JPS5935563Y2 - 高炉の炉内監視装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、高炉の炉内監視装置の改良に関するもので
ある。

高炉の操業に際しては、炉内への原料装入状況、炉内で
の装入物の反応状況などを常に監視する必要がある。

そこで従来は、第１図に示すように、炉体１の炉口保護
金具２の上方で炉頂マンテル部３にのぞき窓４を設け、
ここにテレビカメラ５を据え付けることにより、炉内装
入物の各状況を監視することが一般的であった。

しかしながら、このような従来装置にあっては、テレビ
カメラ５が炉頂マンテル部３の外側に据え付けられてい
るため、このカメラ５の視野が、炉頂内に位置する大ベ
ル６、炉頂内へ張り出して大ベルと協働する大ベルカッ
プ７、炉口保護金具２などに遮られ、炉内の装入物表面
８を十分に観察することができない問題があった。

この考案は、これらの問題を有利に解決するものであり
、視野を遮られ′ることなく炉内装入物の各状況を十分
に観察し得る装置を提供するものである。

以下にこの考案を図示例に基いて詳細に説明する。

第２図はこの考案の実施例を断面で示す路線図であり、
図中第１図と等しい部分は同一の番号で示す。

ここでは炉頂マンテル部３に、従来例ののぞき窓４に代
えて管座９を設け、ここから炉内差込管１０の先端部を
炉内へ突出させる一方、その炉外側の後端部にテレビカ
メラ１１を接続する。

第３図は炉内差込管のこの取付状態を示す拡大図であり
、第４，５図はそれぞれ第３図のＩＶ−ＩＶ線およびｖ
−Ｖ線に沿う拡大断面図である。

図中１２は、内側に複数のレンズ、またはオプチカルフ
ァイバーを内蔵した光学分野で一般的な一撮像管を示し
、この撮像管１２の先端は装入物表面８に向けて開口す
る。

また、１３は撮像管の外側にわずかな間隔をおいて配置
した内管、１４は内管のさらに外側に間隔をおいて配置
した外管を示す。

これらの内管１３と外管１４とを、その上端部および下
端で、第４，５図から明らかなように、エンドプレー［
５，１６によって気密に相互連結する。

ここで撮像管１２の先端は、第５図に示すように、エン
ドプレート１６の中央開口１７に肩部支持されており、
この中央開口１７に気密に嵌め合わせたガラス１８によ
って炉内雰囲気との接触を阻止される。

さらに、内管１３と外管１４とで形成される空間内に、
不活性なガスの供給通路としてのたとえばＮ２供給管１
９および冷却通路としてのたとえば冷却水供給管２０を
配置し、Ｎ２供給管１９の先端をエンドプレート１６に
設けた通気路２１に接続する一方、冷却水供給管２０の
先端をエンドプレート１６の近傍で開放する。

ここで通気路２１は、ガラス１８の先方に開口し、この
開口から噴出されるＮ２ガスは、中央開口１７に対応さ
せてエンドプレート１６に取り付けたテ゛イストリビュ
ーター２２を経て炉内側からガラス表面に吹き付けられ
る。

また冷却水供給管２０から流出した水は、内管１３およ
びＮ２供給管１９の外表面ならびに外管１４の内表面を
冷却する。

供給管１９．２０の他端は炉外側で、第４図から明らか
なように、エンドプレート１５およびこれとは別の区画
プレート２３で差込管１０の長さ方向に、またプレー）
１５．２３間で差込管１０の長さ方向へ延在する分離
プレート２４で直径方向に画成された断面がほぼＵ字状
のそれぞれの室２５，２６（第６図参照）に気密に接続
される。

そしてＮ２供給管１９を接続した室２５にはＮ２供給口
２７を、冷却水供給管２０を接続した室２６には冷却水
供給口２８を設ける。

従って、Ｎ２供給口２７から室２５へ流入したＮ２ガス
はＮ２供給管１９および通気路２１を経てガラス１８の
炉内側表面に吹き付けられて炉内へ、また冷却水供給口
２８、室２６から冷却水供給管２０に流入した冷却水は
、各内外表面を冷却した後、エンドプレート１６と区画
プレート２３との間に設けた冷却水排出口２９から装置
外へ流出する。

なお、外管１４はエンドプレート１５で終了し、そこか
ら後方へ延在する撮像管１２と内管１３のうち撮像管１
２は前述したように、テレビカメラ１１に接続され、内
管１３は、シール金物３０、パツキン３１およびパツキ
ン押え３２によって撮像管１２に気密に連結される。

このような気密連結は、ガラス１８が何らかの原因で破
損した場合に、炉内ガスが撮像管１２と内管１３との間
を通って炉外へ噴出するのを確実に防止するよう機能す
る。

以上のように構成してなる差込管１０は、管座９に取り
付けたフランジ３３および外管１４に取り付けたフラン
ジ３４によって炉頂マンテル３に固定され、さらに、フ
ランジ３３に設けた筋交３５で、外管１４、シール金物
３０およびテレビカメラ１１を固定した取付プレート３
６が支持される。

このように構成してなる装置によれば、炉内差込管を所
要長さだけ炉内へ突出させることができるので、撮像管
の先端開口を経て装入物表面の変動状況、反応状況など
を十分に監視することができる。

しかも、撮像管の先方はＮ２ガスで常時パージされてお
り、また差込管は常時冷却されているので、爆発の危険
をもたらすことなしに、撮像管開口へのダストの付着、
熱による影響を確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を断面で示す路線図、第２図はこの考案
の実施例を断面で示す路線図、第３図は炉内差込管の取
付状態を示す拡大図、第４，５図はそれぞれ第３図のＩ
Ｖ−ＩＶ線および■−■線に沿う断面図、第６図は第４
図のＶＩ−ＶＩ線に沿う断面図である。 １・・・炉体、２・・・炉口保護金具、３・・・炉頂マ
ンテル、６・・・大ベル、７・・・大ベルカップ、８・
・・装入物表面、９・・・管座、１０・・・炉内差込管
、１１・・・テレビカメラ、１２・・・撮像管、１３・
・・内管、１４・・・外管、１５．１６・・・エンドプ
レート、１７・・・中央開口、１８・・・ガラス、１９
・・・Ｎ２供給管、２０・・・冷却水供給管、２１・・
・通気路、２２・・・デ゛イストリビューター、２３・
・・区画プレート、２４・・・分離プレート、２５．２
６・・・室、２７・・・Ｎ２供給口、２８・・・冷却水
供給口、２９・・・冷却水排出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端が炉内装入物の上方に配置される撮像管と、この撮
   像管を取り囲む内管と、内管のさらに外側を取り囲む外
   管と、内管と外管との間に形成した不活性なガスの供給
   通路および冷却水の循環通路とを有し、不活性なガスの
   供給通路を、撮像管の先方で、撮像管の先端面に向けて
   開口させてなる炉内差込管を、高炉の炉頂部分から炉内
   へ突出させ、この炉内差込管の炉外側で、外管に不活性
   なガスの供給口および冷却水の給排口を設けるとともに
   、前記撮像管の後端にテレビカメラを接続してなること
   を特徴とする高炉の炉内監視装置。