JPS5931585B2 - 導電用アルミニウム合金の製造法 - Google Patents

導電用アルミニウム合金の製造法

Info

Publication number
JPS5931585B2
JPS5931585B2 JP6154277A JP6154277A JPS5931585B2 JP S5931585 B2 JPS5931585 B2 JP S5931585B2 JP 6154277 A JP6154277 A JP 6154277A JP 6154277 A JP6154277 A JP 6154277A JP S5931585 B2 JPS5931585 B2 JP S5931585B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ingot
elongation
annealing
boron
iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6154277A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS53146210A (en
Inventor
謙一 佐藤
広見 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP6154277A priority Critical patent/JPS5931585B2/ja
Publication of JPS53146210A publication Critical patent/JPS53146210A/ja
Publication of JPS5931585B2 publication Critical patent/JPS5931585B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、従来電気用導体として用いられているEC−
Al(電気用アルミニウム)に比べ、導電率をあまり損
うことなく、特に冷間加工性と冷間加工後および軟化後
の機械的特性を改善した導電用アルミニウム合金の製造
法に関するものである。
従来、通信ケーブル用導体、巻線用導体などには専ら軟
銅線が用いられて来たが、銅資源の個渇価格変動により
、アルミニウムが一部用いられて来ている。アルミニウ
ムとしては、従来架空送配電線に用いられているEC−
Alがあり、このEC−Alは伸線加工すれば加工硬化
し、伸びが著しく減少し、約90%の冷間加工度で、伸
びは3%以下に減少する。伸びの要求される場合は、焼
鈍することにより、伸びを回復させる必要があるが、E
C−Alでは、低温度範囲(1500〜250℃)の焼
鈍により、いわゆる低温焼鈍硬化によつて伸びは1%以
下に減少し、又高温度範囲(3000〜500℃)の焼
鈍では伸びは回復するが、強度は著しく低下する。従つ
て、冷間加工状態では伸びが大きく、また軟化材では、
低温焼鈍による伸びの著しい減少がなく、完全焼鈍状態
で強度の大きい材料が切望されていた。
本発明は、上述の要望に合う導電用アルミニウム合金の
製造法を提供せんとするもので製造容易で、優れた導電
率、強度、伸びを兼ね備えた導電用アルミニウム合金の
製造法を提供せんとするものである。
本発明方法は鉄0.7〜2.5(f)、チタニウム0.
005〜0.05#)、ボロン0.001〜0.02%
を含み、残部アルミニウムと通常の不純物からなる導電
用アルミニウム合金を溶解し、鋳塊のデンドライト・ア
ーム・スペースが50〜200μになるように0.01
ス〜1℃/秒の冷却速度で鋳塊に鋳造した後、熱間加工
を施して荒引線とし、しかる後90%以上の冷間加工を
施すことを特徴とする導電用アルミニウム合金の製造法
である。
本発明方法を適用する合金において、鉄を0.7〜2.
5%と規定したのは、鉄0.7%未満では冷間加工後お
よびその後の焼鈍後の機械的特性の改善効果がなく、2
.5#)を超えると耐食性が劣化するためである。又、
チタニウムおよびボロンは、従来から種々の合金に添加
して熱間加工性を改善するために用いられているが、本
発明ではそれと同時に、鉄と同様に伸び特性を改善する
目的で添加するものであり、チタニウムを0.005〜
0.05%、ボロンを0.001〜0.02(:f)と
規定したのは、チタニウムおよびボロンが夫々0.00
5(I)未満、0.001%未満では改善効果がなく、
夫々0.05(Ff)、0.02%を超えると導電率の
低下が著しくなるためである。
本発明方法において、鋳塊のデンドライト・アーム・ス
ペースが50〜200μになるように、鋳造時の冷却速
度を0.01゜〜1℃/秒と規定したのは、鋳造時に晶
出する金属間化合物相(Al3Fe)の大きさを、冷間
力旺性と、冷間加工後および焼鈍後の機械的特性、特に
伸び特性に対して最適にするためと、鋳造時に強制固溶
される固溶鉄量を減少させ、導電率を上昇させるためで
ある。
すなわち、鋳造時の冷却速度と、鋳塊のデンドライト・
アーム・スペース、晶出相の大きさおよび固溶鉄量との
間には良い相関関係があり、冷却速度の減少と共に、デ
ンドライト・アーム・スペースおよび晶出相の大きさは
増加し、固溶鉄量は減少する。冷却速度が1℃/秒を超
えると、晶出相が小さくなりすぎ、冷間力旺性の改善や
伸び特性の改善効果がなく、また強制固溶される鉄量が
増加し、導電率の減少を招く。
また、0.01℃/秒未満では鋳塊の鋳造が困難になり
、また鋳塊のマクロ組織が粗大化し、熱間力旺性が悪化
するため、実操業上不適である。
鋳塊は引続いて熱間加工により荒引線とされるが鋳塊中
の粗大な晶出物は熱間力旺により破壊され、荒引線では
晶出物は均一に分布する。また熱間力旺の過程で、鋳造
時に強制固溶されていた鉄は、一部析出し、導電率はさ
らに上昇する。本発明において、固溶鉄量が小さく、比
較的粗大な金属間化合物を分散させた荒引線を冷間伸線
すると、伸線加工初期に加工硬化した後、硬化は飽和し
、その後の伸線においては定常変形する。また著しい場
合には、伸線加工と共に軟化が起こる。従つて、中間焼
鈍なしで、強度の冷間力旺が可能であり、力旺性が極め
て良好であると言える。また90%以上の冷間加工を与
えると、力旺によつて、一度低下した伸び値が再び増加
する傾向があり、伸線加工した状態で強度と延性を兼ね
備えた特性を得ることができる。本発明において熱間力
旺前に鋳塊に4000〜630℃の温度で30分間以上
の均質化処理を施すことによつて、熱間力旺性を良好に
し、前述の冷間加工性を良好にすること、伸線後および
低温焼鈍後の伸び特性の改善をより促進することができ
る。
また均質化処理の過程で、鋳造時に強制固溶された鉄が
析出し、導電率は増加する。均質化処理温度を4000
〜630℃とするのは、400℃未満では所望の効果を
得るのに長時間要し、630℃を超えると鋳塊に局部的
な溶解が起こる危険があるからである。また、均質化処
理温度を30分間以上としたのは、30分未満では改善
効果が小さいためである。本発明において、冷間力旺後
100゜〜500℃の温度で1秒から10時間焼鈍した
場合、EC−Alのような低温焼鈍硬化による伸びの低
下はなく、完全焼鈍状態ではEC−Alに比べ、強度が
高くなる。
焼鈍温度を1000〜500℃とするのは、100℃未
満では伸びの回復に長時間要し、500℃を超えると結
晶粒が粗大化する恐れがあるからである。また、焼鈍時
間を1秒から10時間とするのは、1秒未満では、10
0℃から500℃の温度範囲で伸びの回復はなく、また
10時間を超える焼鈍は経済的に不利益である。また、
冷間加工後の焼鈍によつて導電率は上昇する。次に本発
明を実施例により説明する。
実施例11: 電気用アルミニウム地金とAl−10%Fe母合金を所
定の割合で配合し、溶解後、25mZφ中の金型により
表1に示す組成の鋳塊を作成した。
鋳造の冷却速度は金型の予熱温度を変えることにより変
化させた。各鋳塊の冷却速度とデンドライト・アーム・
スペースを表1に示す。デンドライト・アーム・スペー
スは、光学顕微鏡により組織観察を行ない、線分法によ
り測定した。これらの鋳塊のうち一部は、表1に示す温
度で均質化処理を施した後、他はそのまま熱間圧延によ
つて12m7!tφの荒引線とし、表1に示す冷間加工
度の伸線加工を施した。
これらの伸線後の線のうち、一部は表2に示す加熱条件
で焼鈍処理を施した。表1に夫々示した合金の冷間加工
後および焼鈍後の引張強さ、伸びおよび導電率は表2に
示す通りである。なお、比較のため、チタニウム、ボロ
ンを含まない鉄の少ない合金、鋳造速度の大きい場合に
ついて同様の試験を行ない、比較例とした。
表1、2より、本発明による線は、伸線後、引張強さ2
11<g/111d以上、伸び3(f)以上、導電率5
8(:f)を示すのに対し、チタニウム、ボロンを含ま
ず鉄分が少ない合金で、加工法が同じ比較例1は伸びが
非常に低く、またチタニウム、ボロンを含まない合金で
、鋳造の冷却速度が大きい比較例2は導電率が非常に低
いことが分る。
なお、本発明では、熱間圧延前に均質化処理を施したも
のは、熱間、冷間加工性の向上、導電率の向上が見られ
る。
又、伸線後焼鈍した線では、本発明によるものは何れも
優れた引張強さ、伸ぴ、導電率を示すのに対し、本発明
に比べ、比較例1では低温焼鈍での伸びが低く、完全焼
鈍状態では引張強さが低く、比較例2では導電率が低く
、低温焼鈍での伸びが低いことが分る。
以上述べたように、鋳塊のデンドライト・アーム・スペ
ースが50〜200μになるように、0.01゜〜1℃
/秒の冷却速度で鋳塊に鋳造する方法を実施することに
より、晶出する金属間化合物相(Al3Fe)の大きさ
を増加させ、固溶鉄量を減少させるため、その後の冷間
力旺において、力旺硬化率が小さく、強加工領域で硬化
が飽和するので、冷間力旺性が良く、中間焼鈍なしで荒
引線から90%以上の加工度を加えた細線(例えば約0
.311φ)までの冷間加工が可能となる。
同時に、伸線後の伸び特性を改善して3〜10%が保有
されるため、伸線のまま、すなわち力旺硬化状態で可撓
性が良好であり、また金属間化合物が均一に分散されて
いるため、軟化材の強度が増加し、かつ再結晶温度が低
下するため、焼鈍処理を施す場合には、軟化温度を低く
できると共に、低温焼鈍における脆化がなくなるので、
通信ケーブル用、巻線用などの導体として最適の材料を
提供するものである。伸線のままで半硬並みの伸び値を
有するため、これらの製造に通常採用される連続伸線、
連続焼鈍、絶縁被覆などの高速タンデム製造ラインで、
連続焼鈍、スキンパスが不要となるので、製造も極めて
容易となる。また鋳造時に強制固溶される固溶鉄量を減
少させ、導電率を向上させるので、EC−Alに比べ、
導電率を余り低下させることなく、強度、伸びを兼ね備
えた性能の優れた硬化および軟材の導電材料が得られる
。又、本発明方法は、熱間圧延前鋳塊を均質化処理する
場合には、熱間、冷間力旺性を良好にし、力旺後の特性
の改善をより促進し、また導電率を向上することができ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉄0.7〜2.5%、チタニウム0.005〜0.
    05%、ボロン0.001〜0.02%を含み、残部ア
    ルミニウムと通常の不純物からなる合金を溶解し、鋳塊
    のデンドライト・アーム・スペースが50〜200μに
    なるように、0.01゜〜1℃/秒の冷却速度で鋳塊に
    鋳造した後、熱間加工を施して荒引線とし、しかる後9
    0%以上の冷間加工を施すことを特徴とする導電用アル
    ミニウム合金の製造法。 2 鉄0.7〜2.5%、チタニウム0.005〜0.
    05%、ボロン0.001〜0.02%を含み、残部ア
    ルミニウムと通常の不純物からなる合金を溶解し、鋳塊
    のデンドライト・アーム・スペースが50〜200μに
    なるように、0.01゜〜1℃/秒の冷却速度で鋳塊に
    鋳造した後、前記鋳塊に400°〜630℃の温度で3
    0分間以上の均質化処理を施した後、熱間加工を施して
    荒引線とし、しかる後90%以上の冷間加工を施すこと
    を特徴とする導電用アルミニウム合金の製造法。 3 鉄0.7〜2.5%、チタニウム0.005〜0.
    05%、ボロン0.001〜0.002%を含み、残部
    アルミニウムと通常の不純物からなる合金を溶解し、鋳
    解のデンドライト・アーム・スペースが50〜200μ
    になるように、0.01゜〜1℃/秒の冷却速度で鋳塊
    に鋳造した後、熱間加工を施して荒引線とし、しかる後
    90%以上の冷間加工を施した後、100゜〜500℃
    の温度で1秒から10時間焼鈍することを特徴とする導
    電用アルミニウム合金の製造法。
JP6154277A 1977-05-25 1977-05-25 導電用アルミニウム合金の製造法 Expired JPS5931585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6154277A JPS5931585B2 (ja) 1977-05-25 1977-05-25 導電用アルミニウム合金の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6154277A JPS5931585B2 (ja) 1977-05-25 1977-05-25 導電用アルミニウム合金の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS53146210A JPS53146210A (en) 1978-12-20
JPS5931585B2 true JPS5931585B2 (ja) 1984-08-02

Family

ID=13174097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6154277A Expired JPS5931585B2 (ja) 1977-05-25 1977-05-25 導電用アルミニウム合金の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5931585B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62228446A (ja) * 1985-11-29 1987-10-07 Nippon Mining Co Ltd 半導体配線材料用アルミニウム合金
US5380379A (en) * 1993-08-18 1995-01-10 Alcoa Aluminio Do Nordeste S.A. Aluminum foil product and manufacturing method
JP4777487B1 (ja) * 2008-08-11 2011-09-21 住友電気工業株式会社 アルミニウム合金線の製造方法
JP6212946B2 (ja) * 2013-05-16 2017-10-18 アイシン精機株式会社 屈曲性に優れるアルミ合金線およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS53146210A (en) 1978-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2842438A (en) Copper-zirconium alloys
JPH0790520A (ja) 高強度Cu合金薄板条の製造方法
JPS6216269B2 (ja)
JPS5931585B2 (ja) 導電用アルミニウム合金の製造法
US4148671A (en) High ductility, high strength aluminum conductor
CN112048637B (zh) 一种铜合金材料及其制造方法
CN115011846A (zh) 一种高强度、高稳定性Al-Mg-Si-Cu-Sc铝合金及其制备方法
JPH0635633B2 (ja) 電気および電子部品用銅合金及びその製造方法
JPS5919183B2 (ja) 高力耐熱アルミニウム合金導体の製造法
JP2582073B2 (ja) 導電用高力耐熱アルミニウム合金の製造方法
JPH0125822B2 (ja)
JPS6123852B2 (ja)
JPH05132745A (ja) 成形性に優れたアルミニウム合金の製造方法
JPH09176808A (ja) 析出硬化形の銅合金の製造方法
JPH10152736A (ja) 銅合金材及びその製造方法
JP2651122B2 (ja) 電気・電子機器部品用CuーNiーSi系合金の製造方法
JPS6143424B2 (ja)
JPH0243811B2 (ja) Riidofureemuyodogokinoyobisonoseizoho
JP2835041B2 (ja) 耐熱アルミニウム合金導電線の製造方法
JPS63157843A (ja) アルミニウム合金導体の製造方法
JPH042664B2 (ja)
JP2869859B2 (ja) 高強度導電性Cr含有銅合金とその製造方法
JP2932726B2 (ja) 銅合金線の製造方法
JPH11209856A (ja) 導電用耐熱アルミニウム合金線の製造方法
JP2835042B2 (ja) 耐熱アルミニウム合金導電線の製造方法