JPS5932112Y2 - 積層コンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プリント基板や組立基板等（以下基板という
）に作業性良好に位置決めや取り付けのできる積層コン
テ゛ンサに関する。

第１図は、従来の積層コンデンサ１を基体４に取り付け
（フェースボンディング）た状態例を示した側断面図で
ある。

すなわち積層コンデンサ１を、あらかしめ基板４の所定
位置、つまりその外部電極２，３を回路電極５，６にそ
れぞれ合致させて接着剤７で固定し、その後半田８浸漬
等によって外部電極２，３と回路電極５，６とを導電固
着したものであった。

しかしこれによると積層コンデンサ１を接着剤７による
仮固定および半田８による本固定という二つの別個の工
程が必要であり、作業性が悪いという欠点があった。

また、この従来のものは、積層コンデンサ１および基板
４に接着剤７が付着されるので、その部分に種々の劣化
（炭化等）が起り易く安定な特性を得難いという欠点も
あった。

本考案は上述の従来の欠点に鑑みてなされたものであっ
て、積層コンデンサに、基板の通孔に挿入される位置決
め用舌片を取り付けることを要旨とするものである。

以下本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。

第２図に示したものは、本考案積層コンデンサを基板に
取り付けた状態を示した正面断面図である。

図において１１は、複数個の内部電極１２ ａ 、１２
ｂが交るに相対向端部に導出されてなる積層コンデンサ
であって、前記内部電極１２ａ、１２ｂの各導出端面お
よびその近傍に外部電極１３ａ（図示されていない）、
１３ｂが付与されている。

１４ ａ 、１４ ｂは、外部電極１３ ａ 、１３
ｂ間に存する部分にこれらとは導電されることのないよ
うに嵌着されてなるコ字状金属体であり、これには位置
決め用舌片１５ａ、１５ｂが一体に形成されている。

このコ字状金属体１４ ａ 、１４ ｂおよび舌片１５
ａ 、１５ ｂは、第３図にその形状を明確に示した
ように、コ字状の上部および側部に連続した切り込みを
入れ、この切り込み間に存する部分を起して下方へ折り
曲げて突出させ、舌片１５ ａ （１５ｂ）としたもの
である。

なおこの場合、金属体１４ａ、１４ｂと積層コンデンサ
１１との取り付けは、単に嵌着させるだけで十分である
が、接着剤等を併用すればより確実にできる。

１６は表面に回路電極１７ａ（図示されていない）、１
７ｂが付与され、かつこの回路電極１７ａ、１７ｂに跨
って載置される積層コンテ゛ンサ１１の金属体１４ａ、
１４ｂの舌片１５ ａ 、１５ ｂが挿入（圧入も可）
される通孔１８ ａ 、１８ ｂが所定位置に穿設され
てなる基板である。

いうまでもないことであるが、積層コンデ゛ンサ１１が
位置決めされた状態で、その外部電極１３ ａ 、１３
ｂと回路電極１７ ａ 、１７ ｂとは、半田浸潰等
によって導電固着されるものである。

このように本考案積層コンデンサは、基板１６の通孔１
８ａ１８ｂに挿入されて位置決めするような舌片１５
ａ 、１５ ｂを有する金属体１４ ａ 、１４ ｂを
有しているので、基板１６上に載置するだけで、位置決
めおよび横方向に対する仮固定が行なえ、接着剤等を用
いることなく良好に半田付は工程を行なうことができる
のである。

従って従来のような接着剤の付与工程が全く不要で、作
業性がすこぶる向上するとともに、接着剤のコンテ゛ン
サへの悪影響を全くなくすことができるという効果を有
する。

また、本考案では、金属体１４ ａ 、１４ ｂを外部
電極１３ａ、１３ｂと導電接続されない位置に設けてい
るので、位置決め用舌片１５ ａ 、１５ ｂを挿通す
る通孔１８ａ、１８ｂを、基板１６の回路電極１７ ａ
、１７ ｂ（７）領域内に何ら設ける必要がなく、前
記外部電極１３ａ。

１３ｂと回路電極１７ ａ 、１７ ｂとの導電接続に
何らの支障を与えることがない。

つまり回路電極１７ａ、１７ｂの領域内に通孔が形成さ
れたりすると、積層コンデンサの外部電極１３ ａ 、
１３ ｂとの導電接続のための半田の付着量に十分なも
のが得られず、良好な導電接続を期し難いという惧れが
あるが、本考案の積層コンデンサであれば、そのような
危惧は一切生じることがない。

しかも、実施例のように舌片の一部である金属体を、積
層コンデンサと基板との間に介在させるようにしておけ
ば、積層コンテ゛ンサが基板より若干浮いた状態にでき
るので、外部電極と回路電極との半田付は時にこの半田
がいわゆる毛細管現象によりその隙間に侵入しにくくな
り、これまた短絡等の心配がなく好都合となる。

なお本考案積層コンデンサは、上述の実施例に限ること
はなく、要は基板上に載置した際、位置決めできるよう
な舌片を有しておればよいのであり、例えば第４図〜第
６図のようなものでもよい。

第４図は、積層コンテ゛ンサの側壁面に、例えば接着剤
によって貼着されるような平板に舌片１５ａ（１５ｂ）
を設けたもの、第５図は前記貼着平板と舌片とを同じ幅
で形成したもの、第６図は積層コンテ゛ンサの上下いず
れかの平面に貼着される平板部に舌片を設けたものであ
り、その他事考案の趣旨を出ない範囲で種々変形例が考
えられよう。

また、舌片の数は、各側では１個のものを示しているが
、必要により複数個にしてもよい。

さらに舌片の長さは、少なくとも基板上において位置決
めできる程度であれば問わない。

また、本考案の舌片は、実施例のような金属を用いなけ
ればならないことはなく、セラミックや樹脂等いかなる
ものでも用い得る。

さらに本考案積層コンデンサはこれをその舌片を利用し
て複数個、例えば長尺状のマガジン等に並べて収納し、
基板への組込を自動機によって行なう、いわゆる自動マ
ウント用として用いることも容易となる。

なお本考案積層コンデンサは、第７図に示すような複合
容量を有するものにも適用できる。

第７図の例においては、積層容量が並列されて一体に構
成されている積層コンテ゛ンサ１１の相対向部に、第３
図示の金属体１４ ａ 、１４ ｂおよび舌片１５ａ。

１５ ｂを嵌着させたものである。

この例においては、舌片１５ ａ 、１５ ｂを並設さ
れている外部電極１３ａ、１３ｂ間にそれぞれ位置させ
ることもできる。

この場合であっても舌片は少なくとも１個設けられてい
ればよい。

図中上述の実施例と同様の部分については同一符号で示
しである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の積層コンテ゛ンサを基板に取着した状態
を示す側断面図、第２図は本考案の一実施例の積層コン
テ゛ンサを基板に取着した状態を示す正面断面図、第３
図〜第６図はいずれも本考案に用いる舌片の形状例を示
すそれぞれ斜視図、第７図は本考案積層コンデンサの他
の実施例を示す斜視図である。 １１・・・・・・積層コンデンサ、１３ ａ 、１３
ｂ・・・・・・外部電極、１５ ａ 、１５ ｂ ・−
・・・・舌片、１６・・・・・・基板、１８ ａ 、１
８ ｂ・・・・・・通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向端面に内部電極が交互に導出され、かつ内部電極
   の導出端面にそれぞれ外部電極を付与してなる少なくと
   も１個の積層容量を有する積層コンデンサの、前記外部
   電極とは導電的に接続されることのない位置に、この積
   層コンデンサを取り付ける基板の通孔に挿入される位置
   決め用舌片を取り付けてなる積層コンデンサ。