JPS5929938Y2 - 廃棄物蒸焼用処理釜 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として木製廃棄物蒸焼用処理釜の改良に関し
、廃棄物処理によって生ずる放出エネルギーを極めて効
率的に利用し得る廃棄物蒸焼用処理釜を提供することを
目的としている。

廃棄物の多くは焼却処理しその際発生する熱で温水を供
給することは一般に実施されている。

又木製廃棄物等蒸焼炭化のできるものは炭化利用してい
る。

本考案は単なる蒸焼処理による熱及び炭化利用に比重ら
ず、分解により生ずるガス、油分を極めて効果的に採集
できる構成とした点に特徴があり、図示例において詳説
すると以下の通りである。

即ち、蒸焼室の内釜１の周囲が外釜２で囲繞された二重
構造の蒸焼釜において、内釜１の中心に中空軸３を貫通
固定してその両端部を外釜２の外部で回転自在に支持さ
せる構成とし、中空軸３の周壁には内釜１内へ臨むガス
導出孔４の多数を開設すると共に、内釜１内を中空軸３
に沿ってガス通孔５を開設した仕切壁６で三室に区切り
、それぞれの室へ一端の投入口Ｔから蒸焼対象物を供給
するようになっており、又外釜２と煙道８との間には周
囲が冷却室９となった蛇行煙通路１０が形成され、この
蛇行煙通路１０の一部に外釜２の燃焼室１１内へ開口す
る空気補給口１２が設けられている。

中空軸３の一端は盲で他端は開放されており、その盲か
わば電動機１３により駆動される支持ロール１４で支持
され、開放かわばロール１５で支持され回転継手１６を
介してガス処理室（図示せず）へ配管されるようになっ
ている。

図中１１は焚口、１８はロスドル、１９は灰かき出口で
ある。

上記構成した本考案の処理釜は、内釜内へ主として木製
の廃棄物を投入して閉め切り、その周囲から加熱して分
解させるのであるが、内釜内をガス通孔を開設した仕切
壁で区切って数室とし且つガス導入孔を開設した中空軸
によって回転できる構成としたから、内釜内が平均的に
加熱されると共に内釜内圧もガス通孔によって平均化さ
れて、ガス導出孔から中空軸内へ押出されるようになる
。

又内釜内に投入された蒸焼対象材料は内釜内で妄動する
ことなく平均的に分散され１円滑な回転をする。

このため内釜内の蒸焼対象材料は効率良く短時間で炭化
されると共に発生したガス、油を放出することなくこれ
を回収し、燃焼ガスとして或いは油又はコールタールと
して再利用できる。

灰に外釜と煙道との間には周囲が冷却室となった蛇行煙
通路が形成されているので、外釜の過熱を押えると共に
吸収熱で温水となった冷却水が暖房、給湯に利用できる
と共に、この蛇行煙通路が二次燃焼室となって完全燃焼
化を促進し、燃料の節約ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した廃棄物蒸焼用処理釜の構成略
図、第２図は第１図の直角方向断面構成図である。 １・・・・・・内釜、 ・・・ガス導出孔、 ９・・・・・・冷却室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蒸焼室となる内釜の周囲が外釜で囲繞された二重構造の
   蒸焼釜において、内釜の中心に中空軸を貫通固定してそ
   の軸両端部を外釜の外部で回転自在に支持させ、中空軸
   の周壁には内釜内へ臨むガス導出孔の多数が開設され、
   内釜内はガス通孔の開設された仕切壁で数室に区切られ
   た構成となり、外釜と煙道との間には、周囲が冷却室と
   なった蛇行煙通路が構成されている廃棄物蒸焼用処理釜
   。