合生成物の物質収率及び電流効率を第1表に示
した。実施例 4 グルタル酸1重量部に対してデカリン5重量部を加えて
還流加熱し、生成した水を少量のデカリンとともに連続
的に系外へ抜き出して脱水反応を行つた。
脱水反応を十分に行つたのち、デカリンを蒸留除去し、
次いで無水グルタル酸を蒸留によつて得た。得られた無
水グルタル酸869とメタノール30gとを55℃で4
時間反応させてグルタル酸モノメチルを得た。電解液タ
ンクにメタノールとの反応生成物である上記グルタル酸
モノメチルとアジピン酸モノメチル1209及びメタノ
ール8459を入れ、次に混合酸の中和度が8%になる
ように水酸化ナトリウムを入れ、最後に溶液中の含水量
を1.0重量%になるように調整した。
このようにして得た調製液を電解槽に循環した。電解は
実施例2と同様の方法で行つた。
電解時間は2.37時間であり、電圧は11.5〜8.
9Vまで変化した。電解終了後の液量は10059であ
り、液中の各成分の濃度はスベリン酸ジメチルが2.7
重量%であり、アゼライン酸ジメチルが6。0重量%で
あり、セバシン酸ジメチルが3.2重量%であつた。
各電解縮合生成物の物質収率及び電流効率を第1表に示
した。比較例 1 41の四つロフラスコにグルタル酸1199、グルタル
酸ジメチル5669、メタノール4589及び水409
9を入れ、次いでH型に再生した強酸性カチオン交換樹
脂アンバーライト200C(ローム・アンド・ハース社
製、商品名)300m1をメタノール置換したのち十分
に水を除去して加えた。
混合液を十分にかきまぜながら6時間還流加熱した。触
媒、メタノール、水を除去したのち、蒸留によりグルタ
ル酸ジメチル259f1及びグルタル酸モノメチル25
0f1を得た。グルタル酸モノメチルは3〜4m1LH
gの減圧度で133〜135゜Cの温度で得られた。
電解液タンクにグルタル酸モノメチル2199、アジピ
ン酸モノメチル2409及びメタノール6889を入れ
、次に酸混合物の中和度が100t)になるように水酸
化カリウムを入れ、次に溶液中の含水量を2.5重量%
に調整した。
電解縮合は実施例1と全く同様にして9.60時間行つ
た。
電圧は7.7Vから5.5Vまで変化した。電解終了後
の液量は10399であり、液中の各成分の濃度はスベ
リン酸ジメチルが3.7重量%であり、アゼライン酸ジ
メチルが9.5重量%であり、セバシン酸ジメチルが5
.1重量%であつた。
各電解縮合生成物の物質収率及び電流効率を第1表に示
した。比較例 2 比較例1で得たグルタル酸モノメチルを50〜100韮
Hgの減圧下で220〜230℃で1時間加熱し、次い
で15mmHgの減圧下で160〜165℃で再蒸留し
た。
上記の処理をして得たグルタル酸モノメチルを用いて実
施例1と全く同様にして電解を9.31時間行つた。
電圧は7.4V〜5.4Vまで変化した。電解終了後の
液量は10499であり、液中の各成分の濃度はスベリ
ン酸ジメチルが4.3重量%であり、アゼライン酸ジメ
チルが10.3重量%であり、セバシン酸ジメチルが5
.5重量%であつた。
各電解縮合生成物の物質収率及び電流効率を第1表に示
した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 グルタル酸を加熱脱水して無水グルタル酸とし、こ
    の無水グルタル酸をメタノールと反応させてグルタル酸
    モノメチルとし、次いでこのグルタル酸モノメチルにア
    ジピン酸モノメチルを混合し、それらのアルカリ金属塩
    を含むメタノール溶液中において電解縮合させることを
    特徴とするアゼライン酸ジメチルの製造方法。 2 無水グルタル酸とメタノールとの反応によつて得ら
    れるメタノール溶液に直接アジピン酸モノメチルを混合
    して電解縮合する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 無水グルタル酸とメタノールとの反応における、メ
    タノールの使用量を無水グルタル酸に対して等モル以上
    3倍モル以下とする特許請求の範囲第1項又は第2項記
    載の方法。 4 電解縮合におけるメタノール溶液中の含水量を0.
    15〜3.5重量%の範囲とする特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 5 グルタル酸モノメチルとアジピン酸モノメチルの酸
    混合物を、酸混合物とメタノールとの合計量に対して1
    0〜50重量%の範囲になるように仕込み、次いでその
    酸混合物をカリウム又はナトリウムの水酸化物、炭酸塩
    、重炭酸塩、メチラート及びエチラートの中から選ばれ
    た少なくとも1種の塩基を用いて中和度が2〜50モル
    %の範囲になるように中和し、電解槽内における電解液
    の流速を1〜4m/sec、電極間隔を0.5〜3mm
    に設定して電流密度5〜40A/dm^2、電解液の温
    度を45〜65℃の範囲として電解縮合させる特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
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JPS5942077B2 true JPS5942077B2 (ja) 1984-10-12

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JP56122571A Expired JPS5942077B2 (ja) 1981-08-05 1981-08-05 アゼライン酸ジメチルの製造方法

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