JPS5934551B2 - 車輪付き自走式トラツクのフレ−ム構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エンジンの向かい合った側に配置され、一対
の独立した車輪取付はストラットによってフレーム構造
の向かい合った側から片寄った片持ち関係で支えられて
いる前輪を有する形式の比較的大型の非公道用トラック
に対するフレーム構造に関わる。

上記の形式のトラックは、３５トンを超える重負荷を運
搬するために土工業において広く使用されている。

前輪間の横剛性を与えるために、従来のフレーム構造は
、エンジンを中心として円周配置関係で延びる、一般に
「ホース・カラー」と呼ばれる円形横支持構造を使用し
てきた。

ホース・カラーは車輪の片持ち関係によって生じた大き
なモーメントの力を支えて、フレーム構造の対向せる主
側部軌条のねじれ曲げを防止する。

しかしながら、かかるホース・カラーの存在は、エンジ
ンの整備を極めて困難にし、エンジンへの必要な接近を
可能にするように、先ず最初にホース・カラーの一部を
取外さなければ、エンジンの取外しを本質的に不可能に
してしまう。

その結果、ホース・カラーの上半は、通常ボルトによっ
て着脱可能に取付けられている。

ボルトどめされた結合は、横支持構造を一層複雑にする
こと以外に、構造を弱化させる傾向がある。

エンジンへの接近性、およびエンジンに関係のある他の
種種の整備可能な部品への接近性は、かかるトラックの
運転者に対する一層適切な保護を与えるように製造者に
よって反転保護構造が最近付加されたことにより、一層
複雑化している。

従来の反転保護構造はまた、主フレームに対して故障も
しくは修理不可能な損傷を生じさせることのあるような
仕方で、主フレームの局部的な領域に高い衝撃反転力を
伝えるように構成されたものである。

従って、本発明の目的は、エンジンの整備可能性と取外
しとを容易にするためにトラックのエンジンへの頭上接
近性を妨げることなく通常の運転負荷に耐えるのに十分
な剛性のある高度の構造的一体性を示す車輪付き自走式
トラックに対するフレーム構造を提供することである。

本発明の別の目的は、トラックにおける運転者の位置に
対する反転保護構造を支持するようにつくられ、そして
フレーム構造への負荷の一様な分布とフレーム構造のあ
る部材の撓みを吸収するようにエネルギーを制御するこ
とを通じてフレーム構造の主フレーム部材に対して故障
もしくは修理不可能な損傷を生じさせることなく反転の
際にかかる反転保護構造を通じてフレーム構造に加えら
れた苛酷な衝撃負荷を受けることのできるフレーム構造
を提供することである。

本発明の別の目的は、通常の運転中ストラットにより主
フレーム側部軌条のねじれを防止するように、そしてス
トラットを通じて反転負荷の若干を側部軌条に伝えてフ
レーム構造の部品のすべてを最大限に活用することによ
りストラットを負荷分布部材として利用するように、前
輪取付はストラットの最上端を放射状に支持するように
つくられたフレーム構造を提供することである。

本発明の他の目的と利点は、添付の図面と以下の説明を
参照することにより一層明らかとなるであろう。

以下、好適な実症例について詳細に説明する。

図面を詳細に参照すると、３５トンを超える荷重を運搬
することが可能な比較的大型の非公道用トラックが、第
１図において一般的に１０で示されている。

トラックは、その前端で支えられた運転台１２とエンジ
ン１４とを有する車台１１およびその後端で支えられた
ダンプ車体１５を具えている。

車台は、それぞれ前後の接地車輪１６．１７によって地
面に沿って運動するように支持されている。

後車輪１７は、図面には示されていない従来の駆動力伝
達機構を介して駆動可能にエンジンに連結されている。

車台はまた、本発明が原理的に関わるフレーム構造２０
を具えている。

第２図に最もよく示されているように、フレーム構造２
０は、一対の細長い、横に間隔を置いた、長手方向に配
置された主側部軌条２２，２３を有する主フレーム２１
を具えている。

側部軌条間の距離は、エンジン１４に対する収容部の横
方向の限界を限定する。

各側部軌条は、彎曲することなく極めて大きな垂直荷重
を支持するように、比較的大きな高さの寸法を具えてい
る。

主フレーム２１はまた、側部軌条を結合して、主側部軌
条２２．２３の間で相互結合されて側部軌条間の相対的
な運動を防止し、側部軌条を相互に正しい整列に保つの
に必要な横剛性を与えるために、複数個の横断部材２５
，２６，２７，２８゜をも具えている。

第１の横断部材２５は、側部軌条の前端を横断して配置
され、トラックに対する前部緩衝器としての働きもする
。

第２の横断部材２６は、第１の横断部材の後方に間隔を
おいた関係でトラックの運転台部分の下方に配置されて
いる。

横断部材２６は一般にＵ字形をしていて、直接頭上に取
付けられているエンジン１４との衝突を避けている。

かかる横断部材はまた、エンジン収容部の下方の限界を
も限定する。

第３の横断部材２７は、トラックのダンプ車体部分の下
方に位置していて、主側部軌条の各各から下方へ突出し
ており、一方が３０で示されている一対の脚部の間に結
合されている。

脚部の各各は、一方が第１図において３０で示されてい
るダンプ車体押上げジヤツキの対の下端を軸回転可能に
取付けるためにトラニオン３１を具えている。

ジヤツキの上端は、側部軌条の後方端に隣接した部分３
５でのピボット結合を中心として主フレームに対して相
対的に車体を軸回転可能に運動させるために、ダンプ車
体に軸回転可能に３４で結合されている。

第４の横断部材２８は、側部軌条の後方端に隣接して側
部軌条の間に延びている。

第２図におけるフレームの運転台部分に戻って、第２の
あるいはＵ字形横断部材２６は、外方に横方向に向いた
一対の取付フランジ３８を具えている。

取付フランジは、第６図と第７図に示されているような
、一般に垂直に配置された左右一対の独立懸架シリンダ
あるいはストラット４０，４１゜を支持するために利用
される。

ストラットは、第３図に示されている複数個の取付はボ
ルト４３によってそれぞれの固定フランジに固定されて
いる。

かかるストラットの下端には、前輪１６を片持ち関係で
それらのそれぞれの主側部軌条２２．２３に別別に回転
可能に取付けるために、一般に水平に配置された車輪軸
４４が具えられている。

各ストラットはまた、その上端から同軸法に延びる取付
は柱４５を具えている。

第４図に最もよく示されているように、各柱は、ブラケ
ット４７によって支持゛されている球面軸受４６の内部
に取付けられている。

ふたたび第２図を参照して、フレーム構造２０はさらに
、主側部軌条２２，２３の上方の一段と高い位置に主フ
レーム２１を横方向に相互結合するための、そして運転
台に対するフレーム構造としての働きをする反転保護構
造５２を支持するための上部構造５０を具えている。

かかる上部構造は、それぞれ左右の主側部軌条２２．２
３に別別に結合され、そしてそれらから上方へ延びる一
対の前部支柱５４．５５を具えている。

一対の後部支柱５６．５７が同様にそれらのそれぞれの
側部軌条に結合され、それらから上方へと延びている。

前部支柱５４．５５はエンジン１４の前方においてＵ字
形横断支持部２６の前方に配置されている。

さらに後部支柱５６．５７は、エンジンの後方において
横断支持部２６の背後に配置されており、前部支柱と協
同してエンジン収容部の長手方向の限界を限定する。

上部構造はまた、エンジン収容部の上限を限定するよう
にエンジンの上方の高い位置において支柱の上端の上に
取付けられている、一般にＵ字形をした、水平に配置さ
れた横支持構造６０を具えている。

特に、横支持構造は、後部支柱５６．５７の間に横に延
びる底辺部分６１と、後部支柱から前方へそれらのそれ
ぞれの前部支柱５４．５５へと延びる、横に間隔をおい
た一対の脚部分６２゜６３とを有している。

支柱は、横支持構造６０がエンジン収容部の上部の周囲
に境界を接する関係で配置されているエンジン収容部の
四隅に位置しているので、エンジンの取外しを容易にし
、かつフレーム構造のいかなるものをも取外すことなく
その整備可能性を増大させるように、上方からエンジン
へ、妨げられずに接近することができる。

これは、上部構造の上記の部品のすべてを、たとえば溶
接のような永久的な方法で組立てることを可能にし、そ
の構造的一体性と荷重塔載能力を高める。

第３図に最もよく示されているように、前記のブラケッ
ト４７は、横支持構造のそれらに対応する脚部分６２，
６３にボルト６５によって固定されている。

その結果、ブラケットによって支えられた球面軸受４６
は、車輪１６の片持ち関係によって生じるモーメントの
力が脚部分６２．６３によって支えられるように、スト
ラット４０．４１に放射状の支持を与える。

脚部分は、かかる負荷を横支持構造６０の底辺部分６１
に伝達するようにつくられている。

上部構造と下部Ｕ字形横断部材とによって共同して与え
られる垂直の横方向剛性は、それらにとって、ストラッ
トから側部軌条２２．２３へのいかなるモーメント負荷
の伝達も阻止するのに効果的であって、かかる側部軌条
の不当なねじれを防止する。

第５図に最もよく示されているように、上部構造はまた
、前部支柱５４．５５に隣接して横支持構造の脚部分６
２．６３の間に着脱可能に取付けられている前部横断支
持部材７０を具えている。

かかる前部横断支持部材は、対向せる端に固定された一
対の長方形の板７２を有する長いパイプ７１を具えてい
て、複数個のボルト７３を挿通する取付はフランジを与
えている。

ボルトは、脚部分の各各に具えられた一対のブラケット
７４の結合フランジにねじ込み可能に固定されている。

γ６で示されているような適当な数のシムを用いて、ブ
ラケット間の緊密な嵌合を保証するように製造上の公差
の変動を軽減させてもよい。

反転保護構造５２を支持するために、上部構造５０の上
には、また、取付は構造８０が具えられている。

取付は構造は、長手方向に間隔をおいた関係で横支持構
造６０の左側から横に延びる、水平に配置された一対の
片持ちアーム８１．８２を具えている、一対の取付はパ
ッド８４．８５のうちの一方が、各アームの末端に具え
られている。

各パッドは、反転保護構造５２のその隣接せる隅に接触
して係合するようにつくられている。

保護構造の反対側の隅と係合する支持構造６０の左側の
脚部分６２に沿って、二個の類似の取付はパッド８７．
８８が具えられている。

かかる隅の各各は、第３図、第６図および第７図におい
て参照番号９０によって示されている複数個のボルトに
よってそのそれぞれのパッドに固定されている。

上述のフレーム構造は、他の仕方ではその寿命にとって
有害となることのあるその種種の部品の何等の撓みなし
に通常の運転負荷を受けるのに十分なだけの剛性がある
ようにつくられている。

しかしながら、かかるフレーム構造はさらに、主フレー
ム２１に故障もしくは修理不可能な損傷を生じさせるこ
となく、トラック反転の場合にある災難により生じる高
い衝撃負荷を受けるようにつくられている。

これに関して、大部分の苛酷なあるいは潜在的に損傷を
与える衝撃負荷が反転保護構造５２に；フレーム構造の
上方の高くした位置とそのフレーム構造への不動の取付
けとによつＣ生じることになることが認められるであろ
う。

フレーム構造の特殊な構造は、先ず第１に、反転保護構
造を支持する取付は構造８０の片持ちアーム８１．８２
を利用することによって、主フレームをかかる苛酷な衝
撃負荷から保護する。

かかるアームは、彎曲して降伏することにより衝撃の際
のエネルギーを吸収するようにつくられている。

さらに、相互に、かつ、主フレームの対応せる部品に対
して一般的に長方形の配置にある種種の部品の配列を通
じて上部構造により保護が与えられる。

これは、上部構造の部品が必要に応じて撓み、取付は構
造を通じて上部構造に伝達される衝撃エネルギーを吸収
することを可能にする。

横支持構造６０と前部横断支持部材７０とは共同して、
上部構造の左側と右側との間に負荷が一様に分布される
ことを保証する。

さらにかかる負荷は、支柱５４，５５，５６，５７を介
して対向せる側部軌条へ広く間隔をおいた位置に一様に
分布される。

衝撃が横支持構造６０の脚部分６２゜６３の横方向の撓
みを生じさせるのに十分なだけ苛酷である場合、負荷は
ストラット４０．４１によってそれらの球面軸受６６を
介して側部軌条へも伝達される。

従って、主フレーム２１に対するいかなる可能な損傷も
、上部構造により、また支柱とストラットとによる側部
軌条２２．２３への負荷の一様な、広範に分散した分布
によって、衝撃エネルギーを吸収することによって大い
に最小化される。

さらに、このことのすべてが、エンジン１４に対し何等
の頭上の妨害なしに達成され、そして所望の際にはエン
ジンの整備可能性および（または）取外しを大いに高め
ることが認められるであろう。

本発明は、好適な実柿例について特に説明され、示され
てきたが、本発明の範囲内に入る様態が可能であること
はいうまでもないことである。

本発明は、特許請求の範囲において定義されている場合
を除き、限定されることが意図されてはいない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理を実現するフレーム構造を有する
車輪付き自走式トラックの全体的な左側立面図である。 第２図は第１図のフレーム構造の全体的な等角投影図で
あり、上に取付けられたトラックの運転台に対する反転
保護構造を示す。 第３図はフレーム構造の前部と反転保護構造の拡大した
左側立面図である。 第４図は第３図の線■−■に沿って見たところのさらに
拡大した部分的断面図である。 第５図は第３図の上面図である。第６図は第３図の左側
から見たフレーム構造の前部立面図である。 第７図は第３図の線■−■に沿って見たフレーム構造の
横断面図である。 １０・・・・・・トラック、１２・・・・・・運転台、
１４・・・・・・エンジン、１６・・・・・・前輪、２
０・・・・・・フレーム構造、２１・・・・・・主フレ
ーム、２２，２３・・・・・・主側部軌条、２６・・・
・・・Ｕ字形横断部材、２７・・・・・・下部横断部材
、３３・・・・・・ジヤツキ、４０，４１・・・・・・
ストラット、４３・・・・・・ボルト、５０・・・・・
・上部構造、５２・・・・・・反転保護構造、５４，５
５，５６，５７・・・・・・支柱、６０・・・・・・横
支持構造、６１・・・・・・底辺部分、６２゜６３・・
・・・・脚部分、７０・・・・・・前部横断支持部材、
８０・・・・・・取付は構造、８１ 、８２・・・・・
・アーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ エンジン収容部を限定するように横方向に間隔を置
   いて、長手方向に配置された一対の負荷支持用主側部軌
   条と、対向せる端を有し、前記主側部軌条間にそれより
   も下のレベルで相互結合をする関係で横に延び、前記エ
   ンジン収容部の底を限定するＵ字形横断部材と、前記横
   断部材の対向せる端で前記主側部軌条に片持ちで、横方
   向に配置された関係で一対の車輪取付は用ストラットを
   別別に取付けるための装置と、上方の高い位置で前記主
   側部軌条を相互結合し、前記エンジン収容部の上部を限
   定する一般にＵ字形の水平に配置された横支持構造を具
   え、前記収容部が垂直に開放されて上方から収容部への
   妨げられない接近を可能にするように収容部の周りに境
   界を接する関係で配置された上部構造と、および運転台
   反転保護構造を支持するために前記上部構造によって前
   記エンジン収容部に対して横方向に片寄った関係で支え
   られた取付は構造とよりなることを特徴とする車輪付き
   自走式トラックのフレーム構造。 ２、特許請求の範囲１記載のフレーム構造において、上
   部構造が、一対の主側部軌条へ別々に結合され、これら
   の軌条から上方へ延びる一対の前部支柱と、前記前部支
   柱の後方で長手方向に間隔を置いた関係で前記主側部軌
   条に別々に結合され、これらの軌条から上方へ延びて、
   エンジン収容部の長手方向の末端を限定する一対の後部
   支柱とを具えていることを特徴とする車輪付き自走式ト
   ラックのフレーム構造。 ３ 特許請求の範囲２記載のフレーム構造において、Ｕ
   字形横支持構造が、支柱の上部に結合され、そして一対
   の後部支柱の間に延びる、横に配置された底辺部分と、
   主側部軌条の各々に結合された前記支柱と後部支柱との
   間に別々に延びる、長手方向に配置された一対の脚部分
   とを具えていることを特徴とする車輪付き自走式トラッ
   クのフレーム構造。 ４ 特許請求の範囲３記載のフレーム構造において、脚
   部分が前方端を有し、上部構造が前方端に隣接して前記
   脚部分の間に取外し可能に結合された、横に配置された
   前部横断部材を具えていることを特徴とする車輪付き自
   走式トラックのフレーム構造。 ５ 特許請求の範囲１記載のフレーム構造において、取
   付は構造が、反転保護構造の下に横たわって支持係合し
   ている横支持構造の脚部分のうちの一方から横方向に配
   置され、長手方向に間隔を置いた関係で延びている、水
   平に配置された一対の片持ちアームを具えていることを
   特徴とする車輪付き自走式トラックのフレーム構造。