JPS5934716Y2 - 引戸の気密・水密構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は窓枠内に内外障子を引き違いに建て込んでなる
引戸にかける内外障子と窓枠との気密・水密構造に関す
るものである。

従来、この種の気密・水密構造としては内障子上下框の
室外側壁内方と外障子上下框の室外側壁内方とに上部、
下部横気密材を取付けたもの、あるいは内障子上下框の
室内側壁外方と外障子室内側壁外方とに上部、下部横気
密材を取付けたもの等が知られている。

しかし、この構造であると内障子と外障子との上部、下
部横気密材間の取付距離が長くなって内外障子を気密状
態とした時に内外障子の移動量が多くなる、内外障子の
間隔が長くなって召し合せ框相互間の気密・水密性が低
下する等の種々の不具合を有する。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであシ、その目
的は内外障子の上部、下部横気密材の取付距離を短かく
して内外障子を気密状態とした時の移動量を減少しかつ
内外障子の間隔を短かぐして召し合せ框相互の気密・水
密性を良好とすることができるようにした引戸の気密・
水密構造を提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

窓枠１は上枠２と下枠３と一対の竪枠４，４とにより方
形状となり、内障子戸５と外障子６とが引き違いに嵌め
込んである。

内障子５は上框７と下框８と竪框９と召し合せ框１０と
により方形状となり、外障子６は上框１１と下框１２と
竪框１３と召し合せ框１４とにより方形状となっている
。

前記下枠３はレール１５を備えた内障子走行部１６とレ
ール１７を備えた外障子走行部１８と内外障子走行部１
６．１８を上下方向に段違いに連結する連結部１９とに
より外障子走行部１８が下方位置となるように一体形成
され、内障子走行部１６の室外側端面１６ａは連形部１
９側に張り出し、連結部１９の室外側端面１９ａは外障
子走行部１８側に張り出している。

前記上枠２は内外障子用ガイド片２０．２１と、前記連
結部室外側端面１９ａの垂直線上に位置する垂下片２２
とを有する形状となっている。

前記右側竪枠４は外障子竪框１３の一側端壁１３ｃと対
向する突出片２３と理コ字状の右側気密材取付体２４と
を備え、該右側気密材取付体２４には右側竪気密材２５
が嵌合され、該右側竪密材２５は前記連結部室外側端面
１９ａと垂下片２２と同一位置となっていると共に、前
記連結部１９と垂下片２２の右側には右側気密材取付体
２４が嵌合する切欠部２６．２７が削設してあり、その
上下端面２４ａ、２４ｂは上枠２と下枠３の外障子走行
部１８に当接している。

前記左側竪枠４は内障子竪框９の一側端壁９ｃと対向し
かつ略コ字状となった左側気密材取付体２８を備え、該
左側気密材取付体２８には前記内障子走行部室外側端面
１６ａと同一面となる左側竪気密材２９が嵌合しである
と共に、前記内障子走行部１６と垂下片２２の左側には
左側気密材取付体２８の両端が嵌合する切欠部３０．３
０’が削設されてその下端面２８ａは連結部１９に当接
し、上端面２８ｂは上枠２に当接している。

前記外障子下框１２は外陣子竪框１３と外障子召し合せ
框１４に嵌合され、その室内側壁１２ａ下部には室内側
に開口した略コ字状の気密材取付体３１が一体形成しで
あると共に、該気密材取付体３１には外障子下部横気密
材３２が前記連結部室外側面１９ａと対向して嵌着して
あり、核外障子下部横気密材３２と前記右側竪気密材２
５とは同一面に位置している。

前記外障子上框１１は外陣子竪框１３と外障子召し合せ
框１４に嵌合され、その室内側壁１１ａ上部には室内側
に開口した略コ字状の気密材取付体３３が一体形成され
かつ外障子上部横気密材３４が前記垂下片２２と対向し
て嵌着してあり、該外障子上部横気密材３４は前記右側
竪気密材２５と同一面に位置している。

前記内障子下框８は内陣子竪框９と内障子召し合せ框１
０とに嵌合され、その室外側壁８８下部には室内側に開
口した略コ字状の気密材取付体３５が一体形成されかつ
内障子下部横気密材３６が前記内障子走行部室外側面１
６ａと対向して嵌着してあり、該内障子下部横気密材３
６は前記左側竪気密材２９と同一面に位置している。

前記内障子上框７は内障子竪框９と内障子召し合せ框１
０とに嵌合され、その室外側壁７ａ上部には室内屈に開
口した略コ字状の気密材取付体３７が一体形成されかつ
内障子上部横気密材３８が前記内障子用ガイド片２０と
対向して嵌着してあり、該内障子上部横気密材３８は前
記左側竪気密材２９と同一面に位置している。

前記外障子竪框１３には前記突出片２３と対向する開口
部３９が形成され、該開口部３９には前記突出片２３に
当接する斜面４０を有するブロック４１が嵌着固定され
て外障子６を閉じた時にブロック４１の斜面４０が突出
片２３に当接して室内側に移動するように構成しである
。

前記内陣子竪框９には前記左側気密材取付体２８と対向
する開口部４２が形成され、該開口部４２には前記左側
気密材取付体２８に当接する斜面４３を有するブロック
４４が嵌着固定されて内障子５を閉じた時にブロック４
４の斜面４３に左側気密材取付体２８が当接して室内側
に移動しかつ左側竪気密材２９と圧着するように構成し
である。

前記下枠３に訃ける連結部１９の長手方向中央部には下
部風止板５０が設けてあり、該下部風止板５０は連結部
上面１９ｂに当接しかつ両端面が斜面５１．５１となっ
た本体５２０室外側に引寄部５３を、室内側に取付部５
４をそれぞれ一体形成した形状であり、引寄部５３は本
体上面５２ａより上方に突出しかつ両端面が斜面５５
、５５’となっているとともに本体下面５２ｂとにより
一対の取付溝５６，５６＝を形成し、さらに各取付溝上
壁５６ａには抜止片５７がそれぞれ一対形成しである。

また前記取付部５３の両端部には一対の取何段部５８．
５８がそれぞれ形成されかつその上面５８ａには抜止片
５９がそれぞれ一体形成しである。

一方前記連結部室外側端面１９ａ側には一対の取付溝縦
壁５６ｂ、５６ｂ間の距離Ｌ１と同一長さＬ２の切欠部
６０が削設されかつ各取付溝５６の高さＨｌは連結部室
外側端面１９ａの高さＨ２と同一なっていると共に、内
障子走行部室外側端面１６８側には取付部５４の巾８１
と同一長さＳ２の切欠部６１が削設され、下部風止板
５０を室外側より押し込み取付けできるように構成しで
ある。

そして取付けると各抜止片５７．５９が楔状となってい
るからその端面５７ａ 、５９ａが連結部室外側端面１
９ａの折曲内面１ ｇａ、内障子走行部室外側端面１６
ａの折曲内面１６′ａにそれぞれ係合して抜は出しが防
止されると共に、引寄部下面５３ａが外障子走行部上面
１８ａに描接し、本体下面５２ｂが連結部上面１９ｂに
当接して下部風止板５０は確実強固に取付けられる。

前記外障子召し合せ框１４は室内側壁１４ａ。

室外側壁１４ｂ１両側壁１４ｃ、１４ｄとにより中空箱
状となり、その室内側壁１４ａに形成した後述する煙返
し６４の上部には建込み容易とするために切欠部６２が
削設しであると共に、室内側壁１４ａには竪気密材６３
が室内側に向けて嵌着されかつ前記引寄５３の一端斜面
５５′に接する煙返し６４が一体形成してあり、外障子
６を閉じると煙返し６４が引寄片５３の一端斜面５５′
に当接して外障子６が室内側に引寄せられるように構成
しである。

前記内障子召し合せ框１０は室内側壁１０８１室外側壁
１０ｂ１両端壁１０ｃ、１０ｄとにより中空箱型状とな
り、室外側壁１０ｂには前記煙返し６４と重り合う煙返
し６５が一体形成されかつその下部には下部摺動片６６
が上下動可能に嵌合しである。

該下部摺動片６６は前記内障子召し合せ框１０内に嵌合
される本体６７の一側に一側側壁１０Ｃの開口部６８に
嵌合する溝６９を介して押え部７０を一体形成しかつ他
側下部に係合部７１ｆ：室外側壁１０ｂより室外側に向
けて突出するように一体形成した形状であり、本体６７
と押え部７０の下端面には縦溝７２が長手方向に亘って
削設され、保合部７１は本体下面６７ａよシ下方に位置
しかつ室外側壁１０ｂに削設した切欠部７３より室外側
に突出していると共に、その室外側面は前記引寄部５３
の他側斜面５５に接触する第１斜面７４、平担面７５、
第２斜面７６を備え、内障子を閉じると下部摺動片６６
の係合部７１の第１斜面が下部風止板５０の引寄部５３
にかける一側斜面５５に摺接して室内側に引寄せられる
と同時に平担面７５と引寄部室内側面５３′第２斜面５
５とが密着して気密を保持し、係合部下面７１ａが本体
上面５２ａと対向し、この状態で下部摺動片６６を押し
下げて係合部下面７１ａを本体上面５゛２ａに当接すれ
ば内障子召し合せ框１０下部と連結部上面１９ｂとの気
密性を向上できる。

前記上枠２に釦ける垂下片２２と内障子用ガイド片２０
との間に訃ける長手方向中央部にはブロック８０が前記
下部風止板５０と対向して固設してあり、該ブロック８
０には上部引寄片８１が垂下片室内側面２２ａに当接す
るように一体形成され、該上部引寄片８１の上下方長さ
は垂下片２２と同一となっていると共に、前記ブロック
８０の下面８０ａにはゴム等の弾性材より成る風止用舌
片８２が長手方向に間隔を有して複数吊設しである。

前記内障子召し合せ框１０に訃ける室外側壁１０ｂにｐ
ける煙返し６５の上部には切欠８３が削設してあって内
障子５を容易に建込むことができるように構威しである
と共に、内障子召し合せ框１０の上部には上部摺動片８
４が上下動自在に嵌合しである。

該上部摺動片８４は本体８５の一側に一側側壁１０ｃに
削設した縦溝８６に嵌合する溝８７を介して押え部８８
を一体形成し、本体８５の他側に保合部８９ｆ：室外側
壁１０ｂに嵌合する下方に開口した取付溝９０を形成す
るように一体形成した形状であり、本体８５と押え部８
９の上面には内障子用ガイド片２０に遊嵌する縦溝９１
が削設しであると共に、係合部８９の端面８９ａには突
片９２が一体形成されかつ板状の気密材９３が取付けて
あり、上部摺動片８４を内障子召し合せ框１０の上部に
嵌合すると押え部８８はその溝８７が一側側壁１０ｃと
縦溝８６とに嵌合して一側側壁１Ｑｃｊ：ｐ外方に突出
しその折曲把持片８８ａによって上下に移動できるよう
になるとともに、係合部８９はその取付溝９０が室外側
壁１０ｂに嵌合して室外側に突出しその薄肉部８９ｂが
前記上部引寄片８１の斜面８１ａと対向しかつ気密材９
３の上端面９３ａは垂下片下面２２ｂと対応しその室外
側面９３ｂは煙返し６５よりも室外側に突出してあり、
内障子５を閉じると保合部８９の薄肉部８９ｂが上部引
寄片斜面８１ａに接触して室内側に移動引寄せられると
共に、気密材室外側面９３ｂが前記竪気密材６３に接触
する。

そして、この状態から把持片８８ａを持って上部摺動片
８４を上方に移動すると本体上面８５ａが風止用舌片８
２に接触彎曲されて上枠２との間の気密性を向上しかつ
気密材上面９３ａが垂下片下面２２ｂに接触して前記切
欠部６２，８３の気密性を向上して切欠部６２，８３よ
り空気・雨水等が室内側に浸入することを防止できる。

なか、建込んだ後に上部摺動片８４を上部気密が計れる
ように事前に上方に移動固定しても良い。

しかして、内外障子５．”６の各上部、下部横気密材３
Ｂ、３４，３６，３２は内障子上下框７゜８の室外側壁
７ａ 、８ａど外障子上下框１１１．１２の室内側壁１
１ａ、１２ａとにそれぞれ設けであるから、上部、下部
横気密材３８，３４，３６゜３２の取付距離が短かくな
って、内外障子５，６を気密状態とした時の移動量が減
少しかつ内外障子５，６の間隔を短かくして召し合せ框
１０．１４相互の気密・水密性を良好とすることができ
る。

また、内陣子５の上部、下部横気密材３８．３６と竪気
密材２９とは同一面となり、外陣子６の上部、下部横気
密材３４，３２と竪気密材２５とは同一面となるから各
シール位置が同一面となり気密・水密性を良好とするこ
とができる。

また、垂下片２２と内障子走行部室外側面１６ａとには
竪気密材２９の両端部が嵌合する切欠部３０’、３０が
削設してあり、竪気密材２９の両端部を上部、下部横気
密材３８．３６−！で突出させることができるので、よ
り一層確実に気密・水密性る向上できる。

また、内外障子５，６を室内側に引寄せた時にレール１
５とレール１７と内外障子５，６の戸車が離隔しても確
実に気密・水密性を向上できる。

本考案は前述のように構成したので、外障子上部・下部
横気密材３４．３２が垂下片２２、連結部室外側端面１
９ａに圧接し、内障子上部、下部横気密材３８．３６が
内障子用ガイド片２０、内障子走行部室外側端面１６ａ
に圧接すると共に、内陣子竪框９，１３が竪気密材２９
．２５に圧接して引戸の気密・水密を保持できる。

また、外障子上部、下部横気密材３４．３２は外障子上
框１１、下框１２の室内側壁１１ａ。

１２ａに、垂下片２２、連結部室外側端面１９ａと対向
して設けられ、内障子上部・下部横気密材３８．３６は
内障子上框７、下框８の室外側壁７ａ 、８ａに、内障
子用ガイド片２０、内障子走行部室外側端面１６ａと対
向して設けであるので、内障子上部・下部横気密材３８
．３６と外障子上部・下部横気密材３４．３２との取付
距離が短かぐなり１内外障子５，６を気密状態とした時
の移動量が減少し、かつ内外障子の間隔を短かくして召
し合せ框１０．１４相互の気密・水密性を良好とするこ
とができる。

また、下枠３は内障子走行部１６と外障子走行部１８と
が連結部１９を介して外障子走行部１８が下方位置とな
るようになり、かつ内障子走行部１６の室外側端面１６
ａは連結部１９側に張り出し、連結部１９の室外側端面
１９ａは外障子走行部１８側に張り出しているので、強
風雨等で吹き上げられた雨水が連結部１９及び前記連結
部１９の張り出し部分並びに内障子走行部１６の張り出
し部分によって内障子走行部１６に浸入することが防止
される。

また、各上部・下部横気密材３４．３８，３２゜３６は
上枠２、下枠３のそれぞれ異なる部分、すなわち垂下片
、内障子用ガイド片２０、連結部室外側端面１９ａ１内
障子走行部室外側端面１６ａにそれぞれ圧接するので、
気密・水密性が優れたものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は全体正面
図、第２図、第３図はそのＩ［−［Ｅ線、■−ｍ線断面
図、第４図は第１図の横断面図、第５図、第６図、第７
図は第１図のＶ部、■部、■部斜視図、第８図は風止板
の斜視図、第９図は風止板の取付説明斜視図、第１０図
は下部摺動片の斜視図、第１１図は第７図の断面正面図
、第１２図は第１図の■−■線断面図、第１３図はその
斜視図、第１４図は上部摺動片の斜視図、第１５図は第
１３図にかいて上部摺動片が上方に移動した状態の斜視
図、第１６図はその正面図である。 ４は竪枠、５は内障子、６は外障子、７は上框、８は下
框、９は竪框、１１は上框、１２は下框、１３は竪框、
３８．３６は上部、下部横気密材、３４．３２は上部、
下部横気密材、 左右側竪気密材。 ２９゜ ２５は

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上枠２と下枠３と一対の竪枠４，４とにより方形状とな
   った窓枠１に、上框７と下框８と竪框９と召し合せ框１
   ０とによシ方形状となった内障子５、及び上框１１と下
   框１２と竪框１３と召し合せ框１４とによシ方形状とな
   った外障子６を引き違いに建て込んでなる引戸に釦いて
   、 前記下枠３を、レール１５を備えた内障子走行部１６と
   レール１７を備えた外障子走行部１８と内外障子走行部
   １６，１８を上下方向に段違いに連結する連結部１９と
   により外障子走行部１８が下方位置となるように一体形
   成され、内障子走行部１６の室外側端面１６ａは連結部
   １９に張り出し、連結部１９の室外側端面１９ａは外障
   子走行部１８側に張り出している形状とすると共に、前
   記上枠２を内外障子用ガイド片２０．２１と、その中間
   に位置する垂下片２２とを有する形状とし、前記一方の
   竪枠４には外陣子竪框１３と対向する一側竪気密材２５
   を設け、他方の竪枠４には内陣子竪框９と対向する他側
   竪気密材２９を設けると共に、前記外障子下框１２の室
   内側壁１２ａには外障子下部横気密材３２を、前記下枠
   ３の連結部室外側端面１９ａに対向して設け、前記外障
   子上框１１の室内側壁１１ａには外障子上部横気密材３
   ４を、前記上枠２の垂下片２２と相対向して設けると共
   に、前記内障子下框８の室外側壁８８下部には室内側下
   部横気密材３６を、前記下枠３の内障子走行部室外側端
   面１６ａと対向して設け、前記内障子上框Ｔの室外側壁
   ７ａの上部には内障子上部横気密材３８を前記内障子用
   ガイド片２０と対向して設けたことを特徴とする引戸の
   気密・水密構造。