JPS5935703B2 - ヘツダ−の線材供給用スタンド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水平方向に往復運動するラムの先端に装着し
たパンチでダイス内に装填された素材を打出して圧造成
形を施すヘッダーに線状の素材を供給するために使用す
るスタンドに関する。

小径の線材をヘッダーに供給する場合には、この線材を
一端の内側から外側に向かい、その上の層では外側から
内側に向かい、またその上の層では内側から外側に向か
うように層状を成してコイル形に巻回し、このコイル形
の線材を基台上に鉛直軸を中心として回転自由に載置し
たターンテーブル上にほぼ同心に乗載し、そのターンテ
ーブルの回転とともにコイル形の最上段の層から順次に
繰り出される線材を、一対の送付ローラ等の送付装置に
よつて、一定寸法ずつヘッダーに間欠的に供給するよう
になつている。ここに、コイル形の最上段の層から線材
が繰り出されて消費されると、その線材の繰り出し高さ
が次第に低くなつて、ヘッダーの送付装置に対して線材
が斜め下方から供給されることになるのであるが、この
ように線材が斜め下方から供給されると、送付装置の部
分で線材が屈曲することになり、線材が送付装置との間
ですベーを生じてその送り量が不足し、不良品が製造さ
れるといつた不具合を生ずる。このため多くの場合は、
線材供給用のスタンドをヘッダーから遠く離した位置に
設置して、線材の繰り出し高さが変化してもヘッダーの
送付装置に入る線材の角度変化を小さくする方法が採ら
れている。

しかしこのような方法は、簡易低廉ではあるがヘッダー
と線材供給用のスタンドを設置するために広い面積を必
要とする欠点がある。一方、ターンテーブルを油圧シリ
ンダによつて上下可能とし、作業者が線材の減少を視認
して適宜上昇させ、コイルから繰り出される線材の高さ
を送付装置と同一に調整し、前記欠点を除去するものが
ある。しかし、このような装置では、作業者の負担が大
きく、また僅かな線材の高さの減少を視認して、上昇操
作を施すのは困難であるから、実質上精密な調整をする
ことができない。本発明は、前記欠点を除去することを
目的としたものであつて、ターンテーブルの上昇駆動を
施す駆動装置と、その間欠駆動を制御するタイマーを備
えることにより、該タイマーで時間制御してターンテー
ブルを上昇し、コイルから繰り出される線材の高さを自
動的に送材装置の高さ位置に調整するようにしたもので
ある。

以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明する
。

第１，２図に示すように基台１上に、上壁３の中心部に
嵌装孔４を形成した装置筐２を固定する。

前記嵌装孔４には雌螺子杆Ｔの上部を嵌めて、該杆を装
置筐２の中央部の上下に配置し、該嵌装孔４の内周と、
前記上端外周間にボールベアリング５を嵌着し、かつ該
ベアリング５を雌螺子杆Ｔ上部に形成したボス８の上面
で支持して、雌螺子杆Ｔを上壁３に対して回転可能とす
る。前記雌螺子杆Ｔは、中心部に雌螺子孔９を上下方向
に形成した筒状であつて、その下方部にウオームギヤ一
１０を形成し、さらに下端を基台１の中央部に由庶した
支持台１１によりスラストベアリング１２を介して支持
する。

このため雌螺子杆Ｔは、上部のベアリング５と、下部の
ベアリング１２により回転可能に支持される。前記雌螺
子孔９には、上部外周面に雄螺子１５を形成した昇降軸
１４を螺挿し、その下端部を支持台１１の中心孔１３内
に突出し、その頂端を昇降体２０に連結する。

さらに、前記装置筐２の上壁３には、中心から外して形
成した透孔３ａに昇降杆１７，１７を上下に挿通して、
その上端を、昇降体２０の下面に固定する。

一方の昇降杆１？には、装置筐２内に固定されるリミツ
トスイツチＬＳを作動する下限設定用の係合環１８と、
上限設定用の係合環１９とを上下位置調整可能に嵌着す
る。前記昇降体２０は断面帽子形で平面円形を成し、そ
の上面に形成された溝内に嵌入された鋼球２２，２２と
、その上面の中心に突成されたボス２３に嵌着されたボ
ールベアリング２４によつて、ボス２６の下端につば２
７を突成した回転体２５が回転自由に装置され、その回
転体２５のつば２７上に、同じくボス２８の下端につば
２９を突成したターンテーブル３０が同心に固定されて
いる゜前記ターンテーブル３０には、小径の鋼線から成
る線材ｂを下端の内側から外側に向かうように層状を成
して円筒形に巻回したコイルａが、ボス２８に嵌合して
つば２９上に載置されている。

また、前記基台１には駆動モータＭを取付け、その出力
軸にプーリ３１を固着し、該プーリを、前記装置筐２に
挿通した駆動軸３２に設けたプーリ３３に、ｖベルトで
連継する。前記駆動軸３２は装置筐２内で軸受３４，３
４で支持され、該軸３２に設けたウオーム３５を前記雌
螺子杆７のウオームギヤ一１０に係合する。前記構成に
おいて、コイルａの最上段の層から繰り出された線材ｂ
が、送材装置の一部をなす矯正ローラＤ，ｄの間に送り
込まれ、この矯正ローラＤ，ｄの間欠回転によつて一定
寸法ずつ間欠的にヘツダ一ｈ内に供給され、−定寸法に
切断されて所定形状に圧造成形される。

また、駆動モータＭが駆動すると、プーリ３１，３３に
よつて駆動軸３２が回転し、ウオーム３５とウオームギ
ヤ一１０の噛み合いによつて雌螺子杆Ｔが減速されて回
転するみところで、昇降体２０は、二本の昇降杆１７，
１７が装置筐２の上壁３と係合することによつて回転不
能に支持され、従つて該昇降体２０に連結している昇降
軸１４は、回転不能となつているから、前記雌螺子杆７
の回転に伴なつて、昇降軸１４の雄螺子１５が雌螺子孔
９を案内として螺昇し、昇降体２０を揚上する。

このため、前記線材ｂの繰り出しによつて、その繰り出
し位置が低くなつても昇降体２０の揚上によりターンテ
ーブル３０が上昇し、その繰り出し位置が矯正ローラＤ
，ｄ間の位置と等しくなるよう補正される。前記繰り出
し位置の補正制御を第３図に・ついて説明する出最初に
、線材ｂの繰り出し位置が矯正ローラＤ，ｄ間に上下で
一致するよう駆動軸３２を調整回転して、ターンテーブ
ルの位置を予め定め、本装置に設けられた演算器Ｃに、
線材ｂの径ｔと、その切断長ｌを入力するＣところで単
位時間当たりの圧造成形の個数Ｎは同一工程においては
ほぼ一定であり、このため切断長ｌが定まると、単位時
間当たりの線材ｂの繰り出し長さＬ１はＮＸＩによつて
定まる。

またコイルａの各層の線材ｂの総長Ｌ２も線材径ｔによ
つてほ１綻まつている。このため、一層当たりの繰り出
し時間△ＴはＬ２／Ｌ１によつて決定される。従つて、
線材ｂの繰り出し位置の下降量Ｎｔ（ｎ：任意の整数）
に対応する時間Ｔ１はｎ×△Ｔにより算出される。また
この下降量Ｎｔを補正するために駆動するモータＭの駆
動時間Ｔ２は（Ｎｔ）／ｖ（ｖ：ターンテーブル３０の
上昇速度）によつて算出される。かかる演算を、線材ｂ
の径ｔと、その切断長ｌの入力によつて施すのが演算器
Ｃであつて、その演算結果であるモータＭの駆動時間Ｔ
２と、停止時間Ｔ３（ ＝ Ｔ１− Ｔ２）とが、タイ
マーＴＭに入力される。

前記タイマーＴＭに設定する駆動時間Ｔ２、停止時間Ｔ
３の算定は、演算器Ｃを使用しないで別途計算したり、
または試験により施してもよい。前記時限設定によりタ
イマーＴＭの時限消化に伴なつて、該タイマーＴＭから
起動信号、停止信号が発生し、駆動スイツチＳＷが切換
えられて駆動モータＭの駆動と、その解除が施され、タ
ーンテーブル３０は間欠上昇する除ところで、へツダ一
ｈが清掃、部品交換等で停止しているときにも、同じよ
うにタイマーＴＭが時限進行すると、その時限消化に伴
なう起動信号の発生が尚早となつて、繰り出し位置の過
剰上昇を生ずる。

このため、タイマーＴＭは、ヘツダ一ｈの停止とともに
、時限進行を中断するようにし、かつへツダ一ｈの復動
とともに、再び時限進行の続行を生ずるようにする。前
記ターンテーブル３０が上昇し、コイルａからの線材ｂ
の供給が終了すると、これにほぼ同期して上限設定用の
係合環１９がリミツトスイツチＬＳをオン作動するよう
に該係合環１９の位置を定め、このオン作動により駆動
モータＭの駆動解除と、タイマーＴＭの駆動解除とを生
ずるようにする。

新しいコイルａをターンテーブル３０に乗載して、駆動
モータＭを逆転すると、該テーブル３０は下降し、下限
設定用の係合環１８がリミツトスイツチＬＳに当接して
、モータＭが駆動解除され、その下降が停止する。

この停止位置で、新しい線材ｂの繰り出し位置と、ロー
ラＤ，ｄ間の位置とを、上下で等しくなるよう係合環１
８の位置を調整すれば、供給される新材のコイルａが常
に同一厚であるような場合には繰り出し位置の初期設定
操作を施す必要がなくなる。上記実施例によつて具体的
に説明したように、タイマーＴＭにより駆動装置を時間
制御してターンテーブル３０を間欠上昇し、線材ｂの繰
り出し位置を補正するようにしたから、線材ｂの繰り出
し位置がほぼ一定となつてヘツダ一ｈの送材装置との高
さの不一致に伴なう線材ｂの送り量の不足等の不具合を
確実に解消でき、かつかかる補正制御を自動化できて、
作業員を調整操作から解放することができ、さらにその
補正制御をタイマーＴＭによつて施したから、制御機構
を簡易低廉とすることができる等の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明の一実施例を示し、第１図は縦断側面
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面図、第３図は、モータ
Ｍの制御を示すプロツク図である。 １ ・・・・・・基台、７・・・・・・雌螺子杆、１４
・・・・・・昇降軸、３０・・・・・・ターンテーブル
、ＴＭ・・・・・・タイマー、Ｍ身 ・・・・・・駆動
モータ、ｂ ・・・・・・線材、ｈ・・・・・・ヘツダ
一、９・・・・・・雌螺子孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 基台上に鉛直軸を中心として回転自由に載置したタ
   ーンテーブル上にコイル形に巻回した線材を略同心に乗
   載し、前記ターンテーブルの回転とともに前記コイル形
   の最上段の層から順次に繰り出される線材をヘッダーに
   供給するようにした線材供給用スタンドにおいて、ター
   ンテーブルの上昇駆動を行なう駆動装置と、前記駆動装
   置の駆動時間と、停止時間とが設定されて、その時限消
   化とともに駆動装置の起動及び停止信号を発生するタイ
   マーとを備えたことを特徴とするヘッダーの線材供給用
   スタンド。 ２ 前記駆動装置を、タイマーの信号によつて駆動制御
   される駆動モータと、ターンテーブルの下部で鉛直方向
   に支持されて前記駆動モータによつて回転する雌螺子杆
   と、該杆の中心に上下方向へ設けた雌螺子孔に螺装され
   て、その回転によつて上昇し、前記ターンテーブルを揚
   上する昇降軸とで構成した特許請求の範囲第１項記載の
   ヘッダーの線材供給用スタンド。