JPS5935344B2 - 被覆金属容器の熱処理方法 - Google Patents

被覆金属容器の熱処理方法

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JPS5935344B2
JPS5935344B2 JP53049010A JP4901078A JPS5935344B2 JP S5935344 B2 JPS5935344 B2 JP S5935344B2 JP 53049010 A JP53049010 A JP 53049010A JP 4901078 A JP4901078 A JP 4901078A JP S5935344 B2 JPS5935344 B2 JP S5935344B2
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健次 矢部
正芳 朝倉
晋也 大塚
正徳 相沢
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性樹脂を被覆してなる金属容器および容
器蓋、さらに詳しくは側面無継目容器および容器蓋の熱
処理方法に関するものである。
金属基質表面を樹脂で被覆することによつて該基質を防
錆する残術は従来よく知られており、被覆金属基質を成
形加工して金属容器および容器蓋(以後の説明において
、容器とは広義に容器蓋も含む)を作ることが広く行な
われている。これら従来の技術において広く用いられる
樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂が一般的であり、
この他にポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、アクリル酸
エステル樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂も
使用または使用の試みがなされている。一方、金属容器
の形態としては、(1)従来広く用いられている容器胴
部および蓋、底の3部分から成り、容器胴部に継目のあ
る金属容器と、(2)アルミニウム板やブリキ板などの
金属素材を少なくともl段の絞り加工を行ない、側面に
継目のない胴部と該胴部に継目なしに一体に接続された
底部とからなるカップに成形し、ついで所望により前記
胴部に、しごき加工を加えて、容器胴部を延伸薄肉化し
た側面無継目容器とがある。これら公知の樹脂(とりわ
け熱可塑性樹脂)被覆金属容器、特に側面無継目容器に
おいては次のような欠点がある。
(1)防錆性が不十分なので腐食性の強い食品、薬品の
貯蔵、保存容器には不向きである。
(2)熱水処理やレトルト処理などの殺菌処理を受ける
と樹脂層が剥離しやすい。(3)成形加工時に金型など
により被覆層に傷が入りやすい。(4)容器に物がぶつ
かつたり、落したりして衝撃カカ功口えられたり、フラ
ンジ加工、二重巻締加工、ビード加工のような変形速度
、変形量のともに大きな加工が加えられたりすると樹脂
層が白化したり、剥離したりする。このような従来品の
欠点を改良するために鋭意検討を行なつた結果、本発明
に到達した。すなわち、熱可塑性樹脂を箔状またはシー
ト状の金属基質に被覆した素材を成形して被覆金属容器
(特に側面無継目容器)を製造する方法において、素材
を成形後(Tm−5)℃〜300℃(Tm■該樹脂の融
点)好ましくは(TIll〜290)℃で熱処理した後
、直ちに(Ta−30)゜C(Ta:該熱可塑性樹脂の
粘着開始温度)以下に急冷することを特徴とする熱処理
方法である。本発明の熱処理を実施した被覆金属容器で
あれば、前記欠点をすべて解決することができるのであ
る。本発明の熱処理方法は、容器に内容物を充填する前
の空の容器の状態で処理するものであつて、従来、缶詰
で行なわれている内容物を充填後、加熱殺菌処理する方
法と大きく異なる。
すなわち、従来の加熱殺菌処理は、樹脂層の結晶化度を
高める効果があり、金属と樹脂層との接着力は一般に低
下する傾向にある。しかし本発明では樹脂層の結晶性は
処理前と変らないかむしろ低くなるという特徴を有し、
しかも接着力は大幅に改良されるという点が異なる。本
発明でいう熱可塑性樹脂とは、金属基質面に熱接着可能
な限り、任意の熱可塑性樹脂を使用することができる。
このような熱可塑性樹脂の例としては、ポリエステル、
ポリエステルエーテル、ポリアミド、ポリオレフイン、
ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸誘導体
、ポリアクリロニトリル、ハロゲン含有熱可塑性樹脂な
どを挙げることができる。これら熱可塑性樹脂はホモポ
リマまたはコポリマ、あるいは各樹脂相互のブレンド物
であつてもよい。またこれら熱可塑性樹脂にそれぞれの
必要、目的に応じて酸化防止剤、熱安定剤、粘度調節剤
、可塑剤、核剤、無機微粒子、有機滑剤、顔刺、染料な
どの添加剤を分散・配合することができる。前記熱町塑
件樹脂のうち、ポリエステル、ポリオレフインおよびそ
れらのブレンド物が成形性、防錆性、接着性などの点で
バランスが取れているので、好ましく使用される。
さらに容器が加熱殺菌処理を受ける食用缶詰に用いられ
る場合には、樹脂層の粘着開始温度が120℃以上のポ
リエステルおよびポリエステルとポリオレフインのブレ
ンド物が耐熱性の点で特に優れている。ポリエステルと
しては、(1)テレフタル酸75〜100モル%からな
るポリエチレンテレフタレート系樹脂が挙げられる。テ
レフタル酸の残部のジカルボン酸としてはイソフタル酸
、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸などの芳香族
および脂肪族ジカルボン酸がO〜25モル%、好ましく
は0〜20モル%が使用される。特にイソフタル酸0〜
15モル%のものが接着力、製缶加工性のバランスのと
れている点で好ましい。ジオール成分としてはエチレン
グリコールを用いるが、他のジオール、例えば、ジエチ
レングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、1,6−ヘキサンジオールなどをポ
リエチレンテレフタレート系樹脂の特性を損わない範囲
内(好ましくはO〜20モル%)で共重合したものを使
うこともできる。これらポリエチレンテレフタレート系
樹脂の具体例としてはポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート
(PET/I)、ポリエチレンテレフタレート・セバケ
ート(PET/S)、ポリエチレンテレフタレート・ア
ジペート(PET/A)などを挙げることができる。テ
レフタル酸が75モル%未満の場合は組成物が柔らかく
なるため、被覆鋼板の製缶加工性が低下する。(2)テ
レフタル酸60〜100モル%からなるポリブチレンテ
レフタレート系樹脂。
テレフタル酸の残部のジカルボン酸としてはイソフタル
酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸などのジカ
ルボン酸がO〜40モル%、好ましくはO〜35モル%
使用される。特にイソフタル酸10〜35モル%のもの
が、柔軟性、接着力と製膜性の点で好ましい。ジオール
成分としては1,4−ブタンジオールを用いるが、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1
,6−ヘキサンジオールなどの他のジオール成分をポリ
ブチレンテレフタレート系樹脂の特性を損わない範囲内
(好ましくはO〜20モル%)で共重合したものを使う
こともできる。これらポリブチレンテレフタレート系樹
脂の具体例としてはポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリブチレンテレフタレート・イソフタレート(
PBT/I)、ポリブチレンテレフタレート・セバケー
ト(PBT/S)、ポリブチレンテレフタレート・アジ
ペート(PBT/A)、ポリブチレン・エチレンテレフ
タレート、ポリブチレン、・エチレン・テレフタレート
・イソフタレートなどが挙げられる。テレフタル酸が6
0モル%未満の場合には、金属に被覆したラミネート板
を積重ねておくとプロツキングを起こすという欠点が生
じる。
これらポリエステルにポリスチレン、ポリオレフインを
接着力、製缶性、防錆性などをさらに改良する目的で3
0wt%以下、好ましくは25wt%以下ブレンドした
ものが好ましい。
ポリオレフインの例としては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ4−メチルベンゼン−1などのα−オレフ
イン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、
エチレン●アクリル酸エステル共重合体、ポリオレフイ
ンに不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれた少
なくとも一種のモノマをグラフトした変性ポリオレフイ
ンなどを挙げることができる。グラフト変性に用いるも
のとしてはアクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不
飽和カルボン酸またはそれらの酸無水物、エステル、ア
ミド、イミド、金属塩などがある。本発明に使用できる
熱可塑性樹脂層の好ましい例を挙げれば、囚ポリエチレ
ンテレフタレート系樹脂〔前記(1)のもの〕(20〜
70wt%)、ポリブチレンテレフタレート系樹脂〔前
記(2)のもの〕(0〜60wt%)とアイオノマー、
変性ポリオレフイン、エチレン・アクリルエステル共重
合体などのポリオレフインから選ばれた少なくとも1種
のポリオレフインがO〜30wt%からなる樹脂層、(
自)ポリエチレンテレフタレート系樹脂〔前記(1)の
もの〕(1〜40wt%)、ポリブチレンテレフタレー
ト系樹脂〔前記(2)のもの〕(30〜85wt%)と
、アイオノマー、変性ポリオレフイン、エチレン・アク
リル酸エステル共重合体などのポリオレフインから選ば
れた少なくとも1種のポリオレフインが10〜30wt
%からなる層(a層)と、テレフタル酸90〜100モ
ル%からなるポリエチレンテレフタレート系樹脂または
ポリブチレンテレフタレート系樹脂75〜100wt%
と、アイオノマー、変性ポリオレフイン、エチレン・ア
クリル酸エステル共重合体などのポリオレフインから選
ばれた少なくとも1種のポリオレフインがO〜25wt
%とからなる層(b層)、とからなる複合樹脂層などが
ある。
本発明における樹脂層の厚みは被覆金属容器の使用目的
によつて異なるが、一般に厚みは5μ〜1mm、好まし
くは10〜500μである。
さらに側面無継目容器用途には20〜60μのものが特
に好ましい。また前記a層、b層からなる複合樹脂層の
場合には、その厚み比はa:b−1:0.1〜20、好
ましくはl:0.5〜10である。本発明に使用する金
属基質としては、未処理の鋼板、いわゆるブラツクプレ
ート(生鋼板)の他に、表面処理鋼板、例えばリン酸処
理、クロム酸処理等の化学処理や、電解クロム酸処理、
電気錫メツキ、電気亜鉛メツキ等の電解処理や、溶融錫
メツキ、溶融亜鉛メツキ等の溶融メツキを鋼の表面に行
なつたもの、アルミニウム、銅などを用いることができ
る。特にブラツクプレート、電解クロム酸処理鋼板など
の鋼板が好ましい。これらの金属基質は一般に厚さ0.
010−1m』好ましくは0.10〜0.30m1Lの
範囲にある箔状またはシート状のものが用いられる。上
記熱可塑性樹脂を金属基質に被覆して被覆金属を得る方
法には特に制限がないが、ポリエステル樹脂の公知の方
法でフイルム状となし、これを金属基質上に加熱接着さ
せるフイルムラミネーシヨン法およびポリエステル樹脂
を溶融させて金属基質上に押出し、直接被覆を形成させ
るエキストルージヨンラミネート法の採用が好ましい。
なお金属基質に対し直接樹脂層を熱接着させる方法が望
ましいが、所望に応じて樹脂フイルムあるいは金属基質
に熱硬化系のプライマや接着剤などを塗布した後、両者
を接着させることも可能である。また熱接着温度は熱可
塑性樹脂の熱的性質を勘案して300℃以下、粘着開始
温度(Ta℃)以上の範囲が望ましく、所望によつては
、仮接着、本接着というように2つ以上の異なつた温度
域を経る方法で被覆を完結することもできる。かくして
得られる被覆金属素材を用いて容器を製造する方法とし
ては、絞り、しごき加工による側面無継目容器の製法が
特に好ましい。
その一例を示すと被覆金属素材から円板、ダ円板、矩形
、正方形などを任意の形状に打ち抜く、そのさい多角形
板の場合には、素材の破断を防止するために、角の部分
にRを付けることができる。
ついで絞りダイスとポンチを用い絞り加工し、浅絞りさ
れたカツプ状成形物を成形する。通常絞り比は1.1〜
3.01好ましくは1.2〜2.8にとられる。したが
つて、浅絞り容器にはこのカツプ状成形物を側面無継目
容器として用いることができる。底面に比べ側壁の高い
深絞り容器は第1段の絞り工程で得られたカツプを再び
より小径の再絞りダイスと再絞りポンチの間で再絞り加
工し深絞りカツプ状容器を製造する。このとき絞りダイ
スとポンチの間のクリアランスを調節して若干のしごき
を加えることもできる。深絞りカツプはさらにしごきポ
ンチとしごきダイスの間でしごき加工される。また、容
器蓋の製造は、前記被覆金属素材を円板などの形状に打
ち抜き、ついで絞り加工、プレス加工、ピード加工、ロ
ール加工、スコアリングなどにより、スクリユーキヤツ
プ、ペーパー・バキユウム・キヤツプ、アンカー・キヤ
ツプ、ハネツクス・キヤツプ、クラウン・キヤツプ、ピ
ルフア一・プルーフ・キヤツブ、ピール・オフ・キヤツ
プ、缶蓋(ガン・エンド)などのそれ自体周知の容器蓋
の形に成形する。
本発明でいう熱可塑性樹脂の融点(TrIl)は示差熱
分析によつて吸熱ピークから求められるものである。
樹脂が2種以上の混合物からなる場合で、吸熱ピークが
多数存在する場合には、主成分に起因する吸熱ピークを
もつて、TITlとする。また、複合フイルムのような
場合には、金属基質に接する樹脂層のTrnをもつて本
発明でいうTrrlとするものである。また本発明でい
う熱可塑性樹脂の粘着開始温度とは、樹脂層が加熱され
た金属基体に粘着し始める温度を意味し、具体的には金
属基質上に熱可塑性樹脂フイルムを置き、100f!/
〜の圧力を加えて金属基質を加熱したとき、フイルムが
金属基質上に融着する最低温度を記録することにより測
定される値である。
この粘着開始温度は結晶性重合体のように明確な融解温
度(これは示差熱分析において吸熱ピークとして測定で
きる)を示す場合にはこの吸熱ピークの立ち上りを示す
部分の温度にほぼ対応しており、一方、非晶性重合体の
ように明確な融点を示さない場合には例えばリングアン
ドボール法(JIS−K−2531)で測定した軟化点
とほぼ対応する。本発明において、素材を成形後の熱処
理温度が300℃を越える場合には、金属基質の変色、
熱可塑性樹脂層の熱劣化や変色を引き起こし、容器を缶
詰用缶に用いた場合には、フレーバ一の低下、熱可塑性
樹脂層の防錆性能の低下をきたす。
熱処理温度が(Trrl−5)℃未満の場合には、樹脂
層の結晶化度が上がり、耐衝撃性、接着力の低下をきた
す〇熱処理に必要な時間は、熱処理温度および被覆樹脂
層の厚み、金属の厚み、処理前の樹脂層の結晶化状態な
どの兼合いによつて決まるが、一般的には少なくとも1
秒、好ましくは10秒以上である。
処理時間が長すぎると、樹脂層の劣化、着色などの弊害
がでるので、処理時間は10分、好ましくは5分以下に
とどめるべきである。成形品を上記熱処理温度に加熱す
るには種々の手段を用いることができる。
例えば、高周波誘導加熱は高速加熱が可能であり、短時
間に所定温度を設定できるという点で好ましい加熱方式
の一つであるが、もちろん、熱風加熱炉、赤外線輻射、
火焔による直接あるいは間接加熱およびこれら加熱方式
のいずれか二つ以上の組合せも可能である。
またいずれの加熱方式を採用する場合にも成形品の表面
温度検出機構を設けるとともに、この検出機構からの信
号によつて、加熱機構を制御することが望ましい。熱処
理を受けた成形品は直ちに(Ta−30)゜C以下、好
ましくは(Ta−50)℃以下に急冷することが、成形
品の耐衝撃件、接着力、防錆性の上で重要であり、さら
にこのような急冷工程を設けることにより成形品を高速
度で移送したり、積重ねなどの後処理が可能となる。
急冷に要する時間は、樹脂の結晶化速度によつて左右さ
れるが、一般には1分以内、好ましくは30秒、特に好
適には10秒以内に(Ta−30)゜C以下にするのが
必要である。このような急冷は、成形品を水中に浸漬す
るか、あるいはこれに水を噴霧する等の手段を用いて最
も有利に行なうことができる。しかしながら、これら水
を冷却媒体として使用する場合に限定されるものではな
く、(Ta−30)℃以下の冷却雰囲気の中を通過させ
たり、冷却気体を吹付けて冷却することもできる。以下
、本発明の詳細について、実施例を挙げて説明する。
実施例 1 25℃、o−クロロフエノール中で測定した固有粘度0
.65のPET.,l.OOPBT/I(共重合モル比
65/35)および1サーリン”(デユポン社製タイプ
1706、メルトインデツクス0.79/10min,
Znタイプ)を50:30:20wt%の比率で配合し
、270℃で溶融製膜して厚さ30μの未延伸フイルム
(Trrl=260Ta=1355C)を作つた。
このフイルムをトリクロルエチレンで脱脂した板厚0.
17m1の低炭素2回冷圧延生鋼板(もう片面はフエノ
ール・エポキシ塗料4μを予め塗布焼付けてある)と重
ね合せ、135℃のロールプレスでラミネートして仮接
着後、280℃の加熱オーブンを通して90秒加熱して
本接着を行ない、直ちに水中に浸漬して、片面をポリエ
ステル系樹脂で被覆したラミネート鋼板を作つた。この
被覆鋼板を直径112m1に打ぬき、絞り加工(l段目
の絞り比1.7、2段目の絞り比2.1)を行ない内径
53mTIL、高さ40鼎の側面無継目缶を作つた。ま
た板厚0.21mmの低炭素2回冷圧延生鋼板(片面は
フエノiル・エポキシ塗料4μ塗布焼付ずみ)を同様に
脱脂し、上記フイルムをラミネートした。この鋼板を直
径707!Lmに打ぬき、常法の手段によりコイニング
、張出し加工、カーリング加工を行なつて、缶蓋を作つ
た。かくして出来上つた缶および缶蓋を表1に示す熱処
理条件にて熱風加熱炉中で熱処理を行なつた後、熱風加
熱炉から取り出し、3秒以内に2『Cまたは60℃の水
中に投入して急冷した。本発明に係る.461〜6の缶
、および缶蓋は光沢のあるきれいな缶であつた。熱処理
温度が高すぎる滝9は光沢はあるが黄色に着色し、表面
に小さいクレータ一状の凹凸がある。腐10は冷却条件
が高温のため、艶がなかつた。これらの缶を用いた缶詰
が取扱い中に衝撃力を受けてへこんだりした場合の樹脂
層の損傷の度合いを知るために、缶底部から試験片を切
り出し、デユポン式落球衝撃試験機を用いて耐衝撃性を
測定した。
落球として1/21n、高さ30(177!、おもり5
009を使用し、被覆層が凸面になるように落球して、
被覆層の亀裂の状態によつて次のようにランク付けを行
なつた。◎:亀裂が全く見られない、O:斑点状の剥離
がl〜3ケ所程度見られる、△:斑点状の剥離が全面に
見られる、×:全面に亀裂が入り白化するもの。
本発明の滝1〜6の缶は耐衝撃性が良好であつた。
未処理の.467は斑点状の剥離が見られ、缶詰がへこ
んだ場合に発錆の原因となるものであつた。蒸気浴中1
10℃、3分間冷却後室温に放冷した/F6lOは樹脂
層の結晶化が進み、衝撃により樹脂層に亀裂が入り白化
してしまつた。ついで、これらの缶にマクロの醤油昧付
を充填し、常法により缶蓋を二重巻締めし、120填C
,90分レトルト殺菌処理後50℃にて6ケ月貯蔵促進
テストを行なつた。
実缶テスト評価方法 防錆性・・・◎:金属の変色、発錆が全く見られない。
O:内容物の液相と気相の境界面が若干変色したり、ピ
ンホール状の変色、発錆が2,3見られる程度で、全体
として異常のないもの。△:ピンホール状の錆、ブリス
タ一が若干見られるもの。×:全面に発錆するもの〇接
着力・・・◎:樹脂層にクロスカツトを入れて、セロハ
ンテープ剥離を行なつても、全く剥離せず、強固に接着
しているもの。
O:剥離はしていないが、クロスカツトにより、セロハ
ンテープ側に10%未満剥離する。Δ:クロスカツトに
より、セロハンテープ側に10%以上剥離するもの。×
:クロスカツトを入れなくてもフイルムの剥離が見られ
るもの。 、\フレーバ一
・・・O:変化なし、△:やや低下、×:著しく低下し
ているもの。
6ケ月貯蔵後の缶詰を開缶したところ、7f61〜6は
発錆もなく、樹脂層の接着力、フレーバ一も良好であつ
た。
一方、未処理の./167、熱処理温度が低い/F68
および徐冷された7f610は全面に発錆しており、部
分的に樹脂層の剥離が見られ、食用に供すことができな
かつた。
また/F69は熱処理温度が高すぎるため防錆性が不十
分であり、フレーバ一の低下が大きかつた。実施例 2 固有粘度0.68のPET<l!:6サーリン1(タイ
プ1706)とを90:10にブレンドしたb層と、上
記PET:PBT/[(固有粘度1.0、共重合モル比
65/35):“サーリン゛(タイプ1706)とを2
0:60:20にブレンドしたa層とからなる厚さ30
μ(厚み比a:b=1:2)の複合フイルムを製膜した
a層面のTnl=165℃、Ta=120℃でこの複合
フイルムのa層面を厚さ0.17,0.21g1の軽度
の電解クロム酸処理を行なつた鋼板(予め片面にフエノ
ール・エポキシ塗料を4μ塗布焼付けたもの)に接する
ように重ね合せ、実施例1と同様にして仮接着温度12
5℃、本接着温度275℃で熱融着させ、/水中に浸漬
した。
これら被覆鋼板を用いて実施例1と同様にして、絞り比
2,1の側面無継目缶および缶蓋を作つた。かくして出
来上がつた缶および缶蓋を高周波誘導加熱法により表2
に示す条件で熱処理を行ない、3秒以内に冷却槽に投入
し、3分後に室温に取出した。各缶の缶底部の衝撃力を
調べたところ、本発明に係る滝11〜17は良好であつ
たが、滝18〜20はいずれも亀裂により白化し、缶詰
がへこんだ場合に発錆の原因になるものであつた。つい
で、缶にトマトピユーレ一と食酢とを主体としたトマト
・ドレツシングで味付したマクロを充填し、レトルト処
理を行なつて缶詰を作つた。
50℃、6ケ月の貯蔵促進テストの結果、本発明品は酸
性の強い食品を充填していたにもかかわらず、発錆もな
く、接着力、フレーバ一ともに良好であつた。
熱処理を行なわない.4618および熱処理温度の低い
廃19は接着力が不十分で発錆していた。また冷却条件
が甘い,46.20も同様、満足すき缶詰ではなかつた
。実施例 3 固有粘度0.70(7)PETlO.88のPBT/1
(共重合モル比70/30)、゛サーリン”(タイプ1
706)を65:25:10wt%の比率に混合し27
5℃で溶融製膜を行なつて厚さ50μの未延伸フイルム
を製膜した。
このものはTnl−260ルC,Ta−140℃であつ
た。一方、実施例2で用いた電解クロム酸処理鋼板を1
00m/分で移動しながら、高周波誘導加熱法を用いて
150℃に加熱し、コムロール(線圧5k9/CrrL
)で上記フイルムを仮接着した。ついで285℃で本接
着を行ない、20℃の冷却水を鋼板に5秒間噴霧して冷
却した。この鋼板の外面に塗装、印刷を行なつた後、1
ヘツド当り100個/分の速度で2段絞りにより内径8
3.5mTt,高さ51.1mmの絞り比1.8の缶を
成形した。一方、この塗装、印刷の終了した被覆鋼板か
ら実施例1と同様な方法で直径93.6mmの缶蓋を作
成した。
この缶および缶蓋を高周波誘導加熱によつて270℃で
15秒間加熱し、その後直ちに202Cの水を噴霧して
、8〜10秒間で缶および缶蓋の温度が80℃になるよ
うにした。この缶にサケ水煮を充填し、120℃で90
分間レトルト殺菌処理を行なつた後、50℃で6ケ月貯
蔵促進テストを行なつた。6ケ月後に缶詰を開缶したと
ころ、缶内面および蓋内面の発錆はなく、接着力、フレ
ーバ一に関しても優れた結果を示した。実施例 4 固有粘度0.62のPET.,O.9OのPBT/1(
モル比65/35)、変性ポリエチレン1アドマ一゛N
EO5O(三井石油化学(株)製、メルトインデツクス
49/10min)を30:60:10wt%の組成比
でブレンドし、285℃で溶融製膜し、厚さ25μのフ
イルムを作つた。
(Trll=165厚C,Ta−1200C)このフイ
ルムを実施例1と同様な方法で脱脂した厚み0.24m
mの生鋼板の両面に130℃でロールプレスによつて仮
接着後、275にCの熱風加熱炉を通して90秒本接着
を行なつた後、直ちに水を噴霧して急冷し、両面被覆鋼
板を作成した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱可塑性樹脂を箔状またはシート状の金属基質に被
    覆した素材を成形して被覆金属容器を製造する方法にお
    いて、素材を成形後、(T_m−5)℃〜300℃(T
    _m:該樹脂の融点)で熱処理した後、直ちに(T_a
    −30)℃以下(T_a:該樹脂の粘着開始温度)に急
    冷することを特徴とする被覆金属容器の熱処理方法。
JP53049010A 1978-04-25 1978-04-25 被覆金属容器の熱処理方法 Expired JPS5935344B2 (ja)

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