JPS5929423Y2 - 撮像管駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は撮像管駆動装置に関する。

たとえばカラーテレビジョンカメラに使用される撮像管
駆動装置は、撮像管および偏向コイルを保持するととも
に、分解光学系の結像位置と撮像管の光導電膜に光学的
焦点を行わせるためのフォーカス調整機構と、撮像管の
角度調整を行なうための管回し調整機構、そして、これ
らの機構を調整後において固定するためのロック機構を
具備する。

従来、これらの機構を具備する撮像管駆動装置は種々考
案されているが、いずれも構成部品が多く複雑かつ高価
なものが多い。

この考案は簡単な構成かつ安価な撮像管駆動装置を提供
するものである。

以下、実施例を用いてこの考案を詳細に説明する。

第１図ａ、ｂないし第３図はこの考案に係る撮像管駆動
装置の一実施例を示す構成図である。

まず第１図ａにおいて、撮像管１を軸芯部に内包する偏
向コイル２があり、この偏向コイル２は円筒形の摺動内
環３に内蔵されている。

前記撮像管１、偏向コイル２および摺動内環３は、摺動
内環３の周側に螺入された止めビス４が偏向コイル２を
押圧することによって一体保持されている。

そして、前記摺動内環３は円筒形の保持環５内に挿入さ
れ、軸方向および周方向に摺動可能な状態になっている
。

前記保持環５にはフォーカス調整リング６および管回し
調整リング７が取り付けられており、この各リングは保
持環５の外周に形成された雄螺８に螺入され回転させる
ことにより軸方向へ移動できる。

フォーカス調整リング６は、第２図に示すように、内側
面に前記雄螺８に螺合する雌螺９が形成されているとと
もに、その中央部に周方向に沿って設けられた直線円環
状の角溝１０を有する。

そして前記フォーカス調整リング６の周面の一部には前
記角溝１０の幅より若干大きな径を有する透孔１１が形
成されている。

このフォーカス調整リング６の螺合部における保持環５
の外周には比較的大きな孔１２が形成され、この孔１２
を貫通しかつフォーカス調整リング６の角溝１０内へ頭
部が突出して滑合するフォーカス駆動ピン１３が摺動内
環３に植設のうえ配置されている。

なお、保持環５に形成されている前記孔１２はフォーカ
ス調整および管回し調整の際に摺動内環３が軸方向およ
び周方向へ動き得る長さ分の径を有する。

また、管回し調整リング７は、第３図に示すように、保
持環５に形成された雄螺８に螺合する雌螺１４が内側面
に形成されているとともに、周面の一部には周方向と直
交する劣後に長径を有する長孔１５が形成されている。

この長孔１５は保持環５に形成されている前記孔１２の
軸方向の径とほぼ同じ長径を有する。

そしてこの管回し調整リング７の螺合部における保持環
５の外周には前記孔１２とほぼ同じ大きさの孔１６が形
成され、この孔１６を貫通しかつ管回し調整リング７の
長孔１５内へ頭部が突出して滑合する管回し駆動ピン１
７が摺動内管３に植設のうえ配置されている。

さらに、前記保持環５の後端部には、ロック環１８が設
けられ、このロック環１８は保持環５の端部付近に周方
向に沿って部分的に形成された切り込み１９と、第１図
すに示すようにこの切り込み１９が形成された部分に軸
方向に沿って設けられたスリ割り２０となよって形成さ
れている。

そして、第１図すに示すように、スリ割り２０の個所に
おいてロック環１８の一端１８ａにゆるく貫通し他端１
８ｂに螺入するロックねじ２１が取り付けられ、このロ
ックねじ２１は、これを回転することによって、一体に
形成されたフランジ２１ａがロック環１８の一端１８ａ
を他端１８ｂ側へ押圧するようになっており摺動内環３
はこのロック環１８によって締め付けられる。

なお、保持環５の前端部にはこのように構成した撮像管
駆動装置を光学系部と連結するためのバヨネット金具２
２が取り付けられている。

このように構成した撮像管駆動装置の作用を以下説明す
る。

フォーカス調整はフォーカス調整リング６を回動するこ
とによって行なう。

これによりフォーカス調整リング６は軸方向に沿って微
移動し、フォーカス調整リング６の内側面の角溝１０内
に突出し、かつ摺動内環３に植設されたフォーカス摺動
ピン１３は前記角溝１０の側壁とすべりを起して軸方向
の力を受け、摺動内環３は保持環５の孔１２の軸方向径
の範囲内で軸方向移動する。

この場合、管回し駆動ピン１７は保持環５の孔１６およ
び管回し調整リング７の長孔１５内を長径方向に沿って
移動できる為、摺動内環３の移動を妨げることはない。

また、管回し調整は管回し調整リング７を回動すること
によって行なう。

これにより管回し調整リング７の長孔１５内に突出しか
つ摺動内環３に植設された管回し駆動ピン１７は前記長
孔１５の側壁によって周方向の力を受け、摺動内環３は
その周方向に移動する。

この場合、フォーカス駆動ピン１３はフォーカス調整リ
ング６の角溝１０に沿って移動できる為、摺動内環３の
回転を妨げることはない。

このようにして各調整を行なった後は、ロックねじ２１
を回転させることにより、保持環５の一部であるロック
環１８によって摺動内環３を締め付けてロックする。

このようにすれば、保持環５、フォーカス調整リング６
あるいは管回し調整リング７に溝および孔を形成する程
度の加工ですみ、またロック機構においても保持環５の
一部を利用していることから極めて簡単な構成でかつ安
価に製造できるようになる。

また、組み立ての際は、保持環５の外周にフォーカス調
整リング６および管回し調整リング７を螺合した後、各
リングの透孔１１および長孔１５をそれぞれ保持環５の
孔１２，１６に一致させ、それぞれの孔を通してフォー
カス駆動ピン１３および管回し駆動ピン１７を摺動内環
３に植設できるので作業が極めて簡単となる。

この実施例ではロック機構を保持環５の一部を利用して
構成したものであるが、他の方法により形成してもよい
。

以上述べたようにこの考案に係る撮像管駆動装置によれ
ば簡単な構成でかつ安価なものが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、ｂないし第３図はこの考案に係る撮像管駆動
装置の一実施例を示す構成国である。 １・・・・・・撮像管、２・・・・・・偏向コイル、３
・・・・・・摺動内環、５・・・・・・保持環、６・・
・・・・フォーカス調整リング、７・・・・・・管回し
調整リング、８・・・・・・雄螺、９゜１４・・・・・
・雌螺、１０・・・・・・角溝、１２，１６・・・・・
・孔、１３・・・・・・フォーカス駆動ピン、１５・・
・・・・長孔、１７・・・・・・管回し駆動ビン、１８
・・・・・・ロック環、１９・・・・・・切り込み、２
０・・・・・・スリ割り、ねじ、２２・・・・・・バヨ
ネツナ金具。 ２１・・・・・・ロック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撮像管を軸芯部に内包する偏向コイルを一体に保持した
   摺動内環と、この摺動内環が軸方向および周方向のいず
   れにも摺動可能として挿入された外周面に雄螺を有する
   保持環と、この保持環の外周面にそれぞれ螺合する雌螺
   がそれぞれの内側面に形成されたフォーカス調整リング
   および管回し調整リングとから構成され、前記フォーカ
   ス調整リングはその内側面に周方向に沿って形成された
   直線円環状の溝を有し、この溝内へ頭部が突出して滑合
   しかつ前記保持環の周面に形成した比較的大きな孔内を
   貫通する前記摺動内環に植設されたフォーカス駆動ピン
   が配置されているとともに、前記管回し調整リングはそ
   の周面に軸方向に沿って形成された長孔を有し、この長
   札内へ頭部が突出して滑合しかつ前記保持環の周面に形
   成した比較的大きな孔内を貫通する前記摺動内環に植設
   された管回し駆動ピンが配置されていることを特徴とす
   る撮像管駆動装置。