JPS5935989B2 - 放電被覆加工装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は被覆材の電極を被加工体に対向して両者間に接
触振動とか摺接運動を行ないながらパルス放電を行つて
前記電極材の一部を被加工体に溶着被覆する放電被覆加
工装置の改良に関する。

被覆加工を長時間続けると、被覆加工量の増加が次第に
減少し、ついには一旦被覆された被覆層の部分が放電・
加熱等で溶解飛散したク電極側に転移溶着したＤしてか
えつて減量することがあり、加工量を所定以上に高める
ことができなかつた。これの原因は種々の試験研究によ
ると、被覆表面が凹凸してくると、この上に更に被覆加
工しても積層させることが困難になることが判明した。
本発明は前記の点に鑑みて、被覆材電極と被加工体にパ
ルス放電して被覆し、該被覆表面を同時にならし研摩し
ながら加工するもので、これによれば被覆面は常に平滑
面となクその上に被覆加工して積層するから被覆量は時
間に比例して増大させることができる。そこでこの被覆
と研摩を同時に行なう最適な装置を提供するもので、直
流を電源としてスイッチのオン・オフ制御により高周波
、例えば１に〜５００ＫＨｚ）の交流もしくはパルスを
発生せしめ、該交流もしくはパルスを変圧器で変圧する
ことにより交流もしくは該交流を整流した直流を出力す
るインバータを設け、該インバータの出力パルスを前記
被覆材電極と被加工体間に供給すると共に、インバータ
の出力交流もしくは直流を前記被覆材電極を振動または
回転する駆、動ヘッドに供給するよラ接続して成るもの
である。レ下図面の一実施例により本発明を説明すると
１は商用交流電源の入力端子、２は整流器で、交流を直
接整流して直流電源を得る。３、４は直流出力をオン・
オフスイッチング制御するスイツチフ （トランジスタ
）、勿論１つのスイッチでオン・オフしてパルスを作る
ようにしてもよい。

５はスイッチ、３、４のオン・オフにより発生する交流
を変圧する変圧器で、２次コイルの高周波交流を半波整
流６で整流したパルスを放電間隙に加える。

′−７は振動ヘッドを構成するホーンで、先端に超硬等
の被覆材電極８が取付けられ、被加工体９に対向して被
覆加工が行なわれる。１０が電歪、磁歪等の振動子で、
これに前記インバータの出力交流を供給し駆動する。

１１は振動を検出する圧電素子で、振動パルス信号を発
振制御の変圧器１２にフイードバツクしスイツチ３，４
の制御を行ない振動と発振が同期して行なわれる。

通常発振周波数はＩＫ〜５００ＫＨｚ程度が利用される
。１３は前記発振の中断制御する発振器で、発振周波数
は通常１００〜１０ＫＨｚ程度に設定され、出力パルス
をスイツチ３，４の制御回路に挿人した整流スイツチ１
４，１５（サイリスタ）に加えてオン・オフ制御する。

被覆加工は電極８先端の放電によつて加熱された部分が
被加工体９に転移溶着し、電極８の振動に伴つて放電加
熱、冷却が繰返されて所要の被覆加工が行なえる。

振動ヘツド７は電極８に傾斜振動を与え、電極８を被加
工体９に対して接触開離と摩擦とを伴なう振動を与える
から被加工体面のならし研摩加工も同時に行なわれ、被
覆と被覆面の平滑化とが同時に繰返されながら加工が行
なわれる。

前記放電用の加工パルスと振動エネルギは整流器２、ス
ィツチ３，４、変圧器５等から成るＡＣ−ＤＣ−ＨＦ−
Ｐｕｌｓｅのインバータから供給され、周波数は１ＫＨ
ｚレ上の高周波で発振した交流が半波整流６されて電極
８及び被加工体９間にまた前記高周波交流が電極振動へ
ツドに供給され放電は高周波で繰返され、被覆加工量を
高め、振動は高周波で振動し同時研摩を行ない、１つの
インバータ電源で安定した被覆加工を行なうことができ
る。

インパータは商用交流電源を直接整流して得られる直流
をスイツチのオン・オフ制御により高周波の交流もしく
はパルスを発生し変圧器で変圧して所定電圧の出力を得
るものであるから小型に構成でき、高周波で応答性が極
めて高く、前記ＩＫ〜５００ＫＨｚの力旺パルスを安定
して発生することができる。インバータのスイツチ３，
４の制御は変圧器１２によるＩＫ〜５００ＫＨｚの高周
波発振制御を発振器１３の出力によつて中断制御するよ
うになつている。

発振器１３の発振周波数は１００〜１０ＫＨｚ程度で、
このオフパルスによつてスイツチ１４，１５がオフし回
路を遮断して前記高周波の中断制御を行なう。このよう
に高周波の発振を低周波で中断匍脚することによつて、
インバータ出力のパルスによる間隙の放電は中断間隔中
に加熱部の充分な冷却が行なわれ、中断時間を、経過す
ると再び高周波パルスによつて放電が行なわれ、これが
繰返されることにより被加工体加工部は比較的低温状態
で被覆加工が行なわれ、被覆溶着状態が良好になｖ被覆
量を増大できる。第２図はＷＣ−ＣＯ超硬材電極を用い
てＳＫ５材の１ｄの表面上に放電被覆したときの結果を
グラフしたものである。

本発明はインバータの発振を１３ＫＨｚで発振し中断制
御を５ＫＨｚを行ない、放電パルスはインバータの出力
を半波整流して加え、振動ヘツドには出力高周波をその
まま供給して加工した。加工電流は平均値で５Ａ、加工
は電極を傾斜させて放電被覆と研摩とを同時に働せて行
つた。従米例は振動を１００Ｈｚで行ない、加工平均電
流６Ａで加工したものである。同一加工時間の被覆量が
本発明により約３倍レ上になることが確認できた。なお
被覆材電極８を回転モータ等によつて被加工体９に摺接
転動運動を与えながら加工しても被覆と研摩作用が同時
に働いて加工することができる。

この場合はモータ回転駆動電源はインバータの出力を整
流して直流またはパルス化して加え制御すればよい。ま
た前記第１図実施例において、インバータのスイツチ３
，４を制御する発振器は独立発振回路で構成することも
でき、中断制御の発振器１３と組合せ構成することもで
きる。

また中断制御発振器１３は除去して連続発振することで
もよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施回路図、第２図は実験グラフ図
である。 １は商用交流入力端子、２は整流器、３，４はスイツチ
、５は変圧器、６は半波整流器、７は振動ホーン、８は
被覆材電極、９は被加工体、１０は振動子、１１は圧電
素子、１２は変圧器、１３は発振器、１４，１５は整流
スイツチである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被覆材電極を振動または回転しながら被加工体間に
   パルス放電して被覆し、該被覆表面を同時にならし研摩
   しながら加工する被覆加工装置において、直流を電源と
   してスイッチのオン・オフ制御により高周波の交流もし
   くはパルスを発生せしめ、該交流もしくはパルスを変圧
   器で変圧することにより交流もしくは該交流を整流した
   直流を出力するインバータを設け、該インバータの出力
   パルスを前記被覆材電極と被加工体間に供給すると共に
   同期する出力交流もしくは直流を前記被覆材電極を振動
   または回転する駆動ヘッドに供給するよう接続して成る
   放電被覆加工装置。 ２ インバータ周波数は１Ｋ〜５００ＫＨｚを利用する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の放電被
   覆加工装置。 ３ インバータは１Ｋ〜５００ＫＨｚの高周波発振が１
   ００〜１０ＫＨｚの低周波で中断制御されることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の放電被覆加工装置
   。