JPH04122061U

JPH04122061U - インクリボンカセツト

Info

Publication number: JPH04122061U
Application number: JP3658691U
Authority: JP
Inventors: 樹一米山
Original assignee: 三菱鉛筆株式会社
Priority date: 1991-04-22
Filing date: 1991-04-22
Publication date: 1992-10-30

Abstract

(57)【要約】【目的】ケース本体に対し蓋をフックにより係止し、
且つ、その係止するときのケース本体に対する蓋の位置
ずれを防止できるインクリボンカセットを提供するこ
と。【構成】ケース本体１とそれに嵌着する蓋２とによっ
てカセットケース３を構成し、カセットケース３の内部
にインクリボン１３を移送するための駆動ローラ等を装
備して、その駆動ローラ等の軸４の両端を支持する軸受
孔５，６を蓋２とケース本体１とに設ける構造のインク
リボンカセットにおいて、ケース本体１又は蓋２の一方
の部品に係止用フック７を設けると共に他方の部品に係
止用フック７が弾性変形して係合する係止用段部８を設
け、且つ、ケース本体１又は蓋２の一方の部品の内面で
上記の係止用フック７の向きと同一方向における軸受孔
５，６の両側位置にボス９，１０を突設すると共に他方
の部品においてボス９，１０と対向する位置に上記の係
止用フック７が係止用段部８に係合するのと同時に又は
それより先にボス９，１０が嵌入する孔１１，１２又は
凹部を設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はプリンタ等に装着されるインクリボンカセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ケース本体とそれに嵌着する蓋とによってカセットケースを構成し、カセットケースの内部にインクリボンを移送するための駆動ローラ等を装備して、その駆動ローラ等の軸の両端を支持する軸受孔をケース本体と蓋部に設けたインクリボンカセットが存在する。そして、この種のインクリボンカセットは、ケース本体と蓋とに上記のように軸受孔を設けるので、ケース本体と蓋とが嵌着するときに位置ずれを生じないように、ケース本体と蓋とをボス嵌合により一体化させるのが一般的であった。しかし、このようにケース本体と蓋とをボス嵌合により嵌着する構造のカセットケースは落下等の衝撃を受けた場合にボスが抜けて分解する虞があった。これに対し、ケース本体と蓋部をフックによって係止する方法があり、これによればケース本体と蓋の分解を防止しやすくなる。しかしながら、ケース本体と蓋とをフックによって係止する場合、フックの形状からケース本体と蓋の嵌着時にケース本体に対して蓋の位置がずれるので次のような問題が生じる。すなわち、駆動ローラ等を手動でも回転できるようにするため、蓋の外へ貫出するツマミを駆動ローラ等の回転軸に一体的に設けようとする場合、上記のようにケース本体に蓋を嵌着する際に蓋が位置ずれを生じるため駆動ローラ等の軸を初めから蓋の軸受孔に嵌入させることができないので、ツマミを軸とは別部品となして、ケース本体と蓋が嵌着した後で軸に対しツマミを接続しなければならず、組立が極めて面倒になる問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、カセットケースを構成するケース本体と蓋とをフックにより係止するにも拘らず、ケース本体に対する蓋の嵌着時の位置ずれを防止できて、駆動ローラ等の軸とツマミ等の部品の単一化、及び組立の容易化がもたらされるインクリボンカセットの提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のインクリボンカセットは、ケース本体１とそれに嵌着する蓋２とによってカセットケース３を構成し、カセットケース３の内部にインクリボン１３を移送するための駆動ローラ等を装備して、その駆動ローラ等の軸４の両端を支持する軸受孔５，６を蓋２とケース本体１とに設ける構造のインクリボンカセットにおいて、ケース本体１又は蓋２の一方の部品に係止用フック７を設けると共に他方の部品に係止用フック７が弾性変形して係合する係止用段部８を設け、且つ、ケース本体１又は蓋２の一方の部品の内面で上記の係止用フック７の向きと同一方向における軸受孔５，６の両側位置にボス９，１０を突設すると共に他方の部品においてボス９，１０と対向する位置に上記の係止用フック７が係止用段部８に係合するのと同時に又はそれより先にボス９，１０が嵌入する孔１１，１２又は凹部を設けたことを特徴とする構成を有するものである。

【０００５】

【作用】

ケース本体１に蓋２を嵌着する際に、係止用フック７が係止用段部８に係合すると同時に、又はそれより先に、軸受孔５，６の両側位置でボス９，１０が孔１１，１２又は凹部に嵌入するので、係止用フック７と係止用段部８が係合するときには軸受孔５，６の位置でのケース本体１に対する蓋２の位置ずれが防止されることになる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面に基づき実施例について詳説する。カセットケース３はケース本体１とこれに嵌着する蓋２とによって構成され、ケース本体１の内部には布製でエンドレスのインクリボン１３の走行経路が設けられ、インクリボン１３は印字が済むと一旦リボン収納室１４に折り畳んだ状態で収容されるようになっている。そのリボン収納室１４の手前の位置にインクリボン１３をリボン収納室１４へ繰り込むための駆動ローラ１５と従動ローラ１６とが設置されている。駆動ローラ１５はプリンタ等の駆動軸に接続して回転させられ、また従動ローラ１６はスプリング１７の力で駆動ローラ１５に対し適宜な力で接触させられ、インクリボン１３は両者の間を通過するようになっている。尚、駆動ローラ１５の代わりに駆動ギアを、又、従動ローラ１６の代わりに従動ギアを用いてもよい。駆動ローラ１５の中心部の軸４の両端は蓋２とケース本体１によって回動自在に支持されている。すなわち蓋２とケース本体１には軸４の両端を嵌入させる軸受孔５，６が設けられている。尚、軸４の上端には軸受孔５を貫通して蓋２の上方へ突出するツマミ１８が一体的に設けられている。ケース本体１は周璧の所要な複数箇所に係止用段部８を設けており、蓋２には係止用段部８と対応する位置にそれぞれ弾性変形可能な係止用フック７が同一方向へ向いた状態で突設されている。ケース本体１における駆動ローラ１５及び従動ローラ１６の傍で、上記の係止用フック７の向きと同一方向における軸受孔６の両側位置、すなわち係止用フック７の向きを仮にＸ方向とすると同じＸ方向における軸受孔６の両側位置に、それぞれボス９，１０が突設され、一方、蓋２には軸受孔５の両側のボス９，１０と対向する位置にそれぞれボス９，１０が嵌入する孔１１，１２が穿設されている。ボス９，１０の高さは、係止用フック７が係止用段部８に係合するときに、同時に孔１１，１２に嵌入できるように寸法設定されている。ケース本体１に蓋２を嵌着する際、係止用フック７が係止用段部８に係合するときにＸ方向へ蓋２が位置ずれしようとするが、同時にボス９，１０が孔１１，１２に嵌入するので、両側のボス９，１０及び孔１１，１２の間に挟まれた箇所に存在する軸受孔５，６の位置はＸ方向にずれることなく一致する。従って、ケース本体１に蓋２を嵌着するときに、駆動ローラ１５の軸４の上端部に一体的に設けたツマミ１８は蓋２の内面に当たることなく軸受孔５を貫出することができる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は以上の通りであり、まずケース本体１と蓋２とを係止用フック７及び係止用段部８によって係止するので落下等の衝撃による分解を確実に防止することができ、次にケース本体１と蓋２とを上記のように係止用フック７を用いて係止させるにも拘らずケース本体１に対する蓋２の嵌着時の位置ずれを防止できるので蓋２とケース本体１の軸受孔５，６に対する駆動ローラ１５等の軸４の嵌入を支障なくスムーズに行なえて組立が容易化すると共に軸４とツマミ１８などの部品の単一化も可能になるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】蓋の一部を破断した平面図である。

【図２】ケース本体と蓋を嵌着する前の状態を示すもの
で、図１のＡーＡ線における断面図である。

【図３】ケース本体と蓋を嵌着した状態を示すもので、
図１のＡーＡ線における断面図である。

【符号の説明】

１ケース本体２蓋３カセットケース４軸５軸受孔６軸受孔７係止用フック８係止用段部９ボス１０ボス１１孔１２孔１３インクリボン１４リボン収納室１５駆動ロ−ラ１６従動ローラ１７スプリング１８ツマミ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ケース本体１とそれに嵌着する蓋２とに
よってカセットケース３を構成し、カセットケース３の
内部にインクリボン１３を移送するための駆動ローラ等
を装備して、その駆動ローラ等の軸４の両端を支持する
軸受孔５，６を蓋２とケース本体１とに設ける構造のイ
ンクリボンカセットにおいて、ケース本体１又は蓋２の
一方の部品に係止用フック７を設けると共に他方の部品
に係止用フック７が弾性変形して係合する係止用段部８
を設け、且つ、ケース本体１又は蓋２の一方の部品の内
面で上記の係止用フック７の向きと同一方向における軸
受孔５，６の両側位置にボス９，１０を突設すると共に
他方の部品においてボス９，１０と対向する位置に上記
の係止用フック７が係止用段部８に係合するのと同時に
又はそれより先にボス９，１０が嵌入する孔１１，１２
又は凹部を設けたことを特徴とするインクリボンカセッ
ト。