JPS5930193Y2 - 排気ブレ−キ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、大・中型の自動車に使用されている排気ブレ
ーキ装置に関する。

排気ブレーキの効きを向上させるためには、エキゾース
トシャッタの密閉度を高くすることが有効である。

ところが、エキゾーストシャッタの密閉度を高くすると
、機関の高速運転時にシャッタ上流（排気マニフォール
ド内）の排気圧力が機関に設けられている排気弁の開弁
圧より上昇して排気弁の異常開弁な招き、各種の障害を
生じることがある。

従って、従来では第１図に示したように１ハウジングＡ
に装着されたエキゾーストシャッタＢの上下流間をバイ
パス通路Ｃで連通させ、この通路Ｃに設けたバイパスパ
ルプＤを弁座Ｆに排気弁の開弁圧より弱い開弁圧で開く
スプリングＥで着座保持させていた。

このような排気ブレーキ装置は、エキゾーストシャッタ
Ｂの上流圧力が異常に上昇しようとすると、スプリング
Ｅに投してバイパスパルプＤが弁座Ｆから押し上げられ
、シャッタＢ上流の排気を下流に逃して排気弁の異常開
弁を予防するのであるが、排気中に含１れるカーボン等
がバイパスパルプＤと弁座Ｆとの間に噛み込１れでその
シール性が悪化すると共に、スプリングＥが排気に曝さ
れているのでその耐久性が悪い欠点があった。

本考案は、上記に鑑みてなされたものであって、バイパ
スパルプのシール性及びスプリングの耐久性を向上させ
た信頼性の高い排気ブレーキ装置を提供することを目的
とする。

以下に本考案を第２図及び第３図に示された実施例につ
いて説明する。

図において、排気管の途中に接続されたノ・ウジフグ１
内には支軸２によってエキゾーストシャツタ３を開閉回
動自在に装着する。

４は支軸２の軸受である。

・・ウジング１から突出させた支軸２の一端にはナツト
５によってアーム６を締付固定し、このアーム６の先端
と図示しないエアシリンダのピストンロッド７の先端と
をリンクプレート８を介して枢支連結する。

９，１０は連結ピン、１１は遮熱板である。

支軸２の他端は、ハウジング１つ外側に突出されており
、かつ、その先端には断面正六角形の保合軸１２を一体
に形成している。

渣た、この係合軸１２側のハウジング壁におけるエキゾ
ーストシャッタ３の上流側と下流側にはそれぞれ開口１
３を設けると共に、ノ・ウジング１の外壁面にはガスケ
ット１４を介してアダプタ１５をボルト１６で締付固定
することにより、前記エキゾーストシャッタ３の上下流
間を連通させるバイパス通路１１を形成する。

このバイパス通路１７には前記支軸２の延長線上を中心
とする円形の弁座１８を設けると共に、バイパス通路１
１を形成するアダプタ１５における支軸２の延長線上に
はステムガイド１９を挿入固定する。

ステムガイド１９には傘部を前記弁座１８に着座させた
バイパスバルブとしてのポペットバルブ２０のステムを
挿通保持させる。

このポペットパルプ２０の傘部中央には前記係合軸１２
を軸方向移動自在に突入係合させる断面正六角形の係合
孔２１を穿設する。

そして、ポペットパルプ２０のステムの先端に装着した
ローテータ２２とアダプタ１５の外壁面に当接させたス
プリングシート２３との間にスプリング２４を張設する
ことにより、ポペットパルプ２０を弁座１８に着座保持
させる。

尚、このポペットパルプ２０の開弁圧は図示しない機関
に設けられている排気弁の開弁圧より弱く形成されてい
る。

２５はアダプタ１５にボルト２６で締付固定したスプリ
ングカバーである。

以上のように構成された排気ブレーキ装置において、所
要の信号が発信されると、図示しないエアシリンダが伸
長ストロークし、ピストンロッド１１ リンクプレート
８、アーム６及び支軸２を介してエキゾーストシャッタ
３を閉鎖回動する。

すると、シャッタ３の上流の排気圧力が上昇して機関の
摩擦馬力を次第に上昇させ、いわゆるエンジンブレーキ
効果を著しく上昇させる。

エキゾーストシャッタ３の上流の排気圧力が排気弁の開
弁圧以上になる直前にポペットパルプ２０にかかる排気
圧力がポペットパルプ２０の開弁圧を上回るので、ポペ
ットパルプ２０が押し開かれ、エキゾーストシャッタ３
の上下流間を連通させるバイパス通路１Ｔを開く。

すると、エキゾーストシャッタ３の上流の排気がバイパ
ス通路１７を通って下流側へ流出するので、エキゾース
トシャッタ３の上流の排気圧力が排気弁の異常開弁な招
くほどに１で上昇することが予防される。

そして、前記信号が解除されて通常の運転状態に復帰す
ると図示しないエアシリンダが短縮ストロークしてエキ
ゾーストシャッタ３を開くので、その上下流間に圧力差
は生じない。

このために、バイパス通路１７に設けたポペットパルプ
２０はスプリング２４で弁座１８に着座保持され、バイ
パス通路１γを連間する。

このようなポペットパルプ２０の開閉に際して、排気中
に台筐れるカーボン等がバルブ２０と弁座１８との間に
噛み込１れると、バイパス通路１１のシール性が低下す
る。

しかしながら、ポペットパルプ２０の保合孔２１にはエ
キゾーストシャッタ３の支軸２の先端に設けた係合軸１
２を突入係合させているので、エキゾーストシャッタ３
が開閉回動されるたびごとに係合軸１２から係合孔２１
を介してポペットパルプ２０が回収される。

又、エキゾーストシャッタ３の開閉時にはポペットパル
プ２０が弁座１８に着座されているので、該バルブ２０
が前記の如く回動されると、バルブ２０と弁座１８とが
すり合わされる。

その結果、両者間に噛み込１れたカーボン等又は、バル
ブ及び弁座に付着したカーボン等がすり落されるので、
ポペットパルプ２０と弁座１８とのシール性を良好に保
持できる。

尚、係合軸１２と係合孔２１とは軸方向に移動自在であ
るので、ポペットパルプ２０の開閉特性が損われること
もない。

他方、ポペットパルプ２０を着座保持させるスプリング
２４はバイパス通路１７の外側に設けられているため、
該スプリング２４か排気に曝されないので、その耐久性
を向上できる。

以上の実施例ではバイパスパルプとしてポペットパルプ
を用いたものであるが、他の形式のバルブを用いてもよ
く、要するに、エキゾーストシャッタの開閉回動ともな
ってバイパスパルプが弁座にすり合わされるものであれ
ばバルブの構造及び連動機構は任意である。

以上説明したように、本考案によれば、エキゾーストシ
ャッタが開閉回動されるたびごとにバイパスパルプが弁
座にすり合わされるものであるから、パルプと弁座との
間にカーボン等が噛み込すれてそのシール性を低下させ
るおそれがない。

又、バイパスパルプを着座保持させるスプリングが排気
から隔離されているので、スプリングの耐久性が高くな
るなど、耐久性と信頼性とに富む排気ブレーキ装置を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の排気ブレーキ装置の一例を示す要部の断
面図、第２図は本考案に係る排気ブレーキ装置の一実施
例を示す要部の断面図、第３図は第２図の■−■断面図
である。 ２・・・・・・支軸、３・・・・・・エキゾーストシャ
ッタ、１２・・・・・・係合軸、１７・・・・・・バイ
パス通路、１８・・・・・・弁ａ １９−・・−・ス
テムガイド、２０・・・・・・ポペットバルブ、２１・
・・・・・係合孔、２２・・・・・・ローテータ、２３
・・・・・・スプリングシート、２４・・・・・・スプ
リング。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）排気通路に設けたバタフライ式のエキゾーストシ
   ャッタと、該シャッタの上下流間を連通させるバイパス
   通路に設けたバイパスパルプと、該パルプを機関に設け
   た排気弁の開弁圧より弱い開弁圧で開くスプリングとを
   備え、前記エキゾーストシャッタの開閉回路にともなっ
   てバイパスパルプを弁座面に沿って回動させるようエキ
   ゾーストシャッタとバイパスパルプと全連動させると共
   に、前記スプリングをバイパス通路の外部に設置したこ
   とを特徴とする排気ブレーキ装置。
2. （２）エキゾーストシャッタの支軸の延長線上に該支軸
   の軸芯線方向に沿って開閉作動するバイパスパルプを装
   着し、前記支軸の一端に断面多角形状の係合軸を設ける
   と共に、該係合軸を軸方向にのみ摺動自在に突入係合さ
   せる断面多角形状の係合孔をバイパスパルプに突設して
   エキゾーストシャッタとバイパスパルプとを連動させた
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載
   の排気ブレーキ装置。
3. （３） バイパスパルプは、バイパス通路の壁面全貫
   通するステムガイドに保持されたポペットパルプで構成
   され、該パルプのステム先端に装着したローテータとバ
   イパス通路の外壁面との間にスプリングを張設したこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項
   記載の排気ブレーキ装置。