JPS5935200Y2 - アイロン台針布 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は織物、編物、縫製品等の仕上工程に用い、特に
毛羽のある布をアイロン掛けする時に使用するアイロン
台針布に関する考案である。

ベルベットのように表面を毛羽立たせた布に直接アイロ
ンを掛けると、毛が寝てしまうので、従来は第１図に示
すようなアイロン台針布を用い、針先表面に毛羽立った
布の毛羽が来る様に置き、布の裏面よりアイロン掛けを
行っていた。

従来のアイロン台針布が、ゴムを表面層１とし、綿布、
麻布等２を数枚貼合せてなる基布に針を植込んで構成し
ているため、スチームアイロンを掛ける時には、布を通
して針布面に吹き出す蒸気が針布の基布表面で露となり
、布を汚したり、又蒸気は針の間を基布に沿って移動す
るため通気性が悪く、アイロン仕上げが悪かったり、ア
イロン掛けの能率を悪くするという欠点があった。

本考案はこれらの従来の欠点を解決するために、通気性
のある不織布製基布と網目状裏張を用いた針布を提供す
るものであり、以下実施例を図面に基づいて説明する。

実施例 第２図は本考案の１実施例を示すアイロン台針布の要部
正面図である。

通気性がある不織布製の基布３に、Ｕ字型の針４を植針
し、針４が基布の裏面から抜は出さないように、針のク
ラウン５を覆う様基布の裏面に、第３図に示すような網
目状の裏張り６を熱接着してアイロン台針布を構成する
。

上記不織布は、化学繊維、天然繊維等の繊維を３次元構
造に配夕１ル、ゴム、合成樹脂等の接着剤よりなる結合
剤にて繊維間を結合するか、ニードリングにより繊維を
絡み合わせて構成したもので、通気性および針の保持力
を良くするために繊維、結合剤、結合方法等を組合わせ
て密度０．０５〜０．５ｙ’ ／ｃｒＡ好ましくは０．
１〜０．３５ｆ？／ｉとするのが良い。

又フェノール樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維等の耐熱
性繊維およびフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性
結合剤を用いると蒸気による老化を防止することが出来
る。

なお図面において針はくの字状に腰部を屈曲した針を示
しているが、直針を用いることも出来る。

又網目状の裏張り６は、天然繊維、合成繊維、無機繊維
等のスパン糸、又はフィラメント糸を製織するか、接着
剤にて固着して形成し、網目密度は５〜３０／２５．４
ｃｒｒ１が好ましい。

上記不織布製基布３と網目状裏張り６との固着はポリア
ミド樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重
合体樹脂等の低融点熱可塑性接着剤を用いる。

なお上記低融点熱可塑性接着剤を被覆した糸を用いて製
織した網目状裏張りをそのま〜基布の裏面に熱接着する
こともできる。

本考案は上記の如き構成よりなるため、基布も、裏張り
も共に通気性があり、弱い蒸気圧でも、蒸気や熱気が容
易に通過するのでアイロン仕上が良く、又アイロン掛け
の能率が非常に良くなり、更に基布表面に水がたまらず
布を汚すこともない。

又、アイロン台針布は紡績で使用するような大きな梳綿
力を必要とせず、不織布や若干の補強材の入った不織布
で十分な強度があるので、従来の基布を使用した場合よ
り著るしく材料節減になるなど優れた効果を有する考案
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアイロン台針布の正面図、第２図は本考
案の１実施例を示すアイロン台針布の正面図、第３図は
本考案のアイロン台針布に用いる網目状裏張りの平面図
・である。 １・・・・・・ゴム表面層、２・・・・・・綿布、麻布
等、３・・・・・・不織布製基布、４・・・・・・針、
５・・・・・・針のクラウン、６・・・・・・網目状裏
張り。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 不織布製の基布に針を植針し、針のクラウンを覆う様基
   布の裏面に網目状裏張りを固着してなるアイロン台針布
   。