JPS5927790Y2 - ヘア−ブラシ用帯電防止ネツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はヘアーブラシ用帯電防止ネットに関し、ヘアー
ブラシのブラシ毛に生ずる帯電を防止し、該ブラシ毛へ
のゴミやほこりの付着を極力減少し得ると共に、ブラシ
の通りが滑らかになるようにしたものである。

ヘアーブラシは例えばその植毛部に多数のブラシ毛を植
設して成るが、該ブラシ毛は一般に合成樹脂等の帯電し
易い材料により構成されるので、ブラッシングの際等に
毛髪との摩擦によりブラシ毛が帯電して、ゴミやほこり
を吸引するようになり、このため数回の使用でブラシ毛
に多くのゴミやほこりが付着し、非常に不潔になるとい
う問題があった。

またブラシ毛の帯電のため、ブラッシングの際にバチバ
チという不快な音が発生したり、ブラシの通りが悪くな
って良好な整髪がなし得くなる等の問題を生じた。

本考案は上記問題点を解消するヘアーブラシ用帯電防止
ネットを提供することを目的とし、その特徴とするとこ
ろは、導体又は半導体の多数の短繊維を紡糸して成りか
つ表面に前記短繊維の先端部が多数起立状に外方突出し
た帯電防止糸条を、編織によりヘアーブラシの各ブラシ
毛に外嵌可能な多数の網目を有する網状に構成した点に
ある。

以下、本考案を図示の実施例に従って説明すると、第１
図において、１はヘアーブラシ用帯電防止ネットで、帯
電防止糸条２を編むことにより多数の網目３を有する長
方形の網状に構成されている。

各網目３は拡縮自在であり、この拡縮によりネット１全
体が幅方向及び長手方向に大きく（１゜５〜２倍程度）
伸縮可能である。

またネット１の面積は各種ヘアーブラシの植毛部全域に
亙るように充分大きく形成されている。

ネット１の前記帯電防止糸条２は第２図に示す如く非常
に細くかつ短かい多数の短繊維１０を紡糸して糸条とし
たものであり、糸条２の表面に繊維１０の先端部１０
ａが多数起立状に外方突出している。

この多数の繊維１０は、例えば比抵抗が１０−５Ω・ｃ
ｍ程度である導体の金属繊維であってもよく、又は比抵
抗が１０−３ｇ−ｃｍ程度である導体若しくは半導体の
金属メッキ繊維、比抵抗がｌ〜１０５Ω・ｃｍ程度の炭
素複合繊維若しくは比抵抗が１０’〜１０１０８Ｑ−で
ある半導体による繊維であってもよく、要するに比抵抗
が１０１０８Ｑ−以下の導体又は半導体によるものであ
ればよい。

９はネット１の幅方向両端に互いち対応して一対ずつ設
けた面ファスナで、幅方向に対応する面ファスタ９同志
が着脱自在に連結可能である。

第３図及び第４図はネット１をヘアーブラシ４に装着し
た状態を示し、該ヘアーブラシ４は柄５と植毛部６と多
数のブラシ毛７とを備えて成り、柄５と植毛部６とは合
成樹脂材により一体に成形され、ブラシ毛７はナイロン
、ポリプロピレン、ポリエチレン等の絶縁性の帯電し易
い合成樹脂材又は天然毛により構成されて、４本で一組
の毛束８とされ、各毛束８は、植毛部６の上面６ａにそ
の全域に亙り互いに離間して起立状に植設されている。

そしてネット１の多数の網目３がヘアーブラシ４の総て
の各毛束８に夫々外嵌し、これによりネット１は植毛部
６の上面６ａ全域を覆うようにヘアーブラシ４に着脱自
在に装着されている。

上記実施例の構成によれば、ネット１をヘアーブラシ４
に第３図及び第４図に示す如く装着すると、導体又は半
導体の帯電防止糸条２が各毛束８を取囲むように植毛部
６の上面６ａ全域に互って配置されるので、ブラッシン
グの際に毛髪との摩擦によりブラシ毛７が帯電しても、
糸条２とブラシ毛７との間にコロナ放電が効果的に発生
し、ブラシ毛７に生じた帯電をスムーズに緩和乃至消去
できる。

しかも各糸条２は導体又は半導体の多数繊維１０を有し
糸条２表面に繊維１０の先端部１０ａが多数起立状に外
方突出しているので、上記コロナ放電を頗る顕著に発生
できる。

従ってブラシ毛７の帯電が防止され、帯電によりブラシ
毛７にゴミやほこりが付着する惧れが無くなり、ヘアー
ブラシ４を長期に亙って清潔に保持できる。

また、ネット１の各網目３は拡縮自在であるから、多数
の網目３をヘアーブラシ４の各毛束８にうまく適合でき
て、簡単かつ確実に嵌脱でき、ネット１のヘアーブラシ
４への装着及び取外しが非常に楽になし得、またネット
１の伸縮性により該ネット１を他のヘアーブラシにも広
範囲に適合できる。

またネット１を上記のように装着した状態で第５図に示
す如く植毛部６に巻回し、対応する面フアスナ９同志を
連結することにより、ネット１をヘアーブラシ４に対し
て納まりよく確実に装着でき、ブラッシング等の際にネ
ット１が不測に外れたり、ネット１外周部が邪魔になっ
たりすることもなくなる。

なお、前記実施例では毛束８毎に１個の網目３を外嵌し
ているが、これに代え第６図に示す如く１本又は２本の
ブラシ毛７に対して１個の網目３を外嵌するようにして
もよく、また３本のブラシ毛７又は複数の毛束８に対し
て１個の網目３を外嵌するようにしてもよい。

また前記実施例では糸条２を編むことによりネット１を
構成しているが、これに代え織成その他の方法によりネ
ット１を構成してもよい。

また面ファスナ９に代えて、ネット１の幅方向両端を連
結する紐その他の連結部材を設けてもよい。

また前記実施例では、ヘアーブラシ４はそのブラシ毛７
を４本で一組の毛束８として植設したものであるが、ヘ
アーブラシ４はこのようなものに限定されず、例えばブ
ラシ毛７を１本毎に植設したものであってもよく、また
ブラシ毛７を植毛部６と一体成形したものでもよく、さ
らにブラシ毛７を植毛部６に着脱自在に装着した型床を
介して取付けるようにしたものであってもよい。

本考案によれば、ヘアーブラシ用帯電防止ネットは、導
体又は半導体の多数の短繊維を紡糸して成る帯電防止糸
条を、ヘアーブラシの各ブラシ毛に外嵌可能な多数の網
目を有する網状に構成して成るので、網目のブラシ毛へ
の外嵌により、該ネットをその帯電防止糸条がヘアーブ
ラシの各ブラシ毛を細かく取囲んだ状態に装着できるた
め、帯電防止糸条とブラシ毛との間のコロナ放電により
、ブラシ毛の帯電を極めて効果的に防止でき、しがち前
記帯電防止糸条の表面には短繊維の先端部が多数起立状
に外方突出しているので、上記コロナ放電を頗る顕著に
発生できる。

従って合成樹脂等の帯電し易い材料により構成したブラ
シ毛へのゴミやほこりの付着が大幅に減少し、ヘアーブ
ラシを長期に亙って清潔に保持できる。

また帯電によりブラッシングの際にバチバチという不快
な音が発生したり、ブラシの通りが悪くなるようなこと
もなくなり、ヘアーブラシのブラシ毛を合成樹脂等の腰
の強い帯電材料で構成できることと相俟って、整髪を良
好かつスムーズになし得る。

しかも帯電防止ネットはブラシ毛に外嵌可能な多数の網
目を有する網状であるから、該ネットを上記の如くヘア
ーブラシに装着することを非常に簡単かつ確実に行なう
ことができ、またネットとヘアーブラシとの分解も容易
であり、例えばこれらの掃除が楽になる等その実用的効
果は著大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２図は同要
部の拡大平面図、第３図は帯電防止ネットの装着状態を
示す平面図、第４図は同側面図、第５図は他の装着状態
を示す正面図、第６図はさらに他の装着状態を示す平面
図である。 １・・・・・・ヘアーブラシ用帯電防止ネット、２・・
聞帯電防止糸条、３・・・・・・網目、４・・・・・・
ヘアーブラシ、７・・曲ブラシ毛、１０・・・・・・短
繊維。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導体又は半導体の多数の短繊維を紡糸して成りかつ表面
   に前記短繊維の先端部が多数起立状に外方突出した帯電
   防止糸条を、編織によりヘアーブラシの各ブラシ毛に外
   嵌可能な多数の網目を有する網状に構成したことを特徴
   とするヘアーブラシ用帯電防止ネット。