JPS5937646Y2 - 太陽熱集熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、過集熱防止時および凍結防止サーモの集熱
器内の熱媒体の抜き取りを防止し、防蝕性を向上で゛き
るようにした太陽熱集熱装置に関する。

つぎにこの考案を、その１実施例を示した図面とともに
詳細に説明する。

図面において、１は複数本の太陽熱集熱管２が並設され
傾斜して設置された集熱器であシ、各集熱管２の一端が
連通された集熱器１の入口が下方に、各集熱器２の他端
が連通された集熱器１の出口が上方にそれぞれ位置し、
集熱器１の入口より送り込１れた熱媒体となる水が、集
熱器１の出口より溢れ出ることにより回収される。

３は集熱器１で集められた熱を蓄熱する蓄熱槽、４は循
環ポンプ、５は逆止弁であり、集熱器１、蓄熱槽３、循
環ポンプ４および逆止弁５により水の循環径路が構成さ
れ、循環ポンプ４の駆動により、蓄熱槽３内の水が逆止
弁５を通って集熱器１に送り込１れ、集熱器１において
太陽熱を集熱して高温になり、再び蓄熱槽３内に戻され
、前記集熱動作が繰り返されている。

６は集熱器１の出口に設けられ循環径路に連通ずるエア
抜き管であり、上方に直立して大気中に開口されている
。

７は集熱器１の入口と蓄熱槽３の入口との間に接続され
集熱器１内の水を蓄熱槽３内に戻すバイパス回路、８は
バイパス回路７に介設されたバイパス弁であり、循環ポ
ンプ４の停止時、バイパス弁８を開にすることにより、
集熱器１内の水がバイパス回路１を通って蓄熱槽３内に
戻される。

９は蓄熱槽３内の水の温度を検知し該温度が所定値以上
の時にバイパス弁８を開にするとともに循環ポンプ４を
停止する過集熱防止サーモであり、蓄熱槽３内の水の沸
騰により水が蒸気化されるのを集熱を停止して防止する
。

１０は外気温度を検知し該温度が所定値以下の時にバイ
パス弁８を開にするとともに循環ポンプ４を停止する凍
結防止サーモであり、外気温度の低温による集熱器１内
の水の凍結を防止する。

１１は日射量を検知し該日射量が所定値以下の時に循環
ポンプ４を停止する日射センサであり、日射受光量が少
なく集熱不可能な時、循環ポンプ４を停止して集熱動作
を停止する。

また、第２図の結線図において、前記と同−記号のもの
は同一物を示し、１２は手動スイッチ、１３は第１リレ
ーコイルであり、該コイル１３への通電によりオンする
第１接点１３ａ１第２接点１３ｂが備えられ、手動スイ
ッチ１２、過集熱防止サーモ９、凍結防止サーモ１０お
よび第１リレーコイル１３が直列接続されている。

１４は第２リレーコイルであり、該コイル１４への通電
によりオンする接点１４′が備えられ、日射センサ１１
、第１接点１３ａおよび第２リレーコイル１４が直列接
続されている。

また、第４接点１３ｂとバイパス弁８とが直列接続され
るとともに、接点１４′と循環ポンプ４とが直列接続さ
れ、前記４直列回路がそれぞれ電源端子１５ 、１５’
間に接続されている。

なお、バイパス弁８は通電により閉になるものとする。

つぎに、前記実施例の動作について説明する。

太陽熱の過集熱により、蓄熱槽３内の水が高温になり、
過集熱防止サーモ９が動作してオフになると、第１リレ
ーコイル１３の励磁が停止されるため、両接点１３ａ、
１３ｂがオフし、バイパス弁８が開になるとともに、第
２リレーコイル１４の励磁が停止され、接点１４′がオ
フして循環ポンプ４が停止される。

したがって、集熱器１内の水はバイパス回路７を通って
蓄熱槽３内に戻されるとともに、集熱器１の出口から蓄
熱槽３までの循環径路内の水が蓄熱槽３内に戻され、集
熱が停止され、過集熱による沸騰により、水の蒸発が防
止される。

このとき、各集熱管２は空焚状態となる。また、夜間等
、外気温度が低下し、凍結防止サーモ１０が動作してオ
フすると、前述と全く同様に動作して集熱器１内の水が
蓄熱槽３内に戻され、凍結が防止される。

さらに、手動スイッチ１２を動作しても前述と同様の動
作が行なわれる。

つぎに、日射受熱量が減少して集熱が行なえなくなると
、日射センサ１１が動作してオフし、第２リレーコイル
１４の励磁が停止して接点１４′がオフし、循環ポンプ
４が停止され、集熱器１の出口から蓄熱槽３の入口１で
の循環径路内の水のみが蓄熱槽３内に戻される。

ところで、従来の太陽熱集熱装置では、循環ポンプ４の
停止と同時にバイパス弁８が開になるように構成され、
循環ポンプ４の停止信号用のりし一コイルに、過集熱防
止サーモ９、凍結防止サーモ１０および日射センサ１１
が直列に接続されている。

したがって、日射が少なく、集熱不可能な時にも、集熱
器１内の水抜きが行なわれ、新鮮な空気がエア抜き管６
より集熱器１内に導入されるため、防蝕上杆１しくない
欠点がある。

しかし、前記実施例によると、日射センサ１１の動作時
は、循環ポンプ４を停止するのみで、集熱器１内の水抜
きは行なわれず、過集熱防止時および凍結防止時等のみ
保護用に集熱器１内の水抜きを可能にし、通常は集熱器
１内には水が満されるため、溶存酸素の量を従来より減
少でき、防蝕性を向上できる。

なお、凍結防止サーモ１０は、集熱器１内の水等の熱媒
体の温度を検知するものでもよい。

以上のように、この考案の太陽熱集熱装置によると、傾
斜して設置された集熱器、蓄熱槽、循環ポンプおよび逆
止弁により熱媒体の循環径路を構成し、集熱器の入口と
蓄熱槽の入口との間に、集熱器内の熱媒体を蓄熱槽内に
戻すバイパス回路を接続するとともに、バイパス回路に
バイパス弁を介設し、蓄熱槽内の熱媒体の温度を検知し
該温度が所定値以上の時に前記バイパス弁を開にすると
ともに前記循環ポンプを停止する過集熱防止サーモと、
外気温度または集熱器内の熱媒体の温度を検知し該温度
が所定値以下の時に前記バイパス弁を開にするとともに
前記循環ポンプを停止する凍結防止サーモと、日射量を
検知し該日射量が所定値以下の時に前記循環ポンプを停
止する日射センサとを設けたことにより、集熱器内は、
過集熱防止時および凍結防止時のみ熱媒体の抜き取りが
行なわれ、通常は熱媒体により満されるため、溶存酸素
の量を減少でき、防蝕性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の太陽熱集熱装置の１実施例を示し、第
１図は配管系統図、第２図は要部の結線図である。 １・・・集熱器、３・・・蓄熱槽、４・・・循環ポンプ
、５・・・逆止弁、７・・・バイパス回路、８・・・バ
イパス弁、９・・・過集熱防止サーモ、１０・・・凍結
防止サーモ、１１・・・日射センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 傾斜して設置された集熱器、蓄熱槽、循環ポンプおよび
   逆止弁により熱媒体の循環径路を構成し、前記集熱器の
   入口と前記蓄熱槽の入口との間に、前記集熱器内の熱媒
   体を前記蓄熱槽内に戻すバイパス回路を接続するととも
   に、該バイパス回路にバイパス弁を介設し、前記蓄熱槽
   内の熱媒体の温度を検知し該温度が所定値以上の時に前
   記バイパス弁を開にするとともに前記循環ポンプを停止
   する過集熱防止サーモと、外気温度または集熱器内の熱
   媒体の温度を検知し該温度が所定値以下の時に前記バイ
   パス弁を開にするとともに前記循環ポンプを停止する凍
   結防止サーモと、日射量を検知し該日射量が所定値以下
   の時に前記循環ポンプを停止する８射センサとを設けた
   太陽熱集熱装置。