JPS593321Y2 - 温風暖房機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、箱型の熱交換器に対向して軸流型送風機を温
風対流用送風機として用いている温風暖房機の熱交換器
の改良を目的としたもので、送風機に対する流れ抵抗を
小さくするとともに、熱交換を有効に行なわせることを
特徴としたものである。

従来、この種の温風暖房機は第２図に示すように内部に
燃焼部１を有する箱型の熱交換器２を外装３に内蔵し、
外装３前方には、温風の吐出口４を設けるとともに、熱
交換器後方にはプロペラ型の送風機５を配した構成とし
、熱交換器２には後方から前方に貫通する通風口６を、
送風機５と吐出口４に臨ませて設け、送風機５からの空
気流が、通風口６を介して吐出口４に至るよう、構成し
ていた、なお、第２図において、実線矢印は送風機５に
よる空白空気の流れを示す。

しかしながら、上記構成とした場合法に示すような欠点
があった。

すなわち、箱型の熱交換器の側面はほとんど凹凸のない
平面で構成されており、このため、これに直角に加わる
空気流に対しては大きな流れ抵抗となり、この部分での
圧力損失が大きくなり、送風機の能力を大きくする必要
があった。

従って送風機騒音が大きくなる欠点があった。

これを抑制する手段として、第２図に示すように、送風
機１８に臨ませて、熱交換器を後面から前面に貫通する
通風口１９を設けることにより、送風機１８による空気
流を通風口１９を介して熱交換器前面に送気する方法が
用いられている。

これは、通風口１９を配することによる熱交換器１５壁
面と空気流とが、直角に衝突することを抑制するもので
ある。

従って、前記、衝突による圧力損失上昇を抑制するため
には、通風口１９の直径を大きく取らなくてはならない
が、直径を大きく取った場合、送風機１８からの空気流
が、通風口１９を主流として流れ、熱交換器１５の他部
分への送気量が低下し、効果的な熱交換を阻害する欠点
が生じる。

１４はバーナ、１６はケース、１７は開口である。

さらにプロペラ型の送風機の場合、送気に役立つ部分は
主に羽根部であり、中心軸付近は、はとんど空気の流れ
がないため、この部分が負圧となり、羽根部の流れが一
部逆流する状態となっており、送風機の性能を悪化させ
る原因になっている。

一方、騒音に関して前述のように送風能力を大きくする
ことで騒音が高くなるとともに、熱交換器の側面、すな
わち平面部に空気流が衝突するため、衝突部付近で空気
流の乱れが発生し、これが騒音の１つの発生原因にもな
っていた。

本考案はこのような欠点を除去するもので、送風機と対
向する熱交換器壁面を、送風機方向に、略円錐状に突出
させ、かつ突出部の周辺裾部には熱交換器を貫通する複
数本の通風路を形成し、送風機からの空気流を円錐状に
構成した壁面に沿って流すことにより、衝突による圧力
損失の増加を抑制することを目的としたものである。

以下、図面を用いて本考案の一実施例を詳細に説明する
。

第１図は本考案の実施例を示す。

第１図に示すように、外装ケース１内部には給気路２に
よって外部と連通ずるバーナ部３と、排気路４によって
外部と連通ずる熱交換器部５を配し、熱交換器５と対向
する外装ケース１の後板６に設けた開口部にはプロペラ
ファン等の軸流型の送風機７を配している。

この送風機７は電動機によって駆動される。

さらに熱交換器部５の後面で送風機７と対向する面は、
送風機７の中心に向って円錐状に突出させるとともに、
円錐部の中心軸と送風機の回転軸とを、はぼ一致させ、
この突出部８の裾部には熱交換器部５を貫通する複数の
通風路９を設けている。

一方、熱交換器部５内部にはその一端が、前記円錐状に
突出させた突出部８内面に対向すべく仕切板１０を配し
て、前記円錐状に突出させた突出部８との間に通路１１
を設けて熱気流が突出部内面に沿って流れるように構成
している。

上記構成において、ます給気路２より給気された燃焼用
空気は、バーナ部３で燃焼に供された後、熱交換器部５
、排気路４を介して外部へ排出される。

一方、室内空気は電動機１２によって騒音される送風機
７によって外装１内に吸引され、円錐状に突出させた熱
交換器５の突出部８に沿って流れ、熱交換器部５壁面等
と外装ケース１とで構成される通風路９′あるいは、熱
交換器部５を貫通している通風路９を流れる間に温風と
なり、排気口１３を介して再び室内に送気される。

なお、同図において実線矢印は、室内空気の流れる方向
を示し、一点鎖線矢印は燃焼用空気と排気ガス（熱気流
）の流れる方向を示す。

以上のように構成することばより、次に示す利点が得ら
れる。

すなわち、送風機７によって吸引された室内空気は、送
風機７方に突出させた円錐状に形成した突出部８のため
、送風機と熱交換器との空間、すなわち、送風機中心軸
上の送風機下流側の空間が狭くなり、送風機下流側中心
軸付近の負圧領域を小さくするとともに、送風機による
空気流が円錐状の突出部８に沿って円滑に突出部８グ先
端から裾部に向って流れるため、熱交換器５ｃｒ後面表
面での空気流の衝突が軽減され、空気流Ｃ乱れを小さく
することができ、衝突にともなう等気流の乱れ等による
圧力損失を軽減することができる。

従って、圧力損失軽減によって送風機負荷を小さくする
ことが可能となり、小能力の送風機力利用できるように
なるとともに、送風機がら発注する騒音あるいは、乱流
による騒音の発生を著しく抑制できる。

さらに、突出部８の裾部に複数の通風部９を西１してい
るため、円錐部から平面部に移る部分で空気流の一部が
通風路９を介して熱交換器５を貫遜して後面から前面へ
流れるとともに、熱交換器と後面を後方に略円錐状に突
出させることにより勲交換器部５の表面積が拡大できる
とともに、熱交換器後面の機械的な強度を大きくするこ
とができるため、空気流あるいは熱気流の衝突等による
肌振を抑制することができる。

一方、面路１１を突出部８の内面に設けることにより、
最も空気流との接触が行なわれやすい突出部８付近に熱
気流の熱エネルギーを供給することができ、熱交換率が
高くなる。

以上説明したように本考案によれば、送風機と対向する
熱交換器部の壁面を送風機方向に、略円錐状に突出させ
た構成とすることによって、熱交換器と送風機間の空間
を狭くシ、送風機中心軸の下流側に生じる負圧領域を小
さくするとともに、送風機による空気流が突出部８に沿
って円滑に流れるため、空気流と熱交換器とが衝突する
ことによる空気流の乱れを小さくすることができること
により、送風機に対する負荷を軽減することができる特
徴がある。

また、突出部８を構成することにより熱交換器の表面積
を拡大することができるとともに、熱交換器内部に設け
た仕切板１０の作用により、内部熱気流が、突出部８内
面に集中的に流れるため、熱交換効率をも向上させる特
徴がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の一実施例における温風暖房機の側断面
図、第２図は従来の温風暖房機の側断面図である。 １・・・・・・外装ケース、５・・・・・・熱交換器部
、７・・・・・・送風機、８・・・・・・突出部、９・
・・・・・通風路、１０・・・・・・仕切板、１１・・
・・・・通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装ケースと、外装ケース内に収納され内部空間が燃焼
   ガスの通る空間となっている箱型の熱交換器と、この熱
   交換器外面に向けて送風する軸流型の送風機と、この送
   風機からの送風を熱交換器外面で熱交換させてから外装
   ケース外へ導く通風空間とを備え、送風機と対向する熱
   交換器の壁面を、送風機中心軸に向って略円錐状に突出
   させ、がっ、突出部と周辺裾部には、熱交換器を貫通す
   る複数本の通風路を形成した温風暖房機。