JPS5929257B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気掃除機に関するものである。

一般に、電気掃除機は電動送風機が内蔵された本体ケー
スにフィルター装置が装着された集塵ケースを着脱自在
に取付けてなるものである。

そして、フィルター装置としてはその後面側に襞状フィ
ルターを有しているものが多い。

そこで、この襞状フィルターに付着した細塵等の除塵手
段が必要であり、従来は襞状フィルターの背面を回転摺
動する除塵子を有する除塵手段により除塵を行なってい
るものである。

ところが、このような除塵手段では襞状フィルターに与
える振動方向が一定であるため、細塵に対する除塵効果
はある程度得られるものの襞間に入シ込んだ綿状の塵埃
の除塵はほとんど行なえないものである。

そこで、除塵手段における回転軸に対して対称位置に除
塵子を設けるようにしたものもあり、回転軸上の襞に対
しては上下で異なる方向に振動を与え得るものであるが
、回転軸上に位置する１つの襞についてこのような作用
をなし得るだけであり、全体の除塵効果は大して向上し
ないものである。

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、襞状フ
ィルターに異なる方向の振動を与えることにより、襞状
フィルターを捩るようにして除塵を行なうことができ、
これにより除塵効果を向上させることのできる電気掃除
機を得ることを目的とするものである。

本発明の一実施例を第１図ないし第５図に基づいて説明
する。

まず、１は電動送風機２が内蔵された本体ケース１の前
面には多数の通気孔３が形成された前面壁４が設けられ
、上部には把手５が形成され、さらに後壁には排気孔６
が形成されている。

また、前記本体ケース１内には前記電動送風機２の下方
に位置させて垂直な軸７を中心に水平面内で回動自在と
されたコードリール装置８が設けられている。

このコードリール装置８は電源コード９が巻回されるコ
ードリール１０と前記電動送風機２等との電気的接続用
の接点取付台１１とブレーキつまみ１２とからなり、コ
ードリール１０の一部には後述する歯車と噛合する歯車
１３が形成されている。

また、１４はクランプ１５により前記本体ケース１に着
脱自在に増付けられる集塵ケースで、こめ集塵ケース１
４の前面には吸込口１６が形成され、上部には把手１７
が形成されている。

そして、この集塵ケース１４の内部後方にはフィルター
バッキング１８により集塵室１９内の気密性を維持しつ
つフィルター装置２０が装着されている。

すなわち、このフィルター装置２０はネットフィルター
２１とスポンジ状のフィルター２２と襞状フィルター２
３とをフィルター枠２４で支持してなるものである。

しかして、前記襞状フィルター２３の背面側にはこの襞
状フィルター２３の除塵用の除塵装置２５が前記集塵ケ
ース１４の一部に支持されて設けられている。

すなわち、集塵ケース１４の後面には襞状フィルター２
−３の１つの襞間に入り込む程度の縦長とされた支持板
２６が設けられ、この支持板２６の中央に形成された軸
穴２７に挿着されラジアル方向およびスラスト方向の抜
は止め用の爪部２８が形成された軸部２９を有する回転
除塵板３０が回転自在に設けられている。

この回転除塵板３０の平坦部には電動送風機２による吸
気流の通路となる風孔３１が適当な面積、形状で形成さ
れているとともに前面側の外周付近には前記襞状フィル
ター２３に当接しうる除塵子３２が複数個設けられ、さ
らにこれらの除塵子３２より回動中心側に内歯車３３が
形成されている。

また、この内歯車３２に噛合して回転する遊歯車３４が
前記支持板２６の一部に支持されて設けられ、前記回転
除塵板３０よシ小さく、かつ同心円的に形成されつつ前
記遊歯車３４に噛合する外歯車３５が形成された回転除
塵板３６が支持板２６と回転除塵板３０とによシ支持さ
れて設けられている。

この回転除塵板３６にも風孔３７が形成されているとと
もに前面側に複数の除塵子３８が設けられている。

そして、前記回転除塵板３０の外周には少し後方に突出
させて外歯車３９が形成され、この外歯車３９に噛合す
る伝達歯車４０が前記前面壁４に回転自在に支持されて
設けられている。

この伝達歯車４０は前記本体ケース１内において前記コ
ードリール１０の歯車１３と噛合するようにされている
。

このような構成において、電動送風機２を駆動させると
、吸込口１６−集塵室１９−フィルター装置２〇一通気
孔３−排気孔６へと流れる吸気流により集塵室１９内へ
の集塵が行なわれる この際、集塵ケース１４の後方に
設けられている除塵装置２５には風孔３１．３７が形成
されているので、この吸気流は除塵装置２５により阻害
されることはない。

しかして、襞状フィルター２３に付着した細塵、綿埃等
を除塵するときには電源コード９の出入によりコードリ
ール１０を何れかの方向に回転させればよい。

すなわち、コードリール１０が回転するとその歯車１３
に噛合している伝達歯車４０が回転し、これにより回転
除塵板３０が回転することとなシ、これに伴なって遊歯
車３４が回転除塵板３０と同一方向に回転し回転除塵板
３６は回転除塵板３０とは逆方向に回転することとなる
。

したがって、それぞれの除塵子３２と除塵子３８とは異
なる方向に回転しつつ襞状フィルター２３の背面を摺動
することとなる。

このように除塵子３２．３８が異なる方向に回転するこ
とによシ、襞状フィルター２３の変形する状態をみると
概略的に示す第５図のように各襞４１が捩られるように
して変形することとなシ、かつ除塵子３２゜３８が各襞
４１を乗シ越える際に弾くような振動を与えるこ−とと
なるので、細塵はもちろん綿埃まで除塵される。

このような除塵作用は回転除塵板３０．３６の一回転の
間に数回性なわれることとなる。

この場合、第４図に示すように除塵子３２゜３８をそれ
ぞれ設けてもよいが、回転除塵板３０゜３６の全周にわ
たって除塵子３２．３８を設けて襞状フィルター２３を
よシ複雑に変形させるようにしてもよい。

また、この実施例の場合コードリール１０側からの動力
を回転除塵板３０の外周に与え順次内側へその動力を伝
達するので回転トルクのロスが少なくて済むものである
。

同時に、回転除塵板３０゜３６の周速度、したがって除
塵子３２．３８の速度が異なるので、襞状フィルター２
３への当シが複雑となシ、これによっても除塵効果が向
上する。

なお、この実施例ではコードリール１００回転により動
力を得ているが、回転除塵板３０の一部につまみを形成
し集塵ケース１４を本体ケース１から取外した状態でこ
のつまみを手で回すことにより除塵を行なうようにして
もよい。

さらに、この実施例では２個の回転除塵板３０゜３６お
よび１つの遊歯車３４を設けたものについて説明したが
、回転除塵板３０，３６はリング状であるのでその数を
増せば襞状フィルター２３の変形箇所を増すことができ
るとともにその変形をよシ複雑なものとするととができ
る。

第６図および第７図はその一変形例を示すもので、回転
除塵板３６の内周側に内歯車４２を形成し、この内歯車
４２に噛合して回転する遊歯車４３を設け、この遊歯車
４３に噛合する外歯車４４を有するとともに複数の除塵
子４５が設けられた回転除塵板４６を設けたものである
。

これによシ、除塵子３２と逆方向に回転摺動する除塵子
３８、除塵子３２と同方向に回転摺動する除塵子４５に
よシ襞状フィルター２３への当りを複雑にすることがで
き、除塵効果が一層向上する。

本発明は、上述したように複数の除塵子を有して同一平
面内で同心円状に回転する２個以上の回転除塵板を設け
たので、襞状フィルターの各襞に異なる方向の振動を与
えて捩るようにして除塵を行なうことができ、これによ
シ除塵効果を向上させることかでき、さらに遊歯車を介
して同心円の回転除塵板を設けたので、回転トルクのロ
スを少なくすることができるとともに、周速度が異なる
ことによシ襞状フィルターへの当シが複雑となるので除
塵効果を一層向上させることができる等の効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第一の実施例を示す縦断側面図、第２
図はその要部を拡大して示す縦断側面図、第３図はその
背面図、第４図は動作説明図、第５図は襞状フィルター
の変形状態を示す説明図、第６図は変形例を示す概略的
な背面図、第７図はその縦断側面図である。 １・・・本体ケース、２・・・電動送風機、１４・・・
集塵ケース、２０・・・フィルター装置、２３・・・襞
状フィルター、３０・・・回転除塵板、３２・・・除塵
子、３４・・・遊歯車、３６・・・回転除塵板、３８・
・・除塵子、４３・・・遊歯車。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電動送風機が内蔵された本体ケースに着脱自在に増
   付けられる集塵ケースを設け、この集塵ケースに襞状フ
   ィルターを含むフィルター装置を装着するとともにその
   襞状フィルターの背向を回転摺動する除塵手段を設けた
   ものにおいて、前記襞状フィルターの背面を摺動する複
   数の除塵子がそれぞれ設けられつつ同心円のリング状に
   形成されて同一平面内で回転する少なくとも２個以上の
   回転除塵板を設け、これらの回転除塵板の内外の内歯車
   と外歯車とに同時に噛合う遊歯車を設けて内外の前記回
   転除塵板を連結したことを特徴とする電気掃除機。