JPS5937792Y2 - フイルム供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフィルムカセツテを用いないＸ線写真撮影装置
−いわゆるカセツテレス撮影装置において、撮影済みの
フィルムを収納するフィルムレシーブマガジン（以後、
単に「マガジン」と呼ぶ）を自動現像機に接続するため
のフィルム供給装置に関し、更に詳しくは自動現像機の
処理液槽から発生する水蒸気や腐蝕性ガスの侵入を防ぐ
機構を有するフィルム供給装置に関する。

従来、自動現像機にフィルムを一枚ずつ供給するフィル
ム供給装置は、第１図に示す様に自動現像機のフィルム
挿入口に向けてセットされた状態に置かれ、マガジンを
セットしてフィルム供給装置を始動させることによって
、マガジンからフィルムを一枚ずつ取出し自動現像機に
挿入するものであった。

その為に、マガジンを受入れるための開口２を有するマ
ガジン受けとフィルムを自動現像機４に向けて送り出す
ための開口部３とフィルム吸着搬送手段（図示してない
）を備えていた。

フィルム吸着搬送手段としては、特開昭４８−４０１６
１号公報に開示された如き、フィルム吸着盤とこれを駆
動するためのリンク機構からなる搬送手段が用いられて
いた。

上述のフィルム供給装置は、その内部にフィルム吸着搬
送手段の機械部品を多数有するものであるにも拘らず、
自動現像機へのフィルム送り出し開口から処理液による
水蒸気、腐蝕性ガスが侵入することに対しては全く配慮
がなされていなかったため、使用中に装置内に結露を生
じたり、腐蝕性ガスによる材料の腐蝕を受けたりしてそ
の機能に支障を来たすという欠点があった。

本考案は従来のフィルム供給装置の上述の如きことを目
的とする。

本考案のかかる目的はフィルム供給装置において、自動
現像機の現像槽へのフィルム送り出し開口部にフィルム
マガジンの着脱によって開閉可能な遮蔽蓋を設けること
により遠戚される。

以下、本考案を図面に基いて詳細に説明する。

第２図は、本考案の一実施態様を示すフィルム供給装置
の一部破断要部側面図である。

図において１１はフィルム供給装置本体、１２はマガジ
ン受け、１２ａはフィルム吸着機構によりマガジン内の
フィルムを取り出す為の開口、１３はフィルム送り出し
開口部、１５は前記開口を遮蔽する遮蔽蓋、１８は作動
杆１６の支持台、１９はピン、２１は突出杆、２２はス
プリングである。

また１４は自動現像機、１４ａは現像槽（図示せず）へ
フィルムを案内するフイルム受入ローラ一対である。

本実施態様においては、マガジン受け１２の底部に突出
杆２１がスプリング２２を介して摺動可能に保持されて
お・す、突出杆２１の下端２１ａには突出杆２１がマガ
ジン受（月２に挿入されたマガジン２３により押し下げ
られて変位する作動杆１６がピン１９を介して支持台１
８に回動可能に支配されている。

突出杆２１はスプリング２２により上方（マガジン挿入
口に）に挿入されるマガジンを押し戻す方向に付勢され
ている。

作動材１６の突出杆２１と接しない他端はフィルム供給
装置のフィルム送り出し開口部１３を遮蔽する遮蔽蓋１
５に係合しでいる。

遮蔽蓋１５は開口部１３を遮蔽する位置と、フィルムを
通過させるために開口部１３を開く位置との間を運動可
能に保持され、通常は開口部１３を遮蔽する位置に置か
れている。

本実施態様においてはマガジン挿入口１２にマガジンが
挿入されると、その外壁が突出杆２１を押し込み、この
動作が作動杆１６に伝達されて作動杆１６を反時計方向
に回動させ、作動杆１６に係合する遮蔽蓋１５を上方に
押し上げ、フィルム送り出し開口部１３を自動現像機の
フィルム挿入口と連通状態にする。

このような状態において、フィルムマガジン２３のシャ
ッター２４を引上げ（第２図参照）、マガジンの開口と
マガジン受け１２の開口１２ａが一致するので、フィル
ム取出機構により該間口よりフィルムを一枚ずつ取出し
、自動現像機の挿入口へ供給することができる。

第３図は、本考案の他の実施態様を示すもので、遮蔽蓋
１５が蝶番２６によってフィルム送出し開口部１３の上
部に揺動可能な状態に取付けられたものを示す。

この場合、遮蔽蓋１５は作動杆１６により揺動してフィ
ルム送出し開口部１３を開く（第３図の破線で示された
状態参照）。

第４図は、第３図の遮蔽蓋１５の形状を示したものであ
り、フィルムを送出し開口部１３の遮蔽を確実とする為
に開口部１３に係止する突出面２５が設けられている。

尚、遮蔽蓋１５は必ずしも上方へ開くものとする必要性
はなく、下方へ揺動させるようにしてもよい。

このときは遮蔽蓋１５がフィルム送出しのガイド板とな
り、フィルムの案内をより確実にする。

このときの作動杆の形状、機構は当然遮蔽蓋１５を下方
に揺動させるのに好ましいものを用いる。

本考案によれば挿入口にマガジンを挿入することにより
、これと連動してフィルム送り出し開口部の遮蔽を解除
し、フィルムの送り出しを可能とすると共に、フィルム
の送り出しが終了してマガジンを取出した場合には、こ
れと連動してフィルム送り出し開口部の遮蔽を果し、自
動現像機の処理液槽から発生する水蒸気や腐蝕性ガスが
フィルム供給装置内に侵入して、その機能に支障を来た
すのを防止することができ、フィルム供給装置を長期間
使用可能とするという大きな効果がある。

また、本考案は上述の如きカセツテレス撮影装置のフィ
ルムレシーブマガジンを対象とするフィルム供給装置に
限らず、一般にフィルム収納容器からフィルムを取出し
、これを自動現像機に送り出すためのフィルム供給装置
に広く応用可能であることも明白であろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、フィルム供給装置の斜視図、第２〜第３図は
本考案の実施態様を示す側面図、第４図は第３図の遮蔽
蓋の形状の斜視図をそれぞれ示す。 １．１１・・・・・・本体、 ２．１２・・・・・・
マガジン挿入口、３．１３・・・・・・フィルム送り出
し開口部、４，１４・・・・・・自動現像機、１５・・
・・・・遮蔽蓋、１６・・・・・・作動杆、２１・・・
・・・突出杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フィルムマガジンを受容し、これからフィルムを取出し
   て現像槽へのフィルム送出し開口部に給送する手段を有
   するフィルム供給装置において、該開口部にフィルムマ
   ガジンの着脱に連動して開閉する遮蔽蓋を設け、フィル
   ムマガジンの挿入時にはこれと連動して該遮蔽蓋の遮蔽
   を解放し、フィルムマガジンの取出し時にはこれと連動
   して該遮蔽蓋により遮蔽することを特徴とするフィルム
   供給装置。