JPS5933066B2 - 油入電器タンクのフランジ溶接方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、油入電器タンクのフランジ溶接方法の改良に
関するものである。

従来、油入電器タンクのタンク本体とタンクカバーの接
合フランジの溶接は、ガスケットに耐熱性を有するアス
ベストヤーンを使用し、タンク本体内にＮ２ガスを封入
して行つていた。

そして、溶接後はアスベストヤーンを取外し気密性のガ
スケットを取付けていた。しかし、最近、ガスケットに
ニトリルゴムまたはハイカーコルクを使用して、絶縁油
を満たしたまま溶接できることが判かつた。しかし、溶
接の熱によりタンク上部の絶縁油の温度が高くなり冷却
効果を低下させるため、外部に配管を設けこれにより絶
縁油を循環させ冷却効果を大きくしていた。このため、
外部に配管及びポンプ等を設ける必要があるなどの欠点
があつた。本発明の目的は、上記欠点を解消するように
したものであり、溶接部を冷却するために、特に外部に
配管やポンプ等の取付を不要とした油入電器タンクのフ
ランジ溶接方法を提供することにある。

本発明は、タンク本体に放熱器を取付けて内部に絶縁油
を充填すると共に、フランジ部間に鋼材を仮固定してガ
スプロ−道を形成し、絶縁油を放熱器にて冷却循環する
と同時に、ガスプロ−道に不燃性ガスを流して冷却しな
がらフランジを溶接するようにしたものである。以下本
発明の油入電器タンクのフランジ溶接方法の一実施例を
第１図ないし第３図により説明する。

タンク本体２内には鉄心３に巻装されたコイル４が内蔵
されている。タンク本体２内には絶縁油５が充填されて
いる。タンク本体２にはバタフライバルブ８を介して接
続する放熱器９が取付けられている。上フランジ１３と
下フランジ１４との間には、ハイカーコルクまたはニト
リルゴムの一ガスケット６と溶接層７を盛り上げる部分
に配置した丸鋼１５の如き鋼材との間にガスブロー道１
２を設けている。丸鋼１５の如き鋼材はある間隔をおい
て仮固定される。フランジ部を溶接の場合には、タンク
本体２内の絶縁油を、１個以上の放熱器９を介し循環冷
却するとともに、第２図に示すガス入口１０から不燃性
ガスを０．５〜０．７に９／Ｊの圧力で吹き付けガスプ
ロ−道１２を流しガス出口１１から排出しながら冷却し
て溶接層７を溶接する。

溶接時溶接部においては高熱を発生するが、その熱は上
フランジ１３を介しタンクカバー１に伝わり、また、下
フランジ１４を介しタンク本体２に伝わり、それぞれ絶
縁油によつて冷却される。また、ガスプロ−道１２を流
れる不燃性ガスによつても冷却されることになり、温度
上昇を小さくし、ハイカーコルクまたはニトリルゴムの
ガスケツトに影響を与えることなく溶接することができ
る。また、放熱器９の放熱効果をより大きくするために
は、バタフライバルブ８の位置にポンプを設置するよう
にしてもよい。上記のようにタンク本体内に絶縁油を封
入し、気密性の高いハイカーコルクまたはニトリルゴム
などのガスケツトを取付け、絶縁油を放熱器を介し冷却
循環するとともに、溶接部を不燃性ガスにより、冷却す
るようにしてフランジ溶接を行うので、従米の如く、外
部に配管及びポンプ等を設けることなく、溶接時のガス
ケツト交換や絶縁油の出し入れを廃止できる。

以上記述した如く本発明の油入電器タンクのフランジ溶
接方法によれば、タンク本体内に絶縁油を封入し、ガス
ケツトにハイカーコルクやニトリルゴムを使用の場合、
洛接部を冷却するために特に外部に配管やポンプ等の設
備を不要にして洛接を行うことができる効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の油入電器タンクのフランジ洛接方法実
施の油入電器の断面図、第２図は第１図放熱器部分を除
いた平面図、第３図は第１図のＡ部詳細断面図である。 １・・・タンクカバー、２・・・タンク本体、５・・・
絶縁油、６・・・ガスケツト、９・・・放熱器、１２・
・・ガスブロー道、１３・・・上フランジ、１４・・・
下フランジ、１５・・・丸鋼。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ タンク本体とタンクカバーのフランジ部の間にガス
   ケットを配置し、ガスケットの外側を溶接する方法にお
   いて、上記タンク本体に放熱器を取付けて内部に絶縁油
   を充填すると共に、フランジ部間に鋼材を仮固定してガ
   スブロー道を形成し、上記絶縁油を放熱器にて冷却循環
   すると同時に、上記ガスブロー道に不燃性ガスを流して
   冷却しながら溶接することを特徴とする油入電器タンク
   のフランジ溶接方法。